異世界に転移したらぼっちでした〜観察者ぼっちーの日常〜

キノア9g

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ぼっちー世界の声を集める!?

369日目:歌う宝石、風の抜ける道

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異世界に転移したらぼっちでした~観察者ぼっちーの日常~

369日目:歌う宝石、風の抜ける道


こんばんは、ぼっちーです。

昨日は、岩の精霊と即興セッションを楽しみ、友情の証としてキラキラ光る(そしてすごく硬い)宝石をもらいました。
今日は、その宝石を道しるべに、「歌う岩場」の出口を探しています。
ゴツゴツした岩ばかりの景色ですが、耳を澄ませば、風が奏でる音楽が常に聞こえてくる、不思議な場所です。


震える「おやつ」、あるいは羅針盤

歩き始めてしばらくすると、モフが大事そうに抱えていた宝石が、「フォーン……」と小さく鳴り始めました。

「わわっ! ぼっちー! この『硬いおやつ』、お腹が空いて鳴いてるよ!」

「いや、おやつはお腹空かないと思うけど……」

ぼくが観察してみると、宝石はただ鳴っているだけじゃなく、特定の方向に向けると音が大きくなり、別の方向だと音が止むことがわかりました。
どうやらこの宝石、風の通り道、つまり谷の出口と共鳴して音を奏でているようです。

「すごいな。これは音で道を教えてくれる『羅針盤』みたいだ」

「羅針盤? それって美味しいの?」

モフは首をかしげつつも、「こっちに向けるといい声で歌うよ!」と、楽しそうに先導してくれ始めました。


音色の迷路を抜けて

谷の中は迷路のように入り組んでいますが、宝石の音色が頼りです。
正しい道を進むと、宝石は「フォーン♪」と澄んだ和音を奏で、行き止まりに近づくと「ブブー」と低い音が響きます。

「こっちは『ブブー』だって。行き止まりだね」

「むむ、残念。こっちの道からは、『隠しおやつ』の匂いがした気がしたのに……」

モフは宝石の案内よりも自分の鼻を信じたいようでしたが、結局は宝石の美しい音色に従うことにしました。
風が岩肌を撫でる音と、宝石の澄んだ音色が重なって、歩いているだけで心地よいBGMに包まれている気分です。
こんな優雅な迷路なら、いつまでも迷っていたくなりますね。


風の抜ける場所、次の景色

宝石の音色が一番高く、大きく響く場所にたどり着くと、そこには岩場の切れ目がありました。
狭い隙間を抜けると、急に視界が開け、強い風が吹き込んできました。

「わぁっ! 広い!」

目の前には、緑の丘陵地帯がどこまでも続いています。
谷を吹き抜けていた風は、ここから入り込んでいたんですね。

谷を出た途端、モフの手の中の宝石は、役目を終えたように静かになりました。

「あーあ、歌うのをやめちゃった。……ねえ、ぼっちー。静かになったってことは、もう食べごろになったってことかな?」

モフはまだ、この宝石を「熟成中のおやつ」だと思っているようです。
ガリッといかないように、しっかり見張っておかないといけませんね。


今日のまとめ

 * 岩の精霊にもらった宝石が、風と共鳴して音を奏で始めた
 * 宝石の音色の変化を頼りに、迷路のような岩場を進んだ
 * 音が導く優雅な散歩を楽しみつつ、無事に谷を脱出した
 * モフは、宝石が静かになったのを「食べごろのサイン」だと解釈している

音に導かれる旅も素敵でしたが、次はどんな「声」が待っているんでしょうか。
この広い丘の向こうに、また新しい出会いがありそうです。


ぼっちー今日のひとこと

「宝石をかじろうとするモフを止めるのが、今日一番の大仕事でした」

プロフィール

 * 名前:ぼっちー(音の羅針盤に導かれ、優雅な迷路脱出を楽しんだ観察者)
 * 相棒:モフ(宝石を「歌うおやつ」と認識し、虎視眈々と味見の機会を狙う小さな相棒)
 * 今日の記録:共鳴する宝石/音のナビゲーション/谷の出口/モフの食欲(再)

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