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第H章:何故倒された魔物はお金を落とすのか
合理と非合理/3:回復魔法を戦略攻撃に転用する簡単な方法
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20人目の綾崎シズクは完璧に幸福である。そんな彼女がダンジョンの最下層にたどり着き、岩窟王フェラーを見た時の第一印象は単純だった。
(なんで人の形してるの?)
彼女は一応、このダンジョンの主との対話のためにここまで来ており、その主を不機嫌にさせて交渉を難しくだろうその思いを素直に口にすることはなかった。だが、鉄鉱石の体の魔物が二足歩行で細部まで人の形を取っているという事実は、彼女が持つリアルとはかけ離れており、それは言葉にしないまでも確実に苛立ちとなっていた。
彼女をして、幼馴染のリクは「おとこのこ」である。人型のロボットがまるで歌舞伎のような見栄を切り、過度なまでに誇張された作画パースで剣を構える姿が、おとこのこは大好きなのだ。
もしも予算や技術力を度外視し、現代技術の粋を集めて超伝導レールガンを搭載した80cm列車砲グスタフ・ドーラの三号機を開発した時は、エネルギー充填率のメモリが何故か120%まであるインターフェイスを撫でつつ、こう言ってやりたい。「おとこのこって、こういうの好きでしょう?」と。この時点で悩殺は確実なのだが、ここでさらに自爆スイッチの隣にあるスイッチを押して列車砲の巨大な筐体を変形させ、同時に空から急降下爆撃さながらのモーションで降下してくるユンカースJu87シュトゥーカ型超音速ジェット戦闘機(ただし本来の用途は爆撃機)と、何故か艦首に巨大なドリルを装備したUボートがよくわからない力で飛翔して集まり、不思議な力で起こされた緑の竜巻の中で3体が合体して巨大人型ロボットになった日には、あまりの興奮に鼻血を拭いて倒れることは保証されている。このような低俗なハニートラップにすら抗えない生物学的に愚かな存在、それが、おとこのこなのだ。
言うまでもないことだが、シズクはこのような荒唐無稽な機械、及び、それらが乱舞してSFを名乗る作品に強い嫌悪感を持っている。巨大人型ロボットが登場する時点で、その作品のSF的考証は地に落ちるのだ。アーサー・C・クラークの2001年宇宙の旅でロボット兵器が登場したか? ロバート・A・ハインラインの宇宙の戦士に登場する兵器ではジョニーがコクピットに腰をかけていたか? アイザック・アシモフのロボット三原則に登場するロボが人型である意味は対人思考実験以上にあったか? そもそも、人間が想像できることは人間が必ず実現できると言い切ったジュール・ヴェルヌの作品に巨大ロボットが登場しないのは、それを実現させる意味がないからだ。海底二万里に登場するノーチラス号は極めて合理的で現実的なデザインであり、巨大回転衝角は搭載されていないし、その動力源は対消滅機関を補機とした縮退炉ではないし、その第七ハッチから東京タワーに匹敵する高さの巨大マシーン兵器がせり上がってくる描写は原作には存在しないのだ。
戦闘用兵器が人型である意味は、もはや人間の体に神聖さを見出している宗教上の理由以外にありえない。どれだけ強引な設定をつけても納得しない。これは神の姿です、ないし、これは先史文明の遺跡ですと言われでもしない限り絶対に納得しない。空を飛ぶなら航空力学に沿った流線型であるべきで、陸上運用を考えるなら走破性の観点でキャタピラだろうし百歩譲って六足歩行だ。昆虫が完璧な生物学的合理性を持って足を六本にした理由に、チャールズ・ダーウィンとジャン・アンリ・ファーブルの顔に、泥を塗るのが二足歩行ロボット信仰者共だ。そんな狂信者共はファーブル先生にうんこ投げ攻撃を要請するまでもなく、自らの理想を体現した二足歩行ロボットのコクピットで機体がただ普通に歩いてみせただけで発生する上下振動により三半規管をやられての吐瀉物で喉を詰まらせて死んでしまえば良い。もはやロボット兵器の戦略的優位性を全否定するアウトレンジからの大陸間弾道ミサイルで大量破壊兵器を届けるまでもない。
それをなんなのだ、あの魔物は。人型の鉄の体、くろがねの城とでも言うつもりか、汚らわしい。ここまで見てきた魔物が、現実的な生物の体を模倣し、極めて合理的なデザインで成り立つ完璧な機能美の中にあった世界観が台無しである。ここまで剣と魔法の世界に見せておいて実のところかなりの質の科学的考証の上に成り立っていたこの世界に、あんなやつが存在していてはいけないのだ。
「炭素生命、目的はなんだ」
フェラーのその言葉に相手は、明確な怒りを込めて睨み返した。そのプレッシャーに、思わず岩窟王の名を忘れて怯む。相手は明確な憎悪を持っており、その目的はこの私を討ち滅ぼすことに間違いないだろうとフェラーは確信した。
「話をするために来たよ」
嘘である。その魔物に対する猛烈な殺意は隠しきれない。隙あればこちらの喉元を噛みちぎってやるという獰猛さがその炭素生命体から明確なプレッシャーとして発せられ続けているのだ。
「話だと? このダンジョンを放棄せよとでも言うつもりか」
「いえ。ただ、知りたいだけ。教えてもらえれば、私は満足して帰る」
絶対に嘘だ。魔物は嘘をつかないが、人間は嘘をつくのだ。それにしてもあの個体に関しては嘘が下手すぎる。貴様の存在を許さないと言わんばかりの殺意をむき出しにしておいて、要求が情報提供のみのはずがない。先んじて捻り潰したいところではあるが、配下からあの個体は無制限に蘇生するという話を聞いている。であればまずは様子を見るべきだ。そして、可能な限りの平和的解決を模索するのだ。
「炭素生命、何が知りたい」
「魔王の目的、それが人類の根絶であることは既に知ってる。私が知りたいことは、その理由。そして、経済支配という極めて合理的な策を取る魔王に似つかわしくないこのダンジョンの建造理由」
腕の鉱石がぴくりと疼く。その言葉は、フェラーに苛立ちを示させた。彼の足が地団駄を再開し、それは小規模な地震となってシズクを襲う。
「似つかわしくない? 似つかわしくないだと?」
「うん。このダンジョンは、人類根絶という目的に対してあまりにも遠く非合理的。経済支配の完遂こそ最も優れた効率的な手法であり、それまでは魔族は人類に融和的な姿勢を見せていると錯覚させ続けてやるべき。このような形で人類の敵意を煽ることは、もはや魔王の目的に反しているとまで言える」
フェラーは理解する。そして思い出した。圧倒的で、すべての存在に向けて振りまかれる憎悪と殺意の波動。こいつは、「あの炭素生命体」の派閥だ。
「魔王様が提示された人類殲滅の八大計画、通称八苦。その八苦のひとつにして、最も効果的、効率的なこの世界全土の放射能汚染プラン。それが、同じ八苦でありながらも最も悠長で不確かな経済支配プランに劣る。炭素生命は、またしてもそう言うのか!」
「また? どういうこと?」
「魔王様はたぶらかせたやもしれんが、我ら七難は貴様の妄想に付き従わないと宣言し、袂を分かったあの日のことを、忘れたとは言わせんぞ! そして、その七難の中においても、我が岩窟王フェラーの選びし計画こそが、最も早くに正解にして目的である人類根絶を成し遂げるのだ!」
霞む頭を強引に動かしてシズクは思考する。誤解されている。私はただ話が聞きたいだけなのに、何故こんなに一方的な敵対的な意志を向けられるのか。言葉から解釈するに、おそらく別人、もしくは、別の魔物と勘違いされているのかもしれない。炭素生命というが、そもそも鉱物種以外の魔物は炭素生命である。
ともあれ、かなりの情報量のある言葉だった。魔王は人類を根絶するために、8つのプランを打ち立てた。経済支配はその中のひとつであり、魔王はこれを支持しているが、その背後には何者かの入れ知恵がある。そして、7体の魔物が魔王の元を離れ、それぞれが残りの7プランを、独自のプランこそが唯一至高だと信じて対立しつつ実行に
「……む」
ふらふらしつつも、かろうじてフェラーの目の前で立っていた炭素生命の体が地に伏せ、その儚くも短い命を終わらせた。やはり、この鉱山に充満するウラン粉塵とラドン瘴気の中で、炭素生命体はその生命を持続させられないのだ。
と思ったら、何事もなく立ち上がる。
「21人目。21世紀生まれとしてもここで決めたい」
「なるほど、それが貴様の術か」
「そんな大したものじゃない。魔法はまだ覚えたての勉強中」
「ほう? どのような魔法を使う?」
まさか自分から手の内を明かすとも思えないが、聞くだけならばタダである。人間はただ1つの魔法しか使えない。その種別さえわかれば、脅威度の判別は簡単だ。
「ただの回復魔法だよ。傷や病気を治せるだけ」
手の内を明かされた。正気か? これも嘘なのか?
「ふん。愚かな神の力を借り受ける奇跡の類か。ならばその術も奇跡由来か」
「へぇ、魔法と奇跡の概念差、これってイルマがわかりやすく説明してくれただけの解釈じゃなくて、魔物もそう認識している世界システムの根幹なんだ。でも、ならば改めて、違うと言わせてもらうよ。私の回復魔法は、そっちの理屈の上でも魔法。種も仕掛けもなく、神とやらの力を拝借した奇跡ではない。原理があって、理屈がある。だから、私の力は、魔法(すすみすぎたかがく)だ」
「何をわけのわからぬことを。百歩譲ってそれが真実であるとして、ただの回復魔法でどう戦う? この岩窟王フェラーを倒せるというつもりか?」
「YES」
ぞわり、とフェラーの背中表面金属が帯電する。なんなのだ、この威圧感は。
「確実に勝てる。少なくとも、ここで戦えば私には絶対に勝てる。あなたは瞬時に溶けて蒸発する。聞きたいことはだいたい聞けたからこの先は余計だけど、街の人たちも可哀想だし、交渉してみようかな。このダンジョンを埋めて、この場から去ることはできる?」
「できる……わけがあるかぁ!」
フェラーがその口から1300℃の火炎放射を行う。炭素生命の体が焼き尽くされるかぐわしき匂いと、どんな天才音楽家でも奏でられないだろう苦悶の悲鳴という最高の音と共に、勝負は一瞬でついた。が。
「熱いなぁ……苦しいなぁ……ほんと、イルマの魔法は人道的だ……」
何事もなかったかのように立ち上がる炭素生命。しかし、その表情を見て、フェラーは己の100%の勝利を確信した。
「なるほどなるほど、蘇生はできるが、痛みや苦しみを感じないわけではない。ならば、その心を折ればいい。そう、ここからはじまるのは戦いではない。拷問ぞ!」
「それは、厳しいなぁ。今の火炎放射でも、あと2回やられたら泣いて謝りそう」
「泣いて謝ったとして、ここまでの無礼、許すはずがなかろう! では今度はこのダイヤモンドすら砕く世界最硬の拳を持って、その頭蓋をかち割ってくれようぞ!」
振り下ろされた拳はトマトを潰したようにその場に鮮血を飛び散らせた。が。
「頭から狙ってもらえると痛みがなくて助かる。というか、確かにダイヤモンドはモース硬度10で地球上最も硬いと言われるけど、その実衝撃には弱く、簡単に砕ける。それこそ、モース硬度4というやわらか素材の鉄でも簡単にね。硬さですべてが決まるなら、私の歯はあなたを簡単に噛みちぎれる」
「挑発のつもりか!」
「挑発? うーん、そうかな。そうかも。なら改めて。とっとと自分の掘った穴埋めて山に帰ってよ二足歩行」
「黙れ炭素生命!」
再びフェラーが炎を吐く。しかし、全力ではない。むしろ、可能な限り温度を低くしている。それを直撃ではなく、膝より下のみを狙う。先程のような美しいソプラノボイスではなく、若干テノールに落ちた鈍い悲鳴が響いた。
「なるほど賢い。確かにこれは戦いじゃなくて拷問だ。殺傷性を落とし、急所以外を責める。あと2回炎を耐えられるといった言葉は訂正する。もうかなりきつい」
「貴様が泣くまで焼くのをやめんぞ!」
「それは私が持つ最後の武器だからもう少し取っておく。でもね、降伏を拒否してくれて、ちょっとだけうれしい。興奮もしてる。同時に、すごく怖いし、なんとなくの嫌悪感がどうしても拭えない」
「何を言う?」
膝から下を弱火でじっくりと調理されているシズクは、黒いルーズソックスを吐いたような足になっている。それでも、シズクは淡々と語り始める。
「私は、アインシュタインを科学者と認めていない。あの人は天才かもしれないけど、科学者にとって最も重要な心構えができていなかった。パンドラの箱をあけてしまうのはいつだって科学者で、それを開けた科学者はたとえ希望すらなくなった空箱であってもでかでかと自分の名前とクラスと出席番号を書いて、開けてやったぞと誇らなければならないというのが私の理屈。科学倫理など『くそくらえ』だ。科学者は未来永劫自身のエゴと好奇心に支配され続け、その知を持って70億の民に幸せと絶望を振りまく存在でなければならない。だから私はあの日、ホワイトサンズに集まった人たちの気持ちがよくわかる。この結果、どれだけの範囲の被害が出るのか。もしかしたら、地球が滅ぶかもしれない。そんな危機を目前にして、お前はどれくらいやばいと思う? とか、コーラ片手の賭けを楽しんだあの人達に。私も絶対にわくわくしながら、ニューメキシコ全土崩壊あたりに賭けてサンタフェから実験を見守ると思う。それから、世界を破滅に一気に近づける結果が示されたことがわかりながらも、中二病全開の自己陶酔をした人の気持ちが痛いほどわかる。私も絶対そういうこと言って後年ずっと仲間内から黒歴史をこすられ続けるだろうね。かと思えば、お偉いさんにはせいぜい馬がサンフランシコからロサンゼルスまで飛ぶくらいのすごい威力ですよとか適当なこと言って、それを実際に使わせるところまで持っていきたいと考えてしまう。それで死ぬ人、後遺症にずっと苦しむ人達のことを考えられないほど愚かではないけど、新理論の結晶の炸裂が見たいという好奇心は一瞬で天秤を右に傾ける。その結果を効果的に測定したいから、落とすのは今まで被害を受けておらず、未だに前の戦争は応仁の乱だったとか言ってる人たちの街にしろと主張する。私はそうする。絶対そうする。だから、自分がその基礎理論を開発してしまったことを後悔するアインシュタインを、私は科学者として認めない。私はそういう主義主張で、合理的に科学者をやっている。でもね」
黒く炭化する足が折れ、地べたに伏せながらもシズクは語り続ける。そして、昨晩ずっと練習していたその覚えたての回復魔法を放つべく、腕を突き出し。
「それでも! ダブルスタンダードだ、感情的だ、非合理的だと後ろ指をさされても! ナショナリズムもないし、その国民性も政治も大嫌いだけど! それでも私は、こんなもの大嫌いで、地球上からすべて消し去りたい! たとえその傘で雨から守られていたとしても、それが唯一の被爆国で生まれ育った人間の、感情論だ!」
合理。それはシズクの思考の中心にあって、動くことはない。そしてその対局にある、シズクが最も嫌い、最も醜いと思うものこそが、感情論。その非合理を、今この瞬間、彼女は容認する。そして、感情のままに叫ぶ。
「私の認識可能領域から今すぐに消えろ二足歩行! 私は死神! 世界の破壊者だ!」
それは、確かに回復魔法である。この魔法を用いれば、不治の病であるガンすら治癒することができるし、それ以外でも様々な医療目的で使用されている。だがシズクがその魔法を放った先は人体の悪性黒色腫ではなく、今この場に積み重ねられた高純度のイエローケーキだった。見習いレベルの魔法使いでしかないシズクが放ったたった数個の中性子は、またたく間にその場の高濃度ウラン235の連鎖反応を誘発させ、臨界状態へと至らしめる。指数関数的に増加した核分裂反応はやがて超臨界へ至り、空間は4000℃の熱で満たされた。鉄の融点は1500℃であり、宣言通りにフェラーの体は溶解した。
「だから言ったでしょ。ここで戦えば、絶対に勝てるって」
雨が降っていた。高濃度の放射性に汚染された泥とほこりを大量に含んだ、黒い雨が。それまでの呪いの雨を超える、本物の黒い雨は、周囲10km圏にセシウム137をばらまいていった。75年草木も生えぬ。当時の科学者はそう予測した。しかし、現実がそうではないことはシズクがよく知っている。ダンジョンに溜まっていたウラン235はほぼすべてがウラン238へと変化しただろう。少なくとも、この黒い雨を最後に呪いの雨が降ることはなくなったのだ。ダンジョンから10km離れたパルマの街は無事であり、いずれは人も戻るだろう。その恐怖を、誰もが忘れた頃に。
「なんだろう。この気持ち。全然わからない。持論を証明して、敵も倒して。何の不満もない。うん、どう考えても私は何も間違えていない。合理的に正しいことをやって、ちゃんと成功させて帰ってきた。なのに」
――最悪の気分だ。なんとなく。
壊れたような笑顔で、泣いて。降りしきる黒い雨が体を汚し、まもなくして、空に向かって舌を出した状態で、22人目のシズクの命も失われた。
(なんで人の形してるの?)
彼女は一応、このダンジョンの主との対話のためにここまで来ており、その主を不機嫌にさせて交渉を難しくだろうその思いを素直に口にすることはなかった。だが、鉄鉱石の体の魔物が二足歩行で細部まで人の形を取っているという事実は、彼女が持つリアルとはかけ離れており、それは言葉にしないまでも確実に苛立ちとなっていた。
彼女をして、幼馴染のリクは「おとこのこ」である。人型のロボットがまるで歌舞伎のような見栄を切り、過度なまでに誇張された作画パースで剣を構える姿が、おとこのこは大好きなのだ。
もしも予算や技術力を度外視し、現代技術の粋を集めて超伝導レールガンを搭載した80cm列車砲グスタフ・ドーラの三号機を開発した時は、エネルギー充填率のメモリが何故か120%まであるインターフェイスを撫でつつ、こう言ってやりたい。「おとこのこって、こういうの好きでしょう?」と。この時点で悩殺は確実なのだが、ここでさらに自爆スイッチの隣にあるスイッチを押して列車砲の巨大な筐体を変形させ、同時に空から急降下爆撃さながらのモーションで降下してくるユンカースJu87シュトゥーカ型超音速ジェット戦闘機(ただし本来の用途は爆撃機)と、何故か艦首に巨大なドリルを装備したUボートがよくわからない力で飛翔して集まり、不思議な力で起こされた緑の竜巻の中で3体が合体して巨大人型ロボットになった日には、あまりの興奮に鼻血を拭いて倒れることは保証されている。このような低俗なハニートラップにすら抗えない生物学的に愚かな存在、それが、おとこのこなのだ。
言うまでもないことだが、シズクはこのような荒唐無稽な機械、及び、それらが乱舞してSFを名乗る作品に強い嫌悪感を持っている。巨大人型ロボットが登場する時点で、その作品のSF的考証は地に落ちるのだ。アーサー・C・クラークの2001年宇宙の旅でロボット兵器が登場したか? ロバート・A・ハインラインの宇宙の戦士に登場する兵器ではジョニーがコクピットに腰をかけていたか? アイザック・アシモフのロボット三原則に登場するロボが人型である意味は対人思考実験以上にあったか? そもそも、人間が想像できることは人間が必ず実現できると言い切ったジュール・ヴェルヌの作品に巨大ロボットが登場しないのは、それを実現させる意味がないからだ。海底二万里に登場するノーチラス号は極めて合理的で現実的なデザインであり、巨大回転衝角は搭載されていないし、その動力源は対消滅機関を補機とした縮退炉ではないし、その第七ハッチから東京タワーに匹敵する高さの巨大マシーン兵器がせり上がってくる描写は原作には存在しないのだ。
戦闘用兵器が人型である意味は、もはや人間の体に神聖さを見出している宗教上の理由以外にありえない。どれだけ強引な設定をつけても納得しない。これは神の姿です、ないし、これは先史文明の遺跡ですと言われでもしない限り絶対に納得しない。空を飛ぶなら航空力学に沿った流線型であるべきで、陸上運用を考えるなら走破性の観点でキャタピラだろうし百歩譲って六足歩行だ。昆虫が完璧な生物学的合理性を持って足を六本にした理由に、チャールズ・ダーウィンとジャン・アンリ・ファーブルの顔に、泥を塗るのが二足歩行ロボット信仰者共だ。そんな狂信者共はファーブル先生にうんこ投げ攻撃を要請するまでもなく、自らの理想を体現した二足歩行ロボットのコクピットで機体がただ普通に歩いてみせただけで発生する上下振動により三半規管をやられての吐瀉物で喉を詰まらせて死んでしまえば良い。もはやロボット兵器の戦略的優位性を全否定するアウトレンジからの大陸間弾道ミサイルで大量破壊兵器を届けるまでもない。
それをなんなのだ、あの魔物は。人型の鉄の体、くろがねの城とでも言うつもりか、汚らわしい。ここまで見てきた魔物が、現実的な生物の体を模倣し、極めて合理的なデザインで成り立つ完璧な機能美の中にあった世界観が台無しである。ここまで剣と魔法の世界に見せておいて実のところかなりの質の科学的考証の上に成り立っていたこの世界に、あんなやつが存在していてはいけないのだ。
「炭素生命、目的はなんだ」
フェラーのその言葉に相手は、明確な怒りを込めて睨み返した。そのプレッシャーに、思わず岩窟王の名を忘れて怯む。相手は明確な憎悪を持っており、その目的はこの私を討ち滅ぼすことに間違いないだろうとフェラーは確信した。
「話をするために来たよ」
嘘である。その魔物に対する猛烈な殺意は隠しきれない。隙あればこちらの喉元を噛みちぎってやるという獰猛さがその炭素生命体から明確なプレッシャーとして発せられ続けているのだ。
「話だと? このダンジョンを放棄せよとでも言うつもりか」
「いえ。ただ、知りたいだけ。教えてもらえれば、私は満足して帰る」
絶対に嘘だ。魔物は嘘をつかないが、人間は嘘をつくのだ。それにしてもあの個体に関しては嘘が下手すぎる。貴様の存在を許さないと言わんばかりの殺意をむき出しにしておいて、要求が情報提供のみのはずがない。先んじて捻り潰したいところではあるが、配下からあの個体は無制限に蘇生するという話を聞いている。であればまずは様子を見るべきだ。そして、可能な限りの平和的解決を模索するのだ。
「炭素生命、何が知りたい」
「魔王の目的、それが人類の根絶であることは既に知ってる。私が知りたいことは、その理由。そして、経済支配という極めて合理的な策を取る魔王に似つかわしくないこのダンジョンの建造理由」
腕の鉱石がぴくりと疼く。その言葉は、フェラーに苛立ちを示させた。彼の足が地団駄を再開し、それは小規模な地震となってシズクを襲う。
「似つかわしくない? 似つかわしくないだと?」
「うん。このダンジョンは、人類根絶という目的に対してあまりにも遠く非合理的。経済支配の完遂こそ最も優れた効率的な手法であり、それまでは魔族は人類に融和的な姿勢を見せていると錯覚させ続けてやるべき。このような形で人類の敵意を煽ることは、もはや魔王の目的に反しているとまで言える」
フェラーは理解する。そして思い出した。圧倒的で、すべての存在に向けて振りまかれる憎悪と殺意の波動。こいつは、「あの炭素生命体」の派閥だ。
「魔王様が提示された人類殲滅の八大計画、通称八苦。その八苦のひとつにして、最も効果的、効率的なこの世界全土の放射能汚染プラン。それが、同じ八苦でありながらも最も悠長で不確かな経済支配プランに劣る。炭素生命は、またしてもそう言うのか!」
「また? どういうこと?」
「魔王様はたぶらかせたやもしれんが、我ら七難は貴様の妄想に付き従わないと宣言し、袂を分かったあの日のことを、忘れたとは言わせんぞ! そして、その七難の中においても、我が岩窟王フェラーの選びし計画こそが、最も早くに正解にして目的である人類根絶を成し遂げるのだ!」
霞む頭を強引に動かしてシズクは思考する。誤解されている。私はただ話が聞きたいだけなのに、何故こんなに一方的な敵対的な意志を向けられるのか。言葉から解釈するに、おそらく別人、もしくは、別の魔物と勘違いされているのかもしれない。炭素生命というが、そもそも鉱物種以外の魔物は炭素生命である。
ともあれ、かなりの情報量のある言葉だった。魔王は人類を根絶するために、8つのプランを打ち立てた。経済支配はその中のひとつであり、魔王はこれを支持しているが、その背後には何者かの入れ知恵がある。そして、7体の魔物が魔王の元を離れ、それぞれが残りの7プランを、独自のプランこそが唯一至高だと信じて対立しつつ実行に
「……む」
ふらふらしつつも、かろうじてフェラーの目の前で立っていた炭素生命の体が地に伏せ、その儚くも短い命を終わらせた。やはり、この鉱山に充満するウラン粉塵とラドン瘴気の中で、炭素生命体はその生命を持続させられないのだ。
と思ったら、何事もなく立ち上がる。
「21人目。21世紀生まれとしてもここで決めたい」
「なるほど、それが貴様の術か」
「そんな大したものじゃない。魔法はまだ覚えたての勉強中」
「ほう? どのような魔法を使う?」
まさか自分から手の内を明かすとも思えないが、聞くだけならばタダである。人間はただ1つの魔法しか使えない。その種別さえわかれば、脅威度の判別は簡単だ。
「ただの回復魔法だよ。傷や病気を治せるだけ」
手の内を明かされた。正気か? これも嘘なのか?
「ふん。愚かな神の力を借り受ける奇跡の類か。ならばその術も奇跡由来か」
「へぇ、魔法と奇跡の概念差、これってイルマがわかりやすく説明してくれただけの解釈じゃなくて、魔物もそう認識している世界システムの根幹なんだ。でも、ならば改めて、違うと言わせてもらうよ。私の回復魔法は、そっちの理屈の上でも魔法。種も仕掛けもなく、神とやらの力を拝借した奇跡ではない。原理があって、理屈がある。だから、私の力は、魔法(すすみすぎたかがく)だ」
「何をわけのわからぬことを。百歩譲ってそれが真実であるとして、ただの回復魔法でどう戦う? この岩窟王フェラーを倒せるというつもりか?」
「YES」
ぞわり、とフェラーの背中表面金属が帯電する。なんなのだ、この威圧感は。
「確実に勝てる。少なくとも、ここで戦えば私には絶対に勝てる。あなたは瞬時に溶けて蒸発する。聞きたいことはだいたい聞けたからこの先は余計だけど、街の人たちも可哀想だし、交渉してみようかな。このダンジョンを埋めて、この場から去ることはできる?」
「できる……わけがあるかぁ!」
フェラーがその口から1300℃の火炎放射を行う。炭素生命の体が焼き尽くされるかぐわしき匂いと、どんな天才音楽家でも奏でられないだろう苦悶の悲鳴という最高の音と共に、勝負は一瞬でついた。が。
「熱いなぁ……苦しいなぁ……ほんと、イルマの魔法は人道的だ……」
何事もなかったかのように立ち上がる炭素生命。しかし、その表情を見て、フェラーは己の100%の勝利を確信した。
「なるほどなるほど、蘇生はできるが、痛みや苦しみを感じないわけではない。ならば、その心を折ればいい。そう、ここからはじまるのは戦いではない。拷問ぞ!」
「それは、厳しいなぁ。今の火炎放射でも、あと2回やられたら泣いて謝りそう」
「泣いて謝ったとして、ここまでの無礼、許すはずがなかろう! では今度はこのダイヤモンドすら砕く世界最硬の拳を持って、その頭蓋をかち割ってくれようぞ!」
振り下ろされた拳はトマトを潰したようにその場に鮮血を飛び散らせた。が。
「頭から狙ってもらえると痛みがなくて助かる。というか、確かにダイヤモンドはモース硬度10で地球上最も硬いと言われるけど、その実衝撃には弱く、簡単に砕ける。それこそ、モース硬度4というやわらか素材の鉄でも簡単にね。硬さですべてが決まるなら、私の歯はあなたを簡単に噛みちぎれる」
「挑発のつもりか!」
「挑発? うーん、そうかな。そうかも。なら改めて。とっとと自分の掘った穴埋めて山に帰ってよ二足歩行」
「黙れ炭素生命!」
再びフェラーが炎を吐く。しかし、全力ではない。むしろ、可能な限り温度を低くしている。それを直撃ではなく、膝より下のみを狙う。先程のような美しいソプラノボイスではなく、若干テノールに落ちた鈍い悲鳴が響いた。
「なるほど賢い。確かにこれは戦いじゃなくて拷問だ。殺傷性を落とし、急所以外を責める。あと2回炎を耐えられるといった言葉は訂正する。もうかなりきつい」
「貴様が泣くまで焼くのをやめんぞ!」
「それは私が持つ最後の武器だからもう少し取っておく。でもね、降伏を拒否してくれて、ちょっとだけうれしい。興奮もしてる。同時に、すごく怖いし、なんとなくの嫌悪感がどうしても拭えない」
「何を言う?」
膝から下を弱火でじっくりと調理されているシズクは、黒いルーズソックスを吐いたような足になっている。それでも、シズクは淡々と語り始める。
「私は、アインシュタインを科学者と認めていない。あの人は天才かもしれないけど、科学者にとって最も重要な心構えができていなかった。パンドラの箱をあけてしまうのはいつだって科学者で、それを開けた科学者はたとえ希望すらなくなった空箱であってもでかでかと自分の名前とクラスと出席番号を書いて、開けてやったぞと誇らなければならないというのが私の理屈。科学倫理など『くそくらえ』だ。科学者は未来永劫自身のエゴと好奇心に支配され続け、その知を持って70億の民に幸せと絶望を振りまく存在でなければならない。だから私はあの日、ホワイトサンズに集まった人たちの気持ちがよくわかる。この結果、どれだけの範囲の被害が出るのか。もしかしたら、地球が滅ぶかもしれない。そんな危機を目前にして、お前はどれくらいやばいと思う? とか、コーラ片手の賭けを楽しんだあの人達に。私も絶対にわくわくしながら、ニューメキシコ全土崩壊あたりに賭けてサンタフェから実験を見守ると思う。それから、世界を破滅に一気に近づける結果が示されたことがわかりながらも、中二病全開の自己陶酔をした人の気持ちが痛いほどわかる。私も絶対そういうこと言って後年ずっと仲間内から黒歴史をこすられ続けるだろうね。かと思えば、お偉いさんにはせいぜい馬がサンフランシコからロサンゼルスまで飛ぶくらいのすごい威力ですよとか適当なこと言って、それを実際に使わせるところまで持っていきたいと考えてしまう。それで死ぬ人、後遺症にずっと苦しむ人達のことを考えられないほど愚かではないけど、新理論の結晶の炸裂が見たいという好奇心は一瞬で天秤を右に傾ける。その結果を効果的に測定したいから、落とすのは今まで被害を受けておらず、未だに前の戦争は応仁の乱だったとか言ってる人たちの街にしろと主張する。私はそうする。絶対そうする。だから、自分がその基礎理論を開発してしまったことを後悔するアインシュタインを、私は科学者として認めない。私はそういう主義主張で、合理的に科学者をやっている。でもね」
黒く炭化する足が折れ、地べたに伏せながらもシズクは語り続ける。そして、昨晩ずっと練習していたその覚えたての回復魔法を放つべく、腕を突き出し。
「それでも! ダブルスタンダードだ、感情的だ、非合理的だと後ろ指をさされても! ナショナリズムもないし、その国民性も政治も大嫌いだけど! それでも私は、こんなもの大嫌いで、地球上からすべて消し去りたい! たとえその傘で雨から守られていたとしても、それが唯一の被爆国で生まれ育った人間の、感情論だ!」
合理。それはシズクの思考の中心にあって、動くことはない。そしてその対局にある、シズクが最も嫌い、最も醜いと思うものこそが、感情論。その非合理を、今この瞬間、彼女は容認する。そして、感情のままに叫ぶ。
「私の認識可能領域から今すぐに消えろ二足歩行! 私は死神! 世界の破壊者だ!」
それは、確かに回復魔法である。この魔法を用いれば、不治の病であるガンすら治癒することができるし、それ以外でも様々な医療目的で使用されている。だがシズクがその魔法を放った先は人体の悪性黒色腫ではなく、今この場に積み重ねられた高純度のイエローケーキだった。見習いレベルの魔法使いでしかないシズクが放ったたった数個の中性子は、またたく間にその場の高濃度ウラン235の連鎖反応を誘発させ、臨界状態へと至らしめる。指数関数的に増加した核分裂反応はやがて超臨界へ至り、空間は4000℃の熱で満たされた。鉄の融点は1500℃であり、宣言通りにフェラーの体は溶解した。
「だから言ったでしょ。ここで戦えば、絶対に勝てるって」
雨が降っていた。高濃度の放射性に汚染された泥とほこりを大量に含んだ、黒い雨が。それまでの呪いの雨を超える、本物の黒い雨は、周囲10km圏にセシウム137をばらまいていった。75年草木も生えぬ。当時の科学者はそう予測した。しかし、現実がそうではないことはシズクがよく知っている。ダンジョンに溜まっていたウラン235はほぼすべてがウラン238へと変化しただろう。少なくとも、この黒い雨を最後に呪いの雨が降ることはなくなったのだ。ダンジョンから10km離れたパルマの街は無事であり、いずれは人も戻るだろう。その恐怖を、誰もが忘れた頃に。
「なんだろう。この気持ち。全然わからない。持論を証明して、敵も倒して。何の不満もない。うん、どう考えても私は何も間違えていない。合理的に正しいことをやって、ちゃんと成功させて帰ってきた。なのに」
――最悪の気分だ。なんとなく。
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