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28.薬草つみ
天空の魔女 リプルとペブル
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28.薬草つみ
数日後、クラスで薬草つみに出かけることになった。
お弁当を持ってハイキングがてら、薬草をつみにいく授業だ。
中学部の東側には、緑の草原が広がり、その向こうに林や湖がある。
じっさいに草原や林などで本物の薬草をつみながら、名前や効能を覚えていくことになる。
教室で、ホキントン先生が、みんなの輪の中心に立って説明をはじめた。
「ふたりひと組になって、十種類の薬草を集めます。それを調合して魔法のサプリメントをつくるのが今日の課題です。そうね、ペアは、リボンくじで決めましょう! 楽しそうでしょ」
「リボンくじ?」
生徒たちは、興味をひかれたようすで先生の手元を見つめている。
先生は、頭にかぶっていた三角帽子を逆さまにして、そこに手をつっこんだ。
そこから引きあげられた先生の手には、たくさんのリボンが握られていた。
水色やピンクやゴールド、しましまもようや水玉模様、たくさんのリボンが先生の手を中心に虹色の滝のように垂れ下がっている。
「さあ、みんな好きなリボンの端を持って」
先生がそういうと生徒たちは、いっせいに先生の近くにかけよって、思い思いのリボンの先を握りしめる。
リプルは、エメラルドグリーンの水玉もようのリボンの端を持った。
ペブルは、最初黄色のリボンをつかんだが、隣の赤と緑のチェックのリボンが気になった。
両方の手にそれぞれリボンを持って悩んでいたが、結局、その隣にあったシルバーのリボンを選んだ。
よく見るとシルバーのリボンには、うすく星のマークがプリントされていた。
「いい? みんな持ったかしら。それじゃ私は手を離すわよ。みんなは、リボンを離さないようにして、もう一方の端を持っている相手を探してね。その人とペアになります」
先生は、楽しそうに言って、パッと手を離した。
リプルが、どきどきしながらリボンをたぐっていくと、もう一方の端を持っていたのはマーサだった。
リプルは、にっこりして
「よろしくね」
と言った。マーサも少し顔を赤くしながら
「こちらこそ」
と笑顔になった。
一方、ペブルは、(誰とペアになるかな~)とわくわくしながら、リボンをたぐっていく。
すると、もう一方の端を人差し指と親指でつまみながら、ピンと小指を立てて持っていたのは、イザベスだった。
ペブルは、思わず「ヒッ」と声を出した。
「あら、あなたなの?」
イザベスも、とんがった声を返してくる。
すると、イザベスの肩に止まっていた使い魔のコウモリ、シッコクが、ペブルに「シャー」と威嚇するような声を出した。
「もう、シズクも何か言い返してやりなさいよ!」
ペブルがそうポケットに向かって声をかけると、返事は…
「グー」
シズクは、心地よい眠りの真っ最中だったようだ。
「あなたが私のペアだなんて、百年早いわよ」
イザベスが人差し指をペブルに向かって突き出しながら言う。
「それは、こっちのセリフよ。イザベスと組んでもぜーったいうまくいきっこない気がする」
ペブルも、ムッとしながら言い返す。
「あら、わたくしたち、意外に気が合うようね」
イザベスが鼻でフンと笑う。
「そうね、お互いうまくやれそうにないという点で、気持ちは一致したよね」
ペブルもニヤッと笑った。
数日後、クラスで薬草つみに出かけることになった。
お弁当を持ってハイキングがてら、薬草をつみにいく授業だ。
中学部の東側には、緑の草原が広がり、その向こうに林や湖がある。
じっさいに草原や林などで本物の薬草をつみながら、名前や効能を覚えていくことになる。
教室で、ホキントン先生が、みんなの輪の中心に立って説明をはじめた。
「ふたりひと組になって、十種類の薬草を集めます。それを調合して魔法のサプリメントをつくるのが今日の課題です。そうね、ペアは、リボンくじで決めましょう! 楽しそうでしょ」
「リボンくじ?」
生徒たちは、興味をひかれたようすで先生の手元を見つめている。
先生は、頭にかぶっていた三角帽子を逆さまにして、そこに手をつっこんだ。
そこから引きあげられた先生の手には、たくさんのリボンが握られていた。
水色やピンクやゴールド、しましまもようや水玉模様、たくさんのリボンが先生の手を中心に虹色の滝のように垂れ下がっている。
「さあ、みんな好きなリボンの端を持って」
先生がそういうと生徒たちは、いっせいに先生の近くにかけよって、思い思いのリボンの先を握りしめる。
リプルは、エメラルドグリーンの水玉もようのリボンの端を持った。
ペブルは、最初黄色のリボンをつかんだが、隣の赤と緑のチェックのリボンが気になった。
両方の手にそれぞれリボンを持って悩んでいたが、結局、その隣にあったシルバーのリボンを選んだ。
よく見るとシルバーのリボンには、うすく星のマークがプリントされていた。
「いい? みんな持ったかしら。それじゃ私は手を離すわよ。みんなは、リボンを離さないようにして、もう一方の端を持っている相手を探してね。その人とペアになります」
先生は、楽しそうに言って、パッと手を離した。
リプルが、どきどきしながらリボンをたぐっていくと、もう一方の端を持っていたのはマーサだった。
リプルは、にっこりして
「よろしくね」
と言った。マーサも少し顔を赤くしながら
「こちらこそ」
と笑顔になった。
一方、ペブルは、(誰とペアになるかな~)とわくわくしながら、リボンをたぐっていく。
すると、もう一方の端を人差し指と親指でつまみながら、ピンと小指を立てて持っていたのは、イザベスだった。
ペブルは、思わず「ヒッ」と声を出した。
「あら、あなたなの?」
イザベスも、とんがった声を返してくる。
すると、イザベスの肩に止まっていた使い魔のコウモリ、シッコクが、ペブルに「シャー」と威嚇するような声を出した。
「もう、シズクも何か言い返してやりなさいよ!」
ペブルがそうポケットに向かって声をかけると、返事は…
「グー」
シズクは、心地よい眠りの真っ最中だったようだ。
「あなたが私のペアだなんて、百年早いわよ」
イザベスが人差し指をペブルに向かって突き出しながら言う。
「それは、こっちのセリフよ。イザベスと組んでもぜーったいうまくいきっこない気がする」
ペブルも、ムッとしながら言い返す。
「あら、わたくしたち、意外に気が合うようね」
イザベスが鼻でフンと笑う。
「そうね、お互いうまくやれそうにないという点で、気持ちは一致したよね」
ペブルもニヤッと笑った。
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