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「大丈夫の意味」
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女「うん…うん、大丈夫だよ。うん」
「そっか、楽しみにしてる!」
ブチッ(電話を切る)
女「…はあ。また今日も都合のいい女。」
自分のこともっと伝えないとって思ってもどうしても伝えられないというか…。
本当は都合の悪い日なのに無理して空けちゃったり、街中で配られているチラシは大体受け取っちゃったり、そもそも私って断れない性格なのよね。…ま、そんな謙虚なところが好きだって健人に告白されたんだけど。
ふふっ、今週末のデート楽しみだな~。前回は「仕事が忙しい」って当日にキャンセルされちゃったし…。ふふふ。あ、でも一人で行こうと思ってカフェの予約してたのよね。人気店だから頑張って予約取ったんだけど、取消の電話、しないとなあ。
【デート当日】
「…え、デートキャンセル?」
「仕事が忙しいって…ッ……わかった。それなら仕方ないよね!…また今度デートしようね。」
「…うん。全然大丈夫!仕事、頑張ってね!」
ブチッ
「これで2回目、か。」
最近、メールでもなんだか冷たいし私…なにかしちゃったかな。嫌われた…?健人に…?…まさかね!こうして当日にキャンセルの電話は来るんだし!本当に嫌いだったら電話すらしないはず!よね…きっと…。
…
「カフェの予約、頑張ってとったんだけどなあ…」
【次の日】
「えっ、明日…?明日は私も仕事が…うん、え、大事な話…?」
「ん、わかった。健人に告白された公園で待ち合わせでいいのね。」
「仕事は…大丈夫!何とか頑張って終わらせるから!…え、昨日のこと?ふふっ、もう気にしてないよ。大丈夫!うん、うん、またね!」
ど、どうしよう…!告白された公園って、も、もしかしてプロポーズ!?最近確かに忙しいし、会えなくなる前は同棲の話とか出てたし…「これから本格的に忙しくなるから由貴にそばにいてほしい」…とか!?わー…わーっ!!あ、新しい服、買いに行かないと!!明日は何とか頑張って早く仕事終わらせないとな。いつもよりちょっと早く出社しちゃおっかな…?
ふふっ、楽しみ。
【次の日】
「健人ー!!お待たせっ!!ふふっ、時間ぴったりになっちゃってごめんね。」
「…それで、大事な話って?」
(健人:「…」)
「もう、もったいぶらないでよ?」
(健人:「…別れよう」)
「………え?今、なんて、別れようって、」
(健人:「ごめん。そういうことだから。」)
「ちょ、ちょっと待っ…」
ズルッ(転ぶ)
「痛ッ…け、健人!!!」
「健人…?」
「…もう、私が怪我しても振り向いてくれることさえないのね。」
「嘘…嘘よ…嘘だって言ってよ…なんで…」
今までなんでも受け入れてきたのに。なんでもかんでも貴方の為に、頑張ってきたのに…なんで…!!
ピロンッ(メール)
「…健人からだ。」
「もっとワガママを言って欲しかった。今、気になってる後輩がいる。ちょうど異動になるから、お前とはもうこれっきりにしたい。じゃあ。」
「…何それ」
私より可愛げのある後輩を選んだってこと…?
何よ、なによ、それ。許せない。私だっていい加減我慢の限界なんだから。暴言だってなんだって吐いてやるわよ。なんて、なんて返せば…。
「大丈夫だよ。元気に暮らして。」
なんでだろう。
なんで、こんな時でも私からは「大丈夫」しか言えないんだろう。
「そんなの…ッ!!健人が大好きだったからに決まってるじゃんかぁ…ッ!!」
「健人が大好きだから…ッ!!いつだって我慢してきたの!!我慢できたの!辛い仕事も、苦手な食べ物も、ダイエットも!!全部全部健人の為だったのッ!!!」
今の私に何があるっていうのよ。
「幸せな時間も、楽しいって思えることも、全部健人がいたからだったの!!」
私の、私の大丈夫は。
「私の大丈夫は、健人の為なら大丈夫だったのッ!!!」
「ははっ…なによ、大丈夫なんて。全部嘘じゃない。」
(雪が降る)
「…雪?」
「由貴、俺がなんで今日告白したかわかるか?…ハハハ…洒落みたいだけど、今日、雪が降る予報だったからなんだ。…お前にピッタリだろ?名前もそうだけど真っ白で、綺麗でさ。」
「…ハハハッ…馬鹿、馬鹿ね…。今じゃ予報通り降ることしか出来ない雪になっちゃったわよ…。」
雪が傷口に染みた。
「そういえば昨日の天気予報で今日は雪って言ってたものね。」
頬が濡れていた。
「私は今、全く大丈夫じゃないのね。」
ただただ強がりたいだけだった。
「ほんとに…最低な男…。」
「でも、凄く、心から」
「大好きだったから。」
だから私は
「ふふっ、大丈夫…。きっと。私なら、健人がいなくても大丈夫…(涙を流す)。」
強がることしか出来なかった。
「…馬鹿ね。」
「そっか、楽しみにしてる!」
ブチッ(電話を切る)
女「…はあ。また今日も都合のいい女。」
自分のこともっと伝えないとって思ってもどうしても伝えられないというか…。
本当は都合の悪い日なのに無理して空けちゃったり、街中で配られているチラシは大体受け取っちゃったり、そもそも私って断れない性格なのよね。…ま、そんな謙虚なところが好きだって健人に告白されたんだけど。
ふふっ、今週末のデート楽しみだな~。前回は「仕事が忙しい」って当日にキャンセルされちゃったし…。ふふふ。あ、でも一人で行こうと思ってカフェの予約してたのよね。人気店だから頑張って予約取ったんだけど、取消の電話、しないとなあ。
【デート当日】
「…え、デートキャンセル?」
「仕事が忙しいって…ッ……わかった。それなら仕方ないよね!…また今度デートしようね。」
「…うん。全然大丈夫!仕事、頑張ってね!」
ブチッ
「これで2回目、か。」
最近、メールでもなんだか冷たいし私…なにかしちゃったかな。嫌われた…?健人に…?…まさかね!こうして当日にキャンセルの電話は来るんだし!本当に嫌いだったら電話すらしないはず!よね…きっと…。
…
「カフェの予約、頑張ってとったんだけどなあ…」
【次の日】
「えっ、明日…?明日は私も仕事が…うん、え、大事な話…?」
「ん、わかった。健人に告白された公園で待ち合わせでいいのね。」
「仕事は…大丈夫!何とか頑張って終わらせるから!…え、昨日のこと?ふふっ、もう気にしてないよ。大丈夫!うん、うん、またね!」
ど、どうしよう…!告白された公園って、も、もしかしてプロポーズ!?最近確かに忙しいし、会えなくなる前は同棲の話とか出てたし…「これから本格的に忙しくなるから由貴にそばにいてほしい」…とか!?わー…わーっ!!あ、新しい服、買いに行かないと!!明日は何とか頑張って早く仕事終わらせないとな。いつもよりちょっと早く出社しちゃおっかな…?
ふふっ、楽しみ。
【次の日】
「健人ー!!お待たせっ!!ふふっ、時間ぴったりになっちゃってごめんね。」
「…それで、大事な話って?」
(健人:「…」)
「もう、もったいぶらないでよ?」
(健人:「…別れよう」)
「………え?今、なんて、別れようって、」
(健人:「ごめん。そういうことだから。」)
「ちょ、ちょっと待っ…」
ズルッ(転ぶ)
「痛ッ…け、健人!!!」
「健人…?」
「…もう、私が怪我しても振り向いてくれることさえないのね。」
「嘘…嘘よ…嘘だって言ってよ…なんで…」
今までなんでも受け入れてきたのに。なんでもかんでも貴方の為に、頑張ってきたのに…なんで…!!
ピロンッ(メール)
「…健人からだ。」
「もっとワガママを言って欲しかった。今、気になってる後輩がいる。ちょうど異動になるから、お前とはもうこれっきりにしたい。じゃあ。」
「…何それ」
私より可愛げのある後輩を選んだってこと…?
何よ、なによ、それ。許せない。私だっていい加減我慢の限界なんだから。暴言だってなんだって吐いてやるわよ。なんて、なんて返せば…。
「大丈夫だよ。元気に暮らして。」
なんでだろう。
なんで、こんな時でも私からは「大丈夫」しか言えないんだろう。
「そんなの…ッ!!健人が大好きだったからに決まってるじゃんかぁ…ッ!!」
「健人が大好きだから…ッ!!いつだって我慢してきたの!!我慢できたの!辛い仕事も、苦手な食べ物も、ダイエットも!!全部全部健人の為だったのッ!!!」
今の私に何があるっていうのよ。
「幸せな時間も、楽しいって思えることも、全部健人がいたからだったの!!」
私の、私の大丈夫は。
「私の大丈夫は、健人の為なら大丈夫だったのッ!!!」
「ははっ…なによ、大丈夫なんて。全部嘘じゃない。」
(雪が降る)
「…雪?」
「由貴、俺がなんで今日告白したかわかるか?…ハハハ…洒落みたいだけど、今日、雪が降る予報だったからなんだ。…お前にピッタリだろ?名前もそうだけど真っ白で、綺麗でさ。」
「…ハハハッ…馬鹿、馬鹿ね…。今じゃ予報通り降ることしか出来ない雪になっちゃったわよ…。」
雪が傷口に染みた。
「そういえば昨日の天気予報で今日は雪って言ってたものね。」
頬が濡れていた。
「私は今、全く大丈夫じゃないのね。」
ただただ強がりたいだけだった。
「ほんとに…最低な男…。」
「でも、凄く、心から」
「大好きだったから。」
だから私は
「ふふっ、大丈夫…。きっと。私なら、健人がいなくても大丈夫…(涙を流す)。」
強がることしか出来なかった。
「…馬鹿ね。」
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