ヒーローが来るまでのつなぎ役でしたがもう辞めます。

ピグ

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ヒソヒソと人々の悪口が聞こえてくる。
この人達にとっては例え自分たちのために戦った子供でも悪魔つきならどんなことを言ってもいいのだろう。未だに殴られたところが痛む。しかし、この状況で立ち上がっても状況は悪くなる一方だ。今までの経験上大人しく蹲ってるに限る。

「ねぇ~
この子生きてる~www?
ちょっと強く殴り過ぎたんじゃない~?」

金狼の桃髪のヒーラーの女が自分を踏みながらそういう。

「生きてんだろ?
悪魔憑きだぞ?こんなんで死なんだろ。」

金狼のリーダーでアタッカーである金髪碧眼の男自分を蔑んだ目で見てそういう。

「そうそう無駄に防御力高いんですから」

タンクの赤髪の男が嫌味たらしくそう言う。

「に、兄さん。そいつ僕が預かってもいい?いつもいつも僕をバカにした目で見てきてムカついてたんだ。ひひっ、兄さんのおかげで大分弱ってるしさ、後衛の僕でもけちょんけちょんにできると思うから…
いいよね??」

魔術師の焦げ茶の髪の男がクズのような表情でリーダの男にそういった。

「おう!いいぞ!
生意気なこのクソガキをボコボコにしてやれ!」
「二度と目立とうと思わないように念入りにね~」
「あなたの召喚獣に襲わせるとかいいんじゃないですか?」

金狼の奴らは彼の言葉を聞いて好き勝手言った。くそむかつく。

「うん。アドバイスありがと。
さっそく試してみるとするよ。いまから街の人達が助けてくれた僕たちのために宴をしてくれるんでしょ、僕は誰にも邪魔されたくないしもう行くね。楽しんで」

魔術師の男はそう言うと魔法を使って僕を縛り、浮かべ森の方へ歩いていった。しばらく彼は歩くと次は転移陣を発動させ着いた先は小さな小屋だった。中に入ると彼かは直ぐに僕を解放した。

「クロ!!
ねぇ、大丈夫!?痛くない?ホントにごめんね…」
「大丈夫」

さっきのクズはどこえやら。魔術師の男、ルークはさっきとうってかわり自分の両肩を掴みあちらコチラ心配そうに確認している。それに自分は大丈夫だと伝える。じつはコイツは唯一僕を心配してくれているやつだ。仲間達の目をかいくぐり彼らも知らない秘密基地に連れて来てアイツらから殴られた傷を手当してくれたり、こっそり飯をくれたりする。そして自分のことをクロと名付け心配する。

「本っ当にごめんね…ズビッ
僕は兄さんたちに逆らえないからとめてあげるこどがでぎなぐて~ 
ごんなぢいざい子になんでごとを~」

ルークは泣きながら僕の傷を手当する。

「泣くなよ…
当事者の僕がないてないのに。僕はきみに感謝してるよ。君がいなかったらあんな奴ら殺してるあところだ。タダでさえ嫌われて居場所のない僕だ。君のおがげで大分救われてるよ」

「ヴゥ、なんていいこなんだ~」

感謝を述べる僕に対し、ルークは号泣する。実際僕はものすごく感謝している。きっと彼がいなかったら自分はマトモに食事をとれなかったし、衣服もそうだ。真冬の夜外に出された時、仲間さえ知らない秘密基地に案内して助けてくれた。今まで容姿でいつも悪意ある人間ばかりだと思って荒んでた心もルークみたいに陰ながら助けてくれる人もいるとしると自ずと救われた。だからいくらルーク以外の金狼や街ヤツらがくそでも守ろうと思えた。号泣するルークをなだめながらそんなことを考えていると

コンコン

僕とルークは素早く臨戦態勢になった。
ここは転移しないといけないほど森の奥深くにある。普通人が来ることはないのだ。まさか、他の金狼の奴らにバレたか?それだったら自分はまだしも庇っていたルークが危ない。彼が裏切り者と認定されてしまう。僕は気配を消して愛用の短剣を手にしてそっと扉を開けた。
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