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第十八章
十五話 【結び愛】
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いつでも飛べる様に構える惣一郎。
ベンゾウと弁慶も惣一郎の腕に、しっかりとしがみついている。
食べ終えたネウロは一回り大きく、空間が歪む様な魔力を漏らしていた。
迷彩柄のポンチョで視覚的には見えない惣一郎達だが、少しでも魔力を使えば、一瞬で居場所がバレるだろう。
慎重になる惣一郎。
だがネウロは飛び立たず、足元に魔法陣が描かれだす。
その魔法陣が次第に大きく広がると、大きな厄災が現れる!
緑と黄色のカラフルなイモムシ!
意外な展開に焦る惣一郎。
すると、もう一つ魔法陣が描かれ、中央にミルドラが姿を現す!
なっ、ここに呼んだのか!
予想外の展開に、動けない惣一郎!
額に一本の触覚。
やや猫背で、まだ回復しきってない様子が見てとれた。
やるか、今がチャンスか!
手に汗をかき、緊張が両脇の二人にも伝わり、惣一郎の腕を掴む手に力がこもる。
ネウロは現れたミルドラを抱き寄せ、直立で動かない。
感傷に浸っているのだろうか、ネウロの今までの苦労が身を結んだ結末から、目が離せない惣一郎。
両脇のふたりの手も、力強く惣一郎を掴む。
息も荒い。
惣一郎も喉元、胸の辺りにつかえる様な感覚を覚え、唾を飲む。
ベンゾウと弁慶が息荒く、必要以上に身体を擦り寄せてくる。
おい、そんなくっついたら……
惣一郎も下半身が破裂しそうだ。
しまった! 催淫剤か!
ミルドラが発してるだろうフェロモンに、気付いたが、遅かった!
キュアで治せるだろうが、瞬時に居場所がバレるだろう。
回復前にやられる!
だが、そんな事もどうでもいい気分になる。
イモムシが、口から糸を吐き出し、ネウロとミルドラを包み始める。
ここで始める気なのか!
焦りながらも腕から伝わるふたりの身体に、意識が持っていかれる。
薄い繭状のドームの中で、まぐわり出すネウロとミルドラ。
光を背に、繭の中をシルエットが映し出す。
このままでは……
キュア!
ギリギリの所で、帰還した惣一郎!
ベンゾウと弁慶も赤くした顔で、悔しそうな表情だ!
ばれたであろうが、どうでもいい!
繭の中、最中の奴に何が出来る!
「行くぞ!」
國家と國千代を抜き、黒いオーラを漂わせるベンゾウが、繭に斬り込む!
だが、切れない!
遅れて赤くツノを伸ばした弁慶が、力任せに侃護斧を叩き付ける!
だが、バウンドし、跳ね返る侃護斧に腕を持っていかれ、後ろに倒れる!
上空には、オレンジに光る惣一郎の円盤が数機!
高い音を鳴らしながら繭にぶつかるが、糸を絡ませ回転が強制的に止められる!
クソ、結界か!
巨大なイモムシが、倒れた弁慶に襲い掛かるが、黒い炎が線を引く様にイモムシの顔に伸びると、黄緑の液体をばら撒きながら、のけ反り悲鳴を上げる厄災!
「キシャーーーーーー!」
そのまま、残像を残しながら現れるベンゾウが、イモムシを切り刻む!
ウネウネと無数の爪をうねらせ、後退するイモムシに、弁慶が渾身のフルスイング!
弾力ある身体が凹み伸び切ると、千切れる様に別れる体!
断末魔の悲鳴は、かすれ消える!
惣一郎は繭に向けて、殺虫スプレーをライターの火越しに吹きかける!
ボーっと燃える火炎放射は、繭の表面を黒くするだけだった。
「頑丈だな! どうする」
繭の中では、外の事などお構い無しに続いている。
「もう一度、アタイが!」
腰を落とし、筋肉が軋み出す!
盛りあがる赤い筋肉は、弁慶を大きくし、限界まで引かれた弓の様に軋んでいく。
その瞬間、音もなく繰り出された侃護斧!
遅れて音と衝撃が追いかける!
インパクトを波紋状に広げ、吸収する繭!
だが、遅れて次の衝撃が届く!
なんで! 一撃しか見えなかったが!
驚く惣一郎。
波紋は二発目を吸収できず、薄い糸がプチプチと千切れ始める!
そこにベンゾウの黒い一閃!
破裂する様にめくれ広がる糸は、ふわっとパラパラ落ちていく。
だが、結界を破った3人は、中の二人に動けずにいた。
ベンゾウと弁慶も惣一郎の腕に、しっかりとしがみついている。
食べ終えたネウロは一回り大きく、空間が歪む様な魔力を漏らしていた。
迷彩柄のポンチョで視覚的には見えない惣一郎達だが、少しでも魔力を使えば、一瞬で居場所がバレるだろう。
慎重になる惣一郎。
だがネウロは飛び立たず、足元に魔法陣が描かれだす。
その魔法陣が次第に大きく広がると、大きな厄災が現れる!
緑と黄色のカラフルなイモムシ!
意外な展開に焦る惣一郎。
すると、もう一つ魔法陣が描かれ、中央にミルドラが姿を現す!
なっ、ここに呼んだのか!
予想外の展開に、動けない惣一郎!
額に一本の触覚。
やや猫背で、まだ回復しきってない様子が見てとれた。
やるか、今がチャンスか!
手に汗をかき、緊張が両脇の二人にも伝わり、惣一郎の腕を掴む手に力がこもる。
ネウロは現れたミルドラを抱き寄せ、直立で動かない。
感傷に浸っているのだろうか、ネウロの今までの苦労が身を結んだ結末から、目が離せない惣一郎。
両脇のふたりの手も、力強く惣一郎を掴む。
息も荒い。
惣一郎も喉元、胸の辺りにつかえる様な感覚を覚え、唾を飲む。
ベンゾウと弁慶が息荒く、必要以上に身体を擦り寄せてくる。
おい、そんなくっついたら……
惣一郎も下半身が破裂しそうだ。
しまった! 催淫剤か!
ミルドラが発してるだろうフェロモンに、気付いたが、遅かった!
キュアで治せるだろうが、瞬時に居場所がバレるだろう。
回復前にやられる!
だが、そんな事もどうでもいい気分になる。
イモムシが、口から糸を吐き出し、ネウロとミルドラを包み始める。
ここで始める気なのか!
焦りながらも腕から伝わるふたりの身体に、意識が持っていかれる。
薄い繭状のドームの中で、まぐわり出すネウロとミルドラ。
光を背に、繭の中をシルエットが映し出す。
このままでは……
キュア!
ギリギリの所で、帰還した惣一郎!
ベンゾウと弁慶も赤くした顔で、悔しそうな表情だ!
ばれたであろうが、どうでもいい!
繭の中、最中の奴に何が出来る!
「行くぞ!」
國家と國千代を抜き、黒いオーラを漂わせるベンゾウが、繭に斬り込む!
だが、切れない!
遅れて赤くツノを伸ばした弁慶が、力任せに侃護斧を叩き付ける!
だが、バウンドし、跳ね返る侃護斧に腕を持っていかれ、後ろに倒れる!
上空には、オレンジに光る惣一郎の円盤が数機!
高い音を鳴らしながら繭にぶつかるが、糸を絡ませ回転が強制的に止められる!
クソ、結界か!
巨大なイモムシが、倒れた弁慶に襲い掛かるが、黒い炎が線を引く様にイモムシの顔に伸びると、黄緑の液体をばら撒きながら、のけ反り悲鳴を上げる厄災!
「キシャーーーーーー!」
そのまま、残像を残しながら現れるベンゾウが、イモムシを切り刻む!
ウネウネと無数の爪をうねらせ、後退するイモムシに、弁慶が渾身のフルスイング!
弾力ある身体が凹み伸び切ると、千切れる様に別れる体!
断末魔の悲鳴は、かすれ消える!
惣一郎は繭に向けて、殺虫スプレーをライターの火越しに吹きかける!
ボーっと燃える火炎放射は、繭の表面を黒くするだけだった。
「頑丈だな! どうする」
繭の中では、外の事などお構い無しに続いている。
「もう一度、アタイが!」
腰を落とし、筋肉が軋み出す!
盛りあがる赤い筋肉は、弁慶を大きくし、限界まで引かれた弓の様に軋んでいく。
その瞬間、音もなく繰り出された侃護斧!
遅れて音と衝撃が追いかける!
インパクトを波紋状に広げ、吸収する繭!
だが、遅れて次の衝撃が届く!
なんで! 一撃しか見えなかったが!
驚く惣一郎。
波紋は二発目を吸収できず、薄い糸がプチプチと千切れ始める!
そこにベンゾウの黒い一閃!
破裂する様にめくれ広がる糸は、ふわっとパラパラ落ちていく。
だが、結界を破った3人は、中の二人に動けずにいた。
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