【完結】無自覚腐男子の僕ですが何故か推しBL神絵師に溺愛されすぎてしんどいので誰か謎解きしてください。

コウヨリモカ@新作ヒーヒー執筆中✏️💦

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第二章(謎解きのおわり)

どうして。

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 あの夜以来、間宮からは何の連絡もない。


 間宮が消えたラブホテルの部屋で目覚めた僕は、L◯NEで「大丈夫か?」とだけ送信したのだが、それは1週間経った今でも、既読にはなっていなかった。

 僕は結局、その日、自宅には帰らずに、ホテルで簡単にシャワーだけ済ませて、そのまま出社した。

 勤務前に、既読にならないL◯NEのことが気になって、思いきって間宮に電話をかけてみたのだが、いくら待っても呼び出し音が鳴り止むことはなかった。

 僕はため息を一つ吐くと、窓口の自分の席に着席して、とりあえずは仕事に集中することにした。


 すると、業務開始時刻になってまもなく、昨夜の会合を共にした女の子たちが、数人でワラワラと店内に入ってきた。その姿を認めると、僕はドキッとしてしまう。

「オイ、山田、どうした?」

 同僚から背中に声を掛けられて初めて、自分が思わず立ち上がってしまっていることに気がついた。慌てて椅子に座りなおす。

 女の子たちは、僕と視線が合うと、みんなペコペコと会釈しながら、こちらにやってきてくれた。僕は、ホッと胸を撫で下ろす。

「おはようございます。昨日は、大変ご迷惑をお掛けして申し訳ございませんでした」

 そう言って、深々と頭を下げたままの僕に女の子たちの意外な声が降ってきた。

「いえいえ、わたしたちは何も……」

「そうそう、全部間宮さんが対応してくださったので」

「はい、そうです。間宮さんが、山田さんの自宅を知ってるからと、お店にタクシーを呼んで、一人で背負って先に帰られたんです……」

 なんだって!?

 じゃあ、間宮は、会合の途中で、僕を送るためにわざわざ退席したっていうのか……?

「……え? では、間宮も、だいぶ酔っていたということなんでしょうか?」

 そう尋ねると、女の子たちは、驚いたように顔を見合わせていた。

「いいえ、全然。間宮さんは、ほぼシラフみたいな感じでしたよ」

 そう返されて、僕は愕然としてしまう。

 彼女たちの言ってることが本当なら、間宮は酔ってもないのに、僕に対して、あんな行動を取ったということになる。

 ……あんな……。

「……っ」

 ゴクリ。慌てて唾を飲みこむ。

 そもそも、なんだって間宮は、何よりも優先すべき会合を、途中で抜け出したりなんかしたんだ? ……社会人として、あるまじき行動だろう。

 第一、僕は、今回の間宮の仕事に、全く関与していない部外者なのだから。たとえ僕が自分を見失うほど酔っ払ってしまったとしたって、そんなヤツの面倒を見る必要なんて、これっぽっちもないのだ。

 だって、間宮には何の落ち度も責任もないのだから。

 その日、僕は全く仕事が手に付かなかった。そして、何度も何度もスマホを開いてみたけれど、結局、間宮から既読が付くこともなかった。
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