【完結】無関心アルファと偽りの番関係を結んだら、抱かれないうちに壊れ始めました

紬木莉音

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第5章

28*

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 不安に瞳を揺らす未紘をよそに、藤城がウエストのゴムに指をかける。反り返った長い屹立が視界に映り込んで、思わず口元が引き攣った。

「…………いや待って、それはむりだって」

 声を震わせる未紘のそばで、藤城は律儀にそれにゴムを被せていく。前髪を掻き上げた彼の熱っぽい瞳と視線が絡まったとき、一際大きく鼓動が跳ねた。

「この状況で待てとか、拷問でしょ」
「まじでむり、そんなの入らな──うあっ、や、ああ……~~っ!」

 肉壁を押し割って入ってくる熱い塊に、目を白黒させながらはくはくと口を開閉して、声にならない声をあげた。

(なんだこれ、指でされるのと全然違う……!)

 身体の中心に突き立てられた屹立が、未紘の中でどくどくと脈打つのがわかる。隙間もないほどに中を埋め尽くして、あまりの圧迫感に息をするのも精一杯だ。

「……っ、きっつい……痛くない?」
「痛くは、ない……でもでかくて苦しい……」
「全部飲み込めてえらいね。馴染むまでこうしてよっか」

 藤城はそう言って穏やかに微笑むと、さらりと未紘の額を撫でた。
 どきっとしたのも束の間、そっと顔を近づけられて、至るところに唇を押し付けられる。
 くすぐったさに瞼を伏せた。甘酸っぱい気持ちが胸の中にじんわりと広がっていく。
 
(別に好きに動けばいいのに、優しくすんなってば)

 ふいっと顔を背けると、最後に耳たぶにキスを落とされた。頭上からくすっと笑う声が聞こえたかと思えば、臍の辺りに手のひらを押し当てられる。

「わかる? ここまで俺のが入ってんの」
「んっ……」
「あは、締まった。意識しちゃった?」

 無意識に締め付けてしまったせいで、藤城の形がはっきりとわかってしまった。かあっと顔が熱くなった。

「も、いいから……!」

 腹の中に彼のモノが入っていると思うと、それだけで恥ずかしくて堪らない。
 脳内を満たす羞恥を振り払うように、藤城の背中に両腕を回して自分のもとに引き寄せた。

「はやく動けよ、俺のことめちゃくちゃにした責任とってくれるんだろ」

 しがみつくようにぎゅっと抱き着いて、その耳元に言葉を吹き込む。

「気持ちよくしてくんなきゃ許さねーから」

 言い終えてから自ら小さく腰を突き上げると、それだけで得も言われぬ快感が背中を駆け上がった。

「んっ、これやば、いっ……!」

 ぎこちなく自分で腰を上下に動かして、彼に抱きついたまま口から母音を垂れ流していると、突然強い力で身体を引き剥がされた。
 再びシーツに横たえられて天井を見上げると、うっすらと頬を赤くして、不服そうにこちらを見下ろす藤城の姿が目に入る。

「……はー……マジで、おまえさ……っ!」
「……っ、あっ、いま動かな……ああっ!」

 両脚を掴まれて、ぱんっと激しく奥を突かれる。目の前がチカチカと光って、ぴんと爪先が突っ張った。
 息をつく間もなく激しく腰を打ち付けられ、絶え間なく肉襞を抉られる。

 臀部に彼の腰が当たるたびに、肉棒を全て飲み込んでいることを自覚させられてしまう。繰り返し奥を叩かれる度に、次第に脳みそがどろどろに溶けていった。

「必死に我慢してやってんだから、無自覚に煽ってくんのやめろよ。俺がどんな思いでいるのか知らないだろ」
「あ、きもちい、藤城っ……もっと、っん、ああっ」

 気付けば無意識に彼の名前を呼んでいた。以前の自分がどうしてそんなことを口走ったのか、今ならはっきりとわかる。
 縋りたくなるのだ。
 快感に押し潰されそうになってもがいた先に浮かぶのが、どうしてか彼の顔だった。

「……あとで文句垂れても絶対聞かねえからな」
「んあっ、そこ、んっ、ふじしろ、藤城、あっ……」
「………………はー、もう…………」

 舌打ち混じりのため息が聞こえたかと思えば、中から熱いものが抜かれていった。間髪入れずに足を持ち上げられ、未紘の顔の前に近付けるようにして折り畳まれる。
 後孔を真上に向けるような体勢に、きゅんと下腹部が疼いた。

「あっ、だめそれ……っ」

 真上から肉襞を貫かれるともうだめだった。勢いよく突き立てられた熱い肉棒が最奥を叩き、一瞬で全身に火花が散るような感覚に陥る。

「だめじゃないでしょ。おまえの中は俺のをぎゅうぎゅう締め付けて喜んでるよ」
「あ、おくっ、つよい、からっ──……っ」

 痙攣する身体を押さえつけられて何度も腰を振られると、白濁も出さずに簡単に絶頂にいざなわれた。

「……っ」

 藤城が息を詰めたかとおもえば、自分の中に埋め込まれたものがびくびくと震えるのがわかる。それすら敏感に刺激を拾って、余韻でまた少し達してしまった。

 息を荒げながら放心していると、未紘の顔の横に手をついたまま、息を整えようとしている彼と視線が重なる。
 普段とは違って獰猛な色を宿すその眼差しに後孔が疼く。きゅうっと中のものを締め付けてしまったらしく、彼が僅かに目を細めた。

「ごめん、もう少し」

 余裕がないのは一目でわかる。それなのに優しい手つきで未紘の乱れた前髪を直した後に、額にそっと口付けが落とされた。
 気遣うような素振りをされるたびに、大切にされているみたいに思えてむず痒い。

(……だめだ、勘違いすんな)

 これはただの荒療治に過ぎない。愛されているはずなんかないのに。
 再びゆっくりと抽送が始まり、次第に激しさを増すそれを受け止める。結局その後眠りにつくことができたのは、空が明るくなってからだった。



 

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