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赤ずきんと狼と悪い魔女1

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カランカラン、
カフェにお客さんがやって来たようです
「いらっしゃい」
優しい声でオーナーが言います。
お客さんは子供のようで赤いフードを
被り手にはリンゴの入った
バケットを持っています。
どうやら赤ずきんちゃんのようです。

少し戸惑った様子の赤ずきんちゃん
「どうしたの?1人?」
と椿ちゃんが声をかけます。

赤ずきんちゃんは首を振ります。
「お友達がいるけど…でも、みんな怖がるから」

「あの窓から心配そうに覗いてる狼だろ?あの様子だと友達にでもなったのかな?」
とオーナーがわかっていたかのように
声をかけます。

赤ずきんは首を縦に降る。

「椿さん、入れてあげて」と、
オーナーが優しい声で出迎える。

狼はヘコヘコしながら入ってきた、
その姿を見たオーナーは
「心配ない、君のような人このカフェには沢山来るから。安心してゆっくりしていって。」
と言いながらメニューを差し出した、

そのメニューを見て狼は
「じゃあ、俺はコーヒーを」と言うと
赤ずきんちゃんも
「私もコーヒーください。」
狼は心配して、
「大丈夫か?苦いんだぞ?」
「赤ずきんは狼くんと一緒のヤツがいい!」

それを聞いてオーナーは
「かしこまりました。」
と準備をする。
その準備をしているなか、椿を呼び何やら耳打ちをしました。

椿ちゃんは
「かしこまりました。」と一言
厨房へ走っていきました。

初めて2人でお店に入ったのか、
ニコニコと楽しそうにおしゃべりしてます。

オーナーはコーヒーを準備しながら
二人に質問をしてみた。

「2人はどうやって仲良くなったんだい?」

「最初は悪い狼だったんだよ?私のおばあちゃん食べたりして!
だけどね、あの後、悪い魔女匂われていたところを私を守ってくれたの!。

その魔女さんを倒した後にオオカミさんはね反省してたみたいで、
何が出来ることはないか?って聞くもんだから。

お友達になりたい!って言ったら
こんな感じになっちゃった!」

オーナーは
「いいとこあるじゃないですか」
狼は照れくさそうに
「うるさい!」と答えるも
顔は嬉しそうです。

そう話している間に
コーヒーが2つ出てきました。

狼と、赤ずきんちゃんはゴクリと飲んでみると、
狼は「上手い!」赤ずきんは「苦い!」と
わかっていたような展開に
オーナーはクスッと、
「椿ちゃん、さっき頼んだものを出してあげて」と、
そうして赤ずきんの前に出てきたのは、
真っ赤なイチゴの乗ったショートケーキでした。

2人とも戸惑ってるところに
オーナーは「特別ですよ」と、
優しく一言。

ショートケーキを1口パクッと
食べた赤ずきんは
「いつもよりずっと甘い!」と喜んでいるのでした。

そうして喜んでいると…


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