26 / 108
3章 それぞれの事情
アンリの場合
しおりを挟む
ルルが5歳の時にアンリがやって来た。最初は誰とも馴染まずずっと1人で行動していたアンリ。だが何故かルルとは気が合い行動を共にするようになる。
とある侯爵家の当主とメイドの間に生まれたアンリ。疎まれる存在の筈が何故か父親である当主に気に入られ屋敷で暮らしていた。メイドである母は正妻と上手くいかずアンリをおいて出ていった。
だが何故か正妻の女性もアンリを気に入り普通に受け入れられた。だがメイド達の噂話はアンリの耳にも入ってくる。正妻の妊娠を聞いて捨てられるのが怖くて自ら家を出た。そして路頭に迷っている所をキルア院長に拾われる。
そして現在。
「アンリ、今日もお父様がいらしているわよ」
院長がアンリを呼びに来る。
「チッ」軽く舌打ちするアンリ
院長室に入ると大柄で逞しい男性が座っていた。
「親父、私は帰らないよ!ここがいいの!ってこいつ誰?」
父親である男性の隣にちんまり座っているチロ位の男の子。
「おう!お前の弟だ!名は言えるか?エドワード」
もう言ってんじゃん、相変わらず脳筋バカだな。だから母さんに嵌められるんだよ!
「ぼくはエドワードでしゅ!3歳でしゅ!」
男の子は緊張気味に立ち上がると大声で自己紹介する。
「私はアンリ。あんたの一応姉だよ。」
「はい、よろちくおねがいしましゅ!」
「一応じゃなくて姉だぞ!」
「…で?今日はどうしたの?」
いつものように聞くと親父の顔が曇る。
「母さんが倒れた…どうしたらいいんだ!」
「…今度は何で倒れたの?」
「えっ!かーしゃまたおれたのー」あ、こいつも馬鹿か?
「そんな嘘はいいから!私は帰らないよ?ここが楽しいし!」
「どうしてだ?俺達はお前を愛してるんだ!」
「あいちてます!」
「恥ずかしいな!お前も真似するな?分かってるよ!でもここが本当に居心地いいのよ」
確かに家が恋しい時はある。そして自分がこの家に居てはいけない気がしているのも確かだ。でもここでルルやチロ達に出会い、居場所が出来たと思えたのだ。
「…たまには帰ってきてくれるか?母さんも喜ぶからな!」
「うん、分かった。こいつの教育もしなきゃなー!」
エドワードが脳筋バカにならないようにしないとな。
「ねえさま、またきていいでしゅか?」
「いいよ」
「やったー!」喜ぶエドワード
「よし!久々に剣の手合わせを…」
「しないよ?」
こうしてこの変わった親子の会話を聞いていつも肩を震わすキルア院長なのでした。
とある侯爵家の当主とメイドの間に生まれたアンリ。疎まれる存在の筈が何故か父親である当主に気に入られ屋敷で暮らしていた。メイドである母は正妻と上手くいかずアンリをおいて出ていった。
だが何故か正妻の女性もアンリを気に入り普通に受け入れられた。だがメイド達の噂話はアンリの耳にも入ってくる。正妻の妊娠を聞いて捨てられるのが怖くて自ら家を出た。そして路頭に迷っている所をキルア院長に拾われる。
そして現在。
「アンリ、今日もお父様がいらしているわよ」
院長がアンリを呼びに来る。
「チッ」軽く舌打ちするアンリ
院長室に入ると大柄で逞しい男性が座っていた。
「親父、私は帰らないよ!ここがいいの!ってこいつ誰?」
父親である男性の隣にちんまり座っているチロ位の男の子。
「おう!お前の弟だ!名は言えるか?エドワード」
もう言ってんじゃん、相変わらず脳筋バカだな。だから母さんに嵌められるんだよ!
「ぼくはエドワードでしゅ!3歳でしゅ!」
男の子は緊張気味に立ち上がると大声で自己紹介する。
「私はアンリ。あんたの一応姉だよ。」
「はい、よろちくおねがいしましゅ!」
「一応じゃなくて姉だぞ!」
「…で?今日はどうしたの?」
いつものように聞くと親父の顔が曇る。
「母さんが倒れた…どうしたらいいんだ!」
「…今度は何で倒れたの?」
「えっ!かーしゃまたおれたのー」あ、こいつも馬鹿か?
「そんな嘘はいいから!私は帰らないよ?ここが楽しいし!」
「どうしてだ?俺達はお前を愛してるんだ!」
「あいちてます!」
「恥ずかしいな!お前も真似するな?分かってるよ!でもここが本当に居心地いいのよ」
確かに家が恋しい時はある。そして自分がこの家に居てはいけない気がしているのも確かだ。でもここでルルやチロ達に出会い、居場所が出来たと思えたのだ。
「…たまには帰ってきてくれるか?母さんも喜ぶからな!」
「うん、分かった。こいつの教育もしなきゃなー!」
エドワードが脳筋バカにならないようにしないとな。
「ねえさま、またきていいでしゅか?」
「いいよ」
「やったー!」喜ぶエドワード
「よし!久々に剣の手合わせを…」
「しないよ?」
こうしてこの変わった親子の会話を聞いていつも肩を震わすキルア院長なのでした。
219
あなたにおすすめの小説
水魔法しか使えない私と婚約破棄するのなら、貴方が隠すよう命じていた前世の知識をこれから使います
黒木 楓
恋愛
伯爵令嬢のリリカは、婚約者である侯爵令息ラルフに「水魔法しか使えないお前との婚約を破棄する」と言われてしまう。
異世界に転生したリリカは前世の知識があり、それにより普通とは違う水魔法が使える。
そのことは婚約前に話していたけど、ラルフは隠すよう命令していた。
「立場が下のお前が、俺よりも優秀であるわけがない。普通の水魔法だけ使っていろ」
そう言われ続けてきたけど、これから命令を聞く必要もない。
「婚約破棄するのなら、貴方が隠すよう命じていた力をこれから使います」
飲んだ人を強くしたり回復する聖水を作ることができるけど、命令により家族以外は誰も知らない。
これは前世の知識がある私だけが出せる特殊な水で、婚約破棄された後は何も気にせず使えそうだ。
姉に代わって立派に息子を育てます! 前日譚
mio
恋愛
ウェルカ・ティー・バーセリクは侯爵家の二女であるが、母亡き後に侯爵家に嫁いできた義母、転がり込んできた義妹に姉と共に邪魔者扱いされていた。
王家へと嫁ぐ姉について王都に移住したウェルカは侯爵家から離れて、実母の実家へと身を寄せることになった。姉が嫁ぐ中、学園に通いながらウェルカは自分の才能を伸ばしていく。
数年後、多少の問題を抱えつつ姉は懐妊。しかし、出産と同時にその命は尽きてしまう。そして残された息子をウェルカは姉に代わって育てる決意をした。そのためにはなんとしても王宮での地位を確立しなければ!
自分でも考えていたよりだいぶ話数が伸びてしまったため、こちらを姉が子を産むまでの前日譚として本編は別に作っていきたいと思います。申し訳ございません。
1人生活なので自由な生き方を謳歌する
さっちさん
ファンタジー
大商会の娘。
出来損ないと家族から追い出された。
唯一の救いは祖父母が家族に内緒で譲ってくれた小さな町のお店だけ。
これからはひとりで生きていかなくては。
そんな少女も実は、、、
1人の方が気楽に出来るしラッキー
これ幸いと実家と絶縁。1人生活を満喫する。
義妹の嫌がらせで、子持ち男性と結婚する羽目になりました。義理の娘に嫌われることも覚悟していましたが、本当の家族を手に入れることができました。
石河 翠
ファンタジー
義母と義妹の嫌がらせにより、子持ち男性の元に嫁ぐことになった主人公。夫になる男性は、前妻が残した一人娘を可愛がっており、新しい子どもはいらないのだという。
実家を出ても、自分は家族を持つことなどできない。そう思っていた主人公だが、娘思いの男性と素直になれないわがままな義理の娘に好感を持ち、少しずつ距離を縮めていく。
そんなある日、死んだはずの前妻が屋敷に現れ、主人公を追い出そうとしてきた。前妻いわく、血の繋がった母親の方が、継母よりも価値があるのだという。主人公が言葉に詰まったその時……。
血の繋がらない母と娘が家族になるまでのお話。
この作品は、小説家になろうおよびエブリスタにも投稿しております。
扉絵は、管澤捻さまに描いていただきました。
よかった、わたくしは貴女みたいに美人じゃなくて
碧井 汐桜香
ファンタジー
美しくないが優秀な第一王子妃に嫌味ばかり言う国王。
美しい王妃と王子たちが守るものの、国の最高権力者だから咎めることはできない。
第二王子が美しい妃を嫁に迎えると、国王は第二王子妃を娘のように甘やかし、第二王子妃は第一王子妃を蔑むのだった。
屋台飯! いらない子認定されたので、旅に出たいと思います。
彩世幻夜
ファンタジー
母が死にました。
父が連れてきた継母と異母弟に家を追い出されました。
わー、凄いテンプレ展開ですね!
ふふふ、私はこの時を待っていた!
いざ行かん、正義の旅へ!
え? 魔王? 知りませんよ、私は勇者でも聖女でも賢者でもありませんから。
でも……美味しいは正義、ですよね?
2021/02/19 第一部完結
2021/02/21 第二部連載開始
2021/05/05 第二部完結
新作
【あやかしたちのとまり木の日常】
連載開始しました。
転生令嬢の食いしん坊万罪!
ねこたま本店
ファンタジー
訳も分からないまま命を落とし、訳の分からない神様の手によって、別の世界の公爵令嬢・プリムローズとして転生した、美味しい物好きな元ヤンアラサー女は、自分に無関心なバカ父が後妻に迎えた、典型的なシンデレラ系継母と、我が儘で性格の悪い妹にイビられたり、事故物件王太子の中継ぎ婚約者にされたりつつも、しぶとく図太く生きていた。
そんなある日、プリムローズは王侯貴族の子女が6~10歳の間に受ける『スキル鑑定の儀』の際、邪悪とされる大罪系スキルの所有者であると判定されてしまう。
プリムローズはその日のうちに、同じ判定を受けた唯一の友人、美少女と見まごうばかりの気弱な第二王子・リトス共々捕えられた挙句、国境近くの山中に捨てられてしまうのだった。
しかし、中身が元ヤンアラサー女の図太い少女は諦めない。
プリムローズは時に気弱な友の手を引き、時に引いたその手を勢い余ってブン回しながらも、邪悪と断じられたスキルを駆使して生き残りを図っていく。
これは、図太くて口の悪い、ちょっと(?)食いしん坊な転生令嬢が、自分なりの幸せを自分の力で掴み取るまでの物語。
こちらの作品は、2023年12月28日から、カクヨム様でも掲載を開始しました。
今後、カクヨム様掲載用にほんのちょっとだけ内容を手直しし、1話ごとの文章量を増やす事でトータルの話数を減らした改訂版を、1日に2回のペースで投稿していく予定です。多量の加筆修正はしておりませんが、もしよろしければ、カクヨム版の方もご笑覧下さい。
※作者が適当にでっち上げた、完全ご都合主義的世界です。細かいツッコミはご遠慮頂ければ幸いです。もし、目に余るような誤字脱字を発見された際には、コメント欄などで優しく教えてやって下さい。
※検討の結果、「ざまぁ要素あり」タグを追加しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる