異世界ぼっち

オレオレ!

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67.凶悪犯

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ラテさんの体に魔王の魔石が埋め込まれていく

「ぎゃー、グルルルッ、ガー」

ラテさんがどんどんと変貌していく

隕石の記憶にあった凶悪犯の顔
体が出来上がる

「が、が、あー、あー、ふぅ・・・
俺の名は、テンドウ、
早速で悪いが時間が無いのでね
死んでくれ」

僕は咄嗟に、縮地でマキさんと隕石の前にでて両手を広げかばう

テンドウが中指と薬指をクイッと曲げると、テンドウの方から100発以上の枕投げの枕が連続で当る感覚を受ける、
外から建物が崩れる男、木や石が飛ばされる音
メキメキ、とか、バキバキとかドーンとかザッパーンとかの音が、響いたあとの静寂

「コイツ、俺の攻撃を耐えただと」

辺りを見渡す
今いる魔法陣の中と僕の後ろ以外はすべて崩壊している

魔王城の地下だったはずなのに
外が見える
バラバラに砕けた魔王城
木々はなぎ倒され最果ての大地は
荒れ果てた野原に変貌をとげる

ただ僕の後ろだけ、放射状にここが地下であった痕跡を残しているのだった

テンドウは今度は僕に向けて手を開く

とんでも無い光が僕に向けて発せられる、枕投げの枕程度の威力が僕の胸にむけての一点攻撃、胸にドドドドと枕が投げられてる感じ、これ、むしろ最初の技より耐えられるよ、最初の技は体全体に枕だったし、僕は拳を胸の前に付き出し衝撃を拳で受取る

「チッ、貴様はいったい、、、そうか貴様がこの女の記録にある荒井 夕かっ、クソっ忌々しい作戦失敗だ」

そう言ってテンドウは悔しがった

テンドウにとって、時間との戦いだったのに、ついつい荒井 夕に気がいってしまった

再起動が終了した隕石が、僕の後ろから飛び上がりテンドウにアタック

隕石がテンドウを取り込みはじめる

「荒井 夕 貴様だけでも殺してやる窒息して死にやがれ」
テンドウは僕に手を向ける
しかしテンドウの手から魔法が出ることは無かった
隕石AIが強制的に魔法キャンセルを行ったのだ

「クソ、荒井 夕、貴様がいなければ、その石をこの魔法陣の外に吹き飛ばすことができたのに、
そして俺がこの星を支配出来たのに、、、

まぁよい、いずれチャンスはあるだろう、その時貴様をぶっ殺す」

そう言って凶悪犯テンドウはラテの体ごと隕石に取り込まれていった

隕石は魔法陣の中心に移動し、そして、ただの石のようにたたずむ

あたりは静寂につつまれ、風の音だけが響いていた

マキさんが隕石に手を当てる
「隕石AI、あなたを再び宇宙へ、できれば、ブラックホールに向けて飛ばす方法はあるの?」

マキさんは僕に伝える
「今は無理だけど、今後5年間エネルギーを使わずに蓄え続ければ
いけるみたいよ」

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