ライギョマン

松ノ木下

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竿の声

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 マズイっ!
 もう一撃くる!
 や、やられる………

 バチっ、バチバチバチ!
 バリバリバリバリィィー!

 ???

「どうやら、竿の声が聞こえたようだよ!」

「仲松さん!これはいったい?」

「バリヤー?自分でもよく分からない(笑)」

 スゴい!ブリッツェンから放出される電気?の膜みたいなもので僕が守られている!

「それよりも早く逃げるんだ!あまり持たなそうだ!」

「ハイ!」

 ダダダっ。

「助かりました!」

「でも、バリヤーは何度も使えそうもないよ。体力的に限界みたいだ(笑)」

 バキィっ!

「仲松さん、こっちも限界みたいです!ショートロッドが折れて、超ショートロッドに!(笑)」

 やはり、みんな限界が近づいている。 

?????

「あっ、あーーーーー!」

「どうした?上田くん?」

「まずいです!変身が解け始めました!」

「なんとかならんの?」

「ここまで持ったのが不思議なくらいでしたので、僕も限界みたいです…」

「こりゃまいったねー(笑)」

 シューーーン……
 ……完全に変身が解けてしまった。

「ストレングスマイルドは無傷なんしょ?」

「はい。」

「じゃ、僕が君の盾になるから、攻撃を頼むよ!綾野さんは、グレイト・ワンを引き付けて!」

「了解!上田くん!頼んだよ~!」

「まっ、待って下さい!この状態でストレングスマイルドを使いこなすのは不可能です!」

「でもやるしかないでしょ?」

「そうゆーこと!活路は見出だすもの!待ってても開けないよ!よし!こっちだ!グレイト・ワン!」

「僕らが作るチャンスを逃さないで、ありったけの攻撃をするんだ!いいね?」

「は、はい…」

 どうしよう…この状態ではストレングスマイルドを振ることすらままならない…ましてや、攻撃なんて…

 "オイ、サブロー。マタ、ナキゴトカ?"

 ? 

「仲松さん、何かいいました?」

「僕は何も言ってないよ?それよりも、集中するんだ!」

「ハイ!」

 今のはなんだったんだろう?
 なんだかすごく懐かしい声だった気がする。

  バチバチバチ!

「よし!グレイト・ワンの動きを封じた!チャンスだ!上田くん!」

「今だぁー!上田くーん!」

「よし!いくぞ!それっ!」


 ふにゃふにゃふにゃ~


「何をやってんの?遊んでんの?」

「綾野さん、い、今のが全力です…」

「バリヤーが解ける!上田くん!いったん退くんだ!」

 ダダダっ。

 ハァハァハァハァ

「上田くん!君の攻撃が頼みの綱なんだぞ!」

「わ、わかってます!わかってはいるんですが…」

「時間も経ったし、もう一度ライギョマンに変身できないの?」

「仲松さん、それも無理そうです…さっきから試みているのですが…」

「そっか、僕も限界を迎えたようだ。次の攻撃を凌げるかどうか?」

「仲松さん!もう一度だけやりましょう!僕も、ピンサロどころか、こいつから逃げ切る体力が残ってません!」

「だ、そうだよ?上田くん。どうする?」

「もう一度やらせて下さい!」

「オッケー!次が正真正銘ラストだ!次でヤツを仕留められなければ、全員ここで死ぬ。いいね?」

「わかっています!」

「綾野さん!聞いた通りだ!」

「よし!じゃ、いきますよ!頼んだよ!上田くん!」

 ダダダっ、

 バキィ!

 ドン!

 ガキっ!

  
  どうすればいいんだ?もう限界をとうに越えている。ストレングスマイルドを持っているのすら辛い。頭もボンヤリしてきた。今日は何月何日?昨日の夕飯は何だったっけっか?ここはどこだったっけかな?僕は今なにしてるんだ?

 ………!

 遠くから誰かの声が聞こえている。仲松さんか?綾野さんか?もう家へ帰りたい。こんなに疲れたの生まれて始めてだ。まるで時間が止まっているように感じる。ふわふわとした不思議な感覚だ。

 ………!

 あれ?ヤッパリ誰かに呼ばれている気がする。

 "サブロー!サブロー!"

 ??気のせいじゃない!

 "サブロー!"

 そ、その声は??

 "ようやく気づいたか!"

 剛三さん!どこに?どこにいるんですか?

 "ホンマ、何やってんねん?鈍すぎるわぁ!ストレングスマイルドの力はこんなもんちゃうで!"

 大浦さんも!

 "グレイト・ワンを倒してデートするんちゃうんけ?"

 飯見さん!

 み、みんなどこに??

 """わしらはみんなお前の心の中におる。お前だけ戦わせわせん。みんな一緒や!思いきってイケ!""" 


 う、う、う、み、みんな…

 "泣いてる暇はないで!"

 はい!


 …ダくん

 …えだくん

「上田くん!」

「はっ、ハイ!」

「しっかりしてよ!」

 バチバチバチバチバチぃーーー!

「グレイト・ワンの動きは封じた!これが最後だ!頼んだぞ!」

「上田くん!イケぇーーー!」

 """"イケー!サブロー!""

「ハイ!」

 竿が軽く感じる!僕の中から力が沸き上がる!みんなが背中を押してくれている!
 これが正真正銘最期の攻撃だ!みんな僕に力を貸して下さい!

 ピカッーーーーー!!!

「「"""イッケェーーー!サブローーーー!!"""」」

「ウリィィィィィヤァァァァーーー!!!!」

 ドシュっっっ!!!

 ドッガァァァァァーーーーン!!!

 グシャグシャグシャグシャグシャグシャ

 ギィヤァァァァァァーーーーーー

 …………………………。


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