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第三部 オーブを求めて
第三十三話 ブレイブロード
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俺達は話し合いの結果、少し距離を取りつつ、リヴァイアサンから逃げることに決めた。
その間、カリーがリヴァイアサンを引き付け、そして最終的にはルーズベルト近郊の陸地を目指す。
「……綺麗でござるな。」
各員に指示を出し終えたイモコは、俺の隣でリヴァイアサンとそれに向かうカリーの姿……いや、その付近の光景を眺めて呟いた。
カリーが走った後の海面には、まるで池に浮かぶ蓮の花のように氷の波紋が浮いている。
カリーは、ブーツに氷属性を付与した。
その結果、海面に片足が着地する直前に、ブーツの下の海面が直径30センチメートル位の大きさに凍る。
それを足場にして走っているのだ。
こんな光景は見たことがない。
その能力に対する驚愕もそうだが、海面一帯に咲き誇る氷の花に、俺も戦闘中であることを忘れて目を奪われそうになる。
「あぁ、そうだな。でも油断するなイモコ。絶対カリーから目を離すなよ。」
俺はカリーから目を反らさずに、真顔でイモコに注意する。
「当然でござる。絶対に目は離さないでござるよ。しかし、本当にカリー殿は一人で大丈夫でござるか?」
「……わからない。でも、俺はカリーを信じている。あいつは強い。そして俺と違って多くの場数を踏んだベテランだ。できない事はきっと言わないだろう。ただ心配なのは、前回戦ったのはイフリートであってリヴァイアサンではないってことだな。」
「そうでござるか。師匠がそういうのであれば、某も信じるのみでござる。」
「あぁ、それにもしあいつに何かあっても、俺が必ず助ける。イモコはこの船を守ることに集中してくれ。ここがこの戦いの生命線だ。間違っても、船であいつに近づくんじゃねぇぞ?」
「わかったでござる。この船は某が命を懸けて守るでござるよ。」
ペリー号の上で俺とイモコが話していると、遂にカリーはリヴァイアサンに接近した。
【カリー視点】
(予想以上にデカいな。これで動きが遅いなら楽なんだが……それはないだろう。とりあえず、挑発して一発ぶち込むか。)
「おい、デカヘビ! お前の相手は俺だ。かかってこいよブサイク!」
カリーは海面に立ちながら、リヴァイアサンを挑発する。
すると、その声に気付いたのか、リヴァイアサンは体をカリーの方に向けて雄たけびをあげる。
グロオオォォォォォォン!
「許さん……許さんぞぉぉぉぉ!」
龍の頭が雄たけびを上げると、今度はノロの頭が人間の言葉をしゃべった。
「うわっ! 本当に気持ち悪ぃな。とりあえず、その気持ち悪い頭を切り落とせてもらうぜ。【サンダースマッシュ】」
カリーは、突然喋りだしたリヴァイアサンを気にする事なく、氷の花を踏みつぶしながら、高くジャンプをし、先手必勝で必殺技を放った。
その手には、どこから出したのか、カリーの体程ある巨大な斧を握り締めている。
そのままノロの頭上まで跳ぶと、上空から黄金色に輝く斧を振り落とした。
ドボォーーーン!
大きな音をたてて、水しぶきを上げる海面。
水飛沫のせいで、状況がよく見えない。
だがその後、何かが弾けるような音がサクセスのいる船まで響き渡った。
バチィィィィン!
カリーの斧は海面を裂いた。
そう、海面だ。
ノロの頭ではない。
海上では、雷の残滓がスパークしている。
しかし、そこにリヴァイアサンの姿は無かった。
「っち! めんどくせぇ。潜りやがったか。」
攻撃を避けられたと気づいたカリーは、舌打ちをする。
思ったよりもリヴァイアサンの動きは素早かった。
カリーが技を繰り出した瞬間、リヴァイアサンは、その体を海中に潜らせて回避したのである。
ーーその直後、海上にノロの頭が浮かび上がってきた。
「いてぇぇぇ! いてぇぇよぉぉぉ!」
どうやら、電撃は海の中にも浸透したようで、ノロの顔に火傷跡ができている。
直撃は避けたものの、その余波は十分にリヴァイアサンにダメージを与えていたようだ。
その様子見て、カリーはニヤリと笑う。
さっきの技は、攻撃速度は速くないものの、カリーの技の中でも、かなり精神力を使う攻撃力重視の必殺技。
それが無駄にならずに、ダメージを与える事が出来た事で、少しだけカリーの緊張がほぐれたのだ。
「やっぱり雷が弱点だったか。でも、斧はダメだな。弓で行くか。食らえ!【乱れうち(雷撃の矢)】」
斧が避けられたと知ったカリーは、すかさず次の手で追撃する。
油断せずに、相手の動きや反応を見て、直ぐにベストな攻撃方法を繰り出すカリー。
ベテランならではの対応力だ。
カリーが構えるのは、さっきの斧と同じで、黄金に輝く巨大な弓。
そして黄金の矢を引いて、弓の弦を引っ張る。
ズババババァァン!
ズババババァァン!
カリーが矢を放した瞬間、弓からは数十本の雷の矢が連なって発射され、それが一気にリヴァイアサンに襲い掛かった。
海上に露わになっているリヴァイアサンの胴体を、いくつもの雷の矢が突き刺さる。
グロォォォォォン!!
あまりの痛みに、リヴァイアサンは身をくねらせて咆哮した。
「いでぇぇぇ! おのれぇぇ! しねぇぇぇぇぇ。」
恨言を叫ぶリヴァイアサンだが、動きは止まらない。
さっきの攻撃でダメージは受けているものの、致命傷には至っておらず、複数ついた傷口は、瞬く間に泡を立てながら塞がっていく。
リヴァイアサンは、その攻撃を耐えきると、龍の頭と二つの顔をターゲット(カリー)に向けた。
すると、二つの口に水色の光が収束していく。
「やべ! くそ、矢じゃダメか!!」
矢ではダメージがあまり通っていないのを確認したカリーは、リヴァイアサンの動きをみて、次に何が来るかを察知し、焦りながらも海面を走り出して回避行動をとった。
ピューーーーーー!!
二つのレーザービームのような、高圧水砲がカリーを襲った。
その速さは、ドラゴンのブレスの比ではない。
気づいた時には既に目標を貫く速さだ。
カリーが立っていた場所に、大きな水しぶきが上がる。
見ると、海の地面が見える程に海水が削り取られていた。
だが、既にカリーはそこにいない。
事前に動いたカリーは、急死に一生を得る。
1秒遅ければ、確実に死んでいる程の破壊力を持った攻撃であった。
(あ、あぶなっ! ありゃ当たったら即死だな。まぁこんなもんでいいだろう。俺の役目は奴を地上に誘導することだからな。)
リヴァイアサンの攻撃に冷や汗をかきながらも、カリーは冷静だった。
自分の役目は、リヴァイアサンを倒す事ではない。
あくまで、陸まで誘導することである。
そしてリヴァイアサンの目には、既にカリーしか映っていない。
囮としてのヘイトは十分に稼いだ。
後は、逃げるだけだ。
「おい、当たってないぞ? 本気でかかって来いよ? お前には俺を捕まえられねぇよ。」
カリーはそう言いながら、お尻ぺんぺんをして挑発をする。
イケメンのお尻ぺんぺんは、なんとも違和感があるが、リヴァイアサンは、目に分かるほど激昂した。
思いの外、その行動の効果は絶大だった。
「ぶっ殺す! ぶっ殺す! ぶっ殺す! ぶっころおおおお!」
そして、カリーがペリー号の方に向かって逃げると、それを鬼気迫る勢いでリヴァイアサンは追い始める。
とりあえず、作戦の第一段階は成功だ。
【サクセス視点】
「イモコ! カリーがこっちに来るぞ! 急いで船を走らせろ!」
「御意! 野郎共、全速後退!」
カリーの動きに合わせてペリー号も急発進する。
リヴァイアサンに船が接近されて壊されれば、俺達の負けだ。
いや、船の存在をリヴァイアサンに認識されるだけでもやばい。
だからこそ、常に射程範囲外にいなければならないが、かといって、離れすぎればカリーを見失う。
かなり高度な航海技術が必要とされる状況であった。
「やっぱカリーはつええな。あのまま、普通に倒せたんじゃないか?」
「某もそのように見えるでござる。まさかカリー殿があそこまで人間離れした強さを持っていると、思わなかったでござるよ。」
「あぁ、そうだな。でも油断は禁物だ。カリーの頑張りを無駄にしちゃいけねぇ。」
「わかっているでござる。一つのミスも許されないでござる。」
カリーは、全力でこっちに向かって走り、それを追うように多分リヴァイアサンもこっちに迫ってきている。
多分というのは、リヴァイアサンは、カリーと違って水中を移動している為、ここからでは視認できないからだ。
だが、波が激しくたっていることから、追っているのは間違いないだろう。
ペリー号、カリー、リヴァイアサン
三つの点が、等間隔になって、陸地を目指して進んでいる。
リヴァイアサンは、逃げるカリーに手を出せずに追うことしかできていない。
順調に陸地に誘き寄せる事に成功している。
誰もがそう思っていた、その時までは……。
突然カリーの先にある海中から、巨大なサメの魔物が大量に現れた。
どうやら、リヴァイアサンがモンスターを召喚したらしい。
後方にリヴァイアサン、前方にサメの魔物。
カリーは、逃げ場を塞がれてしまった。
「カリーーーーー!!!!」
俺は叫んだ。
まさか、増援が来るとは思わなかった。
このままじゃやばい。
だが、カリーは迷う事なくサメの大群に向かって突き進む。
ーーそして、何かを海中に投げ入れた。
バチバチバチバチバチ!!
海面に激しい電流がほとばしる。
カリーはそれを飛び越えるようにジャンプした。
カリーが海中に投げたの
【スタンボム】
カリーお手製の爆弾であり、付近一帯の海中に激しい電撃が走らせる。
カリーが飛び越えた後方では、腹を上にして浮かび上がる大きなサメの大群が見える。
塵になっていないところを見ると、倒してはいないようだが、一気に巨大サメたちが行動不能となったのは事実。
海中に【スタンボム】の効果は絶大だった。
「っほ……。まじかよ、あいつまじで何でもできるのな。ブレイブロードってあんなに強いのかよ。」
安心した俺は、ほっと胸を撫で下すと、再度、カリーの凄さに目を奪われた。
正直、こっちの世界で言えば、間違いなくカリーは最強だ。
そう考えると、フェイルって奴はもっとすごいのか。
やばいな、俺より強いんじゃね?
その間、カリーがリヴァイアサンを引き付け、そして最終的にはルーズベルト近郊の陸地を目指す。
「……綺麗でござるな。」
各員に指示を出し終えたイモコは、俺の隣でリヴァイアサンとそれに向かうカリーの姿……いや、その付近の光景を眺めて呟いた。
カリーが走った後の海面には、まるで池に浮かぶ蓮の花のように氷の波紋が浮いている。
カリーは、ブーツに氷属性を付与した。
その結果、海面に片足が着地する直前に、ブーツの下の海面が直径30センチメートル位の大きさに凍る。
それを足場にして走っているのだ。
こんな光景は見たことがない。
その能力に対する驚愕もそうだが、海面一帯に咲き誇る氷の花に、俺も戦闘中であることを忘れて目を奪われそうになる。
「あぁ、そうだな。でも油断するなイモコ。絶対カリーから目を離すなよ。」
俺はカリーから目を反らさずに、真顔でイモコに注意する。
「当然でござる。絶対に目は離さないでござるよ。しかし、本当にカリー殿は一人で大丈夫でござるか?」
「……わからない。でも、俺はカリーを信じている。あいつは強い。そして俺と違って多くの場数を踏んだベテランだ。できない事はきっと言わないだろう。ただ心配なのは、前回戦ったのはイフリートであってリヴァイアサンではないってことだな。」
「そうでござるか。師匠がそういうのであれば、某も信じるのみでござる。」
「あぁ、それにもしあいつに何かあっても、俺が必ず助ける。イモコはこの船を守ることに集中してくれ。ここがこの戦いの生命線だ。間違っても、船であいつに近づくんじゃねぇぞ?」
「わかったでござる。この船は某が命を懸けて守るでござるよ。」
ペリー号の上で俺とイモコが話していると、遂にカリーはリヴァイアサンに接近した。
【カリー視点】
(予想以上にデカいな。これで動きが遅いなら楽なんだが……それはないだろう。とりあえず、挑発して一発ぶち込むか。)
「おい、デカヘビ! お前の相手は俺だ。かかってこいよブサイク!」
カリーは海面に立ちながら、リヴァイアサンを挑発する。
すると、その声に気付いたのか、リヴァイアサンは体をカリーの方に向けて雄たけびをあげる。
グロオオォォォォォォン!
「許さん……許さんぞぉぉぉぉ!」
龍の頭が雄たけびを上げると、今度はノロの頭が人間の言葉をしゃべった。
「うわっ! 本当に気持ち悪ぃな。とりあえず、その気持ち悪い頭を切り落とせてもらうぜ。【サンダースマッシュ】」
カリーは、突然喋りだしたリヴァイアサンを気にする事なく、氷の花を踏みつぶしながら、高くジャンプをし、先手必勝で必殺技を放った。
その手には、どこから出したのか、カリーの体程ある巨大な斧を握り締めている。
そのままノロの頭上まで跳ぶと、上空から黄金色に輝く斧を振り落とした。
ドボォーーーン!
大きな音をたてて、水しぶきを上げる海面。
水飛沫のせいで、状況がよく見えない。
だがその後、何かが弾けるような音がサクセスのいる船まで響き渡った。
バチィィィィン!
カリーの斧は海面を裂いた。
そう、海面だ。
ノロの頭ではない。
海上では、雷の残滓がスパークしている。
しかし、そこにリヴァイアサンの姿は無かった。
「っち! めんどくせぇ。潜りやがったか。」
攻撃を避けられたと気づいたカリーは、舌打ちをする。
思ったよりもリヴァイアサンの動きは素早かった。
カリーが技を繰り出した瞬間、リヴァイアサンは、その体を海中に潜らせて回避したのである。
ーーその直後、海上にノロの頭が浮かび上がってきた。
「いてぇぇぇ! いてぇぇよぉぉぉ!」
どうやら、電撃は海の中にも浸透したようで、ノロの顔に火傷跡ができている。
直撃は避けたものの、その余波は十分にリヴァイアサンにダメージを与えていたようだ。
その様子見て、カリーはニヤリと笑う。
さっきの技は、攻撃速度は速くないものの、カリーの技の中でも、かなり精神力を使う攻撃力重視の必殺技。
それが無駄にならずに、ダメージを与える事が出来た事で、少しだけカリーの緊張がほぐれたのだ。
「やっぱり雷が弱点だったか。でも、斧はダメだな。弓で行くか。食らえ!【乱れうち(雷撃の矢)】」
斧が避けられたと知ったカリーは、すかさず次の手で追撃する。
油断せずに、相手の動きや反応を見て、直ぐにベストな攻撃方法を繰り出すカリー。
ベテランならではの対応力だ。
カリーが構えるのは、さっきの斧と同じで、黄金に輝く巨大な弓。
そして黄金の矢を引いて、弓の弦を引っ張る。
ズババババァァン!
ズババババァァン!
カリーが矢を放した瞬間、弓からは数十本の雷の矢が連なって発射され、それが一気にリヴァイアサンに襲い掛かった。
海上に露わになっているリヴァイアサンの胴体を、いくつもの雷の矢が突き刺さる。
グロォォォォォン!!
あまりの痛みに、リヴァイアサンは身をくねらせて咆哮した。
「いでぇぇぇ! おのれぇぇ! しねぇぇぇぇぇ。」
恨言を叫ぶリヴァイアサンだが、動きは止まらない。
さっきの攻撃でダメージは受けているものの、致命傷には至っておらず、複数ついた傷口は、瞬く間に泡を立てながら塞がっていく。
リヴァイアサンは、その攻撃を耐えきると、龍の頭と二つの顔をターゲット(カリー)に向けた。
すると、二つの口に水色の光が収束していく。
「やべ! くそ、矢じゃダメか!!」
矢ではダメージがあまり通っていないのを確認したカリーは、リヴァイアサンの動きをみて、次に何が来るかを察知し、焦りながらも海面を走り出して回避行動をとった。
ピューーーーーー!!
二つのレーザービームのような、高圧水砲がカリーを襲った。
その速さは、ドラゴンのブレスの比ではない。
気づいた時には既に目標を貫く速さだ。
カリーが立っていた場所に、大きな水しぶきが上がる。
見ると、海の地面が見える程に海水が削り取られていた。
だが、既にカリーはそこにいない。
事前に動いたカリーは、急死に一生を得る。
1秒遅ければ、確実に死んでいる程の破壊力を持った攻撃であった。
(あ、あぶなっ! ありゃ当たったら即死だな。まぁこんなもんでいいだろう。俺の役目は奴を地上に誘導することだからな。)
リヴァイアサンの攻撃に冷や汗をかきながらも、カリーは冷静だった。
自分の役目は、リヴァイアサンを倒す事ではない。
あくまで、陸まで誘導することである。
そしてリヴァイアサンの目には、既にカリーしか映っていない。
囮としてのヘイトは十分に稼いだ。
後は、逃げるだけだ。
「おい、当たってないぞ? 本気でかかって来いよ? お前には俺を捕まえられねぇよ。」
カリーはそう言いながら、お尻ぺんぺんをして挑発をする。
イケメンのお尻ぺんぺんは、なんとも違和感があるが、リヴァイアサンは、目に分かるほど激昂した。
思いの外、その行動の効果は絶大だった。
「ぶっ殺す! ぶっ殺す! ぶっ殺す! ぶっころおおおお!」
そして、カリーがペリー号の方に向かって逃げると、それを鬼気迫る勢いでリヴァイアサンは追い始める。
とりあえず、作戦の第一段階は成功だ。
【サクセス視点】
「イモコ! カリーがこっちに来るぞ! 急いで船を走らせろ!」
「御意! 野郎共、全速後退!」
カリーの動きに合わせてペリー号も急発進する。
リヴァイアサンに船が接近されて壊されれば、俺達の負けだ。
いや、船の存在をリヴァイアサンに認識されるだけでもやばい。
だからこそ、常に射程範囲外にいなければならないが、かといって、離れすぎればカリーを見失う。
かなり高度な航海技術が必要とされる状況であった。
「やっぱカリーはつええな。あのまま、普通に倒せたんじゃないか?」
「某もそのように見えるでござる。まさかカリー殿があそこまで人間離れした強さを持っていると、思わなかったでござるよ。」
「あぁ、そうだな。でも油断は禁物だ。カリーの頑張りを無駄にしちゃいけねぇ。」
「わかっているでござる。一つのミスも許されないでござる。」
カリーは、全力でこっちに向かって走り、それを追うように多分リヴァイアサンもこっちに迫ってきている。
多分というのは、リヴァイアサンは、カリーと違って水中を移動している為、ここからでは視認できないからだ。
だが、波が激しくたっていることから、追っているのは間違いないだろう。
ペリー号、カリー、リヴァイアサン
三つの点が、等間隔になって、陸地を目指して進んでいる。
リヴァイアサンは、逃げるカリーに手を出せずに追うことしかできていない。
順調に陸地に誘き寄せる事に成功している。
誰もがそう思っていた、その時までは……。
突然カリーの先にある海中から、巨大なサメの魔物が大量に現れた。
どうやら、リヴァイアサンがモンスターを召喚したらしい。
後方にリヴァイアサン、前方にサメの魔物。
カリーは、逃げ場を塞がれてしまった。
「カリーーーーー!!!!」
俺は叫んだ。
まさか、増援が来るとは思わなかった。
このままじゃやばい。
だが、カリーは迷う事なくサメの大群に向かって突き進む。
ーーそして、何かを海中に投げ入れた。
バチバチバチバチバチ!!
海面に激しい電流がほとばしる。
カリーはそれを飛び越えるようにジャンプした。
カリーが海中に投げたの
【スタンボム】
カリーお手製の爆弾であり、付近一帯の海中に激しい電撃が走らせる。
カリーが飛び越えた後方では、腹を上にして浮かび上がる大きなサメの大群が見える。
塵になっていないところを見ると、倒してはいないようだが、一気に巨大サメたちが行動不能となったのは事実。
海中に【スタンボム】の効果は絶大だった。
「っほ……。まじかよ、あいつまじで何でもできるのな。ブレイブロードってあんなに強いのかよ。」
安心した俺は、ほっと胸を撫で下すと、再度、カリーの凄さに目を奪われた。
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