引きこもりが乙女ゲームに転生したら

ピグ

文字の大きさ
16 / 25
2章

加護

しおりを挟む
家に帰ると家族皆でさっそく話し合いをした。
お父さん、お母さんは
「さすが私達の娘‼︎」
とずっと興奮しっぱなし。
一通り話し合って、後は大人同士で話すからアレクと私は部屋に戻るよういわれた。
測った時、魔力量ですっかり見落としていたが加護に精霊の愛子の外に人生が破滅した者というのがあった。後者は完全に前世とか関係あるだろうし、
大人達に話したらヤバそうなことになるし、そもそも信じてもらえなさそうということもあって話していない。
一体どういう意味だろうか。
前世で1度死んだことか、ゲームの運命か
どちらかはわからない。
しかし用心しとくに越したことはないだろう。
そう歩きながら考えていると
「義姉さん、義姉さん聞いてます?」
「ごめん。アレク聞いてなかった。」
私としたことが可愛い義弟の話を聞いてなかったなんて‥
「だから、義姉さん加護他にもあるでしょう?」
「へっ?」
変な声がでた。
すぐに周囲を見渡す。誰もいないようだ‥
「誰もいませんよ。
ちゃんと確認して言ってます。
その様子だと僕の考えはあたりですね。
僕の部屋で話しましょうか。」
「えっ!ちょっと⁉︎」
私の話を聞かずに手を引っ張って自分の部屋まで連れて行くと向かい合わせに椅子を用意して私に座らせ、誰にも話を聞かれないよう人払いをしてアレクが話しはじめた。
「で?義姉さん、さっきの答えは?
もう隠してるのはわかっているのでどんな加護か答えてください。」
いつもに増して真剣な顔で質問してくる
「いや、なんで隠してると思うの?」
ちょっと焦りながら聞く。
「もうその態度でもろわかりですよ。
いつもは冷静なのに、なんか隠してると義姉さんはいつも隠してるだろう素がでてるんですよ。さっきの話し合いもそうです。義母さん達は興奮して気づいていませんでしたが‥」
まって、いままで出来るだけ落ち着いた姉をやってきたつもりだったけどバレてたの?それが一番衝撃なんですけど⁉︎
ていうかこれ逃げ場ないよね?
でも、言って信じてもらえるかな‥
気味が悪いって嫌われたらどうしよう。
あの子みたいに裏切ってきたらどうしよう‥体が震えてきた、口もカラカラ、冷や汗も出てきた‥
するとアレクが手を握ってきた。
「え?」
「義姉さん、落ち着いてください。
あなたが隠すということはよっぽど重要なものなのでしょう。そして、それが義姉さんが最も苦しむもの。
話したくないかもしれません。
しかし、僕はあなたの力になりたいんです。あなたが私を救ってくれたように‥
僕もあなたを救いたい。」
「私を気味悪がらない?裏切らない?」
いつの間にかそんな言葉が出ていた。
「僕があなたを気味悪がるわけないし、裏切ることもありませんよ。
だって僕はあなたがす、すきなんですから!」
真っ赤になりながら真剣な瞳で言ってくる。その瞳にはあの子のような人をいつも見下すような、馬鹿にするような感じはなかった。真摯に私のことを想ってくれていってくれているのだ‥
簡単に信じるなともう1人の私が言っている。しかし、義弟がわざわざ勇気を振り絞って恥ずかしがりながらも義姉である私が家族として好きだと、家族を拒絶してたあの子がそう言ってくれたんだ。
そしたら、姉として義弟に話すべきじゃないか。嫌われるかもしれない、裏切られるかもしれない、でも何もしなかったら自分は信用されてないとまたアレクが心を閉ざすかもしれない。それは嫌だ。絶対に。
そう思うと話そうと思えた。
まだそんなにたっていないが存外私はこの義弟が好きらしい。
「じゃあ、聞いて」
私は前世含めて話しだした。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

疲れきった退職前女教師がある日突然、異世界のどうしようもない貴族令嬢に転生。こっちの世界でも子供たちの幸せは第一優先です!

ミミリン
恋愛
小学校教師として長年勤めた独身の皐月(さつき)。 退職間近で突然異世界に転生してしまった。転生先では醜いどうしようもない貴族令嬢リリア・アルバになっていた! 私を陥れようとする兄から逃れ、 不器用な大人たちに助けられ、少しずつ現世とのギャップを埋め合わせる。 逃れた先で出会った訳ありの美青年は何かとからかってくるけど、気がついたら成長して私を支えてくれる大切な男性になっていた。こ、これは恋? 異世界で繰り広げられるそれぞれの奮闘ストーリー。 この世界で新たに自分の人生を切り開けるか!?

一家処刑?!まっぴらごめんですわ!!~悪役令嬢(予定)の娘といじわる(予定)な継母と馬鹿(現在進行形)な夫

むぎてん
ファンタジー
夫が隠し子のチェルシーを引き取った日。「お花畑のチェルシー」という前世で読んだ小説の中に転生していると気付いた妻マーサ。 この物語、主人公のチェルシーは悪役令嬢だ。 最後は華麗な「ざまあ」の末に一家全員の処刑で幕を閉じるバッドエンド‥‥‥なんて、まっぴら御免ですわ!絶対に阻止して幸せになって見せましょう!! 悪役令嬢(予定)の娘と、意地悪(予定)な継母と、馬鹿(現在進行形)な夫。3人の登場人物がそれぞれの愛の形、家族の形を確認し幸せになるお話です。

転生ヒロインは不倫が嫌いなので地道な道を選らぶ

karon
ファンタジー
デビュタントドレスを見た瞬間アメリアはかつて好きだった乙女ゲーム「薔薇の言の葉」の世界に転生したことを悟った。 しかし、攻略対象に張り付いた自分より身分の高い悪役令嬢と戦う危険性を考え、攻略対象完全無視でモブとくっつくことを決心、しかし、アメリアの思惑は思わぬ方向に横滑りし。

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

ヒロインですが、舞台にも上がれなかったので田舎暮らしをします

未羊
ファンタジー
レイチェル・ウィルソンは公爵令嬢 十二歳の時に王都にある魔法学園の入学試験を受けたものの、なんと不合格になってしまう 好きなヒロインとの交流を進める恋愛ゲームのヒロインの一人なのに、なんとその舞台に上がれることもできずに退場となってしまったのだ 傷つきはしたものの、公爵の治める領地へと移り住むことになったことをきっかけに、レイチェルは前世の夢を叶えることを計画する 今日もレイチェルは、公爵領の片隅で畑を耕したり、お店をしたりと気ままに暮らすのだった

不倫されて離婚した社畜OLが幼女転生して聖女になりましたが、王国が揉めてて大事にしてもらえないので好きに生きます

天田れおぽん
ファンタジー
 ブラック企業に勤める社畜OL沙羅(サラ)は、結婚したものの不倫されて離婚した。スッキリした気分で明るい未来に期待を馳せるも、公園から飛び出てきた子どもを助けたことで、弱っていた心臓が止まってしまい死亡。同情した女神が、黒髪黒目中肉中背バツイチの沙羅を、銀髪碧眼3歳児の聖女として異世界へと転生させてくれた。  ところが王国内で聖女の処遇で揉めていて、転生先は草原だった。  サラは女神がくれた山盛りてんこ盛りのスキルを使い、異世界で知り合ったモフモフたちと暮らし始める―――― ※第16話 あつまれ聖獣の森 6 が抜けていましたので2025/07/30に追加しました。

神様の忘れ物

mizuno sei
ファンタジー
 仕事中に急死した三十二歳の独身OLが、前世の記憶を持ったまま異世界に転生した。  わりとお気楽で、ポジティブな主人公が、異世界で懸命に生きる中で巻き起こされる、笑いあり、涙あり(?)の珍騒動記。

公女様は愛されたいと願うのやめました。~態度を変えた途端、家族が溺愛してくるのはなぜですか?~

谷 優
恋愛
公爵家の末娘として生まれた幼いティアナ。 お屋敷で働いている使用人に虐げられ『公爵家の汚点』と呼ばれる始末。 お父様やお兄様は私に関心がないみたい。 ただ、愛されたいと願った。 そんな中、夢の中の本を読むと自分の正体が明らかに。 ◆恋愛要素は前半はありませんが、後半になるにつれて発展していきますのでご了承ください。

処理中です...