俺を捨てたクセに復縁を迫って来るけど今彼と幸せなので放っておいて

Алексей

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『早く教えろ春馬!お前の体に先に手を出したのはどの野郎だ!』

指先で煽られて抑えきれない喘ぎが漏れる。 

なんとか逃れようともがいても、雅彦の腕からは逃げ出せない。

嫌だ嫌だと言いながら春馬の体は雅彦を求めてしまう。
それを雅彦は知っていて、やっと目覚めたばかりの春馬の体を易々と開き蜜欲の世界へと引き入れる。

『ああ、春馬の匂いがする。』

その秘部に顔を埋めて鼻をこすりクンクンと匂いを嗅ぎだした雅彦に春馬は羞恥心でたまらなかった。

『く、臭いから止めて・・』 

しかし、こうなると雅彦は余計に止めてはくれない。

『俺の好きな匂いだ、最高にいい匂いだ。』 

長い指にますます奥まで開かれ、粘膜に鼻息が絡んでゾクゾクと勘付いてピクりと腰が浮いた春馬は雅彦をなじった。

『ばっ、ばかぁ、雅彦さんのばか。』

ふっと、浅く笑った雅彦に一気に貫かれる。

『ひぃ・・ひやぁ・・・』 

『ずっと春馬だけを抱きたかった。だから、この1年俺は誰も抱かなかった。信じられるか春馬。』

熱い楔を何度も打ち込みながら、息を上げた雅彦は寂しく辛かったこの1年を吐露し始めた。

まるで人形のように横たわるだけの愛しい恋人。毎朝呼吸を確認して安堵の涙を何度流しただろう。握った手の確かな温もりだけを頼りに、ひたすら耐え忍び、いつの日か目覚める日を待ち続けるしかなかった。

『お前は残酷だよ春馬。』

『ご、ごめんなさい・・あっ、あっ・・』

春馬はどれだけ雅彦を傷つけたのかと灼熱のような後悔の念に駆られていた。

息も絶え絶えになる程に激しく突き上げら、あたり構わず噛みつかれ、何もかも丸ごと奪われるように抱かれながら雅彦の嵐が止むまで春馬は素直に体を預けた。

しかし真実は真逆だ。
奪われ狩られた獲物が雅彦なのだから。

春馬を抱いたら最後、まるで蟻地獄のように二度と抜け出せない蜜欲の熱い砂へ引き込まれていく。
そして、やがて知る。
それは春馬の中の宇宙。
熱い砂は実は程よく温かく、滑り落ちた先は楽園が遥か遠くまで続いている。

楽園の主(男)は俺だけでいいい。
俺一人だけが春馬という名の楽園の所有者なのだ。

『はぁ・・も、もう、おわり、に、して、』

体力の落ちている春馬の限界はとうに過ぎているが、知らないではいられない雅彦は上がる息で執拗に責め立てた。

『言え!春馬!最初の男はどいつだ!どの野郎がお前を淫乱呼ばわりしたんだ!』

確かに最中は目を閉じていたが、自分を犯した3人の顔を春馬は見ている。

ー俺が先だ!さすが、あの東条雅彦の恋人だけあって、いい体してるぜ!ー

そういい放って何の準備もない己の体に暴力で入ってきた男。
春馬はその声に聞き覚えがあった。
でも、とても誰かは口に出来ない。  

『うっ・・うっ・・・』

耐えきれずに春馬は涙が溢れる。

どうしても、雅彦さんに言わなければいけないなら、いっそ。

『言え!春馬!』
『いや、だ・・もう・・いや・・』

春馬はたまらず両手で顔を覆って嗚咽を繰り返す程に涙した。

雅彦が力づくで強引に春馬の両手を払わせると、固く瞳を閉じたまま泣き濡れている。
そこで初めて、雅彦は己がどれだけ酷を強いていたかに気がついた。
これでは、あの鬼畜の奴らと変わらない。

『目を開けてくれ春馬。俺を見てくれ。』

『た、たすけて・・いや・・』

如来がその誕生を、そして菩薩がその蘇生に助勢した春馬を、愛するが故の嫉妬で追い詰めた雅彦は、両者から怒りを買ったのかもしれない。

『消えたい・・いっそ、俺なんか・・・』

そう春馬が呟くと、その体が淡く光り出した。

『はっ!』

息を飲み雅彦は己の目を疑った。

そして雅彦の脳の中に直接ある言葉が入ってくる。

- 悲しませるなら、その者を返しなさい -

すると春馬の体が次第に薄くなり始めて雅彦は息をのんだ。
今にも消えてしまいそうで驚愕のあまりに叫ぶ。

『ま、待ってくれ!悪かった。許してくれ、お前を失ったら俺は・・』

『連れていかないでくれ!もう二度と悲しませないし、傷つけない!一生をかけて守り愛すると誓うから!お願いだ!』

狂ったように叫びながら、まるで懐に隠すように春馬を抱きしめた。

『き、消えないでくれ!俺を1人置いていかないでくれ!』

今にも消え入りそうな薄く輝く春馬を胸に抱き、包み泣く雅彦が瞬きをした瞬間、
夜中だったはずが2人を出迎えたのは、やわらかな朝日だった。

確かに深夜だったはず、闇夜が辺りを支配していたはずが、瞬き一つで朝に変わったのだ。

春馬は凡人ではないと感じていた雅彦に、この出来事は確かな確信をもたらした。

そして驚きのあまり言葉も出ない雅彦は、先ほどの誓いを受け入れてもらえたのだと直感した。

「一生かけて守り愛しぬく」との己の誓いが聞き届けられたのだ。

それの証拠に朝の光を浴びた春馬は確かな実態として雅彦の腕の中で安らかな寝息をたてている。

その直後、今度は清々しい朝の風に乗って、それは雅彦へ伝えられた。

- 東の九条から現れた雅な彦よ、愛しい春を連れていくがよい -

驚き呆然とする雅彦は、その言葉の真意を深く巡らせていた。

『ど、どういう意味なんだ・・・』



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