※完結済 【R-18】白薔薇の騎士と純白の姫

白金犬

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第2章 それぞれの夏 編

第17話 リアラ=リンデブルグの場合(裏編)

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 恋人と共にした時間は、何にも代え難い至福の時間だった。



 充実し、幸福感を抱き、ずっとこの時間が続いていて欲しいと思う。夜の行為だって快感を感じており、リューイ以外のことなど何も頭になかった。ただただリューイの愛を感じており、リューイを愛しており――それ以外の何もいらないと思った。



 学園に入って、リューイと離れても、リューイが自分を愛してくれているのは変わりない。それと同じように、自分のリューイへの愛も変わっていなかった。いや、それどころかますます強くなっていた。それを実感できた時間だった。



 それは本当のこと。決して嘘ではない。



 相手を愛してやまなかったからこそ、毎晩のように身体だって重ねたのだ。



 しかしリューイがレイドモンド領へと経ち、リアラが一人で夜を過ごすようになった最初の一日目から、リアラは自分がミュリヌス学園へ行ってから変わったことを自覚させられずにはいなかった。



「っんんぅ……ふぅ……はぁ……ど、どうして……」



 パジャマを着崩し、乳房や下半身を露出させた格好で、リアラは自らの身体を慰めていた。乳房の先端部を指で捏ねながら、秘部を指で擦り上げている。



「っひあっ! ああぁ……イク! イクゥ! イクのぉ……イクゥゥゥ!」



 両親もすっかり寝入った宵の時間――リアラは一人部屋で絶頂する。



「っかは……はぁぁ……」



 がくがくと痙攣しながら、実に2週間以上ぶりに、リアラは自らの手で絶頂する。久しく忘れていた、その肉の快感にリアラは言葉を発せなかった。



 リューイとの行為中、何度も絶頂に達する演技をしていた。それは何も彼をだますことが目的ではない。達することでリューイが喜んでくれると思うと、自然とリアラは演技をしたのだった。



 リューイとの行為には勿論快感を感じていた。それも嘘ではない。学園に入る前に、リューイと最初にした時よりも、何倍も興奮したし、気持ちよかった。それゆえに幸福感もひとしおだった。だからこそ、毎夜のように抱かれたのだ。



 それはリューイ自身も経験を重ねるうちにリアラを悦ばせるコツをつかんできたのかもしれない。しかし、最大の理由はリアラはきちんと知っていた。



 言う間でもなく、ステラに開発されたのだ。



 性行為による興奮と快感は、リューイではなくステラに教えられたのだ。ステラによって身体に刻み込まれたものが、リューイとの行為に感じていただけ。



 リアラはリューイと一緒にいる時は、努めてそのことを考えないようにしていた。少しでも考えれば、おそらくリューイとそんな行為が出来なくなってしまうような気がしたから。



 しかし――絶頂に達することは、遂に1度もなかった。



 ステラの淫技が深く、巧みだったからこそなのか。リアラはリューイの手で達することは出来なかったのだ。



 最後には絶対にイケる。きっとその時には、今までと比べ物にならない幸福感を味わえる。



 そう思って期待したリアラの願望は、ついぞかなえられず。そして不満感はリューイが不在となった瞬間に爆発した。



「はぁ……はぁ……だ、ダメよ。そんなこと考えたら、ダメ……」



 久しぶりの絶頂の快感に陶酔し、身体の火照りも鎮まった――が、それも一瞬のこと。一人での行為でようやく絶頂は出来たが、それでは興奮も快感も充実感も、何もかもが一切足りない。



 それを満たしてくれるのは、この世界で唯一人――



「ダメ……ダメ、なのに」



 もはやリアラは自分で自分の身体を制御することが出来ず、半裸状態のまま部屋の隅にまとめてあったら、学園から持ち帰った物を漁る。



 そこからベッドに戻って時に、手にしていたのは女性ものの下着。ブルーのブラジャーとお揃いのショーツ。それは、リアラが学園寮を発つ前日のステラとの行為の際――ステラがリアラの荷物に入れていたもの。



 寂しくならないように――その気遣いで準備されたそれは、リアラは手に取ることなどないと思っていた。事実リューイが滞在していた時は、その事実すら忘れていた。



「ふあぁ……先輩……」



 ブラジャーを顔に押し当てるようにすると、リアラはステラの匂いに包まれる。それだけで、今まで満たされなかった何かが充足していくような感覚を覚える。



「はぁ、はぁ……すごく、久しぶり……先輩の匂い……っあん…!」



 そのままステラのブラジャーを乳房に当てて、そのまま揉み始める。



「んっ……っは……先輩の体温が……このブラを先輩も……ふああぁっ!」



 ステラのブラジャーを自らの乳房に当てるようにして揉みしだき始める。抜群のプロモーションを持つステラとはサイズが違うため、ぶかぶかである。



 ステラの下着を使って乳房を慰めると、まるでステラの手で乳房を揉まれているようだった。



『リアラの胸、柔らかいですわ。こうして、こうすると気持ちいいんですのね?』



 頭の中で、ここにはいないはずのステラの声が響く。リアラは自分で先端部を指で捏ねたり、つまんだりながら、ステラに愛されていることを妄想する。



「っあん! 気持ちいい……せんぱ――お姉様ぁ」



 うっとりした表情となるリアラ。その表情はリュートとの行為の時よりも嬉しそうに表情が緩んでいる。



 リアラは瞳を閉じて、記憶に残るステラの乳房を思い出す。豊満だが、決して崩れていない形の良い乳房。先端部は薄いピンクの小さな突起があって――



「ああっ……お姉様、だめ……」



 すっかり妄想の世界に没入したリアラ。妄想の中のステラが、乳房の先端部をリアラの先端部に押し付けてくる。そしてそのまま乳房を動かし擦り合わせるようにしてくる。



 現実では、リアラはステラのブラジャーを自らの突起に擦りつけている。



『あぁんっ! いかがですか、リアラ? 女同士だと、こんなことも出来るんですのよ』



「はぁんっ! お姉様、エッチすぎますっ! あんっ、気持ちいいっ! あぁん、もっとぉ!」



 リアラも自らの乳房をつかむようにして、妄想の中で二人は乳房の突起部を押し潰しあうように寄せながら、擦りつけるように動かす。そのたびに甘い快感がリアラの中枢神経を揺さぶり、理性を溶かしていく。



「はぁぁ……お姉様……」



 甘い吐息を漏らしながら、妄想の中でリアラはステラの唇を求める。しかし現実にステラはいない。リアラは誰もいない空間に舌を伸ばし、動かし、ステラの舌の感触を思い出そうとする。



「さ、寂しい……寂しいよぉ……」



 唇の、舌の感触が現実には感じられないリアラは切なげなため息と共に、一人そうつぶやく。



『リアラ……私も愛して下さいまし』



 乳房の突起部を擦り合わせる行為に蕩けた妄想の中のステラが微笑みかけてくる。リアラは荒く息を弾ませながら、側にあるステラのショーツに手を伸ばす。

「くんくん……お姉様の匂い、たまらないっ……!」



 ショーツの、ステラの秘部を覆い隠している部分――その中心部に鼻を擦りつける。染みついたステラの匂いに、リアラは瞳を閉じて酔いしれる。



 そうして、リアラは舌を伸ばして、ショーツの中心部を舐めていく。



『っんあ! リアラの柔らかい舌が……っあん! 感じますわ、リアラっ!』



「はむ……ぺろぺろ……ちゅうう……お姉様の、味がします…」



 妄想の中でステラが矯正を上げると、リアラはしゃぶりつくすようにステラのショーツを味わっていく。瞬く間に、それはリアラの唾液で濡れていく。



『ふふ、お返しですわ』



 妄想の中のステラは妖艶に微笑む。そしてリアラの秘裂に指を沈めていく――現実には、リアラがショーツを頬張りながら、自らの指を挿入していた。



「あんっ……お姉様、そこっ! ちゅば……ちゅっ……れろっ」



『あぁんっ! リアラ、いいですわっ! もっと音を立ててなめ尽くして下さいまし』



 実際には、リアラが自室に一人で、ショーツを貪りながら自らの秘部を責め立てている。淫猥な音が響くその中で――しかし、妄想の世界でリアラはステラと快感を貪りあっていた。



「はぁ、はぁ……お姉様……」



 自らの唾液でベトベトになったショーツを顔から離すと、唾液の糸がリアラの唇から伸びる。そしてそのショーツを、リアラはそのまま自らの秘裂に押し当てる。



「っんん! お姉様の……感じますっ」



 妄想の世界では、ステラが自らの性器をステラに押し当てている。そしてそのまま腰をグラインドし始めると、お互いの性器が擦り合わさる――そんなことを妄想し、リアラはショーツを自らの秘裂に、肉芽に擦りつける。



『はぁぁっ! 最高ですわ、リアラのココ。リアラも気持ちいですわよね? どこが気持ちいいか、声に出して教えて下さいまし』



 ステラは、単純に快楽で責め立てるだけではない。わざと卑猥な言葉を要求してきて、リラの羞恥を、興奮を煽り立ててくるのだ。



「あ、アソコですっ! お姉様とアソコ同士を擦り合わせると、アソコが溶けそうになっちゃいますっ! あん、いいっ! 気持ちいいっ! アソコ、いいっ!」



 グチュグチュと音を立てながら、自らを責め立てるリアラ。もう片方の手は乳房を無我夢中で揉みしだき、先端部をギュッとつねるように刺激していた。



「い、イクっ! イッちゃう! お姉様とのセックスで、イク! 気持ちいいのっ! 気持ちよくて、イクのっ! イクイクゥ! イックウウウウ!」



 リューイとの行為でもそこまで乱れなかったリアラ。タガが外れたように、リューイとの行為よりも明らかに夢中になり、ステラとの性行為を妄想しながら、がくがくと痙攣をする。秘穴からは勢いよく潮を噴き出してしまう。



「うあ……あぁ……あ…♡ シーツ、汚れちゃう…」



 自失するほどに強烈すぎる快感。久々に本能のままに快感を貪ったリアラは、焦点が合わない瞳で虚空を見上げて、唇の端からつぅーと唾液を零す。



「ぷはぁ……はぁ、はぁ……ううう。どうして……どうして……」



 やがて絶頂の余韻が晴れていくと、徐々に冷静な思考が戻ってくるリアラ。そうすれば、次にやってくるのは恋人であるリューイへの罪悪感。



 リューイと一緒にいる時は彼以外のことを思い浮かべることが無かったのに。物足りないなんて感じることは無かったのに……でも、ステラに開発されていた身体は、無意識の中で不満を感じていたのだ。



 それを、自覚させられてしまった。



「ごめんね。ごめんね……リューイ」



 涙を流し、もう遠くへ行ってしまった恋人へ謝罪の言葉をつぶやくリアラ。



 リューイと一緒に過ごし、ステラと距離を置くことで、自分の気持ちを再確認して彼女との関係を正すことが出来る機会と考えていた。



 確かに自分の気持ちは再確認出来た。しかし、それは自分が意図していたのとは逆の感情で、リューイとの行為で満足出来ていなかったことを自覚させられた今、ステラと会うことが出来ない現状は、逆にリアラに切ない想いを与える。



 リューイへの想いと、ステラへの感情。相反して矛盾するもの。それが徐々にステラへの感情が強くなっている。



このままでは、リューイのことを愛せなくなるのでは。彼に対して、罪悪感を持つこともなくなるのでは。ステラは、リアラをそうまで思わせる程に、消し去ることの出来ない淫猥な快感を刻み込んだのだった。



リアラはそれに恐怖すら感じる。自分が知らない何かに変えられるような……女性同士の行為に溺れるような背徳的な人間に変えられてしまうことが怖い。それと同時に、ステラと会うことも無ければ、知ることが出来なかった性の快感を味わえる期待も高まっていく。



「お姉様……早く、会いたいです」



 矛盾する感情が胸の中に渦巻き、リューイへの罪悪感に涙をしながら、それでもリアラは夏休みが早く明けることを、心の底から望んでいた。
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