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第三部 オーブを求めて
第五十五話 俺は弱い
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「お~い! サクセス! ゲロゲロ! 大丈夫……か……? って、あ~……なんでもないわ。」
シロマに遅れて、カリーとイモコが走って来た。
だが、強烈なラブシーンを目の当たりにして、心配するのをやめたらしい。
「はぁ……はぁ……師匠! 大丈夫でござるか!?」
「あぁ、イモコ。サクセスは全く問題なさそうだぞ……。心配するだけ無駄だ。」
カリーは少し呆れたように言った。
呆れたというか、内心は少し妬ましいのかもしれない。
俺は二人の声を聞き、シロマとの甘い空間から現実に戻る。
シロマは恥ずかしそうに顔を二人から背けていた。
「二人とも、心配かけてすまない。俺とゲロゲロは平気だ。シロマが回復してくれたからな。」
「……なるほどな。持つべき者は優秀な彼女だな。まぁ……大事にしてやんな。」
カリーは遠い目をしながら、そっと呟く。
もしかしたら、前の世界で失った大切な人を思い出したのかもしれない。
その切なそうな目をみるのは少し辛かった。
なんだか申し訳ない!
「それよりも師匠! 凄かったでござるな! 流石はわが師にござる! 早すぎてほとんど見えなかったでござるが、あれだけの相手を倒すとは、ド肝を抜かれたでござるよ。素晴らしい戦いでござった!」
「いや……うん。まぁ、学ぶことは多かったな。これも、本気で戦ってくれたゲロゲロ、そしてカリーやイモコのおかげだ。」
俺がそう言うと、イモコは不思議そうな顔をして俺も見た。
「どういう事でござるか? 某はなにもしてないでござるよ?」
「今回の特訓で分かった事がある。いや、正確に言うと再認識したってことだがーーそれは、俺が弱いってことだ。」
「師匠が弱い?? 意味がわからないでござる。師匠より強い人間なんてこの世界のどこを探してもいないでござるよ。圧倒的でござる。」
「イモコ、それは違う。それはただの傲り(おごり)だ。俺はイモコやカリーよりステータスは高いかもしれない。だけど、戦闘技術や戦略、スキル、経験、その全てが二人よりも劣っている。圧倒的なステータスというのは確かに力ではあるが、それが全てではない。俺は、今回の特訓でそれを思い知ったよ。」
「ちょっと言っている意味がわからないでござるが……少なくとも、師匠が某よりも弱いということはないでござる。」
イモコには俺の言いたいことが伝わらないらしい。
だが、そこにカリーが割って入ってきた。
「まぁ待て、イモコ。サクセスの言いたい事はわかる。そしてそれは間違っていない。それがわかっただけでも、今回の特訓は意味があったな。んで、それでサクセスはどうしたいんだ?」
「俺に、スキルや戦いの基本を教えて欲しい。カリー、そしてイモコもだ。」
俺は二人に頭を下げてお願いする。
なりふりなんて構っていられない。
これからもっと厳しい戦いだってあると思う。
それに打ち勝つには、今のままではダメなんだ。
俺は全てを守ると誓った。
その為ならなんだってする。
カリーは、俺の目をみて静かに頷く。
「そうか。いいぜ、前に言ったよな? 俺がフェイルに教わったモノ、そして、俺自身が経験で学んだ事。それをきっちり、サクセスに伝授してやる。俺も正直まだまだ弱くて頼りないが、それはお互い様だ。パーティ全員で強くなっていけばいい。」
「そ、某は師匠に教えられることなんてないと思うでござる。それなので、カリー殿の経験を師匠と一緒に学ばせてもらいたいでござる。」
そうすると、イモコは俺の弟子でなく、カリーの弟子になるのでは?
俺が一番弟子で、イモコは二番弟子……。
まぁ、そんな事は気にしないか。
弟子だ師匠だなんて、実際どうでもいいことだし。
「二人ともありがとう。まぁ、旅はまだ始まったばかりだから、とりあえずサムスピジャポンに行く間、船でも訓練しような。」
「おう、いいぜ。んで、いつ出発するんだ?」
「出港準備には後二日あれば問題ないでござる。積み込む物や物資の補給が済み次第、いつでも平気でござる。」
カリーが俺に尋ねると、イモコが俺に代わって答えた。
「じゃあ、出発は二日後の朝だ。それまでに体調を万全にして、準備をしておこう。」
俺の言葉に全員が頷く。
予定は決まった、後は出来る事をやるだけだ。
「あの、サクセスさん。」
「ん? どうしたシロマ?」
「私、天空職の試練で本の多い世界に行っていました。そこで、光魔法や光スキルについて記載された本も読んでいますので、もしかしたらサクセスさんが使える魔法やスキルを教えられるかもしれません。」
な、なにっ!?
新魔法に新スキルだと!?
めっちゃ知りたい!
「本当かシロマ!! でかした! 新しい魔法やスキルがあれば、俺の戦闘の幅も増える!」
「いえ、そこまで期待しないで下さい。光のスキルや魔法といっても、サクセスさんの職業である聖戦士のスキルについては書いてありませんでしたから、使えるかどうかはわかりません。」
「いや、十分だ。可能性があるだけでもありがたい! よし、俄然やる気がでてきたぜ。まぁとりあえず今日は、宿に戻って休むか。」
「そうですね、それではまた闘技場までゲートを繋ぎますから、皆さん入って下さい。」
そう言ってシロマがゲートを出すと、俺は気持ちよさそうに眠っているゲロゲロを抱き上げて、闘技場に戻った。
それから、二日間はみんなと旅の準備をしたり、マネアさんに経過報告の手紙を書いたりして過ごす。
その間に、イモコの冒険者カードを見せてもらったり、自分達の能力について確認していた。
そこで二つ分かった事がある。
一つは、リヴァイアサンの経験値は想像よりも莫大であった事。
カリー、イモコ、俺、シロマに経験値が入っていたのだが、全員かなりレベルが上がっていた。
なかでもシロマはレベル1だったらしく、上昇率は一番高い。
といっても、天空職に必要な経験値は今までの3倍らしいので、一気に何十レベルと上がったわけではないが。
そして、二つ目はイモコのレベルだ。
あいつは、元々レベル80で職業は【サムライ】であったらしい。
【サムライ】
という職業は、サムスピジャポンでしか転職できない職業であり、特殊職だ。
そしてリヴァイアサンとの闘いで、イモコは90レベルになっていた。
つまり、これ以上はレベルがほとんどあがらない。
しかし、どうやら天空職ではないが、サムスピジャポンにある特殊な神殿に行けば、更なる上位職に転職できるという伝説があるとかないとか。
せっかくだから、オーブを探すついでに、イモコを転職させられたらと思う。
まあ、そんなこんなもありまして、遂に出発の時が来た!
さぁ、行くぞ!
待ってろ! 新世界!
必ずオーブを見つけだして、ビビアンを助けるぞ!!
【現在のパーティ】
サクセス 聖戦士 LV48
総合 2385(2595)
カリー ブレイブロード LV40
総合 860(1125)
イモコ サムライ LV90
総合 470(595)
シロマ 時空僧 LV18
総合 735(930)
ゲロゲロ 古龍狼 LV10
総合 2100
※1 総合とは
ステータス(力、体力、知力、すばやさ、うん)のトータル値です。
武器、防具、装飾品のスキルにある(力+10等の数値も含めた値)
※2 総合の横にある()内の数値
これは武器の攻撃力と防具の防御力を合わせた数値になります。
※3 レベルアップ
一般職、上級職は1レベルあがるごとにステータスは合計5上昇
天空職は、合計15。サクセスのみ合計50あがります。
シロマに遅れて、カリーとイモコが走って来た。
だが、強烈なラブシーンを目の当たりにして、心配するのをやめたらしい。
「はぁ……はぁ……師匠! 大丈夫でござるか!?」
「あぁ、イモコ。サクセスは全く問題なさそうだぞ……。心配するだけ無駄だ。」
カリーは少し呆れたように言った。
呆れたというか、内心は少し妬ましいのかもしれない。
俺は二人の声を聞き、シロマとの甘い空間から現実に戻る。
シロマは恥ずかしそうに顔を二人から背けていた。
「二人とも、心配かけてすまない。俺とゲロゲロは平気だ。シロマが回復してくれたからな。」
「……なるほどな。持つべき者は優秀な彼女だな。まぁ……大事にしてやんな。」
カリーは遠い目をしながら、そっと呟く。
もしかしたら、前の世界で失った大切な人を思い出したのかもしれない。
その切なそうな目をみるのは少し辛かった。
なんだか申し訳ない!
「それよりも師匠! 凄かったでござるな! 流石はわが師にござる! 早すぎてほとんど見えなかったでござるが、あれだけの相手を倒すとは、ド肝を抜かれたでござるよ。素晴らしい戦いでござった!」
「いや……うん。まぁ、学ぶことは多かったな。これも、本気で戦ってくれたゲロゲロ、そしてカリーやイモコのおかげだ。」
俺がそう言うと、イモコは不思議そうな顔をして俺も見た。
「どういう事でござるか? 某はなにもしてないでござるよ?」
「今回の特訓で分かった事がある。いや、正確に言うと再認識したってことだがーーそれは、俺が弱いってことだ。」
「師匠が弱い?? 意味がわからないでござる。師匠より強い人間なんてこの世界のどこを探してもいないでござるよ。圧倒的でござる。」
「イモコ、それは違う。それはただの傲り(おごり)だ。俺はイモコやカリーよりステータスは高いかもしれない。だけど、戦闘技術や戦略、スキル、経験、その全てが二人よりも劣っている。圧倒的なステータスというのは確かに力ではあるが、それが全てではない。俺は、今回の特訓でそれを思い知ったよ。」
「ちょっと言っている意味がわからないでござるが……少なくとも、師匠が某よりも弱いということはないでござる。」
イモコには俺の言いたいことが伝わらないらしい。
だが、そこにカリーが割って入ってきた。
「まぁ待て、イモコ。サクセスの言いたい事はわかる。そしてそれは間違っていない。それがわかっただけでも、今回の特訓は意味があったな。んで、それでサクセスはどうしたいんだ?」
「俺に、スキルや戦いの基本を教えて欲しい。カリー、そしてイモコもだ。」
俺は二人に頭を下げてお願いする。
なりふりなんて構っていられない。
これからもっと厳しい戦いだってあると思う。
それに打ち勝つには、今のままではダメなんだ。
俺は全てを守ると誓った。
その為ならなんだってする。
カリーは、俺の目をみて静かに頷く。
「そうか。いいぜ、前に言ったよな? 俺がフェイルに教わったモノ、そして、俺自身が経験で学んだ事。それをきっちり、サクセスに伝授してやる。俺も正直まだまだ弱くて頼りないが、それはお互い様だ。パーティ全員で強くなっていけばいい。」
「そ、某は師匠に教えられることなんてないと思うでござる。それなので、カリー殿の経験を師匠と一緒に学ばせてもらいたいでござる。」
そうすると、イモコは俺の弟子でなく、カリーの弟子になるのでは?
俺が一番弟子で、イモコは二番弟子……。
まぁ、そんな事は気にしないか。
弟子だ師匠だなんて、実際どうでもいいことだし。
「二人ともありがとう。まぁ、旅はまだ始まったばかりだから、とりあえずサムスピジャポンに行く間、船でも訓練しような。」
「おう、いいぜ。んで、いつ出発するんだ?」
「出港準備には後二日あれば問題ないでござる。積み込む物や物資の補給が済み次第、いつでも平気でござる。」
カリーが俺に尋ねると、イモコが俺に代わって答えた。
「じゃあ、出発は二日後の朝だ。それまでに体調を万全にして、準備をしておこう。」
俺の言葉に全員が頷く。
予定は決まった、後は出来る事をやるだけだ。
「あの、サクセスさん。」
「ん? どうしたシロマ?」
「私、天空職の試練で本の多い世界に行っていました。そこで、光魔法や光スキルについて記載された本も読んでいますので、もしかしたらサクセスさんが使える魔法やスキルを教えられるかもしれません。」
な、なにっ!?
新魔法に新スキルだと!?
めっちゃ知りたい!
「本当かシロマ!! でかした! 新しい魔法やスキルがあれば、俺の戦闘の幅も増える!」
「いえ、そこまで期待しないで下さい。光のスキルや魔法といっても、サクセスさんの職業である聖戦士のスキルについては書いてありませんでしたから、使えるかどうかはわかりません。」
「いや、十分だ。可能性があるだけでもありがたい! よし、俄然やる気がでてきたぜ。まぁとりあえず今日は、宿に戻って休むか。」
「そうですね、それではまた闘技場までゲートを繋ぎますから、皆さん入って下さい。」
そう言ってシロマがゲートを出すと、俺は気持ちよさそうに眠っているゲロゲロを抱き上げて、闘技場に戻った。
それから、二日間はみんなと旅の準備をしたり、マネアさんに経過報告の手紙を書いたりして過ごす。
その間に、イモコの冒険者カードを見せてもらったり、自分達の能力について確認していた。
そこで二つ分かった事がある。
一つは、リヴァイアサンの経験値は想像よりも莫大であった事。
カリー、イモコ、俺、シロマに経験値が入っていたのだが、全員かなりレベルが上がっていた。
なかでもシロマはレベル1だったらしく、上昇率は一番高い。
といっても、天空職に必要な経験値は今までの3倍らしいので、一気に何十レベルと上がったわけではないが。
そして、二つ目はイモコのレベルだ。
あいつは、元々レベル80で職業は【サムライ】であったらしい。
【サムライ】
という職業は、サムスピジャポンでしか転職できない職業であり、特殊職だ。
そしてリヴァイアサンとの闘いで、イモコは90レベルになっていた。
つまり、これ以上はレベルがほとんどあがらない。
しかし、どうやら天空職ではないが、サムスピジャポンにある特殊な神殿に行けば、更なる上位職に転職できるという伝説があるとかないとか。
せっかくだから、オーブを探すついでに、イモコを転職させられたらと思う。
まあ、そんなこんなもありまして、遂に出発の時が来た!
さぁ、行くぞ!
待ってろ! 新世界!
必ずオーブを見つけだして、ビビアンを助けるぞ!!
【現在のパーティ】
サクセス 聖戦士 LV48
総合 2385(2595)
カリー ブレイブロード LV40
総合 860(1125)
イモコ サムライ LV90
総合 470(595)
シロマ 時空僧 LV18
総合 735(930)
ゲロゲロ 古龍狼 LV10
総合 2100
※1 総合とは
ステータス(力、体力、知力、すばやさ、うん)のトータル値です。
武器、防具、装飾品のスキルにある(力+10等の数値も含めた値)
※2 総合の横にある()内の数値
これは武器の攻撃力と防具の防御力を合わせた数値になります。
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