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実家と新しい住まい
しおりを挟む門の外から屋敷を眺めていると、門番や侍従達が集まってきて、ぼく達を怪訝な目で見てきた
「お父様にウールが帰ってきたと伝えて。秘密で帰ってきたから……騒がないで」
「あ!ウール坊ちゃん!みんな心配してたんですよ!長年、行方不明で!すぐ旦那様にお伝えします。早く中へ。お連れ様も」
後ろにいたバルデモニウムが貴族に見えたのか、敬礼をしながら出迎えられ応接室でパパ上を待つことにした
パパ上に関しては、王妃に殺されそうになったのに、ぼくを叩いて王宮に送り返したから全く信用できない
信用できないけど、久しぶりだし生きていたことを知って欲しかった
「あ、ちょっとぼく用事があるから自分の部屋に行ってくる。すぐ戻るから!」
そもそも何で戻って来たのか思い出したぼくは、バルデモニウムを置いて自分の部屋に向かう
だけど、僕の部屋には何も残っていなかった。本当に何も
がらんとした部屋を見て、とぼとぼと応接室に戻る途中、パパ上の怒鳴り声が聞こえた
「今更、ウールが戻ってきただと!?しかも男連れで!?困るよ、妹のアナスタシアが陛下に望まれて輿入れするのに!!」
パパ上の叫びに、妹の輿入れは本当だったのだと口を押さえる
ぼくだけじゃないの?運命じゃないの?
今更、たくさんの妃を迎えているヴァイスに何の期待をしていたのか
じわりと涙が溢れて、拭いながら応接室に戻る
「か、下等生物…どうした?」
「もういい…帰ろう?バルデモニウム」
「あ、ああ。ど、どこへ?」
まさか、ヴァイスのところじゃないよな?と目で伺われているようだ
「バルデモニウムは、ぼくを迎えに来たんじゃないの?帰ろう」
おろおろするバルデモニウムと手を繋いで、郊外まで馬車で移動して、帰らずの森といわれる場所まで移動する
バルデモニウムがいるので、モンスターは全く現れないのが便利だ
「バルデモニウム、これから何処に行くの?」
「アスモ閣下が新しい城を築いたから、そこへと言いたいが、お前も勇者なので地下の洞窟に居住を整えたから、そこに。今度は部下も来れないので、あの勇者には下等生物の居場所はわからない」
バルデモニウムの背に乗せられ、連れて行かれたのは地獄の穴と言われている大きな火山口で、その横に繋がっている洞窟を飛び、溶岩が流れる奥の洞窟に、本当に居住スペースが作られていた
確かに、ここは人の身であるヴァイスには来れそうもない
「閣下が早く会いたがっていた。外に出たい場合は、毎日なぜか高貴な私がくるので声をかけてくれ」
バルデモニウムは口早にそういうと飛び去る
1人残された、ぼくは洞窟の奥に進んだ
綺麗な赤い光に照らされて、中には大きなベッドが一つ置かれているのと、ぼくの着替えがそのままクローゼットに並べられていて、お気に入りのクッションとソファまであって実家との対比を感じずにはいられない
机もそのままだ。ベッドは前回、アスモとヴァイスの戦いで破損したせいか新品だったが
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