転生皇女は冷酷皇帝陛下に溺愛されるが夢は冒険者です!

akechi

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10章 アレクシアと愉快な仲間2

アレクシアとデズモンド②

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やっと復活したルシアードが愛を語るデズモンドの前に立ち塞がった。

「婚約はしたが、結婚は反対だからな。婚約はあくまでも他国のゴミ共を寄せ付けない為の手段だ」

ここ最近のアウラード大帝国に起こった出来事や噂を耳にした他国の動きが活発化しているのだ。黄金竜の出没や魔国の者、エルフ族や獣人族の目撃情報が広がり他国からの使者が後を絶たないのだ。

ロインを中心とした優秀な側近達が対応している中でも、一番多いのがアレクシアへの婚姻の申込みだ。冷酷皇帝で知られるルシアードが唯一溺愛する皇女は政治的に利用できると考えているのだろう。特にアウラード大帝国の次に大きい国であるシュルトン王国がかなりしつこく使者を送り込んでくるのだ。

「他国の馬鹿共とは具体的にどこの国だ?」

「⋯⋯聞いてどうしゅるんでしゅか?」

いつになく真剣な目のデズモンドが気になったアレクシアが問う。

「ああ、すぐにでも滅ぼして⋯「馬鹿ちんでしゅかーー!!」

「む。俺もその意見には賛成だ⋯「馬鹿ちんパート2ーーでしゅかーー!!」

デズモンドの意見や彼に賛同するルシアードに対して飛び蹴りを入れるアレクシアだが、彼らにとっては只々嬉しいだけだ。

「滅ぼすのは待ってください。先に我が国でアレクシア皇女殿下とデズモンド魔国国王陛下の婚約披露をしないといけません。それと同時にこの前延期になったゼスト様の正式なお披露目式も同時にやろうと思います」

「ああ!確かに中途半端な感じだったな!!」

ロインの言葉にゼスト様は思い出したように頷く。

「えー!わしもお披露目して欲しい!」

ミルキルズがまた両手を上げて猛アピールしている。

「アレクシアとデズモンドの婚約式が見れるなんて⋯うぅ⋯もう思い残す事はないわい!」

今からもう涙を流しているのはデズモンドの祖父で初代魔国国王陛下であるデイルズだ。

「この国で終わったら次は魔国で大々的に婚約式じゃな」

「そうね!盛大にやるわよ!!」

魔国の大賢者ポーポトスが孫でありデズモンドの側近ランゴンザレスと今後の話し合いをしているが、二人ともとても嬉しそうだ。

「私達も勿論参加するわ」

エルフの女王であるエルメニアと側近のナナーサも参加に意欲的だ。

「わしはアレクシアとデズモンドが幸せならそれで良い」

良い事を言う神獣ガイアだが、口の周りが生クリームだらけなのでカッコがつかない。ナナーサがガイアにそっと近寄り拭いてあげるが、アレクシア大好き五匹の子犬従魔達がキャンキャンと転がりながら笑っている。

「シュルトン王国がしつこくてな。使者が国に戻らずにこの国に留まっている。今の所は変に嗅ぎ回っている様子はないが、もし少しでも怪しい動きをしたらその時は殺してから王国に返す」

ルシアードが冷たい口調でそう言うが、ロインもローランドも否定しない。

「シュルトン王国って確かアウラード大帝国に次ぐ軍事国家よね?昔から周りの小国とずっと争ってるっていうのは聞いたことがあるわ」

側妃バレリーは、毒で苦しんでいた期間の遅れを取り戻すように勉学に励んでいた。

「シュルトン王国⋯アレクシアを狙っているのか。お祖父様、今からシュルトン王国の国王に会って話をつけてきます。決裂したら滅ぼします」

「ああ、わしも行くぞ!加勢する!!アレクシアとお前の為じゃ!」

「おい馬鹿孫と馬鹿祖父!!あんたらが行ったら世界が滅びましゅ!!絶対ダメでしゅよ!!」

馬鹿なデズモンドとデイルズを正座させて説教するアレクシア。

「なんですぐ滅ぼそうとするんでしゅか!この馬鹿魔王!!」

「その方が早いだろう?人族は信用できないからな。お前が一番分かっているはずだ」

「⋯⋯。それでもシアは争いたくないんでしゅ」

「はぁ⋯分かってる。お前が嫌な事はしない」

下を向いてしまったアレクシアの頭を撫でようとしたデズモンドだったが、ルシアードがその手を跳ね除けた。

「触るな。見るな。そして消えろ」

「それは無理な話ですね。“お義父さん”」

お義父さんと言われた瞬間、ルシアードが愛剣を取り出してデズモンドに襲いかかった。だが、デズモンドは冷静にその攻撃を避けた。

「あわわわーー!!おやめくださいーー!!」

驚いたルビーが取り乱しているが、何故かバレリーは気にする事なく皆に相手にされずに落ち込むミルキルズを励ましていた。

「やめなしゃい!!今日は楽しい夕食会のはずでしゅよ!二人だけ追い出して廊下で”仲良く“正座して食べさせましゅよ!」

アレクシアの微妙な脅しに皆は苦笑いするが、二人はすぐに大人しくなった。

「アレクシアちゃん、婚約式に向けて礼儀作法を学ばないとね?家庭教師との勉強はいつから始まるの?」

「はぁ⋯すぐでしゅ⋯。あの男には会いたくないっぺ」

「ぺっ?」

アレクシアの話し方に違和感を覚えるバレリー。

「アレクシア様、その訛りはおやめ下さい」

ロインが真面目に注意する。

「あの男だと?まさかその男に気があるのか?」

デズモンドの顔色が変わった。

「気が合わないでしゅ!変な絵を描いてシアが答えを間違えるとブチ切れるんでしゅよ!あちたそいつの授業でしゅから見たら分かりましゅよ」

「理不尽この上ない教師だな」

アレクシアに賛同するデズモンド。

「えー!面白そうね!私も参加させてよ」

「いいでしゅよ!味方は多い方がいいでしゅからね!」

何故か面白い事が大好きなバレリーとネタ探しに夢中なルビーもアレクシアの勉強の見学することになったのだった。



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