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番外編
001ー誕生日
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エルファッタは暇すぎて死にかけていた。勿論、比喩であるがやるべき事は終えているか、無くなってしまった。そして、外に出ようと思っても季節は夏なので暑い。貴族が汗を見せては不潔に思われてしまうので気安く出歩けない。
エルファッタはソファでだらけていた。
「暑い…………溶けそう」
「お我慢なさってくださいませ。エルファッタ様」
イロハが言う。アオイが言っていた地球にあるという『くーらー』や『せんぷうき』など、この時代というかこの世界には誕生していなかった。
「エルファッタ様。そういえば今日はカリア様の弟様のお誕生日だと聞いておりますが……」
「そうなの。ユリスのためにプレゼントは用意したけど、好きなものよくわかんないわ。あ、あと堅苦しいのなしね」
イロハは少し頭を下げて、了承したという事を表現する。
「エルファッタ、プレゼントを見せてくれる?」
イロハは先程とは違って、砕けた口調で言う。エルファッタはソファから立ち上がって、棚に向かう。そこでしばらくプレゼントを探す。整理整頓はしているが、相当奥深くに置いていたのだろう。プレゼントを出すのに苦戦する。
「手伝いましょうか?」
「いえ、大丈夫よ」
2分くらいしただろうか。プレゼントの箱は少し崩れていた。
「あー……、もう一回箱を用意しなきゃ」
そんな事を呟きながら、もといた場所に戻ってきた。プレゼントの箱は縦長く、長方形だった。箱はもう一度変えようと決意したので、綺麗に斜め掛けになっているリボンを解いた。箱を開けると、中には羽根ペンとインクが入っていた。
「エルファッタ……何でこれを?」
「えーと、少し前言ってたから。ペンが欲しい、って……」
少し気まずくなり、沈黙する。
その沈黙を破ったのは、誰かがドアをコンコンと叩く音だった。
「ユリスです。お時間頂けますか?」
机には散らばったプレゼントがあった。
「ちょ、ちょっと待ってね」
急いでプレゼントを片付ける。棚へ隠す時にプレゼントが落ちないようにする。
「イロハは片付けといて! 私はユリスと話に行くから」
「承知」
外にいるユリスにバレないよう全て小声で言う。プレゼントは出来るだけサプライズが良いからとエルファッタは思っているらしい。
エルファッタがドアを開ける。
「ユリス、何のようかしら」
「あ、いえ。学園の事何ですが、不安で……エリファ兄様はいないし、通っておられて今居るのはエルファッタ姉様しかいなかったので……」
「そうなのね」
エルファッタがイロハの方に視線を向けるともう片付けていたので部屋に入るようユリスに促す。
ユリスとエルファッタがソファに座ると、イロハが紅茶を出してきた。「ありがとう」と言うと、ユリスとの話に戻る。
「……で、何が不安なのかしら?」
「行事などや生徒会の仕事についてと、テストの事です」
エルファッタは意外に多くて驚いた。
「では、順を追って説明しましょう」
「はい!」
その日はユリスと一緒に学園の事を話していた。
時間を忘れて、つい夢中になっていたが、夕食の時間が近づいてきた。エルファッタの予定では夕食に渡すつもりというか、家族皆でのサプライズをしたいという希望により、夕食でプレゼントを渡す事になった。
「ユリス様、エルファッタ様。夕食のお時間です」
「イロハありがとう。行きましょうか」
イロハにお礼を言ってから夕食に向かう。ユリスはぴょこぴょこ歩いてくる。そんなにスピードが早かったかな……? イロハは後ろについてきている。手にユリスのプレゼントを持っている事を確認して、歩く方向に目を向けた。
部屋に入ると、兄妹は来ていなかったが両親がすでにいた。
他の兄妹を待っていると、数分で皆が来た。
ロイアスファルが皆に目配せをして、発言をする。
「今日はユリスの誕生日だから、祝うぞ! まずは、プレゼントからだ」
父が仕切る。皆の専属従者が近づき、ユリスのプレゼントを渡す。エルファッタもイロハからもらう。
「happy birthday.ユリス!」
そう言ってこの場を盛り上げる。ユリスに一人一人手渡しで渡す。
年の低い順から渡していく。プレゼントを渡されたら「開けて」と言われたので開けていた。
「ユリス、おめでとう。これからも宜しくね」
エルファッタの番が来て、一言ユリスへのメッセージをあげる。
ユリスは嬉しい顔で涙を出す。ユリスはエルファッタのプレゼントを優しく開けた。
そこにはユリスが欲しがっていたペンとインクがあった。
ユリスは今までよりももっと嬉しがっていた。
「エルファッタお姉様、嬉しいです。ありがとうございます」
不覚にもドキッとしてしまった。
(ドキッて何よ、エルファッタ……)
心臓を抑える。耳が赤くなっていく。
料理を食べ終わったらさっさと帰る用意をする。
「じゃ、じゃあね。ユリス、また明日」
「はいっ!」
終始耳が赤かった。
ユリスは満面の笑みだった。さっさと帰ったエルファッタはそのことに気が付かないままだった。
エルファッタはソファでだらけていた。
「暑い…………溶けそう」
「お我慢なさってくださいませ。エルファッタ様」
イロハが言う。アオイが言っていた地球にあるという『くーらー』や『せんぷうき』など、この時代というかこの世界には誕生していなかった。
「エルファッタ様。そういえば今日はカリア様の弟様のお誕生日だと聞いておりますが……」
「そうなの。ユリスのためにプレゼントは用意したけど、好きなものよくわかんないわ。あ、あと堅苦しいのなしね」
イロハは少し頭を下げて、了承したという事を表現する。
「エルファッタ、プレゼントを見せてくれる?」
イロハは先程とは違って、砕けた口調で言う。エルファッタはソファから立ち上がって、棚に向かう。そこでしばらくプレゼントを探す。整理整頓はしているが、相当奥深くに置いていたのだろう。プレゼントを出すのに苦戦する。
「手伝いましょうか?」
「いえ、大丈夫よ」
2分くらいしただろうか。プレゼントの箱は少し崩れていた。
「あー……、もう一回箱を用意しなきゃ」
そんな事を呟きながら、もといた場所に戻ってきた。プレゼントの箱は縦長く、長方形だった。箱はもう一度変えようと決意したので、綺麗に斜め掛けになっているリボンを解いた。箱を開けると、中には羽根ペンとインクが入っていた。
「エルファッタ……何でこれを?」
「えーと、少し前言ってたから。ペンが欲しい、って……」
少し気まずくなり、沈黙する。
その沈黙を破ったのは、誰かがドアをコンコンと叩く音だった。
「ユリスです。お時間頂けますか?」
机には散らばったプレゼントがあった。
「ちょ、ちょっと待ってね」
急いでプレゼントを片付ける。棚へ隠す時にプレゼントが落ちないようにする。
「イロハは片付けといて! 私はユリスと話に行くから」
「承知」
外にいるユリスにバレないよう全て小声で言う。プレゼントは出来るだけサプライズが良いからとエルファッタは思っているらしい。
エルファッタがドアを開ける。
「ユリス、何のようかしら」
「あ、いえ。学園の事何ですが、不安で……エリファ兄様はいないし、通っておられて今居るのはエルファッタ姉様しかいなかったので……」
「そうなのね」
エルファッタがイロハの方に視線を向けるともう片付けていたので部屋に入るようユリスに促す。
ユリスとエルファッタがソファに座ると、イロハが紅茶を出してきた。「ありがとう」と言うと、ユリスとの話に戻る。
「……で、何が不安なのかしら?」
「行事などや生徒会の仕事についてと、テストの事です」
エルファッタは意外に多くて驚いた。
「では、順を追って説明しましょう」
「はい!」
その日はユリスと一緒に学園の事を話していた。
時間を忘れて、つい夢中になっていたが、夕食の時間が近づいてきた。エルファッタの予定では夕食に渡すつもりというか、家族皆でのサプライズをしたいという希望により、夕食でプレゼントを渡す事になった。
「ユリス様、エルファッタ様。夕食のお時間です」
「イロハありがとう。行きましょうか」
イロハにお礼を言ってから夕食に向かう。ユリスはぴょこぴょこ歩いてくる。そんなにスピードが早かったかな……? イロハは後ろについてきている。手にユリスのプレゼントを持っている事を確認して、歩く方向に目を向けた。
部屋に入ると、兄妹は来ていなかったが両親がすでにいた。
他の兄妹を待っていると、数分で皆が来た。
ロイアスファルが皆に目配せをして、発言をする。
「今日はユリスの誕生日だから、祝うぞ! まずは、プレゼントからだ」
父が仕切る。皆の専属従者が近づき、ユリスのプレゼントを渡す。エルファッタもイロハからもらう。
「happy birthday.ユリス!」
そう言ってこの場を盛り上げる。ユリスに一人一人手渡しで渡す。
年の低い順から渡していく。プレゼントを渡されたら「開けて」と言われたので開けていた。
「ユリス、おめでとう。これからも宜しくね」
エルファッタの番が来て、一言ユリスへのメッセージをあげる。
ユリスは嬉しい顔で涙を出す。ユリスはエルファッタのプレゼントを優しく開けた。
そこにはユリスが欲しがっていたペンとインクがあった。
ユリスは今までよりももっと嬉しがっていた。
「エルファッタお姉様、嬉しいです。ありがとうございます」
不覚にもドキッとしてしまった。
(ドキッて何よ、エルファッタ……)
心臓を抑える。耳が赤くなっていく。
料理を食べ終わったらさっさと帰る用意をする。
「じゃ、じゃあね。ユリス、また明日」
「はいっ!」
終始耳が赤かった。
ユリスは満面の笑みだった。さっさと帰ったエルファッタはそのことに気が付かないままだった。
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今回も面白かったです!これからも楽しみにしてます。頑張ってください
彼方様、ありがとうございます。これからの展開とエルファッタの心情をより繊細に書けるように日々努力いたします。最後までお付き合いください。