「≪最悪の迷宮≫? いいえ、≪至高の楽園≫です!!」~元皇女は引き籠り生活を満喫しつつ、無自覚ざまぁもしていたようです。~

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まず、私の名前はファウスティーナ。

イグナスの第一皇女でした。
……だけど。

今は駆け出し冒険者!!
どのくらい駆け出しかというとまだ一週間経ってないくらい。


そして お気づきかと思いますが転生者です。


あれは三歳と少しの頃。
ちょうちょを追いかけていた幼い私は小石に足をとられて池に落ち、前世の記憶を思い出した。
まぁ、よくあるパターンね。

えっ…?
断罪の時に思い出したんじゃないのかって?
うーん、それには深い事情があるのよね。


前世を思い出した幼い私は歓喜したわ。

だって、何せこの世界には魔法もあれば身体スペックも前世に比べて異常に高い。
さらには大国の皇女というおまけつき!!

まぁ、皇帝に見向きもされないし碌な世話もされない前世の言葉で言うならネグレスト状態だったけど…。



父である皇帝は女好きのロクデナシ。
しかも自分は見境なしに手を出すわりに女の浮気は許さないという器の小っちゃい男だった。
傾国の美姫と謳われた母を無理矢理手に入れて二人の子をもうけた。(クズと私ね)だけど母の美しさを妬んだ女共に嵌められて母共々、実質捨て置かれてたのよね。

母の側には幼馴染の護衛が居たんだけど、その護衛と母が不義密通してるって噂を信じて護衛を処刑。
自分の子か疑わしい私は殺されなかっただけマシなのかも知れない。
母は病み、最低限の使用人だけつけられて離宮に放置されたのが二歳の時。

因みに、正式に皇女として扱われだしたのは九歳の時。
なんか色々モメた末に母を嵌めた女が口を滑らせたのが原因らしい。

実際は浮気なんてなかったと知った皇帝クズジジィが母に宣誓をさせて母娘共々呼び戻しやがった。

宣誓っていうのは審議官の前でする儀式ね。
絶対に嘘を吐くことが出来ないから真偽を問う時や裁判なんかの時に活用されるの。だから皇帝クズジジィも信じたってワケ。

っーか、なら浮気を疑った時点でやらせろよ?!って感じじゃない??

怒りに任せて追放しといて、都合よく何事もなかったかのように呼び戻すとか何なの?
マジ死ねし。
死んだけど。

まぁ、そんな便利な宣誓っていう儀式があるんだけど……
今回の断罪でも勿論そんなことは行われなかった。

前皇帝クズジジィから生まれた現皇帝クズ兄貴は流石、クズのサラブレッド。
マジでそっくりだわあの二人。

あ、でも現皇帝クズ兄貴は浮気は許容みたいだけど…。
だって正妃って超ビッチだし。
それともまさか気づいてない??激ニブ??


クズ、クズ言ってるけど私もそのクズの血入ってんだけどね……。
献血しまくってから輸血でもして貰おうかしら?

でも八歳年下の異母弟がいるんだけど、この子は前皇帝クズジジィの血が入ってるけど超絶可愛くていい子な天使だから血が全てじゃないっていういい例よね。

あの子、大丈夫かしら?
クズ共にいじめられたりしてないかしら??

唯一といってもいい心残りの弟のことを想う。
隠れ家、諸々が役立ってくれるといいのだけど……。


それで…あー、話を戻すと……

放置され更には前世の記憶を取り戻した私は絶賛野生児化したのよね。

正に野山を駆け回り、魔術や鍛錬に明け暮れた。

何せ前世では兄が居た影響か乙女ゲームや少女漫画よりも断然RPGや少年漫画が好きだった私。
剣や魔法のある世界なんてそりゃたぎるでしょ?!

そして私は発症した!!


“中二病”という救いのない病を!!!!


そしてその病魔に侵されるがままに必殺の呪文や技の習得に励んだわ。

素晴らしきかな!
バク宙だって跳躍だって軽々出来る身体能力!
そしてド派手な魔法!!

だけどそれらはあくまでひっそりと。

中二病という病を発症しながらも英雄になろうだとか闇の支配者になろうだとかそういった野望はなかったのよね。
だって現実って厳しいし。
英雄だとか支配者だとか絶対大変じゃない??

異世界設定にときめきを覚えつつもどこか冷静だった自分は前世ではそう若くなかったのかも知れない。幾つだったかも何で死んだかも定かじゃないけど。



そんな良識ある(?)中二病患者だった私に悲劇は起きた。



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