「自由に生きていい」と言われたので冒険者になりましたが、なぜか旦那様が激怒して連れ戻しに来ました。

キノア9g

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第2章 俺たちは『伯爵と夫人』じゃなくて、『相棒』になりたい

第10話:旦那様の様子がおかしい


「…………はぁ」

 深く、重く、この世の終わりかのような溜息が聞こえた。
 場所はクライス伯爵家のダイニングルーム。
 時刻は爽やかな朝の七時。
 テーブルには焼きたてのパンと新鮮なサラダ、そして極上の紅茶が並んでいる。

 しかし、空気はどんよりと重かった。
 原因は、テーブルの向かい側に座る我が家の当主、オルドリン様だ。

「……はぁ……」

 まただ。これで今朝に入って五回目だ。
 彼は一口パンを齧っては溜息をつき、紅茶を飲んでは虚空を見つめ、時折チラリと俺の方を見ては、バッと視線を逸らす。
 その様子は、まるで「捨てられる寸前の大型犬」か、あるいは「好きな子に話しかけられない思春期の少年」のようだ。

(……なんだ? 何が起きた?)

 俺、ルシアンは、バターを塗ったトーストを口に運びながら、必死に記憶の糸を手繰り寄せていた。
 最近の俺たち夫婦の関係は良好……いや、良好すぎるほどだ。
 先日の「泥だらけの勝利」以来、俺たちの絆は深まった。週末の冒険デートは定例化し、俺は彼の過保護を受け流しつつ、彼も俺の無茶を(渋々)許容してくれるようになった。
 昨日の夜だって、普通に「おやすみ」と言って寝たはずだ。

 なら、この陰鬱なオーラは何だ?
 俺、何かやらかしたのか?

(もしかして……旦那様が謎に溜め込んでた焼き菓子、勝手に食べたのがバレたとか?)

 いや、あれはメイドに「全く問題ありません(ルシアン様用なので)」と言ってもらったやつだ。セーフなはずだ。

(それとも、冒険で服を破いた件か?)

 あれも「勲章だ」って笑って許してくれたはずだ。
 じゃあ、仕事のトラブルか?
 領地で何か問題でも起きたのだろうか。

「あの、旦那様」

 俺は意を決して声をかけた。
 ビクッ、とオルドリン様の肩が跳ねる。

「な、なんだ? ルシアン」
「元気ないですね。何か悩み事ですか? 仕事が大変なら、俺でも手伝える雑用があればやりますけど」

 俺が言うと、彼はまた複雑そうな顔をして、眉間の皺を深くした。

「……領地は平穏そのものだ」
「そうなんですね。じゃあ、体調が悪いとか? まさか、また魔力欠乏じゃ……」
「違う。体調は万全だ。君が毎晩マッサージをしてくれるおかげでな」

 彼は少しだけ口元を緩めたが、すぐにまた沈痛な面持ちに戻った。

「ただ……少し、考え事をしていただけだ」
「考え事?」
「ああ。……人間関係における、距離感についての難問だ」
「距離感?」

 哲学的な話が始まった。
 人間関係?
 このハイスペック伯爵様に、人間関係の悩みなんてあるのか?
 ああ、でも彼は昔から「氷の伯爵」なんて呼ばれて孤立気味だったらしいし、部下とのコミュニケーションに悩んでいるのかもしれない。

「相談に乗りますよ。俺でよければ」
「……いや。君に相談するのは……その、利益相反というか……」
「はい?」

 利益相反?
 どういうことだ。
 俺が首を傾げていると、オルドリン様は「……忘れてくれ」と力なく呟き、席を立った。

「執務室に行ってくる。……今日は少し、忙しくなるかもしれない」
「あ、はい。いってらっしゃいませ」

 彼は逃げるようにダイニングを出て行った。
 その背中には、哀愁という名の二文字が貼り付いていた。

「……絶対なんかあるよな」

 残された俺は、冷めかけた紅茶を飲み干した。
 これは、妻(夫)としての勘だ。
 旦那様は何かを隠している。そしてそれは、十中八九、俺に関することだ。
 俺は、昨日の自分の行動をもう一度詳細に振り返ることにした。


 ◇◇◇

 昨日の午後。
 俺たちはいつものように、冒険者ギルドへ報告に行っていた。
 依頼内容は「街道に出没したワイルドボアの討伐」。
 俺が囮になり、最後はオルドリン様の結界で動きを封じて、俺がトドメを刺した。連携プレーも板についてきた頃だ。

 ギルドの酒場は、昼間から冒険者たちで賑わっていた。

「おう、ルーク! 今日も旦那さんと一緒か!」

 声をかけてきたのは、顔見知りのベテラン冒険者、ガリルさんだ。
 顔に大きな傷がある強面のおっさんだが、面倒見が良くて、俺がFランクでソロ活動をしていた頃から気にかけてくれている。

「あ、ガリルさん! お疲れっす!」

 俺は手を挙げて応えた。
 この「ルーク」としての口調も、すっかり馴染んだものだ。ここでは俺は貴族じゃない。ただの若造冒険者だ。

「調子はどうだ? 最近、いい装備つけてるじゃねぇか」
「へへ、旦那様からのプレゼントなんす。いいっしょ?」
「ヒューッ! 愛されてんなぁ! 旦那さん、こいつ酒癖わりぃから気をつけてやってくれよ?」
「ちょ、バラさないでよ!」

 俺は笑いながらガリルさんの肩を叩いた。
 男同士の、気安いノリ。
 前世の高校時代の部室を思い出して、俺はこういう空気が嫌いじゃなかった。

 ……その時だ。
 背後の気温が、急激に下がったのは。

「…………」

 振り返ると、フードを目深に被ったオルドリン様が、ガリルさんを凝視していた。
 無言だ。
 微動だにしない。
 だが、その眼鏡の奥の瞳は、絶対零度の光を放っていた。

「ひっ……!?」

 歴戦の冒険者であるガリルさんが、小動物のように震え上がった。

「あ、あー、悪いルーク! 俺、急用思い出したわ! じゃあな!」
「え? あ、はい。またー」

 ガリルさんは逃げるように去っていった。
 俺は不思議に思いながら、オルドリン様に向き直った。

「旦那様、また威圧しました? 仲良くしてくださいよ、俺の友達なんで」
「……友達、か」

 オルドリン様は、低く、地を這うような声で呟いた。

「随分と……親しそうだったな」
「まあ、よくしてもらってますし。気の合う飲み仲間みたいなもんですよ」
「……そうか。飲み仲間、か」

 彼はそう言うと、口を真一文字に結んで黙り込んでしまった。
 その後の馬車の中でも、彼はどこか上の空で、俺が話しかけても「ああ」「そうだな」と短い返事しかしなかった。

(……あー、なるほど)

 回想終了。
 俺はダイニングでポンと手を打った。

「嫉妬か」

 間違いない。
 あの反応は、俺が他の男と仲良くしていたことに対する嫉妬だ。
 俺の旦那様は、見た目に反して独占欲が強い。以前も「君の笑顔を曇らせる奴は許さん」とか言っていたし、俺に関わる人間を選別したいのかもしれない。

「ガリルさんはいい人なんだけどなぁ……。旦那様から見れば、柄の悪いおっさんにしか見えないか」

 貴族的な感覚で言えば、平民の、しかも荒くれ者と配偶者が馴れ合うのは好ましくないのだろう。
 俺が「ルーク」として砕けた口調で話しているのも、品がないと思われたのかもしれない。

「……反省するか」

 俺は少し落ち込んだ。
 俺は「対等になりたい」と言いながら、やっぱりどこかで彼の品位を傷つけているのかもしれない。
 これからは、彼の前ではもう少し、交友関係に気をつけよう。
 そう結論づけて、俺は気晴らしに中庭の散歩へと出かけた。


 ◇◇◇

 その日の夜。
 オルドリン様は夕食の時間になっても執務室から出てこなかった。
 執事に聞くと、「お食事はお部屋にお持ちしました」とのこと。
 避けられている。
 これは完全に、俺のやらかし確定だ。

 俺は風呂に入り、パジャマに着替えてベッドに入った。
 隣のスペースは空いている。
 枕のバリケードはもう撤去されているが、広いキングサイズのベッドに一人で寝るのは、なんだか寒々しくて落ち着かない。

(……謝りに行くか?)

 いや、でも何て?
 「ガリルさんと仲良くしてごめんなさい」?
 それも変だ。自分の友達を否定することになる。
 うーん、と唸りながら寝返りを打っていると、ガチャリと扉が開いた。

「……起きているか?」

 オルドリン様だ。
 まだ執務服のままで、ひどく疲れた顔をしている。

「起きてますよ。お帰りなさい、旦那様」

 俺が上半身を起こすと、彼はビクッと体を震わせ、視線を泳がせた。

「あ、ああ。ただいま」
「遅かったですね。仕事、大変だったんですか?」
「……まあな。心の整理をつけるのに、時間がかかった」
「心の整理?」

 やっぱり、何か悩んでいる。
 彼は上着を脱ぎ、シャツのボタンを外し始めた。
 着替えを手伝おうと俺がベッドを降りようとすると、手で制された。

「そのままでいい。……君に、気を使わせたくない」
「気なんか使ってませんよ。夫婦なんだから」

 俺が言うと、彼は着替えの手を止めて、苦しげに顔を歪めた。

「……夫婦、か」
「えっ、違います?」
「いや、違わない。……だが」

 彼はシャツを脱ぎ捨て、パジャマを手に取った。
 その背中が、泣いているように見えた。

「……私には、遠い」
「は?」

 遠い?
 物理的距離は二メートルもないぞ?
 俺がポカンとしている間に、彼は着替えを済ませ、ベッドに入ってきた。
 いつもなら、俺の方を向いて「おやすみ」と言ってくれるのに、今夜は背中を向けてしまった。

「……寝る。おやすみ、ルシアン」
「あ、おやすみなさい……」

 拒絶された。
 ショックだった。
 俺、そんなに悪いことしたか?
 ただ、友達と笑い合ってただけなのに。

 背中合わせの沈黙。
 彼の呼吸は起きているリズムだ。眠っていない。
 俺も眠れない。
 このままじゃ、また「すれ違い」に逆戻りだ。それは絶対に嫌だ。

 俺は意を決して、背中越しに声をかけた。

「あの、旦那様」
「…………なんだ」
「怒ってるなら言ってください。俺、鈍いから、言われないとよく分かんないです」
「……怒ってなどいない」
「じゃあ、なんで距離をとるんですか。なんで溜息つくんですか」

 俺は体を反転させ、彼の背中にしがみついた。
 パジャマ越しに、彼の背中が硬直するのが分かる。

「ガリルさんのことですか? 俺が、貴族なのに平民の冒険者と仲良くしてるのが気に入らないんですか?」

 問い詰めると、オルドリン様はしばらく沈黙し、やがてボソリと呟いた。

「……羨ましかったんだ」
「はい?」

 羨ましい?
 誰が? 何を?
 まさか、俺がガリルさんと仲良くしてるのが羨ましいってことか?
 つまり、俺を取られたくなかった?

「……なんだ、やっぱりいつもの嫉妬じゃないですか」

 俺は安堵して、彼の背中にグリグリと頭を押し付けた。

「心配しなくても、俺が好きなのは旦那様だけですよ。ガリルさんはただの飲み仲間です。恋愛対象じゃありません」
「……分かっている」
「じゃあ何が不満なんですか」

 オルドリン様は、ゆっくりと体を反転させ、俺の方を向いた。
 月明かりに照らされたその顔は、怒ってもいなければ、拗ねてもいなかった。
 ただひたすらに、切なそうで、そして少し泣きそうだった。

「……君は、あの男には」

 彼は言い淀み、そして絞り出すように言った。

「君は、あの男には……敬語を使っていなかった」
「……は?」

 時が止まった。
 俺の思考回路がショートする。
 敬語?
 そこ?

「『バラさないでよ』『またー』……。君は、彼とは対等に、友人として話していた」
「そりゃあ、冒険者仲間だし……」
「私には、どうだ?」

 オルドリン様は、俺の手首を掴み、自分の胸に当てた。
 心臓が、トクトクと速いリズムを刻んでいる。

「『旦那様』『~ですね』……。君は、私には礼儀正しい。貴族の妻としての対応だ」
「え、だって、あなたは伯爵だし、年上だし……」
「それが!」

 彼が声を荒らげた。

「それが、寂しいと言っているんだ!」

 俺は目を丸くした。
 寂しい?
 俺が敬語を使っていることが?

「あの男とは、あんなに楽しそうに、壁を感じさせずに笑い合っているのに。……私とは、いつまで経っても『伯爵と、その配偶者』という大きな壁がある」

 彼は俯き、俺の手をギュッと握り締めた。

「君は私と対等になりたいと言っていたはずだ。相棒になりたいと。……なのに、君にとって私は、まだ気を使わなければならない『上の人』なのか?」

 その言葉には、深い悲しみが滲んでいた。
 俺は言葉を失った。
 盲点だった。
 俺にとって敬語は、ただの習慣だった。
 前世の記憶があるせいか、年上や目上の人には敬語を使うのが当たり前になっていたし、貴族社会ではそれがマナーだ。
 彼を尊敬しているからこそ、自然と出てくる言葉遣いだった。

 でも、彼はそれを「壁」だと感じていたのか。
 俺がガリルさんに気安く話しかけるのを見て、「なんで私にはそうしてくれないんだ」と、一人で勝手に傷ついていたのか。

(……面倒くせぇ……!)

 俺は心の中で叫んだ。
 なんて面倒くさい男なんだ、俺の旦那様は。
 敬語を使われていることに嫉妬して、一日中溜息をついて、仕事も手につかなくなるなんて。

 でも。

(……可愛いんだよなぁ)

 そんなことで悩んでしまうくらい、俺との距離を縮めたいと思ってくれている。
 その必死さが、不器用な愛が、どうしようもなく愛おしかった。

「……ぷっ」

 俺は思わず吹き出してしまった。

「あはは! なんですかそれ! そんなことで悩んでたんですか?」
「なっ、笑うことはないだろう! 私は真剣に……!」
「ごめんなさい。いや、あまりに旦那様らしくて」

 俺は涙を拭いながら、彼の顔を覗き込んだ。

「俺、あなたのこと他人行儀に扱ってるつもりなんてなかったですよ。ただの癖です、癖」
「……本当に、壁を作っているわけではないのか?」
「ないです。むしろ、壁なんてとっくになくなったと思ってました」

 俺は彼の手を握り返した。

「でも、そっか。あなたは、俺に敬語なしで話してほしかったんですね」
「……敬語なしというか、その……普通に、対等に話したいと」
「じゃあ、外しますか? 敬語」
「え?」

 オルドリン様が目を瞬かせた。

「大丈夫ですよ。俺も、正直ちょっと堅苦しいかなーと思ってましたし。……あなたが許してくれるなら、俺、明日から普通の口調で話しますけど」

 俺の提案に、彼の表情がパァァッと輝いた。
 まるで、待ち焦がれていたおやつをもらった犬のように。
 分かりやすすぎる。

「本当か!? なら、私を呼び捨てにしてくれるか!?」
「旦那様を呼び捨て!? ……え、いや、それは……はい」
「ッ……!」

 俺がそう言った瞬間、彼は胸を押さえて悶絶した。
 大丈夫か、この人。心臓止まるんじゃないか?

「……分かった。明日から、楽しみにしている」
「お手柔らかにお願いしますよ、オルドリン様」

 俺が名前を呼ぶと、彼は真っ赤になって布団を頭まで被ってしまった。
 布団の中でモゾモゾと動いた後、小さな声で「……おやすみ、ルシアン」と聞こえてきた。

 俺は苦笑いしながら、天井を見上げた。
 やれやれ。
 嫉妬の原因が「敬語」だったとは。
 最強の魔法使いなのに、悩み事が乙女すぎる。

 でもまあ、これでまた一つ、俺たちの間の壁がなくなるなら、悪くないか。
 明日からの生活が、また少し騒がしくなりそうな予感を抱きつつ、俺は目を閉じた。
 隣の布団の塊からは、まだ興奮したような熱気が伝わってきていた。

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