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十四章
十九話 【冒険者の覚悟】
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翌朝、抱きつくふたりを剥がし、ベッドを出る惣一郎。
「おはようございます!」
っと、セシルはすでに起きて料理の練習をしていた。
「おはよう…… 何、このジャガイモの数?」
「じゃが?」
「ああ、クルルーシェだ」
「すいません、夢中で皮剥きの練習をしてて」
偉いなぁ~ この子!
「じゃ、朝食はクルルーシェを使おう!」
惣一郎は剥かれたジャガイモを蒸し始める。
大鍋にバターを入れ、小麦粉を牛乳で少しずつ伸ばし炒め始める。
これが中々難しい!
セシルも食い入る様に見つめる。
いい匂いがすると、ベンゾウと弁慶も起きてきたので、クリーンをかけてあげる。
塩胡椒を少々入れて、ベシャメルソースの完成!
ホクホクのジャガイモを、食べやすいサイズに斬るセシル。
それを弁慶がホワイトソースと絡め皿に盛る。
軽く炒めたキノコと玉ねぎを乗せ、大量のチーズをかける!
パン粉を一振りして、ベンゾウが用意した窯で焼いていく。
朝食は、ジャガイモ改め、クルルーシェのグラタンとビシソワーズ(クルルーシェの冷製スープ)
匂いに釣られすでにテーブルに着くゴリラング・ログの5人!
みんな熱々のグラタンを、チーズを伸ばしながら美味そうに食べていた。
この日、セシルの大好物はグラタンになった。
テントを収納し、森を歩き出す。
苔に覆われた道を、真っ直ぐ王都を目指して。
「しかし惣一郎と旅をすると、一流の宿屋も形無しだな」
「まさかこんな森の中で、あんな寝心地が良いベッドで寝れるなんてな!」
「何よりあのトイレなのじゃ! もう最高過ぎて、あそこで生活したいぐらいなのじゃ」
それは、やめておけ……
森の悪路を楽しそうに進む一団。
「しかし森が静か過ぎやしませんか? 団長」
「ああ、私も思っていた。ハイオークの住むこの森を進んでおるのに、全く遭わないとは……」
すると前を歩く惣一郎が振り返り、
「あれ? オークは金にならないし捨て置いちゃったが、まずかったかな?」
「どう言う事だ?」
惣一郎が理喪棍を掲げると、森の至る所から無数の円盤が飛んでくる。
するとゴザが何かを察したのか、
「まさか!」
っと言い残し、走り出す。
さらに察したのか、ギコルも反対へ走り出す。
「団長! ハイオークです! 無数のハイオークがバラバラに……」
「こっちもだ! ハイオークの死体だらけだ!」
5人全員が、背筋にぞわぞわっと鳥肌が登るのを感じる。
驚くツナマヨが恐る恐る、
「そ、惣一郎… 殿が……」
テヘっ♡
楽しげに話し険しい森の悪路を進みながら、見えない無数のハイオークをサーチで感じ、テレキシスで斬り倒していたのだ。
だが、ツナマヨが最も恐れたのは、この男、こんなに近くにいて全くといいほど殺気を感じさせなかった事だった。
冷や汗が吹き出し、立ち竦む冒険者。
「おい、まさかお前ら! アタイの旦那様が弱いとでも思ってたのか?」
団長のツナマヨが、ふと思い出す。
「そうだ、鬼人の女が自分より弱い男を選ぶはずがないんだ……」
「そんな大袈裟な~ たかだかオークで! 魔法の練習をしながら歩いてただけだろ~ それより先を急ぐぞ」
「オークじゃない、ハイオークだ!」
「なぁ、これから無数の厄災と戦うんだぞ! その覚悟があったんじゃないのか?」
「そ、そうだ、厄災を前にハイオークで騒いでる場合では無かったな……」
「覚悟がないなら王都まで護衛してやる。だが覚悟を決めるならこの先右にハイオークの王が居るから、お前らだけで倒して来い! 俺らは森の出口で待つ」
そう言い残し、歩き出す惣一郎。
ベンゾウも弁慶もクロもセシルも、惣一郎の後を追いかける。
「だ、団長……」
「違う、何もかも我々とは違い過ぎる……」
「誰だ、あの男になら勝てそうとか言ったのは」
「護衛だとよ、このゴリラング・ログの!」
「団長、ワシは団長について行く…… このまま進むか戻るか決めるのは団長、あんたじゃ!」
「だな! でも決まってるんだろ? 団長!」
「ああ、そうだな、そうだ! 我々はもっと強くなる為に、ジビカガイライについて行かねばならない! 喰らいつくぞ! 覚悟を決めろ! ゴリラング・ログ!」
「「「「 おお! 」」」」
森の出口で待つ惣一郎達は覚悟を決めた冒険者の顔を見た。
そのぼろぼろの冒険者達の手には、ハイオークの王の首が下げられていた……
「おはようございます!」
っと、セシルはすでに起きて料理の練習をしていた。
「おはよう…… 何、このジャガイモの数?」
「じゃが?」
「ああ、クルルーシェだ」
「すいません、夢中で皮剥きの練習をしてて」
偉いなぁ~ この子!
「じゃ、朝食はクルルーシェを使おう!」
惣一郎は剥かれたジャガイモを蒸し始める。
大鍋にバターを入れ、小麦粉を牛乳で少しずつ伸ばし炒め始める。
これが中々難しい!
セシルも食い入る様に見つめる。
いい匂いがすると、ベンゾウと弁慶も起きてきたので、クリーンをかけてあげる。
塩胡椒を少々入れて、ベシャメルソースの完成!
ホクホクのジャガイモを、食べやすいサイズに斬るセシル。
それを弁慶がホワイトソースと絡め皿に盛る。
軽く炒めたキノコと玉ねぎを乗せ、大量のチーズをかける!
パン粉を一振りして、ベンゾウが用意した窯で焼いていく。
朝食は、ジャガイモ改め、クルルーシェのグラタンとビシソワーズ(クルルーシェの冷製スープ)
匂いに釣られすでにテーブルに着くゴリラング・ログの5人!
みんな熱々のグラタンを、チーズを伸ばしながら美味そうに食べていた。
この日、セシルの大好物はグラタンになった。
テントを収納し、森を歩き出す。
苔に覆われた道を、真っ直ぐ王都を目指して。
「しかし惣一郎と旅をすると、一流の宿屋も形無しだな」
「まさかこんな森の中で、あんな寝心地が良いベッドで寝れるなんてな!」
「何よりあのトイレなのじゃ! もう最高過ぎて、あそこで生活したいぐらいなのじゃ」
それは、やめておけ……
森の悪路を楽しそうに進む一団。
「しかし森が静か過ぎやしませんか? 団長」
「ああ、私も思っていた。ハイオークの住むこの森を進んでおるのに、全く遭わないとは……」
すると前を歩く惣一郎が振り返り、
「あれ? オークは金にならないし捨て置いちゃったが、まずかったかな?」
「どう言う事だ?」
惣一郎が理喪棍を掲げると、森の至る所から無数の円盤が飛んでくる。
するとゴザが何かを察したのか、
「まさか!」
っと言い残し、走り出す。
さらに察したのか、ギコルも反対へ走り出す。
「団長! ハイオークです! 無数のハイオークがバラバラに……」
「こっちもだ! ハイオークの死体だらけだ!」
5人全員が、背筋にぞわぞわっと鳥肌が登るのを感じる。
驚くツナマヨが恐る恐る、
「そ、惣一郎… 殿が……」
テヘっ♡
楽しげに話し険しい森の悪路を進みながら、見えない無数のハイオークをサーチで感じ、テレキシスで斬り倒していたのだ。
だが、ツナマヨが最も恐れたのは、この男、こんなに近くにいて全くといいほど殺気を感じさせなかった事だった。
冷や汗が吹き出し、立ち竦む冒険者。
「おい、まさかお前ら! アタイの旦那様が弱いとでも思ってたのか?」
団長のツナマヨが、ふと思い出す。
「そうだ、鬼人の女が自分より弱い男を選ぶはずがないんだ……」
「そんな大袈裟な~ たかだかオークで! 魔法の練習をしながら歩いてただけだろ~ それより先を急ぐぞ」
「オークじゃない、ハイオークだ!」
「なぁ、これから無数の厄災と戦うんだぞ! その覚悟があったんじゃないのか?」
「そ、そうだ、厄災を前にハイオークで騒いでる場合では無かったな……」
「覚悟がないなら王都まで護衛してやる。だが覚悟を決めるならこの先右にハイオークの王が居るから、お前らだけで倒して来い! 俺らは森の出口で待つ」
そう言い残し、歩き出す惣一郎。
ベンゾウも弁慶もクロもセシルも、惣一郎の後を追いかける。
「だ、団長……」
「違う、何もかも我々とは違い過ぎる……」
「誰だ、あの男になら勝てそうとか言ったのは」
「護衛だとよ、このゴリラング・ログの!」
「団長、ワシは団長について行く…… このまま進むか戻るか決めるのは団長、あんたじゃ!」
「だな! でも決まってるんだろ? 団長!」
「ああ、そうだな、そうだ! 我々はもっと強くなる為に、ジビカガイライについて行かねばならない! 喰らいつくぞ! 覚悟を決めろ! ゴリラング・ログ!」
「「「「 おお! 」」」」
森の出口で待つ惣一郎達は覚悟を決めた冒険者の顔を見た。
そのぼろぼろの冒険者達の手には、ハイオークの王の首が下げられていた……
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