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閑話1-2.父上のお嫁さん② Side.ウィルバート
ジオラルドと話した後、すぐに父上とも話をした。
そうしたら深々と溜息を吐いて、ボソッと『あれを聞いたのか』と言われてしまった。
多分ジオラルドと話してなかったら僕はこの時点で心が折れていたと思う。
本当に自分は父上の子じゃなかったんだとショックを受けたか、呆れられたと思った後で捨てられるんじゃないかと考えたかもしれない。
いずれにせよマイナス方向にしか頭は働かなかっただろう。
でも今の僕はそれを正面から受け止めて、ちゃんと父上の次の言葉を落ち着いて待つことができた。
だってジオラルドは言ったんだ。
僕と父上はちゃんと血は繋がってるんだって。
ジオラルドは嘘は吐かないって知ってるから、ドキドキはしたけどなんとか大人しく待てた。
そうして待っていると、父上はちゃんと包み隠さず僕の出自を話してくれた。
まだ五歳だし全部は理解できないだろうけど、嘘だけは言わないからと話してくれた父上には感謝しかない。
それによると僕は父の実の弟の子供らしい。
なるほど。確かに血は繋がっている。
そしてその僕の実の父は悪い女の人に騙されて死んじゃったのだと言われた。
そのせいで、祖父も祖母もその女の人を恨んでいて、その女の人から生まれた僕のことも嫌っているんだとか。
それを聞いて悲しくは思ったけど、気持ちは分かった気がした。
祖父母が会ったこともない僕を嫌うにはちゃんと理由があったんだ。
そんな悪い人だったから、その人は僕を産んだ後罪を償うことになって、僕を引き取れなかったんだって。
父上はそんな僕を実子として引き取ってくれたらしい。
「ウィル。それでも俺はお前を本当の息子だと思っているし、愛している。それだけは信じてほしい」
僕を気遣いながら精一杯愛情を示してくれる父上。
そこには確かに僕への愛情があると感じた。
それをすんなり受け入れて、落ち込むことなく前を向けたのは、やっぱりジオラルドのお陰だと思う。
「父上。これからもずっと僕の父上でいてください」
そう言って抱きついたら父上はいつも通り優しく受け止めてくれた。
「そ、それでだが」
「?」
「実は今のお前に言っていいのか悩むんだが…」
珍しく言い淀む父上に僕は首をかしげる。
どうしたんだろう?
「いや、やはり今はやめておこう」
「もしかしてジオのこと?父上のお嫁さんになるんですよね?」
「う…そこまで聞いていたのか?」
「はい。お祖父様が言っていたのも聞きましたし、ジオ本人からも聞きました」
「ジオからも?!」
「はい。父上と結婚して母親になるから頼ってくれていいと」
そう言ったら何故か父上の頬が赤く染まった。
「そうか。ジオが…」
「僕、ジオが母上になってくれるならとっても嬉しいです」
「本当か?」
「はい」
『ちょっと不器用だけど、僕は好きですよ』と言ったら父上から『流石俺の息子だ』と嬉しそうに抱き上げられた。
「ジオは口が悪いし態度も偉そうだから誤解されやすいが、凄く可愛い奴なんだ」
「嘘が嫌いで、頼られるのが好きな人ですよね。なんでも真っ直ぐハッキリ言ってくれるところが僕は好きです」
「そうか。初見でそこまでジオを…」
どうやら父上的には心配だったらしい。
それからジオラルドとの馴れ初めも教えてくれた。
隣国マーヴァインの第二王子の紹介で知り合ったんだって。
ジオラルドが国外追放になったのがきっかけだったとも教えてくれた。
国外追放についてはジオラルドが言ってたから知っていたけど、これはもう国に戻れないってことなんだって。
僕だったら途方に暮れてしまいそう。
それでも折れない心の強さは本当にすごいなと尊敬してしまう。
ジオラルドのその強さを見習って、僕も強くなれたらと思った。
「僕またジオに会いたいな」
「そうか。じゃあ早速明日からでもここで一緒に住もうか」
「え?」
「ジオは宿暮らしだから、できれば早くこちらに呼び寄せたいと思っていたんだ」
「本当に?!やったぁ!」
そうして飛び上がって喜んだら、頭を撫でられた。
翌日、早速とばかりにジオラルドはこちらへと居を移してきて、改めて父上から正式に紹介された。
父上がやけに照れ臭そうに紹介してくるから、なんだか微笑ましくてついつい笑ってしまう。
「ウィルバート。その…彼が昨日話したジオラルドで、んんっ。その、俺が嫁に迎えようと思っている相手だ」
「クリスっ!なんだその紹介の仕方は!恥ずかしいだろう?!」
しかもジオラルドもそれにつられたのか真っ赤になりながら照れ隠しに悪態を吐いている。
なんだか可愛らしい。
父上が可愛いと言っていたのがなんとなくわかった気がした。
「ジオ!ウィルバートです。改めてよろしく」
「ああ。ジオラルドだ。よろしく」
それからジオラルドは仕事の時と夜以外は僕に色んなことを教えてくれた。
大抵のことは遊びの中に取り入れてくれるからとっても楽しく学べてぐんぐん身についていく。
でもマナー面の指導は当然そういうわけにもいかなくて、結構細かく厳しくやらされた。
だから僕はそれだけは好きになれなかったんだけど、ジオラルドがあまりにもやる気が出ない僕を見て、ちょっと考えた後で『そうだな。じゃあわかりやすいようにこの場での悪い例を見せてやろう』と言ってきた。
そしていつもと違う食べ方をするジオラルドを見て、僕は衝撃を受けると共に即考えを改めた。
あれはダメだ。
マナーは大事!
だっていつも優雅に綺麗に食べるジオラルドが、姿勢を崩して食器をカチャカチャ鳴らして大きな口でモグモグ食べたんだよ?!
ソースだって皿一面に広がってるし、食べ終わった後も汚い。
あれは絶対ダメだと思う。
「ジオ!ジオ!ゴメンなさい!マナーはちゃんとできるように頑張るから、いつも通り綺麗に食べて!」
わぁああんっと泣いて謝ったら思い切り笑われた。
「ハハッ!やっぱりウィルは素直だな。いいか?今は悪い例として見せたが、実は今のは酒場では概ね普通の食べ方だったりする。要するに、場に合わせて食べ方を変える場合もあるということだな。酒場で如何にも貴族だという上品な食べ方をしていたら悪い奴に目をつけられるからな。そう言った場合に必要になるから、今の食べ方も覚えておいて損はない。で、だ。逆にきちんとした場で綺麗に食べられないと侮られて自分が痛い目を見る羽目になる場合がある。言ってみればどんな時でも臨機応変に対応できるスキルが必要になるんだ。何事も目の前のことが全てじゃない。そこから広がる何かがある。だから嫌々やるんじゃなく、どうしてこのスキルを学んでいるのかをまず考えろ。そうすれば自ずと習得することにやる気が出てくる」
「なるほど…」
何やらいっぱい難しいことを言われたけど、要するにケースバイケースということなのかなとなんとなく思った。
確かにどんな場でも同じ食べ方はしないのかもしれないし、その場にそぐわない食べ方は周囲から浮くんだろう。多分。
よくわからないけど、これはちゃんと覚えておいたほうが良さそうだ。
そんな僕にジオラルドがふと尋ねた。
「もしかしてウィルはまだ外に出たことがなかったか?」
「うん」
「それなら今度街に連れて行ってやろう。そうしたら俺が言った意味もすぐにわかるようになる」
そしてジオラルドは翌日約束通り僕を街へと連れて行ってくれた。
勿論父上も一緒だ。
初めて見る街の空気に圧倒されながら歩いて、屋台というところにも立ち寄って、串に刺さった肉をどう食べていいのかわからず困惑し、食べ方を聞いて驚愕した。
「ま、丸かじり?!」
「そうだ」
恐る恐る真似をして、毒見をされていないアツアツの肉を口に入れて火傷しそうになって、こういうのは息を吹きかけて適度に自分で冷まして食べるんだと教えてもらった。
その後はカフェでお茶をしたけど、誰も王宮でのように優雅には飲んでいない。
食事をとっている人たちのテーブルの上も、どうやら注文したものが一度に出てきているようで、誰かが常に傍について給仕しているようには見えなかったし、誰もが思い思いに自由に楽しんでいる姿が印象的だった。
(これが街の人達の普通……)
目から鱗とはこういうことなんだろうか?
正直自分の知る世界と違い過ぎてびっくりしてしまった。
そんな僕に父上が声を掛けてくる。
「ウィル。どうだ?皆楽しそうだろう?」
「はい!」
「俺達はこんな民の笑顔を守るためにより良い国づくりをしていかないといけない。だからこそ、他の貴族達に侮られないよう、足を引っ張られないよう気を付ける必要がある」
その言葉にハッとする。
「ここはいずれお前の国になる。しっかりと見て、どうやったらこの笑顔をずっと守っていけるのか、お前なりに考えて学んで欲しい」
「はい!僕、いっぱいいっぱい頑張ります!」
なるほど。僕はこの皆の笑顔を壊さないために沢山学ぶ必要があるんだ。
貴族達に侮られないように、足を引っ張られないようにと父上は言った。
となるとその貴族の中にはきっと悪意を持っている人もいるんだろう。
そういった人達に弱みを見せないように僕は頑張らないといけないんだな、きっと。
うん。ちゃんと頑張ってマナーをしっかり身につけよう。
そう決意を新たにしながら父上とジオラルドに笑顔で返事を返した。
それからひと月後のこと。
城の方で王妃様のお茶会が催されると聞いた。
何故か父上と僕とジオラルドも参加しないといけないらしい。
まあちょうどお茶会の作法的なのもこの間ジオラルドに教えてもらったことだし、実践的な意味ではタイミングが良かったとは思うけど、なんだか嫌な予感がするのはどうしてだろう?
そして僕はモヤモヤした気持ちを抱えたまま、当日を迎えることとなる。
そうしたら深々と溜息を吐いて、ボソッと『あれを聞いたのか』と言われてしまった。
多分ジオラルドと話してなかったら僕はこの時点で心が折れていたと思う。
本当に自分は父上の子じゃなかったんだとショックを受けたか、呆れられたと思った後で捨てられるんじゃないかと考えたかもしれない。
いずれにせよマイナス方向にしか頭は働かなかっただろう。
でも今の僕はそれを正面から受け止めて、ちゃんと父上の次の言葉を落ち着いて待つことができた。
だってジオラルドは言ったんだ。
僕と父上はちゃんと血は繋がってるんだって。
ジオラルドは嘘は吐かないって知ってるから、ドキドキはしたけどなんとか大人しく待てた。
そうして待っていると、父上はちゃんと包み隠さず僕の出自を話してくれた。
まだ五歳だし全部は理解できないだろうけど、嘘だけは言わないからと話してくれた父上には感謝しかない。
それによると僕は父の実の弟の子供らしい。
なるほど。確かに血は繋がっている。
そしてその僕の実の父は悪い女の人に騙されて死んじゃったのだと言われた。
そのせいで、祖父も祖母もその女の人を恨んでいて、その女の人から生まれた僕のことも嫌っているんだとか。
それを聞いて悲しくは思ったけど、気持ちは分かった気がした。
祖父母が会ったこともない僕を嫌うにはちゃんと理由があったんだ。
そんな悪い人だったから、その人は僕を産んだ後罪を償うことになって、僕を引き取れなかったんだって。
父上はそんな僕を実子として引き取ってくれたらしい。
「ウィル。それでも俺はお前を本当の息子だと思っているし、愛している。それだけは信じてほしい」
僕を気遣いながら精一杯愛情を示してくれる父上。
そこには確かに僕への愛情があると感じた。
それをすんなり受け入れて、落ち込むことなく前を向けたのは、やっぱりジオラルドのお陰だと思う。
「父上。これからもずっと僕の父上でいてください」
そう言って抱きついたら父上はいつも通り優しく受け止めてくれた。
「そ、それでだが」
「?」
「実は今のお前に言っていいのか悩むんだが…」
珍しく言い淀む父上に僕は首をかしげる。
どうしたんだろう?
「いや、やはり今はやめておこう」
「もしかしてジオのこと?父上のお嫁さんになるんですよね?」
「う…そこまで聞いていたのか?」
「はい。お祖父様が言っていたのも聞きましたし、ジオ本人からも聞きました」
「ジオからも?!」
「はい。父上と結婚して母親になるから頼ってくれていいと」
そう言ったら何故か父上の頬が赤く染まった。
「そうか。ジオが…」
「僕、ジオが母上になってくれるならとっても嬉しいです」
「本当か?」
「はい」
『ちょっと不器用だけど、僕は好きですよ』と言ったら父上から『流石俺の息子だ』と嬉しそうに抱き上げられた。
「ジオは口が悪いし態度も偉そうだから誤解されやすいが、凄く可愛い奴なんだ」
「嘘が嫌いで、頼られるのが好きな人ですよね。なんでも真っ直ぐハッキリ言ってくれるところが僕は好きです」
「そうか。初見でそこまでジオを…」
どうやら父上的には心配だったらしい。
それからジオラルドとの馴れ初めも教えてくれた。
隣国マーヴァインの第二王子の紹介で知り合ったんだって。
ジオラルドが国外追放になったのがきっかけだったとも教えてくれた。
国外追放についてはジオラルドが言ってたから知っていたけど、これはもう国に戻れないってことなんだって。
僕だったら途方に暮れてしまいそう。
それでも折れない心の強さは本当にすごいなと尊敬してしまう。
ジオラルドのその強さを見習って、僕も強くなれたらと思った。
「僕またジオに会いたいな」
「そうか。じゃあ早速明日からでもここで一緒に住もうか」
「え?」
「ジオは宿暮らしだから、できれば早くこちらに呼び寄せたいと思っていたんだ」
「本当に?!やったぁ!」
そうして飛び上がって喜んだら、頭を撫でられた。
翌日、早速とばかりにジオラルドはこちらへと居を移してきて、改めて父上から正式に紹介された。
父上がやけに照れ臭そうに紹介してくるから、なんだか微笑ましくてついつい笑ってしまう。
「ウィルバート。その…彼が昨日話したジオラルドで、んんっ。その、俺が嫁に迎えようと思っている相手だ」
「クリスっ!なんだその紹介の仕方は!恥ずかしいだろう?!」
しかもジオラルドもそれにつられたのか真っ赤になりながら照れ隠しに悪態を吐いている。
なんだか可愛らしい。
父上が可愛いと言っていたのがなんとなくわかった気がした。
「ジオ!ウィルバートです。改めてよろしく」
「ああ。ジオラルドだ。よろしく」
それからジオラルドは仕事の時と夜以外は僕に色んなことを教えてくれた。
大抵のことは遊びの中に取り入れてくれるからとっても楽しく学べてぐんぐん身についていく。
でもマナー面の指導は当然そういうわけにもいかなくて、結構細かく厳しくやらされた。
だから僕はそれだけは好きになれなかったんだけど、ジオラルドがあまりにもやる気が出ない僕を見て、ちょっと考えた後で『そうだな。じゃあわかりやすいようにこの場での悪い例を見せてやろう』と言ってきた。
そしていつもと違う食べ方をするジオラルドを見て、僕は衝撃を受けると共に即考えを改めた。
あれはダメだ。
マナーは大事!
だっていつも優雅に綺麗に食べるジオラルドが、姿勢を崩して食器をカチャカチャ鳴らして大きな口でモグモグ食べたんだよ?!
ソースだって皿一面に広がってるし、食べ終わった後も汚い。
あれは絶対ダメだと思う。
「ジオ!ジオ!ゴメンなさい!マナーはちゃんとできるように頑張るから、いつも通り綺麗に食べて!」
わぁああんっと泣いて謝ったら思い切り笑われた。
「ハハッ!やっぱりウィルは素直だな。いいか?今は悪い例として見せたが、実は今のは酒場では概ね普通の食べ方だったりする。要するに、場に合わせて食べ方を変える場合もあるということだな。酒場で如何にも貴族だという上品な食べ方をしていたら悪い奴に目をつけられるからな。そう言った場合に必要になるから、今の食べ方も覚えておいて損はない。で、だ。逆にきちんとした場で綺麗に食べられないと侮られて自分が痛い目を見る羽目になる場合がある。言ってみればどんな時でも臨機応変に対応できるスキルが必要になるんだ。何事も目の前のことが全てじゃない。そこから広がる何かがある。だから嫌々やるんじゃなく、どうしてこのスキルを学んでいるのかをまず考えろ。そうすれば自ずと習得することにやる気が出てくる」
「なるほど…」
何やらいっぱい難しいことを言われたけど、要するにケースバイケースということなのかなとなんとなく思った。
確かにどんな場でも同じ食べ方はしないのかもしれないし、その場にそぐわない食べ方は周囲から浮くんだろう。多分。
よくわからないけど、これはちゃんと覚えておいたほうが良さそうだ。
そんな僕にジオラルドがふと尋ねた。
「もしかしてウィルはまだ外に出たことがなかったか?」
「うん」
「それなら今度街に連れて行ってやろう。そうしたら俺が言った意味もすぐにわかるようになる」
そしてジオラルドは翌日約束通り僕を街へと連れて行ってくれた。
勿論父上も一緒だ。
初めて見る街の空気に圧倒されながら歩いて、屋台というところにも立ち寄って、串に刺さった肉をどう食べていいのかわからず困惑し、食べ方を聞いて驚愕した。
「ま、丸かじり?!」
「そうだ」
恐る恐る真似をして、毒見をされていないアツアツの肉を口に入れて火傷しそうになって、こういうのは息を吹きかけて適度に自分で冷まして食べるんだと教えてもらった。
その後はカフェでお茶をしたけど、誰も王宮でのように優雅には飲んでいない。
食事をとっている人たちのテーブルの上も、どうやら注文したものが一度に出てきているようで、誰かが常に傍について給仕しているようには見えなかったし、誰もが思い思いに自由に楽しんでいる姿が印象的だった。
(これが街の人達の普通……)
目から鱗とはこういうことなんだろうか?
正直自分の知る世界と違い過ぎてびっくりしてしまった。
そんな僕に父上が声を掛けてくる。
「ウィル。どうだ?皆楽しそうだろう?」
「はい!」
「俺達はこんな民の笑顔を守るためにより良い国づくりをしていかないといけない。だからこそ、他の貴族達に侮られないよう、足を引っ張られないよう気を付ける必要がある」
その言葉にハッとする。
「ここはいずれお前の国になる。しっかりと見て、どうやったらこの笑顔をずっと守っていけるのか、お前なりに考えて学んで欲しい」
「はい!僕、いっぱいいっぱい頑張ります!」
なるほど。僕はこの皆の笑顔を壊さないために沢山学ぶ必要があるんだ。
貴族達に侮られないように、足を引っ張られないようにと父上は言った。
となるとその貴族の中にはきっと悪意を持っている人もいるんだろう。
そういった人達に弱みを見せないように僕は頑張らないといけないんだな、きっと。
うん。ちゃんと頑張ってマナーをしっかり身につけよう。
そう決意を新たにしながら父上とジオラルドに笑顔で返事を返した。
それからひと月後のこと。
城の方で王妃様のお茶会が催されると聞いた。
何故か父上と僕とジオラルドも参加しないといけないらしい。
まあちょうどお茶会の作法的なのもこの間ジオラルドに教えてもらったことだし、実践的な意味ではタイミングが良かったとは思うけど、なんだか嫌な予感がするのはどうしてだろう?
そして僕はモヤモヤした気持ちを抱えたまま、当日を迎えることとなる。
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