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73話
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「ベイルおじさ~ん!おはよーございま~す!」
ギルドに入るなり、買い取りカウンターへ駆けるメイジー。
「今日は随分遅かったな?」
「食材を買い込んでいたら、遅くなっちゃった。」
「買い込んだって、この街を出るのか?」
「?違うよ~。昼食の為の買い物をしてたの!あの塩分が多い携帯食料は体に悪いから、私が昼食を作ってあげる事にしたの!保存食としてはいいかもしれないけど、あれをそのまま食べるって…。私には無理よ~。」
メイジーは嘆きながらベイルへ訴える。
「時間停止バッグを持っている奴は少ない。その分、日持ち出来て安い食材は限られる。
あれがないと長い旅、もしくはダンジョンでの食事に困るからな。」
「そうだけど~、限度っていうものがあると思うのぉ。」
ベイルに頭を撫でられるメイジー。
「カードを出しな。昨日持ち込んだ分の精算をするぞ。」
もぞもぞとカードを出すメイジーと、それを見て苦笑いしながらカードを出すアディス達。
精算も終わり、"今日も頑張んな"と送り出すベイル。
メイジーは"行ってきます!"とベイルに手を振りながら受付カウンターに向かった。
「イサドラを頼む。」
アディスがカウンターに座っている受付嬢に伝えると"少しお待ち下さい。"と言って席を外し、代わりにイサドラがやって来て席に着いた。
「撃絶の黒颷の皆さまおはようございます。」
「イサドラさんおはよう。」
「ええ、おはよう。…本日の依頼は引き続き、パマディマの森の討伐と薬草採取でよろしいでしょうか?」
イサドラはメイジーに向かって微笑んで、アディスに依頼を確認する。
アディスの了承にギルドカードを提出を促し手続きをする。
ギルドカードを返却してもらい、出口へ体の向きを変えようとした所、イサドラに引き止められる。
「すみません。もう一件ありまして。」
「?」
なんだろう?アディス達も分からないみたいだ。
「昨日のマンドラゴラについて、ギルドでの買取になりましたので、本日の依頼が終わりましたら、一緒に買取をさせて頂きます。宜しいでしょうか?」
あ~あ、マンドラゴラか、ギルドで買い取ってくれる事になったんだね。
「私は大丈夫だよ。」
「ありがとうございます。本日お戻りになりましたら、宜しくお願い致します。」
イサドラに見送られ、ギルドを後にした。
街の門を出て、森に向かう。
森に入る前に、マップを展開して向かう先を決める。
魔物の数もあまり変わらず存在しているようだ。
「今日はここに向かう。」
マップをのぞいて、今日向かう場所を決めるアディス。
私達はアディスの決定に従い、森に入った。
別の冒険者とすれ違ったりもしたが、会釈し通り過ぎ、森の奥へ向かう。
向かうにつれ、薬草もチラホラと生えているのが目立ち、採取しては、オルトとディーネにお願いしていく。
その間にも魔物が現れては討伐を繰り返す。
今日は、森に入ったのが遅かった為、すぐにお昼の時間となった。
冒険者と魔物が近くにいないのをメイジーのマップで確認して、ライアスが結界を張る。
本来なら、石を積み上げ竃をつくり薪を集めて火を起こすのだが、今日もメイジーの魔導コンロを使用して、スープを作る。
肉は塩漬けの携帯食ジャーキーを一口サイズに切り、野菜を切って煮込む。
その間に、パンに切り込みを入れ、レタスを挟みタレ付きカツを挟んで、後は…。
ウフフ、ここでマヨの実…マヨネーズを少し掛けてっと。
私は一つで十分だから、残り六個作ってっと。
後はスープに味、つ、け…。…はっ!
胡椒を忘れたっ!
頭を抱えたメイジーに、警戒していたアディス達は驚く。
アディスが焦った声を掛けた。
「どうした!」
「うあ゛ーー!胡椒を忘れたー!」
頭を抱えていたメイジーは両手を上げて叫んだ。
駆け寄る体勢に入っていたアディスだったが、メイジーの叫びが危険の類ではなく食材の買い忘れに、ひとまず安心し、アディス達はため息をついて呆れていた。
醤油ベースの野菜スープとカツサンドをちゃぶ台に出し、出来た事を伝えるとアディス達は速い動きでちゃぶ台を囲む。
「メイジー、昼食作ってくれてありがとう。」
「この昼食も毎回は無理だろうな。」
エヴァドネからのお礼の言葉と、ライアスは残念そうにする。
「まず、暖かいうちに食べて?」
「メイジーが作ってくれたんだ、暖かいうちに食べよう。」
アディスが皆んなに促し、食前の挨拶をしてカツサンドに齧り付く。
一瞬皆んなの動きが止まり、勢い良く掻き込む。
「ひょうの、かうふぁううぉ、モグモグおいひーお!」
えー?エヴァドネ?何言っているか分からないよ。
「ちゃんと口の中のものが無くなってから言ってくれないと分からないよ。」
メイジーは頰を掻きながら苦笑いを浮かべる。
男性陣は無言で食べているし、私が言ってからは、ますます夢中になって食べていた。
「昨日と違って一段と美味しかった~。」
満足そうな顔でエヴァドネは寛ぐ。
「カツサンドにはマヨネーズ、スープには醤油を入れたからね。一段と美味しくなるでしょ?スープに胡椒を少し入れたかったんだけど、買いそびれて…。出来がまた違ったのにな~。」
「そうなの?」
首を傾げるエヴァドネに頷くメイジー。
「でも、料理のバリエーションも少ないから、飽きるかもしれないけどね。」
「暖かい料理が食べられるだけで満足さ。」
ライアスは微笑みながらしみじみとメイジーに伝える。
休憩も済ませて、薬草採取に植え直し、魔物の討伐を繰り返し、解体し終え、食べられる肉とハーピーの骨をメイジーが回収し、他の素材はアディスとライアスが回収する。
「骨は何に使うんだ?」
ライアスがメイジーに疑問をぶつける。
「スープとかの出汁に使うの。」
「ダシ?」
エヴァドネが疑問符を浮かべる。
「スープを美味しくする為の素だよ。」
「今日食べたスープより美味しくなるの?」
「なるよ。だけど、骨から出汁を摂るのは初めてだから、出来るかどうかは試行錯誤してみないと分からないけど…。」
骨から出汁を取るという初めて聞く料理の素に、不安と少しだけ期待をしているアディス達がいる。
夕方まで、採取、薬草の植え直し、討伐、解体と繰り返し街に戻る事にしたアディス達。
門では、最初に会った警備隊長が検問をしていた。
あっ、この門で最初に会った隊長さんだ。
「次。」
「こんばんは。ご苦労様です。」
隊長さんに挨拶しながら身分証のギルドカードを渡す。
身分証を受け取り、見たことのある風貌に声を掛けた。
「ん?……先日の嬢ちゃんか。…元気そうだが、…ちゃんと食べろよ。」
身分証を見直し、ちゃんと発行が出来た事に安堵したが、名前、年齢と順に見て気遣わしげな表情で心配する警備隊長。
「?うん。ちゃんとお腹いっぱい食べてるよ?」
ちゃんと食べている事に何故かホッとし、メイジーに身分証を返却する。
「そうか…。じゃあな。通っていいぞ。」
「じゃあ、またね。」
メイジーは頷いて。隊長に手を振って街に入る。
「隊長、あの黒いフードの子と知り合いですか?」
黒いフードを目深に被った怪しい格好に、副隊長が疑わしい目をあの子に向けながら質問をしてきた。
「知り合いってほどじゃあない。先日、身分証を持っていないって事で最初に対応したのが俺だったんだよ。問題は無かった。」
年齢を見た時は驚いたがな。
あの幼さが残る顔立ちにあの年齢は…。
髪と瞳の両方が黒と言う、物凄く珍しい容姿。
どんな生活をしていたのか…。
ただ魔力が高い所為で、魔法の暴発の恐れが怖くて逃げ出す者がほとんど。
だが、色を持っていても、あの容姿じゃあ、ある意味危ないな。
はっきり言い切る隊長の言葉に、頷く副隊長。
「そうですか。」
隊長が大丈夫と言うのだから、大丈夫なのだろう。と納得するのだった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
訂正
はっきり言い切るな隊長の言葉に、頷く副隊長。
↓
はっきり言い切る隊長の言葉に、頷く副隊長。
ギルドに入るなり、買い取りカウンターへ駆けるメイジー。
「今日は随分遅かったな?」
「食材を買い込んでいたら、遅くなっちゃった。」
「買い込んだって、この街を出るのか?」
「?違うよ~。昼食の為の買い物をしてたの!あの塩分が多い携帯食料は体に悪いから、私が昼食を作ってあげる事にしたの!保存食としてはいいかもしれないけど、あれをそのまま食べるって…。私には無理よ~。」
メイジーは嘆きながらベイルへ訴える。
「時間停止バッグを持っている奴は少ない。その分、日持ち出来て安い食材は限られる。
あれがないと長い旅、もしくはダンジョンでの食事に困るからな。」
「そうだけど~、限度っていうものがあると思うのぉ。」
ベイルに頭を撫でられるメイジー。
「カードを出しな。昨日持ち込んだ分の精算をするぞ。」
もぞもぞとカードを出すメイジーと、それを見て苦笑いしながらカードを出すアディス達。
精算も終わり、"今日も頑張んな"と送り出すベイル。
メイジーは"行ってきます!"とベイルに手を振りながら受付カウンターに向かった。
「イサドラを頼む。」
アディスがカウンターに座っている受付嬢に伝えると"少しお待ち下さい。"と言って席を外し、代わりにイサドラがやって来て席に着いた。
「撃絶の黒颷の皆さまおはようございます。」
「イサドラさんおはよう。」
「ええ、おはよう。…本日の依頼は引き続き、パマディマの森の討伐と薬草採取でよろしいでしょうか?」
イサドラはメイジーに向かって微笑んで、アディスに依頼を確認する。
アディスの了承にギルドカードを提出を促し手続きをする。
ギルドカードを返却してもらい、出口へ体の向きを変えようとした所、イサドラに引き止められる。
「すみません。もう一件ありまして。」
「?」
なんだろう?アディス達も分からないみたいだ。
「昨日のマンドラゴラについて、ギルドでの買取になりましたので、本日の依頼が終わりましたら、一緒に買取をさせて頂きます。宜しいでしょうか?」
あ~あ、マンドラゴラか、ギルドで買い取ってくれる事になったんだね。
「私は大丈夫だよ。」
「ありがとうございます。本日お戻りになりましたら、宜しくお願い致します。」
イサドラに見送られ、ギルドを後にした。
街の門を出て、森に向かう。
森に入る前に、マップを展開して向かう先を決める。
魔物の数もあまり変わらず存在しているようだ。
「今日はここに向かう。」
マップをのぞいて、今日向かう場所を決めるアディス。
私達はアディスの決定に従い、森に入った。
別の冒険者とすれ違ったりもしたが、会釈し通り過ぎ、森の奥へ向かう。
向かうにつれ、薬草もチラホラと生えているのが目立ち、採取しては、オルトとディーネにお願いしていく。
その間にも魔物が現れては討伐を繰り返す。
今日は、森に入ったのが遅かった為、すぐにお昼の時間となった。
冒険者と魔物が近くにいないのをメイジーのマップで確認して、ライアスが結界を張る。
本来なら、石を積み上げ竃をつくり薪を集めて火を起こすのだが、今日もメイジーの魔導コンロを使用して、スープを作る。
肉は塩漬けの携帯食ジャーキーを一口サイズに切り、野菜を切って煮込む。
その間に、パンに切り込みを入れ、レタスを挟みタレ付きカツを挟んで、後は…。
ウフフ、ここでマヨの実…マヨネーズを少し掛けてっと。
私は一つで十分だから、残り六個作ってっと。
後はスープに味、つ、け…。…はっ!
胡椒を忘れたっ!
頭を抱えたメイジーに、警戒していたアディス達は驚く。
アディスが焦った声を掛けた。
「どうした!」
「うあ゛ーー!胡椒を忘れたー!」
頭を抱えていたメイジーは両手を上げて叫んだ。
駆け寄る体勢に入っていたアディスだったが、メイジーの叫びが危険の類ではなく食材の買い忘れに、ひとまず安心し、アディス達はため息をついて呆れていた。
醤油ベースの野菜スープとカツサンドをちゃぶ台に出し、出来た事を伝えるとアディス達は速い動きでちゃぶ台を囲む。
「メイジー、昼食作ってくれてありがとう。」
「この昼食も毎回は無理だろうな。」
エヴァドネからのお礼の言葉と、ライアスは残念そうにする。
「まず、暖かいうちに食べて?」
「メイジーが作ってくれたんだ、暖かいうちに食べよう。」
アディスが皆んなに促し、食前の挨拶をしてカツサンドに齧り付く。
一瞬皆んなの動きが止まり、勢い良く掻き込む。
「ひょうの、かうふぁううぉ、モグモグおいひーお!」
えー?エヴァドネ?何言っているか分からないよ。
「ちゃんと口の中のものが無くなってから言ってくれないと分からないよ。」
メイジーは頰を掻きながら苦笑いを浮かべる。
男性陣は無言で食べているし、私が言ってからは、ますます夢中になって食べていた。
「昨日と違って一段と美味しかった~。」
満足そうな顔でエヴァドネは寛ぐ。
「カツサンドにはマヨネーズ、スープには醤油を入れたからね。一段と美味しくなるでしょ?スープに胡椒を少し入れたかったんだけど、買いそびれて…。出来がまた違ったのにな~。」
「そうなの?」
首を傾げるエヴァドネに頷くメイジー。
「でも、料理のバリエーションも少ないから、飽きるかもしれないけどね。」
「暖かい料理が食べられるだけで満足さ。」
ライアスは微笑みながらしみじみとメイジーに伝える。
休憩も済ませて、薬草採取に植え直し、魔物の討伐を繰り返し、解体し終え、食べられる肉とハーピーの骨をメイジーが回収し、他の素材はアディスとライアスが回収する。
「骨は何に使うんだ?」
ライアスがメイジーに疑問をぶつける。
「スープとかの出汁に使うの。」
「ダシ?」
エヴァドネが疑問符を浮かべる。
「スープを美味しくする為の素だよ。」
「今日食べたスープより美味しくなるの?」
「なるよ。だけど、骨から出汁を摂るのは初めてだから、出来るかどうかは試行錯誤してみないと分からないけど…。」
骨から出汁を取るという初めて聞く料理の素に、不安と少しだけ期待をしているアディス達がいる。
夕方まで、採取、薬草の植え直し、討伐、解体と繰り返し街に戻る事にしたアディス達。
門では、最初に会った警備隊長が検問をしていた。
あっ、この門で最初に会った隊長さんだ。
「次。」
「こんばんは。ご苦労様です。」
隊長さんに挨拶しながら身分証のギルドカードを渡す。
身分証を受け取り、見たことのある風貌に声を掛けた。
「ん?……先日の嬢ちゃんか。…元気そうだが、…ちゃんと食べろよ。」
身分証を見直し、ちゃんと発行が出来た事に安堵したが、名前、年齢と順に見て気遣わしげな表情で心配する警備隊長。
「?うん。ちゃんとお腹いっぱい食べてるよ?」
ちゃんと食べている事に何故かホッとし、メイジーに身分証を返却する。
「そうか…。じゃあな。通っていいぞ。」
「じゃあ、またね。」
メイジーは頷いて。隊長に手を振って街に入る。
「隊長、あの黒いフードの子と知り合いですか?」
黒いフードを目深に被った怪しい格好に、副隊長が疑わしい目をあの子に向けながら質問をしてきた。
「知り合いってほどじゃあない。先日、身分証を持っていないって事で最初に対応したのが俺だったんだよ。問題は無かった。」
年齢を見た時は驚いたがな。
あの幼さが残る顔立ちにあの年齢は…。
髪と瞳の両方が黒と言う、物凄く珍しい容姿。
どんな生活をしていたのか…。
ただ魔力が高い所為で、魔法の暴発の恐れが怖くて逃げ出す者がほとんど。
だが、色を持っていても、あの容姿じゃあ、ある意味危ないな。
はっきり言い切る隊長の言葉に、頷く副隊長。
「そうですか。」
隊長が大丈夫と言うのだから、大丈夫なのだろう。と納得するのだった。
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はっきり言い切るな隊長の言葉に、頷く副隊長。
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はっきり言い切る隊長の言葉に、頷く副隊長。
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