侯爵様の愛人ですが、その息子にも愛されてます

muku

文字の大きさ
63 / 66
番外編

酔いどれと本音

しおりを挟む
 どこから手に入れたのか、レーヴェが大量の麦酒と葡萄酒を館へ持ちこんだ。
 この館の住人は、使用人も含めてさほど酒を飲まない。全くというわけではないが、いつ緊急事態になるかもしれない中で楽しい酒宴などは開かれないこともあり、せいぜい飲んでも食後に少々、といったところである。

 ただレーヴェは大酒のみだ。飲んでも仕事に支障のあるタイプではないので、平気で飲む。
 この辺りで葡萄は収穫できないので、葡萄酒は全て輸入品だ。今回レーヴェが山ほど運びこんだのは、特級品から安いものまで種類はいろいろだった。

「あなたはまた、どこからこんなに巻き上げてきたんだか……」

 フィアリスは呆れながらグラスの中の赤い液体を眺めた。
 フィアリスもうわばみなので酒は水みたいなものだった。以前戯れにレーヴェと飲み比べの勝負をしてみたが、どちらも一向に潰れず、信じられないほどの酒を消費しただけで終わってしまった。

「良くないよレーヴェ、飲み過ぎは」
「俺は飲まない方が体がおかしくなるんでね」

 鼻を慣らしてレーヴェは酒をあおる。フィアリスも一口飲んでみたが、なかなか上等な味だった。

「また酒盛りしてるんですか」

 食堂の近くを通りかかったエヴァンが足を止めてこちらに声をかけてくる。
 エヴァンも葡萄酒くらいなら飲むが、さほどの量ではない。今のところは飲める方ではなさそうなので、フィアリスもこれまであまりすすめてこなかったのだ。

「大人は、いろいろあるからな。酒でも飲まないとやってらんねーのよ」

 大人は、の部分をわざと強調する。エヴァンの眉がぴくりと反応した。

「お前はあまり酒が飲めないんだったな」
「飲めないんじゃない、飲まないんだ」

 言ってエヴァンは立ち去ろうとする。

「お子ちゃまは酒の旨さもわからないんだから可哀想に。いいさ、お前は部屋に戻ってあったかーい牛の乳でも飲んでいればいい」
「レーヴェ」

 フィアリスはうんざりしながらレーヴェをたしなめた。時々退屈になると、こうしてレーヴェはエヴァンを煽って面白がる。
 エヴァンは顔を歪めながら食堂内に足を進めて、フィアリスの横の席に勢いよく腰を下ろした。そしてフィアリスの飲みかけのグラスをひったくる。

「エヴァン、挑発に乗るのは子供だよ」

 こう言えば引き下がってくれるかと思ったのだが、エヴァンは酒を飲み干した。

「もう一杯下さい」
「ダメだよ、明日の午前から仕事じゃないか」
「あなた達だって仕事です。でも、飲んでる」
「私達は平気だけど、君は……」
「フィアリスも私にミルクでも飲んでさっさと寝ろと言いたいんですね」

 本音を言えばそうだ。エヴァンは酒を飲むのに慣れていない。へべれけにさせると翌日が可哀想なことになる。
 まだフィアリスは「可愛いエヴァン」を引きずっているから、酒よりミルクが似合うと思ってしまう。ミルクは体にも良いし安眠できる。

「つまりあなたは、私をまだ乳臭いガキだと思っているんですね?」
「そんなこと言ってないよ」
「顔に書いてますよ!」

 エヴァンは自分でグラスに酒を注ぎ始めて、一気に飲んでしまう。
 とがめる視線をレーヴェに送るが、レーヴェは楽しそうににやつくばかりだ。
 それからはどんなになだめても叱っても、グラスを離そうとしない。黙って酒をあおり続ける。

 全く子供なんだから、という嘆きを口にしかけたが、状況が悪化しそうなのでどうにかこらえた。
 レーヴェがはやし立てる。

「いいぞいいぞ、大した飲みっぷりじゃねーか、気に入った」
「あんたに気に入られるために飲んでない」

 げっぷをしながら尚も飲み続けようとするエヴァンの手をフィアリスはつかんだが、振り払われてしまった。

「その辺にしておきなさい」
「まだまだ平気ですよ」

 ろくに喋らずひたすら飲むだけ。初心者にしては尋常ではないペースで飲み進めている。
 目の前で相当飛ばしながら飲んでいる男がいるので、むきになっているのだろう。しかし飲み比べでレーヴェに勝てるはずもない。

「もう十分じゃないかエヴァン。どうしたっていうんだ、レーヴェにからかわれてるってわからないの?」
「私らって酒を飲みたい時くらいあるんですよ!」

 もはや呂律が回らなくなってきている。
 そして案の定、さほど夜が更ける前にエヴァンは酔い潰れてしまった。

 * * *

 レーヴェが手伝ってくれないので、フィアリスは一人エヴァンを支えて部屋まで運ぶ。
 これは明日が大変そうだ。フィアリスの記憶では彼がここまで酒を飲んだのは初めてのことだった。
 千鳥足だがかろうじてエヴァンは足を前に運べている。

「さあ、エヴァン。君の部屋に着いたからね。とりあえず横になりなさい。水は?」

 エヴァンは支えられながらうつむき、かぶりを振る。
 今夜はこのまま寝かせた方が良さそうだ。
 そう思った時だった。
 突然エヴァンに足を払われて、寝台へと押し倒される。

「わっ……」

 あっさりとフィアリスは組み敷かれてしまった。
 足元もおぼつかないように見えたが、案外まだしっかりしていたようだとのんきに感心する。

「…………」

 上にのしかかったまま、エヴァンはフィアリスを見下ろしていた。
 しっかりしているかと思ったのだが、目は据わっている。やはりかなり酔いが回っているようだ。

「エヴァン」
「フィアリス、正直に答えて下さい」

 エヴァンは怒ったような声を出した。

「私とするのと父上とするの、どちらの方が良いですか?」

 突然の問いかけに、フィアリスはただ瞬きをするしかない。

「……酔ってるね、エヴァン」

 酔ってでもいなければ、エヴァンがこんな問いを口にするはずがない。

「答えて下さいよ。どっちの方が感じるんですか、あなたは」

 暗い部屋の中で、どこか気怠そうな緑の瞳が潤んでいるのが見えた。呼気には酒の香りが混じっている。
 フィアリスが沈黙したままでいると、エヴァンは唇を噛んで顔を背けた。

「父上の方が良かったんでしょう。わかってますよ。だって父上は、あなたを……私より……よく知ってる……。父上と、あなたは……ずっと……っ」

 答えにくかったから黙っていたわけではない。正直言って驚いていたのだ。酔っているからこそ聞けた本音だった。
 フィアリスはエヴァンに手をのばした。触れたエヴァンの体は火照っている。

 彼の中に凝固していた苦しみが、熱によって溶けだしてこぼれてきたような感じだった。本人の意思とは無関係に。それが今、フィアリスに滴り落ちてきている。
 エヴァンはフィアリスとジュードのかつての関係について、ほとんど触れようとしなかった。いつだかそんなことは気にしていないと言い切っていたが、それは嘘だったのだろう。

 よく考えてみれば、気にならないはずがない。気にしないように努力していたのだ。

「……ジュード様は、私の望みを聞いて下さっていたに過ぎないんだよ、エヴァン。私に哀れみをかけて下さったんだ。どうしても交わる必要があったから……」

 生々しい話に、エヴァンの顔が歪む。
 フィアリスには父も母もおらず、父と息子の関係というものがどんなものかは知らない。だが一般的に、それはとても複雑な感情が絡む関係性だとは聞いていたし、想像もできた。

 他人ならいざ知らず、父親と肉体関係のある人間を愛したのだ。エヴァンの煩悶はどれほどのものだっただろう。
 この無垢な少年は幾度も傷ついて悩み、自分を納得させてきたに違いない。

 「あなた以外とは寝ない」という貞操観念の強さも、そういった悩みが原因なのかもしれない。
 フィアリスにとって誰かと性交をすることは、食事をするように大した意味を持っていない。けれど、エヴァンにとっては違うのだ。

 ――私のせいだな。

 清らかなものを愛させてやれなかった。重たい恋を背負わせた。
 己の罪の重さに胸が潰れそうになるが、今は自責の念と戯れている場合ではない。自分のことはひとまず脇に置いておかなければならない。

「……あなたは……父上のことが……まだ、好きなんでしょう……?」

 フィアリスの胸に額をつけて、エヴァンは呻くように言った。血が滲むような声だった。

「ああ、好きだよ」

 いくらでも嘘をつくことはできたけれど、それは一時しのぎにしかならないし、誠実ではない。彼を一人前の人間として認めるなら、尚更。

「私はジュード様が大好きだよ、エヴァン。あの方を尊敬している」

 嫌いになるはずがない。ジュードに対する想いは、一生変わらない。
 自分を助けてくれた恩人。強くて気の毒な男。不器用だけれど、フィアリスのことを気にかけて、好きなようにさせてくれていた。
 人生に初めての光をもたらしてくれた人。それがジュード・リトスロードだ。

 じっと見つめるエヴァンの顔を見つめ返して、フィアリスは笑う。

「でもね、どれだけ体を重ねても、私とジュード様の間には、特別な感情はなかったんだ。私はただ安息を得ていただけで、愛なんかじゃなかった。ちっとも……」

 互いにある種の愛情はあっただろう。けれど、それは恋情ではない。
 フィアリスはそれに少しも気がついていなかった。本当の意味で、愛するということを知らなかったから。
 今、こうして恋しい人を目の前にしているとわかるのだけれど。

「私を信じてくれる? エヴァン。私が愛しているのは、君だけなんだ。世界で一番愛しているよ」

 そっと手で頬を包むと、エヴァンがきつく目を閉じて、瞼を震わせている。

「……わかってます。ごめんなさい。私は馬鹿なことを……」

 酒の勢いで不安をぶちまけてしまったのを、悔やんでいるのだろう。
 フィアリスは優しくエヴァンの髪を撫でた。
 彼の競争者は偉大で、彼にとって畏怖の対象だった。まだ父を越えられずにいる。もどかしさや腹立たしさと日々戦っているのだろう。

 そうしたこととどうにか折り合いをつけて、人は大人になっていく。

「……エヴァン、今夜は私を好きにしていいよ」

 そう言うと、エヴァンは訝るような視線を向けてくる。

「いつも私のために、我慢をしてくれているんでしょう? 今日は我慢しなくていい」

 エヴァンはしばらく黙っていたが、少しだけ顔を近づけた。

「そんな提案をすると、後悔することになりますよ。止められないかもしれない」
「構わないよ」

 微笑んで、フィアリスは手を広げた。

「ほら、おいで」

 誘われるまま、エヴァンが覆いかぶさってくる。いつも以上に熱い手が、シャツの中へと滑りこんでくる。
 口づけは普段より乱暴で、エヴァンは何かを振り切るようにフィアリスの体を求めた。

 * * *

 曇っているせいで朝の光はさほど眩しくはない。
 フィアリスがシャツのボタンを一つ一つとめて、髪を手櫛で整えていると、背後でエヴァンが身じろぎをする気配がした。
 振り向くと、身を起こしたエヴァンが裸のまま、頭を押さえてうなだれている。

「どうだい、エヴァン。二日酔いは最悪だろう?」

 見たところ、頭痛と吐き気に襲われているらしい。あれだけ飲めばこうなるに決まっている。

「お酒は付き合いもあるから飲めるにこしたことがないと私も思うよ。でもね、たくさん飲める方が偉いってわけじゃないんだよ。レーヴェを見本にするのはやめなさい。言ってるじゃないか、張り合うなって。あの人はおかしいんだよ、あらゆる面で」

 慣れるなら飲み方というものがある。何事も少しずつ慣らしていくべきというのがフィアリスの考えだ。
 エヴァンは真っ青な顔をしていたが、のろのろと口を開いた。

「昨日のことが……思い出せないんです……」
「飲み過ぎたんだよ。飲み過ぎるとそうなる」
「私は……」

 エヴァンは蒼白なまま、眉間にしわを寄せて言葉を絞り出した。

「何か……しましたか、あなたに」
「何かって?」
「だからその……変なことを言いませんでしたか。あなたを困らせるようなこととか……」

 もしかしたら切れ切れに記憶があるのかもしれない。だからあんなに怯えた顔をしているのだろう。
 なんだか可哀想で、笑いそうになってしまった。

「別に何も言ってなかったよ」

 まだボタンをとめきっていないフィアリスの胸元や首もとに自分がつけた印を見つけて、エヴァンは何を思うのかまたうなだれた。

「君は、午前の仕事は出なくていいから。私とレーヴェでやる。夜はしっかり頼むよ。それまでに体調を整えること」

 グラスをエヴァンのところへ運んでやる。

「この水には、レモンとはちみつが入っているからね。これを飲んで寝てなさい。いい子だから」

 余程体調が優れないのか、エヴァンは素直に頷いた。子供扱いされても反発する気配もない。
 そろそろ朝食の時間だけれど、エヴァンは食べられるかわからないし、スープでも用意しておいてもらおうか。

 そんなことを考えながら部屋を出る。
 ドアを閉める直前、頭を抱えたエヴァンが「本当に思い出せない……!」とうめくのが聞こえて、フィアリスはとうとう我慢できずに吹き出したのだった。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

呪われ竜騎士とヤンデレ魔法使いの打算

てんつぶ
BL
「呪いは解くので、結婚しませんか?」 竜を愛する竜騎士・リウは、横暴な第二王子を庇って代わりに竜の呪いを受けてしまった。 痛みに身を裂かれる日々の中、偶然出会った天才魔法使い・ラーゴが痛みを魔法で解消してくれた上、解呪を手伝ってくれるという。 だがその条件は「ラーゴと結婚すること」――。 初対面から好意を抱かれる理由は分からないものの、竜騎士の死は竜の死だ。魔法使い・ラーゴの提案に飛びつき、偽りの婚約者となるリウだったが――。

何も知らない人間兄は、竜弟の執愛に気付かない

てんつぶ
BL
 連峰の最も高い山の上、竜人ばかりの住む村。  その村の長である家で長男として育てられたノアだったが、肌の色や顔立ちも、体つきまで周囲とはまるで違い、華奢で儚げだ。自分はひょっとして拾われた子なのではないかと悩んでいたが、それを口に出すことすら躊躇っていた。  弟のコネハはノアを村の長にするべく奮闘しているが、ノアは竜体にもなれないし、人を癒す力しかもっていない。ひ弱な自分はその器ではないというのに、日々プレッシャーだけが重くのしかかる。  むしろ身体も大きく力も強く、雄々しく美しい弟ならば何の問題もなく長になれる。長男である自分さえいなければ……そんな感情が膨らみながらも、村から出たことのないノアは今日も一人山の麓を眺めていた。  だがある日、両親の会話を聞き、ノアは竜人ですらなく人間だった事を知ってしまう。人間の自分が長になれる訳もなく、またなって良いはずもない。周囲の竜人に人間だとバレてしまっては、家族の立場が悪くなる――そう自分に言い訳をして、ノアは村をこっそり飛び出して、人間の国へと旅立った。探さないでください、そう書置きをした、はずなのに。  人間嫌いの弟が、まさか自分を追って人間の国へ来てしまい――

冤罪で追放された王子は最果ての地で美貌の公爵に愛し尽くされる 凍てついた薔薇は恋に溶かされる

尾高志咲/しさ
BL
旧題:凍てついた薔薇は恋に溶かされる 🌟2025年11月アンダルシュノベルズより刊行🌟 ロサーナ王国の病弱な第二王子アルベルトは、突然、無実の罪状を突きつけられて北の果ての離宮に追放された。王子を裏切ったのは幼い頃から大切に想う宮中伯筆頭ヴァンテル公爵だった。兄の王太子が亡くなり、世継ぎの身となってからは日々努力を重ねてきたのに。信頼していたものを全て失くし向かった先で待っていたのは……。 ――どうしてそんなに優しく名を呼ぶのだろう。 お前に裏切られ廃嫡されて最北の離宮に閉じ込められた。 目に映るものは雪と氷と絶望だけ。もう二度と、誰も信じないと誓ったのに。 ただ一人、お前だけが私の心を凍らせ溶かしていく。 執着攻め×不憫受け 美形公爵×病弱王子 不憫展開からの溺愛ハピエン物語。 ◎書籍掲載は、本編と本編後の四季の番外編:春『春の来訪者』です。 四季の番外編:夏以降及び小話は本サイトでお読みいただけます。 なお、※表示のある回はR18描写を含みます。 🌟第10回BL小説大賞にて奨励賞を頂戴しました。応援ありがとうございました。 🌟本作は旧Twitterの「フォロワーをイメージして同人誌のタイトルつける」タグで貴宮あすかさんがくださったタイトル『凍てついた薔薇は恋に溶かされる』から思いついて書いた物語です。ありがとうございました。

僕は彼女の代わりじゃない! 最後は二人の絆に口付けを

市之川めい
BL
マルフォニア王国宰相、シャーディル侯爵子息のマシューは軍の訓練中に突然倒れてしまう。頭を打ったはずが刺されたとお腹を押さえ、そしてある女性が殺された記憶を見る。その彼女、実は王太子殿下と幼馴染で…?! マシューは彼女の調査を開始、その過程で王太子と関わりを持ち惹かれていくが、記憶で見た犯人は父親だった。 そして事件を調べる内、やがてその因縁は三十年以上前、自分と王太子の父親達から始まったと知る。 王太子との関係、彼女への嫉妬、父親…葛藤の後、マシューが出した結末は――。 *性描写があります。

【完結】異世界はなんでも美味しい!

鏑木 うりこ
BL
作者疲れてるのよシリーズ  異世界転生したリクトさんがなにやら色々な物をŧ‹”ŧ‹”ŧ‹”ŧ‹”(๑´ㅂ`๑)ŧ‹”ŧ‹”ŧ‹”ŧ‹”うめー!する話。  頭は良くない。  完結しました!ありがとうございますーーーーー!

わからないから、教えて ―恋知らずの天才魔術師は秀才教師に執着中

月灯
BL
【本編完結済・番外編更新中】魔術学院の真面目な新米教師・アーサーには秘密がある。かつての同級生、いまは天才魔術師として名を馳せるジルベルトに抱かれていることだ。 ……なぜジルベルトは僕なんかを相手に? 疑問は募るが、ジルベルトに想いを寄せるアーサーは、いまの関係を失いたくないあまり踏み込めずにいた。 しかしこの頃、ジルベルトの様子がどうもおかしいようで……。 気持ちに無自覚な執着攻め×真面目片想い受け イラストはキューさん(@kyu_manase3)に描いていただきました!

辺境の酒場で育った少年が、美貌の伯爵にとろけるほど愛されるまで

月ノ江リオ
BL
◆ウィリアム邸でのひだまり家族な子育て編 始動。不器用な父と、懐いた子どもと愛される十五歳の青年と……な第二部追加◆断章は残酷描写があるので、ご注意ください◆ 辺境の酒場で育った十三歳の少年ノアは、八歳年上の若き伯爵ユリウスに見初められ肌を重ねる。 けれど、それは一時の戯れに過ぎなかった。 孤独を抱えた伯爵は女性関係において奔放でありながら、幼い息子を育てる父でもあった。 年齢差、身分差、そして心の距離。 不安定だった二人の関係は年月を経て、やがて蜜月へと移り変わり、交差していく想いは複雑な運命の糸をも巻き込んでいく。 ■執筆過程の一部にchatGPT、Claude、Grok BateなどのAIを使用しています。 使用後には、加筆・修正を加えています。 利用規約、出力した文章の著作権に関しては以下のURLをご参照ください。 ■GPT https://openai.com/policies/terms-of-use ■Claude https://www.anthropic.com/legal/archive/18e81a24-b05e-4bb5-98cc-f96bb54e558b ■Grok Bate https://grok-ai.app/jp/%E5%88%A9%E7%94%A8%E8%A6%8F%E7%B4%84/

美丈夫から地味な俺に生まれ変わったけど、前世の恋人王子とまた恋に落ちる話

こぶじ
BL
前世の記憶を持っている孤児のトマスは、特待生として入学した魔法術の学院で、前世の恋人の生まれ変わりであるジェラード王子殿下と出会う。お互い惹かれ合い相思相愛となるが、トマスの前世にそっくりな少女ガブリエルと知り合ったジェラードは、トマスを邪険にしてガブリエルと始終過ごすようになり… 【現世】凛々しく頑強なドス黒ヤンデレ第一王子ジェラード✕健気で前向きな戦争孤児トマス   (ジェラードは前世と容姿と外面は同じだが、執着拗らせヤンデレ攻め) 【前世】凛々しく頑強なお人好し王弟ミラード✕人心掌握に長けた美貌の神官エゼキエル   (ミラードはひたすら一途で献身的溺愛攻め) ※前世の話が、話の前半で合間合間に挟まります ※前世は死に別れます ※前世も現世も、受け攻め共に徹頭徹尾一途です

処理中です...