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第23話 シャーランの出生
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「エスペーロって、リハクのおっさんが言ってた、困ったときに頼れって・・そうだよな!?」
謎が解けてスッキリした様子のスカイは、目を輝かせて笑顔でマハラ達を見る。
しかし、ジャンはまだ納得がいっておらず、浮かない顔をする。
「あぁ、確かに言ってた。でも、ガオガイ先生はただのエスペーロとしか言っていない。リハクが言っていたのとは・・その、少し違うだろ?それに反王族って、どういうことですか?」
ジャンは、疑いの眼差しをガオガイとアリガイに向ける。
「ジャン、君の言う通りだ。今日会ったばかりなのに私達を全て信用しろ、というのが無理な話だ」
ガオガイとアリガイは、シャーランのそばから離れ、それぞれ元いた椅子とソファに戻る。
「まず、リハクが言っていたのは北のエスペーロだろう。リハクからお主らに何を話したか聞いておるでな。「北の」とは私達エスペーロの中での隠語でな、背の高い、大きいという意味だ。北は地図上にかかれるマークで上を指してるだろう、私は人混みにいても目立つくらい大きい。北のエスペーロとは、私のことを指すのだよ。それから、この小屋の位置も関係しておる。小屋のすぐ裏手にあるそこの森は、北の森と呼ばれておって、ここは北の森のそばにある小屋、通称北の小屋とも言われておるのだよ。北の小屋のエスペーロ。どちらにしろ、私を指す隠語だ」
「ここの小屋は、ガオガイ先生の家なんですか?それにしては少し狭いような・・」
ケイシは居間の中をぐるりと見回し、気まずそうにガオガイに顔を向ける。
「ぶわぁっはっは、まぁ確かに小さいやな。いや・・もともとここは別の人物が使っていたんだが、今はここを出て行ってしまっていてな・・。代わりに私と息子が使用しているのだが。・・ここに住むようにとの国王からの命令でな」
「国王直々にですか?1個人である先生に対してですか?」
ガオガイは、驚くルイを見て小さく頷く。
「そうだったな、ルイ、君の家のファースト公爵家は国王と親しかったな。私はこの学園で指導にあたる前は、王族の騎士団に所属し団長をしておってな、まぁ国王との接点はただそれだけだ」
昔を思い出し遠い目をしたガオガイは、マグカップでズズッと音を立てて紅茶を飲む。
そんな父親の様子を見て、息子のアリガイはソファで姿勢を直し、前傾姿勢になり両手を前で組み話を続ける。
「私も、王族騎士団の一員だったんだよ。幼い頃から父の指導で武術を習っていたからね、騎士団の中では私は若い方だったが、自分で言うのもなんだが他の団員に負けないくらい強かったさ。それで、数年前にとある戦闘が起こり・・その結果、私と父は騎士団としての任務から離れ、この小屋に住みある人を見張るよう命ぜれられた」
アリガイは、父ガオガイに視線を送る。ガオガイは小さく息を吐くと、シャーランを見据える。
「そのある人というのがシャーラン、君のことだ。君は数年前の戦闘で、私達王族の騎士団と対峙する形で戦っておる。だが、君は記憶が欠損していてそのことは覚えていない・・そうだろう?」
皆の視線が一気にシャーランに集まるも、シャーランは無表情でガオガイを見つめる。
「シャーラン、君は、いや正しくは君たち一族はな、私やアリガイ、王族の騎士団など全く歯が立たないほどに、強かったのだよ。だが、先の戦闘ではあまりにも大勢で・・それに無意味な・・無駄な戦闘だった・・。結果シャーラン達は敗北してしもうた」
「一族・・?どういうことですか、私の家族は別にいるのですか?」
シャーランは真っ直ぐガオガイを見つめる。
「そうだ。君はマージ公爵家の子ではない。そして君の本当の家族は・・今は、もう、いない」
ガオガイは静かにそう答えると、シャーランから目をそらしテーブルに視線を落とす。
シャーランは下を向くガオガイの髪の毛辺りを、虚な目で見つめていた。
マハラはシャーランの手を優しく上から触れ、ケイシは背中に優しく手を当てる。スカイ、ルイは眉間に皺を寄せ目の前に置かれているティーカップを見つめる。
タクは髪の毛をくしゃくしゃとかきむしり、テーブルに肘をつき頭を抱え込み苦痛に満ちた声で話す。
「おかしいっすよね・・数年前にそんな戦闘があったなんて、聞いたことないっすよ。それに、なんでシャーランの家族は狙われたんすか」
ジャンはテーブルに乗せた両手を強く握りしめると、顔を上げ真剣な眼差しでガオガイを見る。
「先生、知っていることを全て話してください。先生方は王族騎士団として、シャーランの家族を滅ぼした。それなのに今は反王族エスペーロを組織している。どうしてなんですか?」
苦悶に満ちた顔をしたガオガイは、ゆっくりと顔を上げアリガイの方へ視線を向ける。
「アリガイ、あれを取りなさい」
ソファに座るアリガイは小さく頷くと立ち上がり、自分の座っていた大きく重そうなピンクのソファを軽々と持ち上げる。その下には小さな四角い扉があり、そこを開け何かを取り出す。
下から取り出されたものは、綺麗な布に包まれた分厚い何かだった。アリガイはソファを元に戻すと、その綺麗な布に包まれたものを両手で大事そうに運び、皆が座っているテーブルの上にそっと置く。
ガオガイが綺麗な布を取ると、そこには色褪せたボロボロの四角い古びた本があった。
表紙には何か文字が書いてあるが、どこの言語なのか、読めなかった。
「ここに全てが書いてある。シャーラン、君の出生のこともだ」
そう言うと、ガオガイはゆっくりと表紙を開く。
謎が解けてスッキリした様子のスカイは、目を輝かせて笑顔でマハラ達を見る。
しかし、ジャンはまだ納得がいっておらず、浮かない顔をする。
「あぁ、確かに言ってた。でも、ガオガイ先生はただのエスペーロとしか言っていない。リハクが言っていたのとは・・その、少し違うだろ?それに反王族って、どういうことですか?」
ジャンは、疑いの眼差しをガオガイとアリガイに向ける。
「ジャン、君の言う通りだ。今日会ったばかりなのに私達を全て信用しろ、というのが無理な話だ」
ガオガイとアリガイは、シャーランのそばから離れ、それぞれ元いた椅子とソファに戻る。
「まず、リハクが言っていたのは北のエスペーロだろう。リハクからお主らに何を話したか聞いておるでな。「北の」とは私達エスペーロの中での隠語でな、背の高い、大きいという意味だ。北は地図上にかかれるマークで上を指してるだろう、私は人混みにいても目立つくらい大きい。北のエスペーロとは、私のことを指すのだよ。それから、この小屋の位置も関係しておる。小屋のすぐ裏手にあるそこの森は、北の森と呼ばれておって、ここは北の森のそばにある小屋、通称北の小屋とも言われておるのだよ。北の小屋のエスペーロ。どちらにしろ、私を指す隠語だ」
「ここの小屋は、ガオガイ先生の家なんですか?それにしては少し狭いような・・」
ケイシは居間の中をぐるりと見回し、気まずそうにガオガイに顔を向ける。
「ぶわぁっはっは、まぁ確かに小さいやな。いや・・もともとここは別の人物が使っていたんだが、今はここを出て行ってしまっていてな・・。代わりに私と息子が使用しているのだが。・・ここに住むようにとの国王からの命令でな」
「国王直々にですか?1個人である先生に対してですか?」
ガオガイは、驚くルイを見て小さく頷く。
「そうだったな、ルイ、君の家のファースト公爵家は国王と親しかったな。私はこの学園で指導にあたる前は、王族の騎士団に所属し団長をしておってな、まぁ国王との接点はただそれだけだ」
昔を思い出し遠い目をしたガオガイは、マグカップでズズッと音を立てて紅茶を飲む。
そんな父親の様子を見て、息子のアリガイはソファで姿勢を直し、前傾姿勢になり両手を前で組み話を続ける。
「私も、王族騎士団の一員だったんだよ。幼い頃から父の指導で武術を習っていたからね、騎士団の中では私は若い方だったが、自分で言うのもなんだが他の団員に負けないくらい強かったさ。それで、数年前にとある戦闘が起こり・・その結果、私と父は騎士団としての任務から離れ、この小屋に住みある人を見張るよう命ぜれられた」
アリガイは、父ガオガイに視線を送る。ガオガイは小さく息を吐くと、シャーランを見据える。
「そのある人というのがシャーラン、君のことだ。君は数年前の戦闘で、私達王族の騎士団と対峙する形で戦っておる。だが、君は記憶が欠損していてそのことは覚えていない・・そうだろう?」
皆の視線が一気にシャーランに集まるも、シャーランは無表情でガオガイを見つめる。
「シャーラン、君は、いや正しくは君たち一族はな、私やアリガイ、王族の騎士団など全く歯が立たないほどに、強かったのだよ。だが、先の戦闘ではあまりにも大勢で・・それに無意味な・・無駄な戦闘だった・・。結果シャーラン達は敗北してしもうた」
「一族・・?どういうことですか、私の家族は別にいるのですか?」
シャーランは真っ直ぐガオガイを見つめる。
「そうだ。君はマージ公爵家の子ではない。そして君の本当の家族は・・今は、もう、いない」
ガオガイは静かにそう答えると、シャーランから目をそらしテーブルに視線を落とす。
シャーランは下を向くガオガイの髪の毛辺りを、虚な目で見つめていた。
マハラはシャーランの手を優しく上から触れ、ケイシは背中に優しく手を当てる。スカイ、ルイは眉間に皺を寄せ目の前に置かれているティーカップを見つめる。
タクは髪の毛をくしゃくしゃとかきむしり、テーブルに肘をつき頭を抱え込み苦痛に満ちた声で話す。
「おかしいっすよね・・数年前にそんな戦闘があったなんて、聞いたことないっすよ。それに、なんでシャーランの家族は狙われたんすか」
ジャンはテーブルに乗せた両手を強く握りしめると、顔を上げ真剣な眼差しでガオガイを見る。
「先生、知っていることを全て話してください。先生方は王族騎士団として、シャーランの家族を滅ぼした。それなのに今は反王族エスペーロを組織している。どうしてなんですか?」
苦悶に満ちた顔をしたガオガイは、ゆっくりと顔を上げアリガイの方へ視線を向ける。
「アリガイ、あれを取りなさい」
ソファに座るアリガイは小さく頷くと立ち上がり、自分の座っていた大きく重そうなピンクのソファを軽々と持ち上げる。その下には小さな四角い扉があり、そこを開け何かを取り出す。
下から取り出されたものは、綺麗な布に包まれた分厚い何かだった。アリガイはソファを元に戻すと、その綺麗な布に包まれたものを両手で大事そうに運び、皆が座っているテーブルの上にそっと置く。
ガオガイが綺麗な布を取ると、そこには色褪せたボロボロの四角い古びた本があった。
表紙には何か文字が書いてあるが、どこの言語なのか、読めなかった。
「ここに全てが書いてある。シャーラン、君の出生のこともだ」
そう言うと、ガオガイはゆっくりと表紙を開く。
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