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十五章
十二話 【対価!】
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雨の中、子供と遊ぶ惣一郎の元へ、ビルゲンがやってくる。
「すまない惣一郎様、まさかあんな事を言い出すなんて、連れてくるんじゃなかった」
テントの中はまだ、大騒ぎしていた。
「直接会って話がしたいって、こんな話じゃないんだろ?」
「ええ、王位争いに有力と言われていた[サルベリーノ氏]が何者かに暗殺された事が発端でした。候補者の中の誰かだろうと皆、疑心暗鬼なり、争いは内戦にまで…… そんな中、誰となく候補者のひとり[グラサーナ氏]が暗殺の犯人ではないかと噂が流れたのです」
「グラサーナって」
「はい、僕から領地を奪った貴族です。ですが濡れ衣だったのです」
「濡れ衣?」
「ええ、ですが病の王は、不正は許さないとグラサーナ氏の王位継承権を剥奪。それに激怒し、彼は王都に残された古代魔法で、厄災を放ったのです」
「始まりは王都か……」
「厄災は王都を食い尽くし、数を増やしていき、誰も止めれる事が出来ない最悪の事態へ。王もその時に…… 厄災に襲われゼリアオールスは、王位を継ぐ者が出る前に消えてしまったのです」
「なるほど、そんな事が……」
「王都を襲ったグラサーナ氏は、その事を知るこの国の全ての者を消し去ろうと、各地で同じ様に厄災を召喚して周り、すでに8つの街が消え、村や森が数多く地図から消えていったのです」
「何ヶ所も同時に現れたのはそう言う事か」
「はい。僕達も冒険者を集め、彼を止める為に追いかけていたのですが、追いつく事が出来ず、多くの人を避難させる事しか……」
「それが義勇軍か」
「ですが、失われたとされた古代魔法は、大きな危険も伴う物で、彼の身体は最後の召喚で、金色に輝く異形の者へ姿を変えていったそうです。その姿はまるで、厄災の様だったと」
「グラサーナ本人も厄災に?」
「彼の最後を見た者は、そう言っております。そして厄災は、彼を追い求める様に集まり出したと」
「じゃ、もしかして、厄災の目的は!」
「多分ですが、彼」
「そのグラサーナはその後、何処へ?」
「彼を追う厄災から、逃げる様に西のヴォル大森林へ」
「やっぱそこか!」
「厄災は、夜と雨の日は動きません! 幸いこの国は昔から雨がよく降ります。なので彼も厄災から逃げる事が出来たんだと思います」
「ようやく繋がったよ! なら大森林で彼を捕らえ、厄災を迎え撃てば終わる!」
「惣一郎様、僕、ビルゲン・エレル・ノイタジアは、微力ながら貴方様のお力に! 何なりとお申し付け下さい!」
「わかった、相当数が予想されるし、人手は多い方がいい、ビルゲンなら問題ないだろう!」
雨の中、片膝を突き頭を下げるビルゲンに、クリーンをかけてテントに戻る。
テントの中は、カオスだった……
テーブルの上で、ベンゾウと弁慶が下着姿でポージング。
項垂れる様に手を着くバオ。
鼻血を出し倒れているガルド。
それを介抱しながら目を輝かせるイミーナ。
ツナマヨとエルも、ベンゾウ達を食い入る様に見ており、トーマ、ギコル、ゴザの3人は、真っ赤な顔で指の隙間から見ていた。
「おい!」
はっ!っと、ヤバいと思ったベンゾウは残像を残して消える。
弁慶は、
「違うんだ、旦那様これには海より深い訳が!」
っと、必死の言い訳。
鬼人より鬼の形相を浮かべる惣一郎だった。
取り敢えず説教するので!っと、仕切り直す為に一旦解散。
外にテントをもう一つ出し、セシルとビルゲン、バオそれに、ツナマヨとエルとイミーナの女性陣にとベッドを6個並べる。
ゴリラング・ログが使っていたテントには、男どもと子供達、鼻血を出したガルドを詰め込む。
そして惣一郎のテントには、カミナリが落ちていた。
雨はよく降る。
丸薬で少し若返った惣一郎は、ベッドから出ると服を着だし、ソファーと風呂を収納すると、テーブルを並べる。
ベンゾウと弁慶は、まだ裸で寝ていた。
「ほれ! 飯の準備するぞ!」
「「 はい♡ 」」
セシルを呼び、人数分の皿を並べる。
テーブルには山盛りのパンと果物。
ワインの瓶が並べられビーフシチューを、別で揚げたポテトとブロッコリーの置かれた皿に盛っていく。
クロのバケツにもシチューが注がれる。
呼びに行った弁慶が、みんなを連れて戻ってくると、各自席に座る。
子供達もいる。
「取り敢えず、冷めないうちに食おう!」
賑やかな夕食が始まる……
「すまない惣一郎様、まさかあんな事を言い出すなんて、連れてくるんじゃなかった」
テントの中はまだ、大騒ぎしていた。
「直接会って話がしたいって、こんな話じゃないんだろ?」
「ええ、王位争いに有力と言われていた[サルベリーノ氏]が何者かに暗殺された事が発端でした。候補者の中の誰かだろうと皆、疑心暗鬼なり、争いは内戦にまで…… そんな中、誰となく候補者のひとり[グラサーナ氏]が暗殺の犯人ではないかと噂が流れたのです」
「グラサーナって」
「はい、僕から領地を奪った貴族です。ですが濡れ衣だったのです」
「濡れ衣?」
「ええ、ですが病の王は、不正は許さないとグラサーナ氏の王位継承権を剥奪。それに激怒し、彼は王都に残された古代魔法で、厄災を放ったのです」
「始まりは王都か……」
「厄災は王都を食い尽くし、数を増やしていき、誰も止めれる事が出来ない最悪の事態へ。王もその時に…… 厄災に襲われゼリアオールスは、王位を継ぐ者が出る前に消えてしまったのです」
「なるほど、そんな事が……」
「王都を襲ったグラサーナ氏は、その事を知るこの国の全ての者を消し去ろうと、各地で同じ様に厄災を召喚して周り、すでに8つの街が消え、村や森が数多く地図から消えていったのです」
「何ヶ所も同時に現れたのはそう言う事か」
「はい。僕達も冒険者を集め、彼を止める為に追いかけていたのですが、追いつく事が出来ず、多くの人を避難させる事しか……」
「それが義勇軍か」
「ですが、失われたとされた古代魔法は、大きな危険も伴う物で、彼の身体は最後の召喚で、金色に輝く異形の者へ姿を変えていったそうです。その姿はまるで、厄災の様だったと」
「グラサーナ本人も厄災に?」
「彼の最後を見た者は、そう言っております。そして厄災は、彼を追い求める様に集まり出したと」
「じゃ、もしかして、厄災の目的は!」
「多分ですが、彼」
「そのグラサーナはその後、何処へ?」
「彼を追う厄災から、逃げる様に西のヴォル大森林へ」
「やっぱそこか!」
「厄災は、夜と雨の日は動きません! 幸いこの国は昔から雨がよく降ります。なので彼も厄災から逃げる事が出来たんだと思います」
「ようやく繋がったよ! なら大森林で彼を捕らえ、厄災を迎え撃てば終わる!」
「惣一郎様、僕、ビルゲン・エレル・ノイタジアは、微力ながら貴方様のお力に! 何なりとお申し付け下さい!」
「わかった、相当数が予想されるし、人手は多い方がいい、ビルゲンなら問題ないだろう!」
雨の中、片膝を突き頭を下げるビルゲンに、クリーンをかけてテントに戻る。
テントの中は、カオスだった……
テーブルの上で、ベンゾウと弁慶が下着姿でポージング。
項垂れる様に手を着くバオ。
鼻血を出し倒れているガルド。
それを介抱しながら目を輝かせるイミーナ。
ツナマヨとエルも、ベンゾウ達を食い入る様に見ており、トーマ、ギコル、ゴザの3人は、真っ赤な顔で指の隙間から見ていた。
「おい!」
はっ!っと、ヤバいと思ったベンゾウは残像を残して消える。
弁慶は、
「違うんだ、旦那様これには海より深い訳が!」
っと、必死の言い訳。
鬼人より鬼の形相を浮かべる惣一郎だった。
取り敢えず説教するので!っと、仕切り直す為に一旦解散。
外にテントをもう一つ出し、セシルとビルゲン、バオそれに、ツナマヨとエルとイミーナの女性陣にとベッドを6個並べる。
ゴリラング・ログが使っていたテントには、男どもと子供達、鼻血を出したガルドを詰め込む。
そして惣一郎のテントには、カミナリが落ちていた。
雨はよく降る。
丸薬で少し若返った惣一郎は、ベッドから出ると服を着だし、ソファーと風呂を収納すると、テーブルを並べる。
ベンゾウと弁慶は、まだ裸で寝ていた。
「ほれ! 飯の準備するぞ!」
「「 はい♡ 」」
セシルを呼び、人数分の皿を並べる。
テーブルには山盛りのパンと果物。
ワインの瓶が並べられビーフシチューを、別で揚げたポテトとブロッコリーの置かれた皿に盛っていく。
クロのバケツにもシチューが注がれる。
呼びに行った弁慶が、みんなを連れて戻ってくると、各自席に座る。
子供達もいる。
「取り敢えず、冷めないうちに食おう!」
賑やかな夕食が始まる……
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