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第1話:沈黙と火花
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世界から「色」が消えて、一〇九五日が過ぎた。 二〇三〇
カイ――二十一歳の彼は、その静寂の番人(検閲官)だ。 厚手の黒い防護服に身を包み、耳には高性能の検閲デバイス。彼の任務は、管理社会の静寂を乱す「違法な音」を検知し、それを根絶やしにすること。 カイが歩くたびに、硬い軍靴の音が無機質なアスファルトに響く。彼自身、チップによって感情を「ゼロ」に固定されているはずだった。だが、彼の右手の指先だけは、時折、自分の意志とは無関係にピクピクと震えることがあった。
三年前のあの日、彼は天才ピアニストとして舞台に立っていた。だが、演奏中に起きた「感情テロ」による大火災で、観客だった両親を失った。そして、自身の右手の神経もその時、死んだ。 「……検閲官A-09。エリア44の巡回を終了。異常、なし」 カイは、感情のない機械的な声で無線に報告する。かつて美しい旋律を紡いでいた唇は、今や音を殺すための道具となっていた。
任務終了の合図が鳴る直前だった。 左耳のデバイスが、聞いたこともないような不協和音を拾った。 『警告。微弱な心拍数上昇、および未登録周波数を検知。地点、旧桜丘ビルC棟』
「……またバグか」 この数ヶ月、渋谷エリアでは「幽霊」の噂が絶えなかった。灰色の街にあり得ないはずの光が走り、消えたはずの音楽が聴こえるという。都市伝説に興味はないが、任務は任務だ。カイは重い足取りで、解体を待つだけの廃ビルへと向かった。
ビルの内部は、埃のにおいと死んだ沈黙が支配していた。 だが、上層階へ進むにつれ、カイのデバイスがノイズを激しく刻み始めた。 「ドクン……ドクン……」 それは重低音のドラムのようであり、誰かの猛烈に速い心臓の鼓動のようでもあった。 突き当たりの、錆びついた鉄扉。その隙間から、漏れ出していたのは――「光」だった。
「検閲官だ。解錠せよ。抵抗は無意味だ」 カイはマニュアル通りに叫び、扉を蹴り開けた。
視界が爆発した。 そこは、外部からは完全に遮断された、広大なダンスフロアだった。 中央に立つ少女は、ボロボロのヘッドフォンを首にかけ、政府が没収したはずの極彩色のスニーカーを履いていた。 彼女がステップを踏むたびに、床からバチバチと電気の火花(スパーク)が散る。 「……バカな。チップが作動していないのか!?」 カイは驚愕した。彼女の心拍数は、おそらく通常の三倍――死に至るはずの領域だ。だが、彼女は死ぬどころか、最高に不敵な笑みを浮かべて踊り続けている。 「ウキウキリズム、止まらない!」 彼女の口から零れたのは、禁じられた「歌詞」だった。
「止まれ! 直ちに鎮静剤を――」 カイが拘束銃を構えた瞬間、少女の動きが加速した。彼女は重力を無視したようなフワフワとしたモーションで宙を舞う。 「ねえ、そこの死神さん」 彼女の声は、この世界で最も澄んだ「音」だった。 「君の心臓、ずっと止まったふりして疲れない? 私が、ひっくり返してあげる」
彼女が高いジャンプから着地すると同時に、カイの眉間に向かって右手を振り下ろした。 「指先チョップ!」
その瞬間、世界が反転した。 彼女の指先が触れた部分から、カイの脳内に埋め込まれた『感情抑制チップ』に凄まじい電圧が流れ込む。 ――ガガッ、ピーーーーー!! 耳を塞いでいたデバイスが火花を散らして吹き飛ぶ。 同時に、カイの脳内に直接、封印していたはずの「音楽」が爆流となって流れ込んできた。 『ピカリパラダンス パパパパッ!』 イントロの衝撃。 灰色の視界が、彼女の笑顔を起点にして、ショッキングピンク、ネオンブルー、エメラルドグリーン……。暴力的なまでの色彩に塗り替えられていく。 「あ、が……ああぁぁぁぁっ!」 カイは喉の奥から、数年ぶりの叫びを漏らした。 動かなかったはずの右手の指が、狂ったように痙攣し、ピアノを叩くように動く。
「間違いだらけのこの世界で、今だけは正解だ。――そうでしょ、カイ?」
なぜ彼女が自分の名を知っているのか、問う余裕さえなかった。 ビルの外では、無数のパトライトの赤と青が夜を裂き始めていた。 「逃げるよ、パートナー。朝が来るまで、光を絶やさないで!」
彼女に手を引かれ、カイは走り出した。 自分が誰かも、何をすべきかも忘れて。ただ、この心臓が刻む爆音のビートだけを信じて。
その様子を、ビルの屋上の影から冷徹に見つめる男がいた。 漆黒のロングコート。手には、チェロの弓のような鋭利な刃。 彼は政府の最高執行官――鴉(カラス)。かつてカイが「唯一の友」と呼び、共に音楽を愛した男。
「……遅かったな、カイ。お前を救うために、その少女を殺してやる」
鴉の冷たい瞳に、二人の逃亡者の姿が映る。 そして、走り続けるヒカリの首筋に、一瞬だけ浮かび上がった『致命的な予兆(アラート)』。 カイはまだ知らない。 ヒカリのダンスが、この世界を救う唯一の希望であると同時に。 踊るたびに、彼女の命を「燃料」として消費している、絶望のカウントダウンであることを。
(第2話へ続く)
【第1話 あとがき】
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。 『ピカリパラダンス ―終末の夜に、僕らは光る―』、ついにその幕が上がりました。
感情を殺すことでしか自分を守れなかったカイ。 そして、命を削ることでしか自分を証明できないヒカリ。 灰色の街で出会った二人の「間違いだらけの正解」は、やがて日本を、そして世界をひっくり返すパレードへと繋がっていきます。
▼『ピカリパラダンス』の深淵を聴く(物語を「完成」させるために) この物語には、欠かすことのできない「魂の鼓動」が存在します。それは、クリエイター 108(sund) が生み出した、聴く者の心を強制的に躍動させる楽曲たちです。
①『ピカリパラダンス – Glow Up Parade』 ――この物語の主題歌であり、すべての始まりの旋律。 イントロの爆発的なエネルギーは、カイの脳内チップが焼き切れる瞬間のカタルシスそのものです。歌詞に込められた「間違いだらけのこの世界で、今だけは正解だ」という叫びを聴くとき、あなたはヒカリと共に、灰色の現実を蹴飛ばし、光のパレードへと足を踏み入れることになるでしょう。
②『ピカリパラダンス - Night City Jump!』 ――眠れない街を駆け抜ける、疾走感溢れる「叛逆」のビート。 看板がウインクし、ネオンの雨が降る夜。鴉(カラス)の追跡を振り切り、自由を求めて高層ビルの間をジャンプする二人の躍動感を、そのまま音に凝縮したスコアです。サビのリズムと物語の文字が重なったとき、あなたの視界もまた、極彩色に塗り替えられるはずです。
③『不条理な夜をかき鳴らせ』 ――剥き出しの「生」を刻む、慟哭のアートロック。 「自分らしさ」という足枷を壊し、心臓をピックにして運命をかき鳴らす。壊れそうな囁きから、世界を切り裂く絶唱へと至るこの曲は、終末の瀬戸際で足掻くカイの独白そのもの。シュレディンガーの箱を蹴飛ばし、最後の一秒まで光り続けるための「生きた証」をその耳で受け取ってください。
④『キミ色ハック・まじっく』 ――世界を塗り替える、極彩色のデジタル・アンセム。 灰色の空をハイパーポップにハックする、最高速(フルスピード)の魔法。昨日をフェイクで蹴り飛ばし、君の笑顔を宝物にして未来をぶち抜く。聴くだけで思考回路がドロップし、理想のエンドへと加速する、物語の「希望」を象徴する一曲です。
【音楽と共に、物語の真の結末へ】
これらの楽曲は、物語を彩る装飾ではありません。カイとヒカリが、命を懸けて奏でた「叫び」そのものです。 テキストを読み、108(sund)の音楽を聴き、二つの感覚が交差したとき――『真・ピカリパラダンス』は、あなたの心の中で本当の「完成」を迎えます。
【物語とシンクロする公式リンク】
Music (Suno): https://suno.com/song/@108sund
(※ここで全曲のフルバージョンを、物語の進行に合わせて聴くことができます)
TikTok: @108sund
X (Official): @108sund
もし少しでも「この極彩色の世界観に浸りたい」「二人のダンスを見届けたい」と感じていただけたら、【お気に入り登録】や【感想】、【ポイント投票】をいただけますと、彼らのステップを加速させる大きな力になります。
【次回予告:第2話「間違いだらけの正解」】
鴉(カラス)が放つ「漆黒の沈黙」が、逃亡する二人の退路を断つ。 追い詰められたカイの前に差し出されたのは、ヒカリの残酷な秘密。
「踊れば死ぬ。それでも、君は彼女の手を引くのか?」
第2話:間違いだらけの正解 ――その鼓動は、光へ向かうカウントダウン。
カイ――二十一歳の彼は、その静寂の番人(検閲官)だ。 厚手の黒い防護服に身を包み、耳には高性能の検閲デバイス。彼の任務は、管理社会の静寂を乱す「違法な音」を検知し、それを根絶やしにすること。 カイが歩くたびに、硬い軍靴の音が無機質なアスファルトに響く。彼自身、チップによって感情を「ゼロ」に固定されているはずだった。だが、彼の右手の指先だけは、時折、自分の意志とは無関係にピクピクと震えることがあった。
三年前のあの日、彼は天才ピアニストとして舞台に立っていた。だが、演奏中に起きた「感情テロ」による大火災で、観客だった両親を失った。そして、自身の右手の神経もその時、死んだ。 「……検閲官A-09。エリア44の巡回を終了。異常、なし」 カイは、感情のない機械的な声で無線に報告する。かつて美しい旋律を紡いでいた唇は、今や音を殺すための道具となっていた。
任務終了の合図が鳴る直前だった。 左耳のデバイスが、聞いたこともないような不協和音を拾った。 『警告。微弱な心拍数上昇、および未登録周波数を検知。地点、旧桜丘ビルC棟』
「……またバグか」 この数ヶ月、渋谷エリアでは「幽霊」の噂が絶えなかった。灰色の街にあり得ないはずの光が走り、消えたはずの音楽が聴こえるという。都市伝説に興味はないが、任務は任務だ。カイは重い足取りで、解体を待つだけの廃ビルへと向かった。
ビルの内部は、埃のにおいと死んだ沈黙が支配していた。 だが、上層階へ進むにつれ、カイのデバイスがノイズを激しく刻み始めた。 「ドクン……ドクン……」 それは重低音のドラムのようであり、誰かの猛烈に速い心臓の鼓動のようでもあった。 突き当たりの、錆びついた鉄扉。その隙間から、漏れ出していたのは――「光」だった。
「検閲官だ。解錠せよ。抵抗は無意味だ」 カイはマニュアル通りに叫び、扉を蹴り開けた。
視界が爆発した。 そこは、外部からは完全に遮断された、広大なダンスフロアだった。 中央に立つ少女は、ボロボロのヘッドフォンを首にかけ、政府が没収したはずの極彩色のスニーカーを履いていた。 彼女がステップを踏むたびに、床からバチバチと電気の火花(スパーク)が散る。 「……バカな。チップが作動していないのか!?」 カイは驚愕した。彼女の心拍数は、おそらく通常の三倍――死に至るはずの領域だ。だが、彼女は死ぬどころか、最高に不敵な笑みを浮かべて踊り続けている。 「ウキウキリズム、止まらない!」 彼女の口から零れたのは、禁じられた「歌詞」だった。
「止まれ! 直ちに鎮静剤を――」 カイが拘束銃を構えた瞬間、少女の動きが加速した。彼女は重力を無視したようなフワフワとしたモーションで宙を舞う。 「ねえ、そこの死神さん」 彼女の声は、この世界で最も澄んだ「音」だった。 「君の心臓、ずっと止まったふりして疲れない? 私が、ひっくり返してあげる」
彼女が高いジャンプから着地すると同時に、カイの眉間に向かって右手を振り下ろした。 「指先チョップ!」
その瞬間、世界が反転した。 彼女の指先が触れた部分から、カイの脳内に埋め込まれた『感情抑制チップ』に凄まじい電圧が流れ込む。 ――ガガッ、ピーーーーー!! 耳を塞いでいたデバイスが火花を散らして吹き飛ぶ。 同時に、カイの脳内に直接、封印していたはずの「音楽」が爆流となって流れ込んできた。 『ピカリパラダンス パパパパッ!』 イントロの衝撃。 灰色の視界が、彼女の笑顔を起点にして、ショッキングピンク、ネオンブルー、エメラルドグリーン……。暴力的なまでの色彩に塗り替えられていく。 「あ、が……ああぁぁぁぁっ!」 カイは喉の奥から、数年ぶりの叫びを漏らした。 動かなかったはずの右手の指が、狂ったように痙攣し、ピアノを叩くように動く。
「間違いだらけのこの世界で、今だけは正解だ。――そうでしょ、カイ?」
なぜ彼女が自分の名を知っているのか、問う余裕さえなかった。 ビルの外では、無数のパトライトの赤と青が夜を裂き始めていた。 「逃げるよ、パートナー。朝が来るまで、光を絶やさないで!」
彼女に手を引かれ、カイは走り出した。 自分が誰かも、何をすべきかも忘れて。ただ、この心臓が刻む爆音のビートだけを信じて。
その様子を、ビルの屋上の影から冷徹に見つめる男がいた。 漆黒のロングコート。手には、チェロの弓のような鋭利な刃。 彼は政府の最高執行官――鴉(カラス)。かつてカイが「唯一の友」と呼び、共に音楽を愛した男。
「……遅かったな、カイ。お前を救うために、その少女を殺してやる」
鴉の冷たい瞳に、二人の逃亡者の姿が映る。 そして、走り続けるヒカリの首筋に、一瞬だけ浮かび上がった『致命的な予兆(アラート)』。 カイはまだ知らない。 ヒカリのダンスが、この世界を救う唯一の希望であると同時に。 踊るたびに、彼女の命を「燃料」として消費している、絶望のカウントダウンであることを。
(第2話へ続く)
【第1話 あとがき】
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。 『ピカリパラダンス ―終末の夜に、僕らは光る―』、ついにその幕が上がりました。
感情を殺すことでしか自分を守れなかったカイ。 そして、命を削ることでしか自分を証明できないヒカリ。 灰色の街で出会った二人の「間違いだらけの正解」は、やがて日本を、そして世界をひっくり返すパレードへと繋がっていきます。
▼『ピカリパラダンス』の深淵を聴く(物語を「完成」させるために) この物語には、欠かすことのできない「魂の鼓動」が存在します。それは、クリエイター 108(sund) が生み出した、聴く者の心を強制的に躍動させる楽曲たちです。
①『ピカリパラダンス – Glow Up Parade』 ――この物語の主題歌であり、すべての始まりの旋律。 イントロの爆発的なエネルギーは、カイの脳内チップが焼き切れる瞬間のカタルシスそのものです。歌詞に込められた「間違いだらけのこの世界で、今だけは正解だ」という叫びを聴くとき、あなたはヒカリと共に、灰色の現実を蹴飛ばし、光のパレードへと足を踏み入れることになるでしょう。
②『ピカリパラダンス - Night City Jump!』 ――眠れない街を駆け抜ける、疾走感溢れる「叛逆」のビート。 看板がウインクし、ネオンの雨が降る夜。鴉(カラス)の追跡を振り切り、自由を求めて高層ビルの間をジャンプする二人の躍動感を、そのまま音に凝縮したスコアです。サビのリズムと物語の文字が重なったとき、あなたの視界もまた、極彩色に塗り替えられるはずです。
③『不条理な夜をかき鳴らせ』 ――剥き出しの「生」を刻む、慟哭のアートロック。 「自分らしさ」という足枷を壊し、心臓をピックにして運命をかき鳴らす。壊れそうな囁きから、世界を切り裂く絶唱へと至るこの曲は、終末の瀬戸際で足掻くカイの独白そのもの。シュレディンガーの箱を蹴飛ばし、最後の一秒まで光り続けるための「生きた証」をその耳で受け取ってください。
④『キミ色ハック・まじっく』 ――世界を塗り替える、極彩色のデジタル・アンセム。 灰色の空をハイパーポップにハックする、最高速(フルスピード)の魔法。昨日をフェイクで蹴り飛ばし、君の笑顔を宝物にして未来をぶち抜く。聴くだけで思考回路がドロップし、理想のエンドへと加速する、物語の「希望」を象徴する一曲です。
【音楽と共に、物語の真の結末へ】
これらの楽曲は、物語を彩る装飾ではありません。カイとヒカリが、命を懸けて奏でた「叫び」そのものです。 テキストを読み、108(sund)の音楽を聴き、二つの感覚が交差したとき――『真・ピカリパラダンス』は、あなたの心の中で本当の「完成」を迎えます。
【物語とシンクロする公式リンク】
Music (Suno): https://suno.com/song/@108sund
(※ここで全曲のフルバージョンを、物語の進行に合わせて聴くことができます)
TikTok: @108sund
X (Official): @108sund
もし少しでも「この極彩色の世界観に浸りたい」「二人のダンスを見届けたい」と感じていただけたら、【お気に入り登録】や【感想】、【ポイント投票】をいただけますと、彼らのステップを加速させる大きな力になります。
【次回予告:第2話「間違いだらけの正解」】
鴉(カラス)が放つ「漆黒の沈黙」が、逃亡する二人の退路を断つ。 追い詰められたカイの前に差し出されたのは、ヒカリの残酷な秘密。
「踊れば死ぬ。それでも、君は彼女の手を引くのか?」
第2話:間違いだらけの正解 ――その鼓動は、光へ向かうカウントダウン。
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