異世界で買った奴隷が強すぎるので説明求む!

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第五章

四話 【鉄壁の魔導士】

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翌朝、門の前で待ち合わせていたジウを荷台に乗せ、クロが北へと走りだす。

乗り心地とその速さに感激しているジウは、昼には目的地に着いて更に驚く。

「嘘だろ… 早馬より早いじゃないか…」

驚くジウを他所目に惣一郎はベンゾウに「今日は俺に任せておけ!」っとテンション高めであった。



ゴロゴロと大岩が転がる丘。

目撃情報にジウもいた事から、早くも大きなニワトリを見つける惣一郎。 

「あれがケノテリアか…」

黒と茶の羽が硬そうに見える巨大な雄鶏。

長い尾は、2匹の蛇に見えなくもない…

惣一郎は盾を構え、ククリ刀を4つ出すと地面に投げ置く。

盾を構えながら右手で呪羅流眠を構えるとククリ刀が激しく回転を始め、惣一郎の周りをブーンと飛び始める。

高い音を出し飛び回る円盤に、気付いたニワトリが近付きながら大岩を魔法陣から飛ばして来る!

大砲の様な直径60~90cmとばらつきのある大岩は、通常受けずに避ける物。

当たれば当然、死が待っている。

それをドン、ドン!っと盾で普通に受ける惣一郎に驚くジウ!

その惣一郎の4つの円盤が弧を描き、ニワトリへと飛んでいく!

抵抗なく円盤はニワトリを貫通し、足を切り、首を落とし、空を切る。

ドサ!っと倒れるケノテリアをあっさり倒した惣一郎が当たり前の様に収納する。

一発外したが…

まっ初回はこんなもんかな?

ベンゾウが「凄い!」っと喜び、戻って来る惣一郎に抱きつく。

ジウは目を見開き顎が外れたのか、大きな口を開け固まっていた…



帰りの荷車は静かだった。

てっきり質問攻めに合うものと覚悟していた惣一郎だったが、肩透かしを喰らい複雑な心境だ…

俺の魔法… 誉めてほしかった…




夕方には通常3日はかかる討伐遠征を、その日の内にギルドへと戻って来た惣一郎。

「おかえり!ってあれ? マスター今日は中止になったのですか?」

可愛らしい受付の子を無視して青い顔のジウは買取カウンターへと向かい、やっと喋った言葉は…

「お金取ってきます。ケノテリアはここに出しておいて下さい」

だった。

荷車に酔って具合でも悪いのか?

惣一郎は言われた通りニワトリを出すと、周りがざわざわと騒ぎ出す。

お盆に麻袋を乗せ戻って来たギルマスが、お金を渡すと頭を下げ帰って行った。

ギルドは静まり返っていた…




倉庫に戻り惣一郎は、食事中のベンゾウに冒険者としての自分の評価を尋ねる。

「俺の魔法はどうだった?」

「凄いけど、ご主人様はベンゾウが守るの!」

なぜかニッコリする惣一郎。

その後、湯船に浸かりながら惣一郎は「テレキシスって攻撃魔法なのか?」っと今更考える。

注)工事現場などでレンガなどを高所へ運ぶ、生活魔法です。



翌日、街を出ようと倉庫の鍵を返し、世話になったジウの具合が心配でギルドを訪れる。

惣一郎達が中に入ると、またざわざわと騒ぎ出す。

「[鉄壁の魔導士]だ… ざわざわ… 閃光の乙女を力で屈服させてるらしいぞ… 大砲も跳ね返すらしい… ざわざわ… 恐ろしく強いんだってよ… ギルマスが手も足も出なかったってさ…」

アレ?

盾の麗人じゃ無いの?

ギルマスが?

なんのこっちゃ!

「すいません、ジウは?」

「す、すいません、あ、あの… マスターは昨日、急遽引退しまして…」

………

理解出来なかった惣一郎は、先へ進もうと街を出る。




「ベンゾウ。鉄壁の魔導士ってどう思う?」

「カッコいい!」

へへへ♡




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