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十五章
八話 【強い思い込み】
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丘の上の岩場へ、なんとかたどり着いた泥の塊達は、惣一郎のクリーンで、綺麗になる。
「しかし、便利な魔法だな~」
「本当、これがあれば水浴びしなくていいしな」
「大魔導士惣一郎様にかかれば、ただのクリーンもこの様な素晴らしい魔法になるのですね…… 感銘を受けました!」
普通に買った魔法だと言い出せない惣一郎は、テントを出し、休憩を取ろう!っと、テーブルにお茶と軽食のサンドイッチを出す。
「惣一郎様、サーズリから連絡が! 直接お聞きになりますか?」
「いや、聞いといて!」
ソファーで集中するセシル。
惣一郎はサンドイッチを咥えながら、殺虫剤を追加で大量に購入していた。
雨が上がれば、一斉に動き出すだろう厄災に備えて。
「惣一郎様、北のエリオンの厄災に動きは無いそうですが、南東の村にも襲われた痕跡があったそうで、その先の町と連絡がつかないそうです。その進行跡から、やはりここから西にある[ヴォル大森林]が目的地じゃないかとギルドは睨んでいるそうです」
「大森林か、狙いが良くわからんな……」
「単に食糧を求めてじゃないのだろうか?」
「森なら他にもあっただろ! 奴らは村や町を襲い進んで来ている。何か他の目的なんじゃないか?」
「それと、義勇軍とも連絡が付き、ギルドの説得で、エリオン奪還を諦め、避難民の警護に向かうそうですが……」
「が?」
「数名の冒険者が早馬で、こちらに向かっているそうです」
「こちらって、ココ?」
「いえ、この先のゴマセの町へ、直接伝えたい事があるそうで、タイミング的にも明日明後日には、町に着くそうです」
「ゴマセの町へは、今日にも着くんだろ?」
「どうする…… 待つのか?」
「ん~ 現地の人間なら事情が詳しく聞けるかも知れないしな~ 雨が止まなければ時間に余裕は出来るかな! ゴマセは避難済んでるんだろ?」
「確認します……………… 済んでるそうです」
「わかった。雨が降る間は待つが、止んだら大森林に向かうと伝えてくれ! それとグラマラの葉は手に入らないか聞いてくれ!」
「………ここゼリアオールスでは入手困難だそうです。輸送するにも時間的に難しいそうで」
「手持ちの量じゃ足しにならんかな~」
「そのグラマラの葉とは?」
「厄災がいやがる煙を出すんだが、ザザンドでも誘導に使ってたぞ、故郷だろ?」
「そうなのか、知らなかった……」
「まっ取り敢えず、そんな所だな! サーズリによろしく言っておいてくれ」
「はい」
惣一郎はここに来て、故郷の危機に駆けつけたゴリラング・ログの経緯が気になり出した。
ギルドの静止を振り切って、ザザンドへ戻ったのは聞いていたが、ジビカガイライの名前は知っていても、惣一郎の事は知らなかったし、厄災を倒すと来たわりに、グラマラの葉も知らなかったゴリラング・ログ。
素直に聞いたら、答えてくれるかな?
すると弁慶が、
「しかし、グラマラの葉も知らないで故郷を救うって来たのか? アタイらの事も詳しく知らなかったみたいだったし」
直球だな~
「お恥ずかしい! ずっとダンジョンに籠っていたのでな…… 厄災と呼ばれる魔獣もザザンドで、惣一郎殿に倒された死骸を見たのが初めてだったのだ」
「ダンジョンに? どの位籠ってたんだ?」
「1年近く、アースリア大陸のガーデイルって街のダンジョンに籠っていたんのだが」
「ベンゾウ達がいた所だよ!」
「そうなのか?」
「ああ、六階層まで行って出たら、違う国だったがな」
「団長! あの時、踏破するかもと噂されてた冒険者が帰らなかったって話、もしかして」
「惣一郎殿か!」
「いや、噂は知らんが! しかし良くあんな場所に1年もいたな~」
「ああ、どうしても剣が欲しくてな……」
ツナマヨの話は、長かった。
ツナマヨが19の時に冒険者になり、剣が強くなりたい一心で、当時入っていたクランとダンジョンに入り、偶然手に入れた魔導書がケンゴーであった。
だが、魔法に耐える剣が無く、貧乏な冒険者を続けながら、剣を求めて来たそうだ。
27の時、そこそこ名前も知れてゴリラング・ログを結成! 仲間達と共に依頼をこなし、有名になるも、ツナマヨには剣の事しかなかったそうで……
そして冒険者として、歳を重ね気付けば40も過ぎ、せっかく手に入れた魔法を持て余す日々に、終止符を打つべく、ダンジョンへ籠る!
延々と三~四階層を周り、剣を求め続けていた。
月に一度、ダンジョンを出て予備の剣や物資を調達してはまた籠る。
気付けば5階層でも、生き残れる強さを手に入れていたが、求める剣は出なかったそうだ。
長い昔話に惣一郎が驚いたのは、ココからだった!
ある日夢に男が現れ「勇者と共にマオウを倒せ! お前は剣聖だ!」っと、お告げを受けたそうだ。
意味も分からず、ただマオウと呼ばれる者を倒さねばという焦りにも似た使命感だけが残ったそうで、強い剣を求める気持ちが強くなったツナマヨは「私が剣を求めて来たのはこの為なのか!」っと自分の人生の意味を知る。
注)勝手な思い込み。
だが、食糧調達の際、ギルドで聞いた故郷の危機に、居ても立っても居られずに、ザザンドへ向かったそうだ。
「そして、故郷で上には上がいる事を知り、求める剣に出会えた。私がこれまで剣を求めて来た意味を知り、この剣でマオウと呼ばれる者を討たねばならん! 頼む、このカタナという剣、譲ってくれないだろうか!」
「う、うん、少し考えさせてください……」
「しかし、便利な魔法だな~」
「本当、これがあれば水浴びしなくていいしな」
「大魔導士惣一郎様にかかれば、ただのクリーンもこの様な素晴らしい魔法になるのですね…… 感銘を受けました!」
普通に買った魔法だと言い出せない惣一郎は、テントを出し、休憩を取ろう!っと、テーブルにお茶と軽食のサンドイッチを出す。
「惣一郎様、サーズリから連絡が! 直接お聞きになりますか?」
「いや、聞いといて!」
ソファーで集中するセシル。
惣一郎はサンドイッチを咥えながら、殺虫剤を追加で大量に購入していた。
雨が上がれば、一斉に動き出すだろう厄災に備えて。
「惣一郎様、北のエリオンの厄災に動きは無いそうですが、南東の村にも襲われた痕跡があったそうで、その先の町と連絡がつかないそうです。その進行跡から、やはりここから西にある[ヴォル大森林]が目的地じゃないかとギルドは睨んでいるそうです」
「大森林か、狙いが良くわからんな……」
「単に食糧を求めてじゃないのだろうか?」
「森なら他にもあっただろ! 奴らは村や町を襲い進んで来ている。何か他の目的なんじゃないか?」
「それと、義勇軍とも連絡が付き、ギルドの説得で、エリオン奪還を諦め、避難民の警護に向かうそうですが……」
「が?」
「数名の冒険者が早馬で、こちらに向かっているそうです」
「こちらって、ココ?」
「いえ、この先のゴマセの町へ、直接伝えたい事があるそうで、タイミング的にも明日明後日には、町に着くそうです」
「ゴマセの町へは、今日にも着くんだろ?」
「どうする…… 待つのか?」
「ん~ 現地の人間なら事情が詳しく聞けるかも知れないしな~ 雨が止まなければ時間に余裕は出来るかな! ゴマセは避難済んでるんだろ?」
「確認します……………… 済んでるそうです」
「わかった。雨が降る間は待つが、止んだら大森林に向かうと伝えてくれ! それとグラマラの葉は手に入らないか聞いてくれ!」
「………ここゼリアオールスでは入手困難だそうです。輸送するにも時間的に難しいそうで」
「手持ちの量じゃ足しにならんかな~」
「そのグラマラの葉とは?」
「厄災がいやがる煙を出すんだが、ザザンドでも誘導に使ってたぞ、故郷だろ?」
「そうなのか、知らなかった……」
「まっ取り敢えず、そんな所だな! サーズリによろしく言っておいてくれ」
「はい」
惣一郎はここに来て、故郷の危機に駆けつけたゴリラング・ログの経緯が気になり出した。
ギルドの静止を振り切って、ザザンドへ戻ったのは聞いていたが、ジビカガイライの名前は知っていても、惣一郎の事は知らなかったし、厄災を倒すと来たわりに、グラマラの葉も知らなかったゴリラング・ログ。
素直に聞いたら、答えてくれるかな?
すると弁慶が、
「しかし、グラマラの葉も知らないで故郷を救うって来たのか? アタイらの事も詳しく知らなかったみたいだったし」
直球だな~
「お恥ずかしい! ずっとダンジョンに籠っていたのでな…… 厄災と呼ばれる魔獣もザザンドで、惣一郎殿に倒された死骸を見たのが初めてだったのだ」
「ダンジョンに? どの位籠ってたんだ?」
「1年近く、アースリア大陸のガーデイルって街のダンジョンに籠っていたんのだが」
「ベンゾウ達がいた所だよ!」
「そうなのか?」
「ああ、六階層まで行って出たら、違う国だったがな」
「団長! あの時、踏破するかもと噂されてた冒険者が帰らなかったって話、もしかして」
「惣一郎殿か!」
「いや、噂は知らんが! しかし良くあんな場所に1年もいたな~」
「ああ、どうしても剣が欲しくてな……」
ツナマヨの話は、長かった。
ツナマヨが19の時に冒険者になり、剣が強くなりたい一心で、当時入っていたクランとダンジョンに入り、偶然手に入れた魔導書がケンゴーであった。
だが、魔法に耐える剣が無く、貧乏な冒険者を続けながら、剣を求めて来たそうだ。
27の時、そこそこ名前も知れてゴリラング・ログを結成! 仲間達と共に依頼をこなし、有名になるも、ツナマヨには剣の事しかなかったそうで……
そして冒険者として、歳を重ね気付けば40も過ぎ、せっかく手に入れた魔法を持て余す日々に、終止符を打つべく、ダンジョンへ籠る!
延々と三~四階層を周り、剣を求め続けていた。
月に一度、ダンジョンを出て予備の剣や物資を調達してはまた籠る。
気付けば5階層でも、生き残れる強さを手に入れていたが、求める剣は出なかったそうだ。
長い昔話に惣一郎が驚いたのは、ココからだった!
ある日夢に男が現れ「勇者と共にマオウを倒せ! お前は剣聖だ!」っと、お告げを受けたそうだ。
意味も分からず、ただマオウと呼ばれる者を倒さねばという焦りにも似た使命感だけが残ったそうで、強い剣を求める気持ちが強くなったツナマヨは「私が剣を求めて来たのはこの為なのか!」っと自分の人生の意味を知る。
注)勝手な思い込み。
だが、食糧調達の際、ギルドで聞いた故郷の危機に、居ても立っても居られずに、ザザンドへ向かったそうだ。
「そして、故郷で上には上がいる事を知り、求める剣に出会えた。私がこれまで剣を求めて来た意味を知り、この剣でマオウと呼ばれる者を討たねばならん! 頼む、このカタナという剣、譲ってくれないだろうか!」
「う、うん、少し考えさせてください……」
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