孤児院の愛娘に会いに来る国王陛下

akechi

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5章 旅立つ日はいつ?

ルルとジェラルド①

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「おー!エチカおめでとう!」


「兄上…ありがとうございます!」


ランバートから報告を受けたジェラルドは、エチカの元へ行き喜びを分かち合う。苦労をしたエチカにはチロ同様に幸せになって欲しい。


「ジョンしゃん!チロにいもーちょができりゅんだよー!」


「妹?…チロは妹だと思うのか?」ジェラルドが驚く


「うん!いもーちょだよ!」


「プッ、そうか!チロが言うならそうかもな!」


笑うジェラルドに頷くエチカとランバート。ジェラルドは喜ぶルルの元に足を運ぶ。


「よう、ルル!今日も可愛いな!」


「ジョンさん、私決めたから。チロ達が旅立つのを見送ったら王宮で暮らすよ」


ルルの言うことに驚いて、言葉に詰まるジェラルド。だが込み上げるものがあり自然と涙が溢れてくる。己の不甲斐なさのせいで大切な我が子を預けざる負えなかった。


だがルルは聡明で賢い子に育ってくれた。小さな子の面倒も率先してみる優しい子だ。


「ちょっと、ジョンさん!泣かないでよ!」焦るルル


「あぁ…すまない、嬉しくてな!」


ルルはポケットからハンカチを出してジェラルドに渡す。


「あーー!ねーね!ジョンしゃんにゃかしたにょ?」


チロ達が寄ってくる。


「ジョンさんは目に大量のゴミが入っちゃったの」


「えーー!チロがとってあげゆー!」


「リクもー!」


「ぼきゅも!」



ニヤニヤしながら見ているルルとアンリ。


「大丈夫だ、目が潰れる…」ボソボソ呟くジェラルド


ルルとジェラルドは院長室で今後の話し合いをするため移動しようしていると、後ろからちょこちょこと付いてくるおちび達。


「チロ、すぐ戻るからここで待っててね」ルルが優しく言う


「えー…チロ…ねーねといたいよ…」落ち込むチロ


「リクも…」


「ぼきゅも…」


異常に落ち込むおちび達に、苦笑いのルルとジェラルド。しょうがないので、静かにしている事を条件に一緒に行く事になった。


ルルと手を繋ぐチロとリクは嬉しそうだ。エドワードは何故かジェラルドと手を繋いでいる。


「あらあら~おちびちゃん達も来たのね」


キルア院長はにこやかにおちび達も招き入れる。


「ルル、本当に王宮で暮らしてくれるのか?」


「チロ達を見送ったらだけどね」


ジェラルドはチロ達を見ると、美味しそうに果実水を飲んでいる。


「週に何回かは、チロ達と勉強会をやることを条件に説得したの」


「それは良いな!」


「ジョンさんから許可をもらった事になってるしね」


「賢いな~さすが俺の娘だ!」


するとドアを叩く音がして勢い良く開く。エチカが堂々と入ってくると、その後ろから恐る恐るリクの家族とランバートが入ってきた。


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