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2巻
2-2
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第2話 マーリンのお仕事
ラーニャ達が交戦する少し前。
魔神マーリンは、十歳ほどの少年の姿となって、ラトニア王国の王都にいた。
数週間前の悪習を推進する教団との戦いの最中、彼はユリアに召喚されてこの世界に現れた。ユリアと〝友達〟になったマーリンは、彼女を狙っているという聖ラズゴーン教会のことが気になり、その本部があるというラトニア王国に潜入することにしたのだ。
この国の実権は例の聖ラズゴーン教会に握られている。国の中央には王宮よりも広大で豪華絢爛な教会本部があり、大きな存在感を放っていた。
一週間ほどこの国に滞在中のマーリンは、孤児を装った身なりで本部を上から下まで眺める。
「豪華な建物だな、資金は豊富か」
この日は聖女が自ら炊き出しを行うらしく、本部の足元にあるテントには長蛇の列が出来ていた。マーリンはそこに紛れて並びながら辺りを観察する。
明らかに他国よりも孤児や浮浪者が多い。そしてこの王都に入るためにはお布施として銀貨一枚払わないといけないらしい。
ラトニア王国の貨幣には白金貨、金貨、銀貨、銅貨があり、銅貨百枚で銀貨一枚となり、銀貨百枚で金貨一枚、金貨百枚で白金貨一枚。金貨以上はあまり市場に出回らない、上流階級の貨幣だ。
銀貨一枚でも平民にとってかなりの大金なのだ。それをお布施と称して巻き上げているのがこの国の現状だった。
「とんだ奴らだな!」
「何だよ!」
「あ、すみません」
前に並ぶおじさんがマーリンの独り言に驚き振り向いたため、素直に謝る。そのうちに周りが騒ぎ出したので前の方を覗く。
すると、高級感漂う白いベールと礼服を身に着けた美しい女性が、護衛と共に歩いて来た。あれが聖女だろう。
人々が興奮して近寄ろうとするも、護衛達が荒々しく引き離す。その時に、護衛の間をすり抜け聖女に近付いた男の子がいた。身なりからして幼い――三歳程度の孤児だろう。
小さな花を渡そうとした彼を、護衛の一人が荒く突き飛ばした。
「汚い餓鬼が! 聖女に近寄るんじゃない!」
気品ある雰囲気からは想像できない罵倒が男性から発せられる。
辺りは静まり返り、マーリンは倒れた男の子の元に駆け寄る。
「大丈夫か?」
「すん……いちゃい……すん」と泣きじゃくる幼い男の子。
打ち所が悪かったのか頭から血が流れている。
マーリンは突き飛ばした男性を睨み付け、そして大きな声でこう叫び出した。
「教会の関係者が子供を怪我させた! こんな幼子を汚いと言って突き飛ばしたぞ! 見てくれ、血塗れだ! 聖女も見ているだけで助けもしない! あぁ創造神ラズゴーン様~、お助けを~!」
通りかかった人々はその声に立ち止まり、徐々に非難の声を上げ始めた。
聖女は非難の目に戸惑い、突き飛ばした男性は酷く焦り、マーリンを黙らせようと近付いてきた。
「貴様! 黙らんか!」
「うわーー! 助けてーー! 殺される! 教会に殺される!」
マーリンが迫真の演技で幼子を抱きしめる。すると今度は、非難の目で見ていた人々が一斉に男性の所へ集まりその腕を掴んだ。
「離せ! 私は教会本部の者だぞ! こんなことして、ただで済むと思うなよ!」
「へぇ……どうするの? 僕を殺すか?」
次の瞬間、空間が少し歪んだと思ったら、人々の動きが急に止まる。動いているのはマーリンと男性の二人だけだ。
「ど……どうなっている! 何をしたんだ!」と怯える男性。
「お前みたいな奴が教会関係者だとはな、やっぱりこの教会は屑だな」
「何だと!」
男性はマーリンを捕まえようとしたが、足が動かない。ふと足元を見ると地面が赤く歪み、そこから見るもおぞましい姿の死霊が現れ、男性の足を掴んでいた。死霊達は男性を闇の中へ引きずり込もうとしている。
「ぎゃああああーーー」
「おー! お前は随分悪さしてたんだな、これはお前に恨みを持って死んだ者達だ。この人数だとお前は終わったな!」
「助けてーー! 何でもする! 死にたくない!」
「この者達もそう言ってたんじゃないか? 自業自得だ、屑が!」
そして男性は悲鳴を上げながら沈んでいった。
ようやく時が動き出したが、周りの者は男性が急にいなくなり戸惑っている。その横でマーリンは幼い男の子の怪我を一瞬で治す。
「ありぇー? いちゃくにゃい!」
「大丈夫か?」
「うん! ありあとー!」
「お前、親はいないのか?」
「うん、シスターがぼくのままー!」
「そうか、お前の家へ案内してくれるか?」
「いいよー!」
マーリンは男の子と手を繋ぎ、何事もなかったかのように歩き出したのだった。
その後、男性は行方不明のままである。
「お前の名前は? 言えるか?」
「あい! ぼくのなまえはユアだよ!」
マーリンに手を引かれてよちよち歩く男の子。名前はユアという。身に着けているのは、決して綺麗とは言えない年季の入ったシャツと半ズボン、それに穴を縫って何度も使用しただろう革靴。
マーリンとユアが今歩いているのは町外れだ。貧困層の暮らす地区だろう。汚い川に水を汲みに来る薄汚れた人達や、道端で寝ている人達など、見るに耐えない光景だ。
「ラトニア王国……一体何があったんだ?」
「なんでしゅかー?」
「いや、何でもない」
そう言って、マーリンが頭を撫でると素直に喜ぶユア。
「ユア!」
暫く二人で歩いていると、街角から一人の老婆が現れユアの名前を呼ぶ。彼女は急いで駆け寄ってきてユアを抱きしめた。
「あー! シスター!」
「『あー』じゃありません! 何処に行ってたの! 心配したんですよ!」
「ごめちゃい」
「あんたがシスターか?」
マーリンはシスターと思われる老婆を見る。酷く痩せこけて今にも倒れそうで痛々しい姿だ。聖職服も薄汚れている。
「ええ、シスターマリアンヌです。貴方がこの子を保護してくれたんですか?」
「あー……ユアが炊き出しに来ていて、そこで教会の奴に絡まれていて……」
「ユア! あそこには行ってはいけないと何度も言っているでしょう!」
「すん……でみょ……あそこに……せいじょちゃまがいたにょ! にーにをたすけて……くれるにょ」
「あそこにいる聖女は駄目よ! ……ライルは必ず助けるから、もうあそこには行かないで? 約束してちょうだい」
「すん……わかっちゃ……すん」
泣き出したユアの涙を拭き、言い聞かせるシスターマリアンヌ。
「シスターマリアンヌ。詳しい話を聞かせてくれないか? 実は僕も教会を調べているんだ」
「貴方が? まだ子供でしょう! やめなさい! あの教会に関わっては駄目よ!」
物凄い剣幕でマーリンに詰め寄ってくるシスターマリアンヌ。
マーリンは、そういえば子供の姿だったな、と思い出す。
「事情がありそうだな。僕はマーリン、取り敢えず孤児院に行っていいか?」
「勿論ですよ。付いて来なさい」
にこやかに笑うマリアンヌと泣きながら喜ぶユアに、苦笑いしながらも付いて行くマーリンだった。
迷路のような細道を歩いて行くと、町外れの中の更に町外れにある森の近くに、今にも崩れそうな孤児院が見えてきた。壁はぼろぼろで所々にヒビが入っている。庭では雑に作られた柵に囲まれて幼い子供達が遊んでいた。
シスターマリアンヌは苦い顔だ。
「驚いたでしょう……修繕しなきゃいけないんだけど……」
「補助金は? 国から出るはずだろ?」
「二年前に打ち切られてしまったの……食べるものもなくて、危ないと分かってても森に狩りに行かなくてはいけなくて……子供達の中でも年上の、ライルという子も参加してくれたの。でもそのせいで大怪我を負ってしまって……! ……ごめんなさい、貴方に話すことじゃないわね」
「ライルって奴に会わせてくれ、僕が助けてやれるかも」
「貴方が?」
「あのねー、ぼくのけがなおしてくれたの!」
興奮して話に入るユアだが、シスターマリアンヌは怪我と聞いて驚きマーリンに説明を求める。マーリンは正直にあったことを話す。
「……こんな小さな子を!」
怒りを必死に抑えようとするシスターマリアンヌの様子に、不安を感じて抱きつくユア。
「シスター、だいじょぶ?」
「ええ、ありがとう」
「エヘヘ」
シスターマリアンヌはユアの頭を一撫ですると、静かにマーリンを見つめた。
「……貴方の力を信じましょう。付いて来てください」
「分かった。やれるだけのことはしよう」
二人が話していると、元気な声が庭からかかった。
「「「シスター!」」」
庭で遊んでいた子供達がシスターマリアンヌに気付いて、彼女を囲むように集まってきた。
シスターマリアンヌは子供達にマーリンを紹介してから、ユアを彼らに預ける。
そして、マーリンにすぐに孤児院の中に入るよう促す。
「急かしてごめんなさいね。ライルはもう長くはもたないのよ……」
沈痛な面持ちで話すシスターマリアンヌ。
マーリンが孤児院の中を見渡すと、確かにかなり酷い有り様だった。壁はぼろぼろで崩れかけていて、壁紙も剥がれている。床も軋んでいるしとても衛生的に良いとはいえない。この老婆だけでは限界があるのだろう。
そして一階の一番奥の部屋へ案内されたマーリンは扉を開けた。
部屋に入ると、シンプルなテーブルとベッドが置いてあるだけで、そのベッドには十代後半くらいの少年が苦しそうに横たわっている。
シスターマリアンヌは少年の元へ行き、タオルを濡らして汗を拭く。上半身には包帯が巻かれて、痛々しく血が滲んでいる。
「この子がライルか?」
「ええ……子供達のお兄さんとしてよく面倒を見てくれて、二年前補助金が打ち切られてからは森に狩りに行ってくれて……何とか食べてこれました。だけど三日前大怪我をして帰ってきて、魔物に襲われたらしくて…………私の責任です! この子に頼りすぎていたから!」
涙を流しながらライルの頭を撫でるシスターマリアンヌ。
マーリンはその背中に声をかける。
「シスターのせいじゃない、補助金を打ち切った国の責任だ。このライルが狩りをしてくれたからあの幼子達は生きてこれたんだろ」
「うぅ……この国はどうしてしまったの⁉ あの教会がおかしくなってからこの国は変わってしまったんです!」
マーリンは窓から見える教会本部を睨み付ける。
聖ラズゴーン教会は元来ここまで強欲な組織ではなかった。数年前に教会内で大きな内紛が起こった結果、現在の指導者が方針を大きく変え、更にはラトニア王国そのものを支配下に置いてしまったのだ。
「うぅ……シス……ター」
ライルが目を覚ましたが、苦しそうだ。マーリンはシスターマリアンヌを椅子に座らせると、ライルに上級回復魔法をかける。
「【ハイヒール】」
ライルが淡く優しい緑の光に包まれる。すると顔色が段々と良くなっていき、包帯で見えないが、傷も綺麗に塞がり始めた。
「えっ!」
ライルが飛び起きて、体を動かしている。
「傷が……ない! 痛くないし、苦しくない! どうなってるんだ?」
「ライル! 良かった! あぁ、ライル!」
泣き崩れるシスターマリアンヌは、支えてくれているマーリンに土下座する勢いでお礼を言う。それを必死に止めながら苦笑いするマーリンを、ライルが不思議そうに見つめる。
「この子は誰ですか? あんな魔法が使える人は見たことないです。まさか教会の関係者ですか?」
ライルがマーリンを警戒する。
「違うわ! 教会関係者にこんな凄い魔法を使える者はいないわ! 聖女も使えるかも怪しいもの!」
シスターマリアンヌはライルに事情を話すと、彼はマーリンに頭を下げる。
「ユアの命の恩人に、失礼な態度を取ってしまいすみません!」
「いや、気にしていない。それよりここは子供達が住むには危なすぎる。少し手を加えるが良いか?」
シスターとライルは深く考えずに頷く。日曜大工のようなことをするのだろうと思ったのだ。
許可を取ると、マーリンはまず二人を庭に連れて行く。そこにいたユアや他の子供達は、ライルが元気になったことを喜んだ。
「ここに住む者はこれだけか?」
「ええ、全員いますが……」
マーリンはそれだけ確認すると、建物に手を翳す。
その直後、地響きと共に外壁が補強されていき、レンガ造りの綺麗な建物に姿を変えた。窓もステンドグラスになり、孤児院の中の壁紙も白を基調としたシンプルで衛生的なものになる。そして、木目調デザインのお洒落なキッチンと、その横に氷の魔石を使った保冷庫を作る。
その中には大量の肉や野菜、それに卵等が備蓄されている。
お風呂も大きくなり綺麗な脱衣所もついた。トイレも水洗になり、一度に五人まで入れるようになった。
子供部屋も広くなって新しい二段ベッドが綺麗に立ち並び、暖かい布団も完備した。
あまりの変わりように開いた口が塞がらないシスターマリアンヌとライルを放っておいて、子供達は無邪気に歓喜に沸いていた。
「あとは服だな!」
マーリンが指を鳴らすと、シスターマリアンヌの服が綺麗な聖職服に変わり、ライルや子供達のそれも新しいシャツにズボン、そして革靴に変わった。皆は唖然としていたが、徐々に実感が湧いてきて、今度は泣いて喜び始めた。
「貴方は一体何者ですか? こんな……感謝してもし切れません!」
シスターとライルは泣きながら頭を下げる。それを見た子供達も見よう見まねで頭を下げ出した。
「頭を上げてくれ、礼はいいよ。僕が好きでやったことだから。それと、僕は暫くここを離れる。この国の現状を仲間に報告しないといけないんだ。その間、守る者をここに置いていくから」
「教会関係者がこの建物を見たら……確かに何かしてきそうですね」
ライルが答えて、シスターマリアンヌが頷く。
マーリンが地面に魔法陣を描くと、それが光り出して、紳士風の男性と大人しそうな少女が現れた。
「この方達は?」
現れた二人を見て戸惑い気味に質問するシスターマリアンヌ。ライルも警戒している。
「あぁ、大丈夫だ。こいつらは僕の部下だ」
「「はぁ?」」
言うことは大人びているが、マーリンの見た目は完全に子供である。そんな子が自分より年上の二人を部下と呼んでいる。驚かない訳がない。
「初めまして、私はジンと申します」
紳士風の男性は帽子を取り、丁寧に挨拶する。黒髪をオールバックにして、知的な眼鏡をかけている穏やかそうな三十代くらいの男性だ。
「あの……エキドナといいます!」
もう一人は美しいロングの黒髪に赤い瞳が特徴的な美少女で、全身黒の動きやすいドレスを着た大人しそうな子だ。
「こいつらは強い。ここに軍が押し寄せても大丈夫なくらいにはな。お前ら、ここを頼むな」
「「マーリン様の仰せの通りに」」
二人は子供達の元に行くと、優しく挨拶する。すると瞬く間に懐かれた。
「食材は好きに使ってくれ。子供達に栄養のあるものを食べさせてやれ」
「はい……色々とありがとうございます」
シスターマリアンヌとライルは深く頭を下げる。マーリンはそれを見届けると、その場から一瞬で消えた。
「あの子は神の使いかしらね」
「そうかもしれない」
シスターとライルはそう言い合うと、綺麗になった孤児院に入っていった。
†
そして、ユリアとカイルが仲良く寝静まった深夜。
公爵家の広間にはチェスターとエリー夫妻、オーウェンとアネモネ夫妻、魔物達が大集合していた。
「こんなに伝説の魔物が集まるなんて……素晴らしい!」
そう言ったのは興奮気味のエリー。彼女は魔物研究を生き甲斐にしているのだ。
調査から戻ってきたマーリンは、エリーを気にせずラトニア王国の現状を話し始めた。
「一週間見てきたけど、あの国は完全に教会が支配している。国に入るにも王都に入るにも高いお布施を払わないといけないし、それに貧困層が非常に多い。隣国との小競り合いも頻発していて、それで犠牲になっている国民も大勢いる! 本当に酷い国だぞ! 教会の奴らは横柄な態度で威張り散らし、聖女って女も無能だなありゃ」
「その教会は既にユリアちゃんのことを知っている感じだったわ。相手にはならない雑魚だったけど組織だと厄介ね」
ラーニャも森にいた敵の報告をする。
「ユリアを知っているということは、内通者……誰か裏切り者がいるな」
シロが厳しい目で言う。
「そんな!」と驚くアネモネ。
「くそ! 一体誰が情報を流したんだ!」とオーウェンが怒りを露わにする。
「俺達は悪意に反応する。反応しなかったのは悪意がないからだ。何かをしようとかではなく……洗脳かもな」とシロが推測する。
「あぁ、恐らく洗脳だろうな。これは調べるのは大変だぞ?」とガルム。
「面倒くせーから、おちびと関わった奴を片っ端から締め上げようぜ!」
会議の流れを切って暴力的な提案をしたのは、言わずもがなチェスターであった。
「父上は黙っていてくださいます?」
「貴方?」
「何だよ! ……チッ、分かったよ!」
折角の提案を妻と娘に恐ろしい笑顔で却下されたチェスターは、不貞腐れてしまう。
「兎に角ユリアを守るのが最善策だ。裏切り者も気にはなるが今はユリアをあの教会から守ることだな」
「シロの言う通りじゃな」
意見を取りまとめたシロにクロじいが頷く。
「ユリアがこの国にいることがバレているんだ、この国にちょっかいをかけてくるかもな」
そう言いながらも、オーウェンの口元には不敵な笑みが浮かんでいた。
「竜人に戦争を吹っ掛けるなんて、余程の馬鹿だぜ! あり得ねーな!」と爆笑するチェスター。
「そうね、でも、この国のことを他国はあまり知らないから」
アネモネもオーウェン同様、悪い顔をしている。
「取り敢えず明日、王宮に戻って話し合おう」
「そうね、教会潰しも手の内よ? ユリアのため……ふふ……」
オーウェン夫妻の、特にアネモネの恐ろしさを再び垣間見た魔物達だった。
ラーニャ達が交戦する少し前。
魔神マーリンは、十歳ほどの少年の姿となって、ラトニア王国の王都にいた。
数週間前の悪習を推進する教団との戦いの最中、彼はユリアに召喚されてこの世界に現れた。ユリアと〝友達〟になったマーリンは、彼女を狙っているという聖ラズゴーン教会のことが気になり、その本部があるというラトニア王国に潜入することにしたのだ。
この国の実権は例の聖ラズゴーン教会に握られている。国の中央には王宮よりも広大で豪華絢爛な教会本部があり、大きな存在感を放っていた。
一週間ほどこの国に滞在中のマーリンは、孤児を装った身なりで本部を上から下まで眺める。
「豪華な建物だな、資金は豊富か」
この日は聖女が自ら炊き出しを行うらしく、本部の足元にあるテントには長蛇の列が出来ていた。マーリンはそこに紛れて並びながら辺りを観察する。
明らかに他国よりも孤児や浮浪者が多い。そしてこの王都に入るためにはお布施として銀貨一枚払わないといけないらしい。
ラトニア王国の貨幣には白金貨、金貨、銀貨、銅貨があり、銅貨百枚で銀貨一枚となり、銀貨百枚で金貨一枚、金貨百枚で白金貨一枚。金貨以上はあまり市場に出回らない、上流階級の貨幣だ。
銀貨一枚でも平民にとってかなりの大金なのだ。それをお布施と称して巻き上げているのがこの国の現状だった。
「とんだ奴らだな!」
「何だよ!」
「あ、すみません」
前に並ぶおじさんがマーリンの独り言に驚き振り向いたため、素直に謝る。そのうちに周りが騒ぎ出したので前の方を覗く。
すると、高級感漂う白いベールと礼服を身に着けた美しい女性が、護衛と共に歩いて来た。あれが聖女だろう。
人々が興奮して近寄ろうとするも、護衛達が荒々しく引き離す。その時に、護衛の間をすり抜け聖女に近付いた男の子がいた。身なりからして幼い――三歳程度の孤児だろう。
小さな花を渡そうとした彼を、護衛の一人が荒く突き飛ばした。
「汚い餓鬼が! 聖女に近寄るんじゃない!」
気品ある雰囲気からは想像できない罵倒が男性から発せられる。
辺りは静まり返り、マーリンは倒れた男の子の元に駆け寄る。
「大丈夫か?」
「すん……いちゃい……すん」と泣きじゃくる幼い男の子。
打ち所が悪かったのか頭から血が流れている。
マーリンは突き飛ばした男性を睨み付け、そして大きな声でこう叫び出した。
「教会の関係者が子供を怪我させた! こんな幼子を汚いと言って突き飛ばしたぞ! 見てくれ、血塗れだ! 聖女も見ているだけで助けもしない! あぁ創造神ラズゴーン様~、お助けを~!」
通りかかった人々はその声に立ち止まり、徐々に非難の声を上げ始めた。
聖女は非難の目に戸惑い、突き飛ばした男性は酷く焦り、マーリンを黙らせようと近付いてきた。
「貴様! 黙らんか!」
「うわーー! 助けてーー! 殺される! 教会に殺される!」
マーリンが迫真の演技で幼子を抱きしめる。すると今度は、非難の目で見ていた人々が一斉に男性の所へ集まりその腕を掴んだ。
「離せ! 私は教会本部の者だぞ! こんなことして、ただで済むと思うなよ!」
「へぇ……どうするの? 僕を殺すか?」
次の瞬間、空間が少し歪んだと思ったら、人々の動きが急に止まる。動いているのはマーリンと男性の二人だけだ。
「ど……どうなっている! 何をしたんだ!」と怯える男性。
「お前みたいな奴が教会関係者だとはな、やっぱりこの教会は屑だな」
「何だと!」
男性はマーリンを捕まえようとしたが、足が動かない。ふと足元を見ると地面が赤く歪み、そこから見るもおぞましい姿の死霊が現れ、男性の足を掴んでいた。死霊達は男性を闇の中へ引きずり込もうとしている。
「ぎゃああああーーー」
「おー! お前は随分悪さしてたんだな、これはお前に恨みを持って死んだ者達だ。この人数だとお前は終わったな!」
「助けてーー! 何でもする! 死にたくない!」
「この者達もそう言ってたんじゃないか? 自業自得だ、屑が!」
そして男性は悲鳴を上げながら沈んでいった。
ようやく時が動き出したが、周りの者は男性が急にいなくなり戸惑っている。その横でマーリンは幼い男の子の怪我を一瞬で治す。
「ありぇー? いちゃくにゃい!」
「大丈夫か?」
「うん! ありあとー!」
「お前、親はいないのか?」
「うん、シスターがぼくのままー!」
「そうか、お前の家へ案内してくれるか?」
「いいよー!」
マーリンは男の子と手を繋ぎ、何事もなかったかのように歩き出したのだった。
その後、男性は行方不明のままである。
「お前の名前は? 言えるか?」
「あい! ぼくのなまえはユアだよ!」
マーリンに手を引かれてよちよち歩く男の子。名前はユアという。身に着けているのは、決して綺麗とは言えない年季の入ったシャツと半ズボン、それに穴を縫って何度も使用しただろう革靴。
マーリンとユアが今歩いているのは町外れだ。貧困層の暮らす地区だろう。汚い川に水を汲みに来る薄汚れた人達や、道端で寝ている人達など、見るに耐えない光景だ。
「ラトニア王国……一体何があったんだ?」
「なんでしゅかー?」
「いや、何でもない」
そう言って、マーリンが頭を撫でると素直に喜ぶユア。
「ユア!」
暫く二人で歩いていると、街角から一人の老婆が現れユアの名前を呼ぶ。彼女は急いで駆け寄ってきてユアを抱きしめた。
「あー! シスター!」
「『あー』じゃありません! 何処に行ってたの! 心配したんですよ!」
「ごめちゃい」
「あんたがシスターか?」
マーリンはシスターと思われる老婆を見る。酷く痩せこけて今にも倒れそうで痛々しい姿だ。聖職服も薄汚れている。
「ええ、シスターマリアンヌです。貴方がこの子を保護してくれたんですか?」
「あー……ユアが炊き出しに来ていて、そこで教会の奴に絡まれていて……」
「ユア! あそこには行ってはいけないと何度も言っているでしょう!」
「すん……でみょ……あそこに……せいじょちゃまがいたにょ! にーにをたすけて……くれるにょ」
「あそこにいる聖女は駄目よ! ……ライルは必ず助けるから、もうあそこには行かないで? 約束してちょうだい」
「すん……わかっちゃ……すん」
泣き出したユアの涙を拭き、言い聞かせるシスターマリアンヌ。
「シスターマリアンヌ。詳しい話を聞かせてくれないか? 実は僕も教会を調べているんだ」
「貴方が? まだ子供でしょう! やめなさい! あの教会に関わっては駄目よ!」
物凄い剣幕でマーリンに詰め寄ってくるシスターマリアンヌ。
マーリンは、そういえば子供の姿だったな、と思い出す。
「事情がありそうだな。僕はマーリン、取り敢えず孤児院に行っていいか?」
「勿論ですよ。付いて来なさい」
にこやかに笑うマリアンヌと泣きながら喜ぶユアに、苦笑いしながらも付いて行くマーリンだった。
迷路のような細道を歩いて行くと、町外れの中の更に町外れにある森の近くに、今にも崩れそうな孤児院が見えてきた。壁はぼろぼろで所々にヒビが入っている。庭では雑に作られた柵に囲まれて幼い子供達が遊んでいた。
シスターマリアンヌは苦い顔だ。
「驚いたでしょう……修繕しなきゃいけないんだけど……」
「補助金は? 国から出るはずだろ?」
「二年前に打ち切られてしまったの……食べるものもなくて、危ないと分かってても森に狩りに行かなくてはいけなくて……子供達の中でも年上の、ライルという子も参加してくれたの。でもそのせいで大怪我を負ってしまって……! ……ごめんなさい、貴方に話すことじゃないわね」
「ライルって奴に会わせてくれ、僕が助けてやれるかも」
「貴方が?」
「あのねー、ぼくのけがなおしてくれたの!」
興奮して話に入るユアだが、シスターマリアンヌは怪我と聞いて驚きマーリンに説明を求める。マーリンは正直にあったことを話す。
「……こんな小さな子を!」
怒りを必死に抑えようとするシスターマリアンヌの様子に、不安を感じて抱きつくユア。
「シスター、だいじょぶ?」
「ええ、ありがとう」
「エヘヘ」
シスターマリアンヌはユアの頭を一撫ですると、静かにマーリンを見つめた。
「……貴方の力を信じましょう。付いて来てください」
「分かった。やれるだけのことはしよう」
二人が話していると、元気な声が庭からかかった。
「「「シスター!」」」
庭で遊んでいた子供達がシスターマリアンヌに気付いて、彼女を囲むように集まってきた。
シスターマリアンヌは子供達にマーリンを紹介してから、ユアを彼らに預ける。
そして、マーリンにすぐに孤児院の中に入るよう促す。
「急かしてごめんなさいね。ライルはもう長くはもたないのよ……」
沈痛な面持ちで話すシスターマリアンヌ。
マーリンが孤児院の中を見渡すと、確かにかなり酷い有り様だった。壁はぼろぼろで崩れかけていて、壁紙も剥がれている。床も軋んでいるしとても衛生的に良いとはいえない。この老婆だけでは限界があるのだろう。
そして一階の一番奥の部屋へ案内されたマーリンは扉を開けた。
部屋に入ると、シンプルなテーブルとベッドが置いてあるだけで、そのベッドには十代後半くらいの少年が苦しそうに横たわっている。
シスターマリアンヌは少年の元へ行き、タオルを濡らして汗を拭く。上半身には包帯が巻かれて、痛々しく血が滲んでいる。
「この子がライルか?」
「ええ……子供達のお兄さんとしてよく面倒を見てくれて、二年前補助金が打ち切られてからは森に狩りに行ってくれて……何とか食べてこれました。だけど三日前大怪我をして帰ってきて、魔物に襲われたらしくて…………私の責任です! この子に頼りすぎていたから!」
涙を流しながらライルの頭を撫でるシスターマリアンヌ。
マーリンはその背中に声をかける。
「シスターのせいじゃない、補助金を打ち切った国の責任だ。このライルが狩りをしてくれたからあの幼子達は生きてこれたんだろ」
「うぅ……この国はどうしてしまったの⁉ あの教会がおかしくなってからこの国は変わってしまったんです!」
マーリンは窓から見える教会本部を睨み付ける。
聖ラズゴーン教会は元来ここまで強欲な組織ではなかった。数年前に教会内で大きな内紛が起こった結果、現在の指導者が方針を大きく変え、更にはラトニア王国そのものを支配下に置いてしまったのだ。
「うぅ……シス……ター」
ライルが目を覚ましたが、苦しそうだ。マーリンはシスターマリアンヌを椅子に座らせると、ライルに上級回復魔法をかける。
「【ハイヒール】」
ライルが淡く優しい緑の光に包まれる。すると顔色が段々と良くなっていき、包帯で見えないが、傷も綺麗に塞がり始めた。
「えっ!」
ライルが飛び起きて、体を動かしている。
「傷が……ない! 痛くないし、苦しくない! どうなってるんだ?」
「ライル! 良かった! あぁ、ライル!」
泣き崩れるシスターマリアンヌは、支えてくれているマーリンに土下座する勢いでお礼を言う。それを必死に止めながら苦笑いするマーリンを、ライルが不思議そうに見つめる。
「この子は誰ですか? あんな魔法が使える人は見たことないです。まさか教会の関係者ですか?」
ライルがマーリンを警戒する。
「違うわ! 教会関係者にこんな凄い魔法を使える者はいないわ! 聖女も使えるかも怪しいもの!」
シスターマリアンヌはライルに事情を話すと、彼はマーリンに頭を下げる。
「ユアの命の恩人に、失礼な態度を取ってしまいすみません!」
「いや、気にしていない。それよりここは子供達が住むには危なすぎる。少し手を加えるが良いか?」
シスターとライルは深く考えずに頷く。日曜大工のようなことをするのだろうと思ったのだ。
許可を取ると、マーリンはまず二人を庭に連れて行く。そこにいたユアや他の子供達は、ライルが元気になったことを喜んだ。
「ここに住む者はこれだけか?」
「ええ、全員いますが……」
マーリンはそれだけ確認すると、建物に手を翳す。
その直後、地響きと共に外壁が補強されていき、レンガ造りの綺麗な建物に姿を変えた。窓もステンドグラスになり、孤児院の中の壁紙も白を基調としたシンプルで衛生的なものになる。そして、木目調デザインのお洒落なキッチンと、その横に氷の魔石を使った保冷庫を作る。
その中には大量の肉や野菜、それに卵等が備蓄されている。
お風呂も大きくなり綺麗な脱衣所もついた。トイレも水洗になり、一度に五人まで入れるようになった。
子供部屋も広くなって新しい二段ベッドが綺麗に立ち並び、暖かい布団も完備した。
あまりの変わりように開いた口が塞がらないシスターマリアンヌとライルを放っておいて、子供達は無邪気に歓喜に沸いていた。
「あとは服だな!」
マーリンが指を鳴らすと、シスターマリアンヌの服が綺麗な聖職服に変わり、ライルや子供達のそれも新しいシャツにズボン、そして革靴に変わった。皆は唖然としていたが、徐々に実感が湧いてきて、今度は泣いて喜び始めた。
「貴方は一体何者ですか? こんな……感謝してもし切れません!」
シスターとライルは泣きながら頭を下げる。それを見た子供達も見よう見まねで頭を下げ出した。
「頭を上げてくれ、礼はいいよ。僕が好きでやったことだから。それと、僕は暫くここを離れる。この国の現状を仲間に報告しないといけないんだ。その間、守る者をここに置いていくから」
「教会関係者がこの建物を見たら……確かに何かしてきそうですね」
ライルが答えて、シスターマリアンヌが頷く。
マーリンが地面に魔法陣を描くと、それが光り出して、紳士風の男性と大人しそうな少女が現れた。
「この方達は?」
現れた二人を見て戸惑い気味に質問するシスターマリアンヌ。ライルも警戒している。
「あぁ、大丈夫だ。こいつらは僕の部下だ」
「「はぁ?」」
言うことは大人びているが、マーリンの見た目は完全に子供である。そんな子が自分より年上の二人を部下と呼んでいる。驚かない訳がない。
「初めまして、私はジンと申します」
紳士風の男性は帽子を取り、丁寧に挨拶する。黒髪をオールバックにして、知的な眼鏡をかけている穏やかそうな三十代くらいの男性だ。
「あの……エキドナといいます!」
もう一人は美しいロングの黒髪に赤い瞳が特徴的な美少女で、全身黒の動きやすいドレスを着た大人しそうな子だ。
「こいつらは強い。ここに軍が押し寄せても大丈夫なくらいにはな。お前ら、ここを頼むな」
「「マーリン様の仰せの通りに」」
二人は子供達の元に行くと、優しく挨拶する。すると瞬く間に懐かれた。
「食材は好きに使ってくれ。子供達に栄養のあるものを食べさせてやれ」
「はい……色々とありがとうございます」
シスターマリアンヌとライルは深く頭を下げる。マーリンはそれを見届けると、その場から一瞬で消えた。
「あの子は神の使いかしらね」
「そうかもしれない」
シスターとライルはそう言い合うと、綺麗になった孤児院に入っていった。
†
そして、ユリアとカイルが仲良く寝静まった深夜。
公爵家の広間にはチェスターとエリー夫妻、オーウェンとアネモネ夫妻、魔物達が大集合していた。
「こんなに伝説の魔物が集まるなんて……素晴らしい!」
そう言ったのは興奮気味のエリー。彼女は魔物研究を生き甲斐にしているのだ。
調査から戻ってきたマーリンは、エリーを気にせずラトニア王国の現状を話し始めた。
「一週間見てきたけど、あの国は完全に教会が支配している。国に入るにも王都に入るにも高いお布施を払わないといけないし、それに貧困層が非常に多い。隣国との小競り合いも頻発していて、それで犠牲になっている国民も大勢いる! 本当に酷い国だぞ! 教会の奴らは横柄な態度で威張り散らし、聖女って女も無能だなありゃ」
「その教会は既にユリアちゃんのことを知っている感じだったわ。相手にはならない雑魚だったけど組織だと厄介ね」
ラーニャも森にいた敵の報告をする。
「ユリアを知っているということは、内通者……誰か裏切り者がいるな」
シロが厳しい目で言う。
「そんな!」と驚くアネモネ。
「くそ! 一体誰が情報を流したんだ!」とオーウェンが怒りを露わにする。
「俺達は悪意に反応する。反応しなかったのは悪意がないからだ。何かをしようとかではなく……洗脳かもな」とシロが推測する。
「あぁ、恐らく洗脳だろうな。これは調べるのは大変だぞ?」とガルム。
「面倒くせーから、おちびと関わった奴を片っ端から締め上げようぜ!」
会議の流れを切って暴力的な提案をしたのは、言わずもがなチェスターであった。
「父上は黙っていてくださいます?」
「貴方?」
「何だよ! ……チッ、分かったよ!」
折角の提案を妻と娘に恐ろしい笑顔で却下されたチェスターは、不貞腐れてしまう。
「兎に角ユリアを守るのが最善策だ。裏切り者も気にはなるが今はユリアをあの教会から守ることだな」
「シロの言う通りじゃな」
意見を取りまとめたシロにクロじいが頷く。
「ユリアがこの国にいることがバレているんだ、この国にちょっかいをかけてくるかもな」
そう言いながらも、オーウェンの口元には不敵な笑みが浮かんでいた。
「竜人に戦争を吹っ掛けるなんて、余程の馬鹿だぜ! あり得ねーな!」と爆笑するチェスター。
「そうね、でも、この国のことを他国はあまり知らないから」
アネモネもオーウェン同様、悪い顔をしている。
「取り敢えず明日、王宮に戻って話し合おう」
「そうね、教会潰しも手の内よ? ユリアのため……ふふ……」
オーウェン夫妻の、特にアネモネの恐ろしさを再び垣間見た魔物達だった。
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