最弱装備でサクセス〜どうのつるぎとかわの防具しか買えなかった俺だけど【レアリティ777】の効果が凄すぎて最強になってしまった〜

キミちゃん

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第三部 オーブを求めて

第五十四話 サクセス vs ゲロゲロ②

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 くそ、やっぱり手札がないと、辛いな。


 改めて自分の能力が如何にステータス頼りだったのかがわかる。
 俺は、カリーやイモコのように攻撃パターンが多くない。
 つまり戦術の幅がないのだ。
 それがわかっただけでも、この死闘に意味はあった。


 何かないか?
 何でもいい。
 ゲロゲロを地上に落とす方法は……。


 装備に意識を集中し、自分の持っているスキルを確認する。
 そこであるものに気付いた。


 【疾風】


 これはまだ一度も使ったことがないスキル。
 名前の通り、加速スキルだ。


 しかし、今更速度を上げても上空にいるんじゃ……。
 いや、待てよ!
 これは使えるかもしれない!


 俺の中で一つ戦術が浮かんだ時だった。
 ふと、上空を見上げるとゲロゲロが空中で止まっている。
 

 なんだ?
 何をするつもりだ!?
 

 するとゲロゲロの両方の爪から何かがバチバチと音をたて始め、そして上空に大きな球体が現れた。


 【ホーリークラッシャー】


 なんだあれ?
 なんちゅうやばい技を放とうとしてるんだよ。


 ゲロゲロは、その如何にもヤバそうな球体を俺に向かって放つ。


 嘘だろ!!
 あれ絶対避けれないだろ!!


 その球体は想像よりも大きい。
 技の形状から、多分爆発するやつだ。
 避けたところで、多分俺はくらう。
 しかも破壊力はブレスの比ではないだろう。


 だが……これはチャンスだ!
 ちょっと予定と違うが、やるか!!


 【疾風】


 そのスキルを使った瞬間、俺は、襲い掛かってくる巨大な鉄球のような玉に突っ込んで行った。
 【疾風】のスキルは、瞬間的に加速するスキルであり、俺の元の素早さからすれば瞬間移動に近い程の速度で移動できる。


 一瞬で玉に近づいた俺だが、使ったスキルは【疾風】だけではない。
 ディバインチャージを剣に覆ったのだ。
 覆っただけで、放ってはいない。
 ようは、溜めた状態である。


 剣先にディバインチャージを集めると、そこが玉にぶつかり、そして貫く。



 ドーーーン!



 中心をディバインチャージによって貫かれたホーリークラッシャーは、その場で大爆発をするが、俺は【疾風】を使ったことで、その余波が来る前に急上昇し、爆発からは免れた。


 ズバッ!!


 そして、ゲロゲロの翼を貫く。


 ゲロロオォォォォォ!


 あまりの激痛にゲロゲロが叫んだ。
 翼を貫かれたゲロゲロは、飛ぶことができずに地面に落下していく。


 だが、まだ終わりじゃない!


 俺は空中で盾を捨てると、その盾を蹴り飛ばし、落下していくゲロゲロに向かって突っ込んだ。


 【疾風】


 盾を足場にしたことで、もう一度【疾風】を使う。
 それにより、空中から高速度でゲロゲロに突撃をした。

 ゲロゲロは気づいていない。
 いや、俺が速過ぎて知覚できないのだ。


 そして俺は、穴が開いていないもう一つの翼に剣を突き刺し、


 【ライトブレイク】


 を放つ。


 その瞬間、ゲロゲロの翼は木端微塵に吹き飛び、本体の方にもかなりダメージが入ったようだ。


 両翼が無くなり、大ダメージを食らったゲロゲロはそのまま地面に落下し、俺も同じ場所に落ちる。


 ドン!!


 ゲロゲロが砂浜に衝突した瞬間、俺は剣をゲロゲロの首にあてた。



「終わりだ、ゲロゲロ。」


 ゲロ(参りました。)


 やっと二人の死闘が終わる。
 なんとか勝つことができた。
 だが、学ぶべきものが多い。

 やはりこのままじゃだめだな。
 この際、カリーとイモコに攻撃スキルを教えてもらうのもありかもしれないな。


「サクセスさん!! ゲロちゃん! 大丈夫ですか!!」


 遠くからシロマが走り寄ってくる。


 あ!!
 しまった! 
 ゲロゲロ大丈夫か!!


 やばい……ゲロゲロがやばい……。
 死んでしまう!!


 気付いた時、ゲロゲロは俺が思っていた以上に全身ボロボロだった。
 体の至る所から出血しており、今にも命が尽きそうな勢いである。


【リバースヒール】


 俺が焦っていると、駆け付けたシロマが俺の知らない魔法を唱えた。
 
 すると、ゲロゲロの体がさっき見たリングの穴の様に、一気に回復していく。
 そして全身の傷が消えていくと……元の小さなゲロゲロに戻った。

 体に傷はない。


--が、目は閉じている。


「シロマ! ゲロゲロは大丈夫か? 治ったのか!?」


 俺がかなり焦った様子でシロマに詰め寄ると、シロマは額の汗を手で拭いて答える。


「はい、危なかったですが間に合いました。二人とも本気でやり過ぎです!!」


 シロマが怒っている。
 まぁ、それも当然か。
 今回は、まじでやるかやられるかの戦い。

 見てる方はかなり冷や冷や……どころではないか。


 ゲロォ(もう食べれないよ……)


 その時、ゲロゲロが突然寝言を呟いた。
 どうやら本当に回復したようである。
 疲れて眠ってしまったのかな?
 それとも、寝ていた時間軸に戻ったのか?


 まぁでも、そんな事はどうでもいい。
 本気でぶつかってくれたゲロゲロとシロマに感謝だ。


「ごめん、シロマ。そしてありがとう。シロマは本当に強くなったね。」

「ごまかさないでください! もうこんな事は絶対やめてください。お互いもう少し……。」


 誤魔化したつもりはないのだが、俺とゲロゲロの為を思って怒るシロマがとても愛おしい。
 故に、その言葉の続きを、俺の唇で塞いで言わせなかった。
 そしてシロマを抱きしめる。


「心配かけてごめん。もうしない、約束する。愛してるよ、シロマ。」


 シロマの唇から俺の唇を離すと、今の気持ちを正直に伝えた。
 すると、シロマは下を俯きながら……


「わかって……くれるなら、いいです……。私も愛してます。」


 とだけ言い、自分の唇に指を当てるのであった。


 

 

 

 
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