全時代のメルヘンカフェには死神が住む

yassan

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レンガの家と子豚とキリギリス

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今日の天気は晴れ12時を少し過ぎた頃

カランカラン

今日もお客さんがいらっしゃいました。

ドアを開けて入ってきたのは色違いのベストを着た可愛らしい子豚が2匹入ってきました。

「休憩ですか?ゆっくりしていってください。」と椿ちゃんはメニューを差し出しました。

子豚たちはメニューを見ながらあいつまだせっせとレンガの家を作ってるぜ、
あんなに時間かけて大変だななどと会話をしながら、椿ちゃんにオレンジジュースを2個注文しました。

この会話にオーナーはムッとした表情するも、別のお客さんのコーヒー豆を煎っています。

椿ちゃんはムッとしたオーナーに気付きながらもオレンジジュースを2匹の子豚に差し出しました。

子豚達はオレンジジュースを飲みながら
レンガを家を作ってる仲間を小馬鹿にし続けるため、危険を察知した椿ちゃんは2匹の子豚に近寄り、「このカフェではなるべくそのような会話はお控えください」と注意するも椿ちゃんが離れるとすぐさま似たような会話をするので、

オーナーがの動きが怖くなってきた所、

ドン!っと机を叩いたお客さんが…

それはコーヒーを隣のテーブルで飲んでいたキリギリス

キリギリスは怒り口調で

「馬鹿にするのは勝手だがな、このカフェでバカにするのは他の客にも迷惑だからやめろ」と注意
また続けて「お前らがレンガの家を作ってる仲間をバカにするのは勝手だが痛い目みるのはお前らだからな」といって、
オーナーにコーヒーの会計を済まし

店を出て行きました。
その言葉に子豚達はポカーンとするも
キリギリスが店を出て行くと大笑い

それに痺れを切らしたオーナーは、
一本の電話をかけました。

椿ちゃんは小さな声で電話するオーナーの会話を聞き耳立てて聞いていると、

「ええ、報酬は払います…。これに関しては目を瞑るので派手にやってください。」

椿ちゃんは気になり電話の相手は誰かオーナーに聞くと「狼さんですよ」と何食わぬ顔で答えました。

ここで椿ちゃんは、童話の裏話を知ったような気持ちになり表情が一変

散々話した子豚達はお会計をすまし店を後にすると、

カフェの窓から子豚の跡をつける狼を発見。

こうやっておとぎばなしができて行くのかというのとカフェのオーナーは何者なんだなど色々考えていると、

オーナーは思い出したようにクスリと笑いました。

「経験者は語りますね。」

椿ちゃんはここで子豚達を叱ったキリギリスを思いだし、

驚きの表情を隠せないのでした。





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