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第三章
42 囮作戦
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「すまない、フェイル。しくじっちまった。だが、この状況はなんだ?」
「申し訳ございません、勇者様。ローズを奪われたのは私です。」
そこに現れたのはカリーとシルクの二人だった。
そして同時にフェイルに謝罪する。
「いや、無事で何よりだ。理由はわからないが、あの化け物が突然怒り出して他のアンデッド共に攻撃している。今がダークマドウを倒す絶好のチャンスなんだが、姫が向こうにいる以上手が出せない。」
「そうなのよね。うちの愚弟がミスしたせいで……。」
「いえ、それは私のミスでして……。」
「あはは。冗談よ、王子。まぁとにかくどうしようかしらね。逃げたところでローズちゃんがいないんじゃ意味がないしねぇ。」
その時だった。
「なぁ、フェイル。俺とシルクでダークマドウを挑発する。そうすれば奴は俺に攻撃してくるはずだ。その隙にローズを助けられないか?」
カリーが提案したのは、自分とシルクを使った囮作戦。
そんな事を始めて聞いたシルクだったが、カリーに並んで頭を下げる。
「僭越ながら勇者様、私からもその作戦をお願いしたく思います。」
その二人を見て、頷くフェイル。
「なるほどな。悪い作戦ではない……か。いいだろう、それでいくか。バーラもそれでいいな?」
「えぇ、異論はないわ。でも本当にあいつが釣られてくれるかしら?」
今までのダークマドウを見てきたバーラは、少しだけ不安が胸をよぎった。
そんな単純な作戦に引っかかるほど、ダークマドウは甘くないと思う。
だが現状他に策が無い今、それに賭けるしかない。
カリーも当然そんな事はわかっているが、さっき自分に対する激しい怒りを表していたのだから可能性はゼロではないと判断した。
「わかんねぇ。けど、俺に頭に来ているのは間違いないはずだ。やりようはある。」
「それならいいわ。どの道ここで指を咥えて見ている訳にもいかないしね。ちゃんとやりなよ、カリー。」
「わかってる。今度こそ成功させるさ。そうだろ? シルク。」
「あぁ、やってやろうじゃないか。カリー。」
「いつの間に仲良くなったのよ……まぁいいわ。援護は任せて。」
なんとなくカリーとシルクの雰囲気が変わったと感じるバンバーラ。
だが、今はそんな事を気にしている状況ではない。
まだ戦いは続く……
「申し訳ございません、勇者様。ローズを奪われたのは私です。」
そこに現れたのはカリーとシルクの二人だった。
そして同時にフェイルに謝罪する。
「いや、無事で何よりだ。理由はわからないが、あの化け物が突然怒り出して他のアンデッド共に攻撃している。今がダークマドウを倒す絶好のチャンスなんだが、姫が向こうにいる以上手が出せない。」
「そうなのよね。うちの愚弟がミスしたせいで……。」
「いえ、それは私のミスでして……。」
「あはは。冗談よ、王子。まぁとにかくどうしようかしらね。逃げたところでローズちゃんがいないんじゃ意味がないしねぇ。」
その時だった。
「なぁ、フェイル。俺とシルクでダークマドウを挑発する。そうすれば奴は俺に攻撃してくるはずだ。その隙にローズを助けられないか?」
カリーが提案したのは、自分とシルクを使った囮作戦。
そんな事を始めて聞いたシルクだったが、カリーに並んで頭を下げる。
「僭越ながら勇者様、私からもその作戦をお願いしたく思います。」
その二人を見て、頷くフェイル。
「なるほどな。悪い作戦ではない……か。いいだろう、それでいくか。バーラもそれでいいな?」
「えぇ、異論はないわ。でも本当にあいつが釣られてくれるかしら?」
今までのダークマドウを見てきたバーラは、少しだけ不安が胸をよぎった。
そんな単純な作戦に引っかかるほど、ダークマドウは甘くないと思う。
だが現状他に策が無い今、それに賭けるしかない。
カリーも当然そんな事はわかっているが、さっき自分に対する激しい怒りを表していたのだから可能性はゼロではないと判断した。
「わかんねぇ。けど、俺に頭に来ているのは間違いないはずだ。やりようはある。」
「それならいいわ。どの道ここで指を咥えて見ている訳にもいかないしね。ちゃんとやりなよ、カリー。」
「わかってる。今度こそ成功させるさ。そうだろ? シルク。」
「あぁ、やってやろうじゃないか。カリー。」
「いつの間に仲良くなったのよ……まぁいいわ。援護は任せて。」
なんとなくカリーとシルクの雰囲気が変わったと感じるバンバーラ。
だが、今はそんな事を気にしている状況ではない。
まだ戦いは続く……
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