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第2話 司祭4人は無理すぎる
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「キャーーーーーッ!U-4の皆さんよーーーっ!」
「きゃあーーーっ!今日も4人とも、格好いいーっ!」
次の日になり、アダム、リュウ、ナオト、ユウヤの4人揃って学園に登園すると、あっという間に人だかりができる。
僕はというと、そんな4人から少し離れた後方を、気配を殺して歩いてついていくのみ。
(今日も相変わらずの人気だなあー…)
女性達はU-4と並んで歩くが、近づき過ぎず離れ過ぎずの適度な距離感をわきまえているようで、4人がもちくちゃにされることはなく、サポート役の僕の出番はない。
授業を受ける教室に4人が入ると、廊下にもビッシリと女性が立ちつくす。
すると、教室にいる女性達の数人が、恥ずかしそうに4人をチラチラみながら声をかける。
「あのっ…U-4の皆様は、課外授業の職業をもう決めたのですか…?」
まだ誰も答えていないのに、聞いた女性達は質問をしたあと、キャー!といい恥ずかしそうに顔を手で覆う。
すると、ナオトが髪をかきあげながら、その女性達を見つめる。
「あぁ、職業ね。そうだなあ…まだ決めてはいないけど、君達のような可愛らしい女性が怪我をしないように、先陣をきる剣士をしたいな、とは思っているよ」
キャー!という黄色い声が上がる中、リュウは感心したような顔をしてナオトを見ながら頷く。
「ふーん、ナオトも剣士かあ。俺も、やるなら剣士かなーって考えてた。可愛いファンの子達を、この鍛えた腕で守りたいからな」
セクシーな流し目でウィンクをするリュウに、何人かの女性が倒れ、アダムが近くの倒れ込む女性をその逞しい腕でキャッチする。
「アダムはもう騎士一択やな。女性を守るのに最適やん」
リュウに言われると、アダムは無言で頷く。
すると、今度は女性達の視線はユウヤへ。
「俺はね、魔導士だよ。広範囲に攻撃できるから、美しい女性達を遠くからでも守れるしね。どんなに離れていても、俺は君達全員を必ず守るよ」
ユウヤの甘いセリフに、女性達はもう黄色い声も出ず悶えていた。
(剣士に、騎士に、魔導士ねえー……)
僕は、昨夜の寮部屋でのことを思い出す。
◇◇◇◇◇
「なぁ、嘘やろ、なんでそうなるん?全員司祭とか、パーティー速攻で死ぬやつやん!ちゃんと考えて選んだ?」
引き攣った笑みを浮かべるリュウが、カーペットの上に座るアダム、ナオト、ユウヤの3人を指さす。
何の職業にするか、紙に書いて先生に提出する必要があり、寮部屋の全員が書いた紙を見せ合ったところだ。
「まあ、そうなんだけど…そういうリュウはなんて書いたん?」
ユウヤがベッドの上に座るリュウの紙を覗こうと立ち上がると、リュウは咳払いしてベッドから降り紙を皆んなに見せる。
「司祭やないかい!!!」
3人が口を揃えて大きな声を出す。
「いや、だって仕方ないやん?!だってさ、今回のゴールは人助け言うてるけど、絶っ対道すがら途中で討伐とかあるやん!?だって、そうじゃなきゃ職業つくらないやん!そしたら、まず血を浴びる剣士と騎士は俺は無理や。魔導士と弓使いは遠投できるけど、下手したら近距離で戦闘せなあかんくなって、返り血を浴びたりするかもだから無理やん?ほんなら、後方で回復~♪してられる司祭しかないやん!」
そう、リュウは潔癖な性格で、1日に何十回と手を洗っている。そんな彼だが、U-4として女性達の前に出たときには、ニコニコ笑顔を絶やさないだけではなく、女性が手作りしたようなものも笑顔で受け取り丁寧にお礼も言う。U-4としてのプロ意識なら、4人の中でも最高だ。
「皆んな俺の潔癖分かってるだろ?だから、俺が司祭させてもらうわ」
リュウがドヤ顔で紙をヒラヒラと、はためかせる。
「えぇ~それはダメだよぉ~。ナオトも司祭したいもぉ~ん。あれでしょ?白い綺麗な服とか着るんでしょ~?絶対着た~い」
笑顔のナオトは、なぜかその場でくるりと周ってみせる。
ユウヤはそんなナオトに向かって、優しく笑いかけた後、指を顎に当てて考え込む。
「うーん、まあ、とはいえ、皆んな司祭じゃダメだよなー…。で、アダムはなんで司祭選んだ?なんつーか、よく動くアダムには剣士とかの方が向いてそうだけどな」
ユウヤがアダムの方を向くと、アダムは椅子に座り腕組みをしながら、こちらを見ていた。顔はキリッとさせているが、足はカタカタと貧乏ゆすりをしている。
「いや、俺緊張しやすいし、それに複雑なの分かりにくいからさ、回復だけの職業のが分かりやすくていいなって」
真面目に話してはいるが、足は貧乏ゆすりが止まらない。
「そうかあ…まあ、皆んな色々考えがあるとしてー…そういえば、ハルトは何にしたんだ?」
こっちを見るユウヤに、僕は片手を顔の前でふる。
「皆さんが決めたあとの残った職業で、って思ってたんで、決めてないです」
「えっ、いいよ、そんな気を遣わなくて。なんなら俺らより先に、好きな職業選んでいいよ」
優しい笑顔を浮かべたユウヤは、僕に近付くと僕の肩に手を置く。
「いつも、ハルトには世話になってるしさ」
僕の正面に立ち、僕の両肩を揉むユウヤ。
「ありがとうございます…。そういうことなら、僕が皆さんの職業を決めるのもありっすか…?」
「おっ、ハルトが決めてくれるの?嬉しいなー!いいよ、言ってみて」
「じゃあ……。まず、アダムさんは騎士。その恵まれた骨格は、絶対前衛むきっす。回復とか論外っす。リュウさんは魔導士。潔癖なんで、やっぱ接近戦は向いてないっす。確かに司祭も後衛ですけど、リュウさんは頭の回転が早いんで、回復より攻撃向きかと。ナオトさんは案外身のこなしが早いんで、切込隊長の剣士でお願いします。ユウヤさんは一歩引いて全体を見るのが得意なんで、弓使いが最適かと。なんで、残った司祭は僕がやります」
「えーハルトの言う通りやらないといけないのー」
僕の提案に皆んな不平を言っていたが、こればかりは僕も譲れない。
なぜなら、この設定で僕はミニゲームをクリアできたんだから。
「まあまあ、ハルトの言う通りやってみようよ。それに、どうせ皆んな司祭譲らないだろ?それだと、いつになっても決まんないしさ!ね!じゃ、ほら、紙に職業書き直して皆んな提出しておいてね」
ユウヤは3人を宥めたあと、僕の側に来る。
「ごめんな、皆んな不満ばっかで嫌な気持ちになったかもしれないけどさ、やるって決めたらやる奴らだからさ。ハルト、ありがとな」
ユウヤは僕の肩をポンポンと数回叩くと、女性達から呼ばれているスマイルキラーの名に恥じない笑顔を見せ去っていく。…口の横に生クリームつけたまま。
僕はスンと冷静になり、部屋の冷蔵庫の前に行き中を開けると、今日買っておいたカップケーキがなくなっていた。
(さっきのありがとな、はカップケーキのことだったか……)
ハルトは、1人部屋の窓から外を見てため息をつく。
(課外授業、うまくいけんのかなー…)
「きゃあーーーっ!今日も4人とも、格好いいーっ!」
次の日になり、アダム、リュウ、ナオト、ユウヤの4人揃って学園に登園すると、あっという間に人だかりができる。
僕はというと、そんな4人から少し離れた後方を、気配を殺して歩いてついていくのみ。
(今日も相変わらずの人気だなあー…)
女性達はU-4と並んで歩くが、近づき過ぎず離れ過ぎずの適度な距離感をわきまえているようで、4人がもちくちゃにされることはなく、サポート役の僕の出番はない。
授業を受ける教室に4人が入ると、廊下にもビッシリと女性が立ちつくす。
すると、教室にいる女性達の数人が、恥ずかしそうに4人をチラチラみながら声をかける。
「あのっ…U-4の皆様は、課外授業の職業をもう決めたのですか…?」
まだ誰も答えていないのに、聞いた女性達は質問をしたあと、キャー!といい恥ずかしそうに顔を手で覆う。
すると、ナオトが髪をかきあげながら、その女性達を見つめる。
「あぁ、職業ね。そうだなあ…まだ決めてはいないけど、君達のような可愛らしい女性が怪我をしないように、先陣をきる剣士をしたいな、とは思っているよ」
キャー!という黄色い声が上がる中、リュウは感心したような顔をしてナオトを見ながら頷く。
「ふーん、ナオトも剣士かあ。俺も、やるなら剣士かなーって考えてた。可愛いファンの子達を、この鍛えた腕で守りたいからな」
セクシーな流し目でウィンクをするリュウに、何人かの女性が倒れ、アダムが近くの倒れ込む女性をその逞しい腕でキャッチする。
「アダムはもう騎士一択やな。女性を守るのに最適やん」
リュウに言われると、アダムは無言で頷く。
すると、今度は女性達の視線はユウヤへ。
「俺はね、魔導士だよ。広範囲に攻撃できるから、美しい女性達を遠くからでも守れるしね。どんなに離れていても、俺は君達全員を必ず守るよ」
ユウヤの甘いセリフに、女性達はもう黄色い声も出ず悶えていた。
(剣士に、騎士に、魔導士ねえー……)
僕は、昨夜の寮部屋でのことを思い出す。
◇◇◇◇◇
「なぁ、嘘やろ、なんでそうなるん?全員司祭とか、パーティー速攻で死ぬやつやん!ちゃんと考えて選んだ?」
引き攣った笑みを浮かべるリュウが、カーペットの上に座るアダム、ナオト、ユウヤの3人を指さす。
何の職業にするか、紙に書いて先生に提出する必要があり、寮部屋の全員が書いた紙を見せ合ったところだ。
「まあ、そうなんだけど…そういうリュウはなんて書いたん?」
ユウヤがベッドの上に座るリュウの紙を覗こうと立ち上がると、リュウは咳払いしてベッドから降り紙を皆んなに見せる。
「司祭やないかい!!!」
3人が口を揃えて大きな声を出す。
「いや、だって仕方ないやん?!だってさ、今回のゴールは人助け言うてるけど、絶っ対道すがら途中で討伐とかあるやん!?だって、そうじゃなきゃ職業つくらないやん!そしたら、まず血を浴びる剣士と騎士は俺は無理や。魔導士と弓使いは遠投できるけど、下手したら近距離で戦闘せなあかんくなって、返り血を浴びたりするかもだから無理やん?ほんなら、後方で回復~♪してられる司祭しかないやん!」
そう、リュウは潔癖な性格で、1日に何十回と手を洗っている。そんな彼だが、U-4として女性達の前に出たときには、ニコニコ笑顔を絶やさないだけではなく、女性が手作りしたようなものも笑顔で受け取り丁寧にお礼も言う。U-4としてのプロ意識なら、4人の中でも最高だ。
「皆んな俺の潔癖分かってるだろ?だから、俺が司祭させてもらうわ」
リュウがドヤ顔で紙をヒラヒラと、はためかせる。
「えぇ~それはダメだよぉ~。ナオトも司祭したいもぉ~ん。あれでしょ?白い綺麗な服とか着るんでしょ~?絶対着た~い」
笑顔のナオトは、なぜかその場でくるりと周ってみせる。
ユウヤはそんなナオトに向かって、優しく笑いかけた後、指を顎に当てて考え込む。
「うーん、まあ、とはいえ、皆んな司祭じゃダメだよなー…。で、アダムはなんで司祭選んだ?なんつーか、よく動くアダムには剣士とかの方が向いてそうだけどな」
ユウヤがアダムの方を向くと、アダムは椅子に座り腕組みをしながら、こちらを見ていた。顔はキリッとさせているが、足はカタカタと貧乏ゆすりをしている。
「いや、俺緊張しやすいし、それに複雑なの分かりにくいからさ、回復だけの職業のが分かりやすくていいなって」
真面目に話してはいるが、足は貧乏ゆすりが止まらない。
「そうかあ…まあ、皆んな色々考えがあるとしてー…そういえば、ハルトは何にしたんだ?」
こっちを見るユウヤに、僕は片手を顔の前でふる。
「皆さんが決めたあとの残った職業で、って思ってたんで、決めてないです」
「えっ、いいよ、そんな気を遣わなくて。なんなら俺らより先に、好きな職業選んでいいよ」
優しい笑顔を浮かべたユウヤは、僕に近付くと僕の肩に手を置く。
「いつも、ハルトには世話になってるしさ」
僕の正面に立ち、僕の両肩を揉むユウヤ。
「ありがとうございます…。そういうことなら、僕が皆さんの職業を決めるのもありっすか…?」
「おっ、ハルトが決めてくれるの?嬉しいなー!いいよ、言ってみて」
「じゃあ……。まず、アダムさんは騎士。その恵まれた骨格は、絶対前衛むきっす。回復とか論外っす。リュウさんは魔導士。潔癖なんで、やっぱ接近戦は向いてないっす。確かに司祭も後衛ですけど、リュウさんは頭の回転が早いんで、回復より攻撃向きかと。ナオトさんは案外身のこなしが早いんで、切込隊長の剣士でお願いします。ユウヤさんは一歩引いて全体を見るのが得意なんで、弓使いが最適かと。なんで、残った司祭は僕がやります」
「えーハルトの言う通りやらないといけないのー」
僕の提案に皆んな不平を言っていたが、こればかりは僕も譲れない。
なぜなら、この設定で僕はミニゲームをクリアできたんだから。
「まあまあ、ハルトの言う通りやってみようよ。それに、どうせ皆んな司祭譲らないだろ?それだと、いつになっても決まんないしさ!ね!じゃ、ほら、紙に職業書き直して皆んな提出しておいてね」
ユウヤは3人を宥めたあと、僕の側に来る。
「ごめんな、皆んな不満ばっかで嫌な気持ちになったかもしれないけどさ、やるって決めたらやる奴らだからさ。ハルト、ありがとな」
ユウヤは僕の肩をポンポンと数回叩くと、女性達から呼ばれているスマイルキラーの名に恥じない笑顔を見せ去っていく。…口の横に生クリームつけたまま。
僕はスンと冷静になり、部屋の冷蔵庫の前に行き中を開けると、今日買っておいたカップケーキがなくなっていた。
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