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終章
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長い口付けの後、再び仰向けに横たえられる。藤城に向かって両腕を伸ばすと、嬉しそうに目を細めながら腕の中に収まってくれた。
「めちゃくちゃ嬉しいけど、挿れらんないから一旦離して?」
「やだ」
「やけに素直でクソ可愛いんですけど」
ぎゅうっとますます腕に力を入れると、宥めるように頭を撫でられた。
「俺のこと好き?」
「……すき」
「えー? なに?」
「す、好きだってば……!」
本当は聞こえているくせに。勢いに任せて未紘が言うと、やっぱり楽しそうな笑い声が聞こえてきた。
「半ギレなのがおまえらしいよ」
「うるせえ。藤城ってほんと性格悪くて最悪」
「っふは、抱き着きながら言うことじゃないから」
最悪なところも好きだなんて、未紘の思考はきっと筒抜けのはずだ。
満足したのでやっと腕を緩めてやると、藤城が身体を起こした。上から見下ろされるのは、身体のコントロール権を奪われるみたいで落ち着かない。
「やっぱ顔見てする方が興奮する」
「……俺は結構恥ずかしい」
感じている顔なんて出来れば見てほしくない。顔を背けると片手で顎を掴まれて、正面を向かされた。
「そうやって恥ずかしがってるおまえを見るのが、たまんないの」
上体を折り畳んだ藤城に顔を近付けられる。愉悦を滲ませながら笑う表情に、唇を震わせながら眉をひそめた。
「まじで、趣味わる……、ッうあっ……!」
言い返そうとした途端、すぐに屹立が捩じ込まれた。肉襞を掻き分けて、一気に奥まで熱が押し込まれる。
肉がぶつかり合う音と、体液が混ざり合う水音が室内に響き渡っている。羞恥を感じるより先に、心臓を抉られるような快感がきた。
「う、あっ、きもち、藤城……っ」
「あー……本当に可愛い。俺のに突かれてそんな顔しちゃうんだ」
「んっ、ふう、んん……」
未紘の顔を見て恍惚とした表情を浮かべた藤城に、息を奪われるほど強く唇を塞がれる。
薄々感じていたけど、藤城はキスが好きみたいだ。
深くなる口付けにぞくぞくと腰が疼き、中に入ってるモノを無意識に締め付けてしまう。
唇を離すと、鼻先が触れる距離で藤城が薄く笑った。
「これからは毎日しよっか。もうフェロモンの誤作動が起きる心配もないよな」
「あっ、う、まいにちは、むり……っ」
「俺の言いつけ守らないと、また他のヤツに襲われるかもしれないだろ?」
「ばか、限度ってもんが、あんだろ」
必死に答える未紘に比べて、ハイになっているらしい藤城は笑いながら腰を打ち付けてくる。激しく中を貫いてくるくせに、息一つ乱れていない。
「心配しなくても、嫌ってほど俺の匂いでいっぱいにしてあげるから。おまえは俺のものだって、誰が見ても一目でわかるようにね」
「そんなの、はずかし……ッうあ、あっ、ん……!」
首筋に刺すような痛みを感じて視線を向ければ、自分のそこに吸い付く彼の姿が見えた。何度も場所を変えて甘い痛みを与えられる。
彼の所有物だと身体中に刻み込まれているみたいで、得も言われぬ優越感に包まれる。
(なんか、藤城って、めちゃくちゃ俺のこと好きなんだな)
嘘偽りのない、等身大の自分。何一つ飾らない自分のまま愛してもらえるなんて、奇跡のようだ。
「藤城、あ、ふじしろ……っ!」
「ん、なーに」
「すき、あっ、すきぃ……」
胸に抱えた思いのうちの、少しでも気持ちが伝わるようにと、彼の瞳を必死に見上げる。
すると、その眦が柔らかく溶けるのを見た。
「俺も、未紘が大好きだよ」
どんな砂糖菓子よりも甘い声が耳に滑り込む。
好きと言えば好きと返ってくることが、こんなに幸せだってことを知らなかった。
込み上げる愛しさを堪え切れずに、戯れるように鼻先を擦りつけると、クスクスと笑いながら受け入れてくれた。
「……はー、頭おかしくなりそ……」
藤城が浮ついたように呟く。額に軽く口付けを落とされた後、明確に抽送が速くなるのがわかった。
「出していい?」
「うん、一緒がいい」
「ん、一緒にイこうね」
落ち着けるように唇を甘く吸われる。彼に抱き着いたまま、一層激しく身体を揺さぶられた。身体の奥から大きな波が押し寄せてくるのがわかる。
「……あっ、ああっ……──~~っ!」
全身が痙攣するほどの快楽に包まれ、中に埋め込まれたものが脈打つのをはっきりと感じる。
愛しい体温を感じながら、意識が真っ白に塗り潰されていった。
「めちゃくちゃ嬉しいけど、挿れらんないから一旦離して?」
「やだ」
「やけに素直でクソ可愛いんですけど」
ぎゅうっとますます腕に力を入れると、宥めるように頭を撫でられた。
「俺のこと好き?」
「……すき」
「えー? なに?」
「す、好きだってば……!」
本当は聞こえているくせに。勢いに任せて未紘が言うと、やっぱり楽しそうな笑い声が聞こえてきた。
「半ギレなのがおまえらしいよ」
「うるせえ。藤城ってほんと性格悪くて最悪」
「っふは、抱き着きながら言うことじゃないから」
最悪なところも好きだなんて、未紘の思考はきっと筒抜けのはずだ。
満足したのでやっと腕を緩めてやると、藤城が身体を起こした。上から見下ろされるのは、身体のコントロール権を奪われるみたいで落ち着かない。
「やっぱ顔見てする方が興奮する」
「……俺は結構恥ずかしい」
感じている顔なんて出来れば見てほしくない。顔を背けると片手で顎を掴まれて、正面を向かされた。
「そうやって恥ずかしがってるおまえを見るのが、たまんないの」
上体を折り畳んだ藤城に顔を近付けられる。愉悦を滲ませながら笑う表情に、唇を震わせながら眉をひそめた。
「まじで、趣味わる……、ッうあっ……!」
言い返そうとした途端、すぐに屹立が捩じ込まれた。肉襞を掻き分けて、一気に奥まで熱が押し込まれる。
肉がぶつかり合う音と、体液が混ざり合う水音が室内に響き渡っている。羞恥を感じるより先に、心臓を抉られるような快感がきた。
「う、あっ、きもち、藤城……っ」
「あー……本当に可愛い。俺のに突かれてそんな顔しちゃうんだ」
「んっ、ふう、んん……」
未紘の顔を見て恍惚とした表情を浮かべた藤城に、息を奪われるほど強く唇を塞がれる。
薄々感じていたけど、藤城はキスが好きみたいだ。
深くなる口付けにぞくぞくと腰が疼き、中に入ってるモノを無意識に締め付けてしまう。
唇を離すと、鼻先が触れる距離で藤城が薄く笑った。
「これからは毎日しよっか。もうフェロモンの誤作動が起きる心配もないよな」
「あっ、う、まいにちは、むり……っ」
「俺の言いつけ守らないと、また他のヤツに襲われるかもしれないだろ?」
「ばか、限度ってもんが、あんだろ」
必死に答える未紘に比べて、ハイになっているらしい藤城は笑いながら腰を打ち付けてくる。激しく中を貫いてくるくせに、息一つ乱れていない。
「心配しなくても、嫌ってほど俺の匂いでいっぱいにしてあげるから。おまえは俺のものだって、誰が見ても一目でわかるようにね」
「そんなの、はずかし……ッうあ、あっ、ん……!」
首筋に刺すような痛みを感じて視線を向ければ、自分のそこに吸い付く彼の姿が見えた。何度も場所を変えて甘い痛みを与えられる。
彼の所有物だと身体中に刻み込まれているみたいで、得も言われぬ優越感に包まれる。
(なんか、藤城って、めちゃくちゃ俺のこと好きなんだな)
嘘偽りのない、等身大の自分。何一つ飾らない自分のまま愛してもらえるなんて、奇跡のようだ。
「藤城、あ、ふじしろ……っ!」
「ん、なーに」
「すき、あっ、すきぃ……」
胸に抱えた思いのうちの、少しでも気持ちが伝わるようにと、彼の瞳を必死に見上げる。
すると、その眦が柔らかく溶けるのを見た。
「俺も、未紘が大好きだよ」
どんな砂糖菓子よりも甘い声が耳に滑り込む。
好きと言えば好きと返ってくることが、こんなに幸せだってことを知らなかった。
込み上げる愛しさを堪え切れずに、戯れるように鼻先を擦りつけると、クスクスと笑いながら受け入れてくれた。
「……はー、頭おかしくなりそ……」
藤城が浮ついたように呟く。額に軽く口付けを落とされた後、明確に抽送が速くなるのがわかった。
「出していい?」
「うん、一緒がいい」
「ん、一緒にイこうね」
落ち着けるように唇を甘く吸われる。彼に抱き着いたまま、一層激しく身体を揺さぶられた。身体の奥から大きな波が押し寄せてくるのがわかる。
「……あっ、ああっ……──~~っ!」
全身が痙攣するほどの快楽に包まれ、中に埋め込まれたものが脈打つのをはっきりと感じる。
愛しい体温を感じながら、意識が真っ白に塗り潰されていった。
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