最弱装備でサクセス〜どうのつるぎとかわの防具しか買えなかった俺だけど【レアリティ777】の効果が凄すぎて最強になってしまった〜

キミちゃん

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第三部 オーブを求めて

第五十八話 船内散策

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 サムスピジャポンについて一通り話を聞き終えると、時間はそろそろお昼に差し掛かろうとしていた。


「なるほどね、サムスピジャポンについては大分わかった。イモコ、色々説明してくれてありがとう。それで、そろそろ昼飯にしたいとは思うんだけど、食事はどこで食べるんだ? ここか?」


「ここでも食べれるとは思うでござるが、食堂は別にあるでござるよ。それと、昼食の準備はもう少しかかると思うでござる。」


 食堂もあるのか。
 まぁ、こんだけ大きい船なら当然か。

 前回乗った時は、戦闘が近かったから船内を見ていない。
 昼飯までまだ時間があるなら、ちょっと【覇王丸】の散策でもするかな。


「オッケー。じゃあ、まだ少し時間があるだろうし、もしまだ時間に余裕があるなら、船内の案内をしてもらってもいいかな?」

「問題ないでござるよ。某がいなくても、副船長がいるでござる。故に船の事は問題ないでござる。そういえば、まだ師匠達の部屋も案内していなかったでござるな。遅くなってしまい、申し訳ないでござる。それでは某が昼食までの間、皆さんを案内するでござる。」

「すまないな、イモコ。」
「ありがとうございます、イモコさん。」


 俺とシロマがイモコに感謝する。


 そして俺達はイモコの案内で船内を散策することになった。
 この船の船内は地上1階地下2階建てであり、甲板には小さな植物園も設置されている。

 船旅では、ビタミンという栄養素が重要であるため、長期渡航の場合、トマト等の野菜を育てて食べたりするそうだ。
 なので、植物園という名前ではあるが、ちょっとした家庭菜園のようなものらしい。


 後で、是非見せてもらおう。
 新鮮な野菜を食べられるのは素直に嬉しい。

 
 現在俺達がいる1階は、ブリーフィングルーム、船長室、食堂となっており、とりあえず今は用はないので、案内は最後にしてもらった。 

 ということで、まず最初に向かったのは地下一階の船室フロア。
 ここには、6畳ほどの部屋が沢山用意されており、俺達も一人一部屋もらっている。
 他の船員達は一人一部屋とはいかず、一部屋に4人から6人が寝泊まりすることになっていた。
 俺達だけ一人一部屋貰って申し訳ないため、カリーと同じ部屋でいいと言ったのだが、イモコが拒否する。

 イモコ曰く(いわく)


「船では立場を明確にすることが大事でござる。ここでは、師匠達が一番上、次に某、最後に他の船員という順番でござるよ。そういったものがないと、規律が乱れたり、ちょっとした不和で航海に混乱をもたらす場合があるでござる。故に、食事や部屋一つとっても立場を明確にする必要があるでござる。」


 だそうだ。


 とはいったものの、俺達は船でできる事もないし、できる事ならば、船を動かしたり、仕事をしている者達にこそ、快適な環境を与えてあげたい。
 しかしイモコは、しっかりと経験に基づいて論理的に判断した結果だろうから、あまり素人の俺が口を出すのも憚れた(はばかれた)


 まぁ、とりあえず自分でできる事は自分でやって、あまりみんなに迷惑をかけないようにするつもり。
 それと、何か手伝えることがあれば積極的に手伝っていくかな。


 そんなわけで、自分達の部屋を案内された俺達は、それぞれ荷物を自分の部屋に運び込む。
 

 船室に入ってから、中を見渡すと小さな窓があった。
 窓を開けると、少し冷たい潮風が頬を撫でる。
 それが、どうにも心地よくて、しばらく窓際から離れられない。
 更に外を見渡すと、日差しに煌めく綺麗な海が広がっている。

 凄く長閑な感じがして、ここは居心地がいい。
 それに風通しもいいことから、服や下着もここで干せそうだ。


 【覇王丸】は巨大船な為、地下一階部分は海面よりも大分高い位置にある。


「本当によくできた作りだなぁ。」


 窓の高さ一つとっても、ため息が出る程すばらしい。
 サムスピジャポンの技術者は、相当優秀なのが窺える。


 ちなみにトイレもちゃんと船室内に設置されており、もしも船酔いでゲロりそうでも、これなら大丈夫。
 ここは、今まで泊ってきた高級な宿屋ほどではないが、必要な調度品も揃っているし、本当にいい部屋だな。


 全員が荷物を運び終えると、今度は地下二階に案内された。
 地下二階は、主に倉庫がメインであるが、倉庫の他にも娯楽室と浴場が設置されている。

 浴場は小さな家族風呂みたいなものが5部屋あり、大浴場みたいにはなっていない。

 だが、俺はその浴場に感動した!


「イモコ……これって……嘘だろ!?」

「はい、ここはこの船最大のお勧めスポットでござる!」


 自信満々に言い放つイモコ。

 それもそのはずだ……

 なんと、浴場の壁の一部が強化ガラスという素材でできた透明の壁になっていたのだ。
 

 つまりどういうことかと言うと……


 風呂に入りながら海中の魚等を鑑賞できるのだ!
 覇王丸半端ねぇ!!


「ん? でも、これって、もし穴が開いたりしたらやばくない?」

 
 素朴な疑問だった。
 確かに、海中を鑑賞しながら風呂に入れるなんて、ブルジョアもいいところ。
 でも、それと同時に不安も大きい。

 風呂に入っている間に、海水が流れ込んで溺れるなんてことがあったら怖すぎるぜ。


「安心するでござる。このガラスの強度は鋼より硬く、更に5枚に重ねているでござるから、もしも不測の事態で一枚破れたとしても、まったく問題ないでござる。」

「まじかよ! サムスピジャポン、ハイテクすぎじゃね!? 凄いよ! イモコ! 凄い凄い!!」


 画期的すぎるその設計に、俺はマジで感動する。


「本当にこれは素敵ですね。こんな風景を見ながらゆっくりお風呂に入れるなんて素敵です!」

「俺も色々船には乗って来たけど、こんなのはみたことねぇな。」


 シロマもカリーも目を輝かせて、海中の風景を眺めていた。
 

 大きな魚から、色鮮やかな小さな魚の魚群。
 それらが気持ちよさそうにスィスィと泳いでいる。

 下を見ると、綺麗なサンゴがユラユラ揺れており、カニやタコも見ることができた。
 この世界のどこかに、水族館と呼ばれる魚を鑑賞できる施設があると聞いたことがあるが、ここはまさに船の水族館だ。
 しかも船は移動しているし、時間によって色んな魚も鑑賞できる。


 控えめに言って、最高だ!


「喜んでいただけて、某も嬉しいでござる。風呂を使用するときは、内側に鍵を掛けられるでござるから、必ず施錠をするでござる。それと、使用する時はドア札を「使用中」に変えるでござるよ。」


 イモコも俺達が喜んでいるのを見て満足にしているのであった。
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