飲尿鬼との生活

カルキ酸

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3 我慢

 午後からの退屈な会議には、生温いコーヒーが進む。昼休みに済ませたというのに、男はもうすでに軽い尿意を感じていた。自宅で待つ飲尿鬼のために、常日頃おしっこのことを考えるようになったせいか、トイレも近くなってしまった気がする。

 しかし、これまで焦燥感でしか無かった尿意は、だんだんとクセになっていた。アイツのせいで、妙な性癖に目覚めてしまったようだ。故意に、利尿作用がある飲み物ばかり飲んでしまう。

 同僚のプレゼンを真面目に聞くふりをしながら、左手で服の上から恥部をなぞる。ほんのり硬くなった棒状の先端を指の腹で押すと、それは微かに下着を湿らせた。


 1時間の残業を終える頃には、男の尿意は、かなり強まっていた。ふと、休憩室にある自販機が目につく。
 何か購入して、空にしたペットボトルに出してしまおうか。ジョボジョボと注ぎ淹れる様は、さぞかし爽快だろう。
 ずらりと並ぶ緑茶やレモンティーの色に連想して、思わず出してしまいそうになり、下腹部に力をこめる。

 いや、苦しいけれど、もっと尿意を楽しんでいたい。踵を返して、休憩室を出る。その甘く冷たい痛みに耐えながら、出入口にある社内トイレの前を通り過ぎ、社員証を改札機にかざす。彼は小走りで駅へと向かった。


 満員電車で圧迫されるたびに、つい妄想してしまう。
 もし、この状態で洩らしてしまったら、目の前でスマートフォンを弄る会社員のような女性や、数人で群れて会話する女子高生、音楽を聴きながら立つ大学生くらいの男性の服やカバンは、自分の尿でびしゃびしゃにされて、悲鳴をあげられて、避けられて、この惨事がSNSで拡散されたりして・・・。

 アナウンスが流れ、ガタンと揺れた後、電車は駅で止まる。プシューと音を立ててドアが開き、車内の人間がわらわらと入れ替わる。人波に押し流されて、急に理性と羞恥心が襲う。
 駄目だ、ちゃんと我慢しなければ。ぎゅっと股を閉じると、身体の奥の方がビクビクっと震える。あぁ、はやく家に着いて、思い切りおしっこしたい。

 電車は再び発車する。あと一駅。時々、右手で左手の甲をつねったりして、尿意を紛らわす。余裕がない膀胱とは裏腹、窓に映る自分の顔は、涼しげな表情をしていた。

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