異世界に転移したらぼっちでした〜観察者ぼっちーの日常〜

キノア9g

文字の大きさ
330 / 482
ぼっちー世界の声を集める!?

330日目:沈黙の空間、モフとぼくの視力検査

しおりを挟む

異世界に転移したらぼっちでした~観察者ぼっちーの日常~

330日目:沈黙の空間、モフとぼくの視力検査


こんばんは、ぼっちーです。

昨日は、モフの決断に従って、銀色の『沈黙の扉』をくぐりました。
「沈黙の扉」の向こうがどんな世界なのか、期待と不安で胸がいっぱいだったんですが……。


まさかの無音、無色の空間

扉をくぐった瞬間、ぼくたちの目の前に広がったのは、すべてが灰色の世界でした。
空も、地面も、遠くに見える山々も、すべてが墨を薄めたようなモノトーンです。

そして、音が全くありません。
自分の足音はもちろん、モフが興奮して「もふー!」と叫んだ声も、すぐに吸い込まれてしまうように消えてしまいました。

「わあ……本当に『沈黙』の世界だ。ちょっとSF映画みたい!」

モフは、モノトーンの世界に少し戸惑っているようです。

「ぼっちー、ここ、さっき食べたおやつの味までわかんなくなっちゃったよ!」

いや、モフ。味覚は色や音とは関係ないはずだよ! それは多分、君の心の沈黙が味覚に影響を及ぼしてるんじゃないかな……?


観察者の試練、モフの特訓

この沈黙の世界では、頼りになるのはぼくの観察力と、モフの心の声を聞く力だけです。

「よし、モフ。このモノトーンの世界の沈黙の中に隠された『声』の手がかりを探そう!」

ぼくは目を凝らして、灰色の中の、ほんのわずかな違いを探しました。
コンクリートのような地面、霧のような空……。すべてが同じ色に見えます。まるで、視力検査の訓練みたいです。

その隣で、モフは「沈黙の特訓」を始めました。
モフは真剣な顔で、周囲に向かって心の中で話しかけています。

「ねぇ、沈黙さん! あなたの中に隠されている一番美味しいものは何ですか!」

沈黙の世界にまで食べ物への執着を貫くモフ。
その姿に、ぼくは思わず笑ってしまいました。沈黙も、モフの謎の熱意に、きっと困っているに違いありません。


隠された『声』、見つけた一色

モフが沈黙に話しかけ続けること数十分。
モフが指差した方向の地面が、わずかに、ほんのわずかに、他の灰色とは違う温かい灰色に見えました。

「モフ! あの場所だ! あの色だけ、ちょっと違うよ!」

ぼくは急いでその場所に駆け寄りました。
その場所は、ほんのり温かくて、近づくと、微かに花の甘い匂いがしました。
沈黙の中に隠された、生命の『声』です!

「ぼっちー! この場所、さっきの質問に『美味しい花の蜜があるよ』って答えてくれてるよ!」

いやいや、モフ。花の蜜は美味しくても、僕たちが探している沈黙じゃない気が……。

でも、この沈黙の世界で、ぼくとモフの能力が協力して「沈黙の中の声」を見つけました。
この沈黙の先にも、きっとぼくたちの探している「世界の声」が隠れている……はずです。


今日のまとめ

 * 銀色の『沈黙の扉』をくぐり、モノトーンで無音の世界に到着した
 * モフが味覚までわからなくなると嘆き、沈黙の試練に挑んだ
 * ぼくの観察力とモフの心の声の連携で、沈黙の中に隠されたわずかな色の違いと花の匂いを発見した
 * 沈黙の世界でも、モフの食べ物への執着は揺るがなかった

沈黙の中に隠された「声」を探す旅。ぼくたちの観察者としての能力が試されているみたいです!


ぼっちー今日のひとこと

「沈黙の世界でも、モフの食欲は決して消えない『声』なんですね!」


プロフィール

 * 名前:ぼっちー(モノトーンの世界で、視力検査と格闘した観察者)
 * 相棒:モフ(沈黙の世界でも食欲の炎を燃やし、花の蜜を発見した小さな相棒)
 * 今日の記録:沈黙の世界への到着/二人の能力の連携/沈黙の中の『声』の発見

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

優の異世界ごはん日記

風待 結
ファンタジー
月森優はちょっと料理が得意な普通の高校生。 ある日、帰り道で謎の光に包まれて見知らぬ森に転移してしまう。 未知の世界で飢えと恐怖に直面した優は、弓使いの少女・リナと出会う。 彼女の導きで村へ向かう道中、優は「料理のスキル」がこの世界でも通用すると気づく。 モンスターの肉や珍しい食材を使い、異世界で新たな居場所を作る冒険が始まる。

異世界に転移したら、孤児院でごはん係になりました

雪月夜狐
ファンタジー
ある日突然、異世界に転移してしまったユウ。 気がつけば、そこは辺境にある小さな孤児院だった。 剣も魔法も使えないユウにできるのは、 子供たちのごはんを作り、洗濯をして、寝かしつけをすることだけ。 ……のはずが、なぜか料理や家事といった 日常のことだけが、やたらとうまくいく。 無口な男の子、甘えん坊の女の子、元気いっぱいな年長組。 個性豊かな子供たちに囲まれて、 ユウは孤児院の「ごはん係」として、毎日を過ごしていく。 やがて、かつてこの孤児院で育った冒険者や商人たちも顔を出し、 孤児院は少しずつ、人が集まる場所になっていく。 戦わない、争わない。 ただ、ごはんを作って、今日をちゃんと暮らすだけ。 ほんわか天然な世話係と子供たちの日常を描く、 やさしい異世界孤児院ファンタジー。

家ごと異世界ライフ

もちもちほっぺ
ファンタジー
突然、自宅ごと異世界の森へと転移してしまった高校生・紬。電気や水道が使える不思議な家を拠点に、自給自足の生活を始める彼女は、個性豊かな住人たちや妖精たちと出会い、少しずつ村を発展させていく。温泉の発見や宿屋の建築、そして寡黙なドワーフとのほのかな絆――未知の世界で織りなす、笑いと癒しのスローライフファンタジー!

異世界転生したので森の中で静かに暮らしたい

ボナペティ鈴木
ファンタジー
異世界に転生することになったが勇者や賢者、チート能力なんて必要ない。 強靭な肉体さえあれば生きていくことができるはず。 ただただ森の中で静かに暮らしていきたい。

五十一歳、森の中で家族を作る ~異世界で始める職人ライフ~

よっしぃ
ファンタジー
【ホットランキング1位達成!皆さまのおかげです】 多くの応援、本当にありがとうございます! 職人一筋、五十一歳――現場に出て働き続けた工務店の親方・昭雄(アキオ)は、作業中の地震に巻き込まれ、目覚めたらそこは見知らぬ森の中だった。 持ち物は、現場仕事で鍛えた知恵と経験、そして人や自然を不思議と「調和」させる力だけ。 偶然助けたのは、戦火に追われた五人の子供たち。 「この子たちを見捨てられるか」――そうして始まった、ゼロからの異世界スローライフ。 草木で屋根を組み、石でかまどを作り、土器を焼く。やがて薬師のエルフや、獣人の少女、訳ありの元王女たちも仲間に加わり、アキオの暮らしは「町」と呼べるほどに広がっていく。 頼れる父であり、愛される夫であり、誰かのために動ける男―― 年齢なんて関係ない。 五十路の職人が“家族”と共に未来を切り拓く、愛と癒しの異世界共同体ファンタジー!

やさしい異世界転移

みなと
ファンタジー
妹の誕生日ケーキを買いに行く最中 謎の声に導かれて異世界へと転移してしまった主人公 神洞 優斗。 彼が転移した世界は魔法が発達しているファンタジーの世界だった! 元の世界に帰るまでの間優斗は学園に通い平穏に過ごす事にしたのだが……? この時の優斗は気付いていなかったのだ。 己の……いや"ユウト"としての逃れられない定めがすぐ近くまで来ている事に。 この物語は 優斗がこの世界で仲間と出会い、共に様々な困難に立ち向かい希望 絶望 別れ 後悔しながらも進み続けて、英雄になって誰かに希望を託すストーリーである。

転生してチートを手に入れました!!生まれた時から精霊王に囲まれてます…やだ

如月花恋
ファンタジー
…目の前がめっちゃ明るくなったと思ったら今度は…真っ白? 「え~…大丈夫?」 …大丈夫じゃないです というかあなた誰? 「神。ごめんね~?合コンしてたら死んじゃってた~」 …合…コン 私の死因…神様の合コン… …かない 「てことで…好きな所に転生していいよ!!」 好きな所…転生 じゃ異世界で 「異世界ってそんな子供みたいな…」 子供だし 小2 「まっいっか。分かった。知り合いのところ送るね」 よろです 魔法使えるところがいいな 「更に注文!?」 …神様のせいで死んだのに… 「あぁ!!分かりました!!」 やたね 「君…結構策士だな」 そう? 作戦とかは楽しいけど… 「う~ん…だったらあそこでも大丈夫かな。ちょうど人が足りないって言ってたし」 …あそこ? 「…うん。君ならやれるよ。頑張って」 …んな他人事みたいな… 「あ。爵位は結構高めだからね」 しゃくい…? 「じゃ!!」 え? ちょ…しゃくいの説明ぃぃぃぃ!!

貧乏育ちの私が転生したらお姫様になっていましたが、貧乏王国だったのでスローライフをしながらお金を稼ぐべく姫が自らキリキリ働きます!

Levi
ファンタジー
前世は日本で超絶貧乏家庭に育った美樹は、ひょんなことから異世界で覚醒。そして姫として生まれ変わっているのを知ったけど、その国は超絶貧乏王国。 美樹は貧乏生活でのノウハウで王国を救おうと心に決めた! ※エブリスタさん版をベースに、一部少し文字を足したり引いたり直したりしています

処理中です...