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第三章
帰還
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「あっ」
「うおおおっ!」
「ひゃあぁぁーー!!」
「おっと」
「――何すんのよ!!」
バチーーン
なんだかよくわからないだろうが順に説明しよう。
最後に自室へと帰還した俺が勢いでフィアを突き飛ばし、
その先にいた明が前のめりに倒れ、
倒れた先にいた穂乃果が押し倒される形になり、
明がクッションになって倒れるまで時間のあったフィアを俺が抱き留め、
押し倒された穂乃果が明を殴ったというわけである。
そう、狭い俺の部屋にいきなり四人も現れればそれは仕方のないことなのだ。
「ちょっと、早くどきなさいよ!」
不可抗力で穂乃果に床ドンをして四つん這いになったままの明を蹴りつける穂乃果。
「ぐえっ、ちょっ、待っ……!」
涙目になりながら起き上がり周囲を見回すが、知っている部屋ではないが、知っている風景に思わず顔がにやけてきているようだ。
「……キモイ」
床に倒れたままで周囲をそれほど見回せない穂乃果が、さっきまで蹴られて涙目になっていた同級生のニヤけ具合に嫌悪感を現している。
だがしかし、起き上がった自分も同じ表情をしていることに気づいている様子はないようだったが。
何にしろ明は報われないキャラのようである。
「ここってどこです?」
「ここはマコトの部屋だよ」
ニヤつきが収まらない明にフィアがドヤ顔で返している。おっと、そういやまだフィアを抱き留めたままだった。
解放してやったのになぜ不満そうに振り返るんですかね?
「えーっと、誠さんの家はどこにあるんでしょう?」
「あー、さいたま市ですよ」
「そうなんですね。よかった……、変に遠いところじゃなくて」
ほうっと安心するように一息つくとポケットからスマホを取り出すが、「あっ」と声をあげてまたポケットに仕舞う。
電池切れてるのかな? 充電用のUSBケーブルなら腐るほどあるから貸してあげよう。
パソコンの横にある引き出しを開けて充電器とケーブルを二つずつ取り出すと、明と穂乃果に渡してやる。
「ほい、充電しとくといい」
「あ、ありがとうございます」
いそいそと机の上にある電源タップと自分のスマホを接続し、電源を入れる二人をじーっと見つめるフィア。
「マコト、あれは『すまほ』でしょうか?」
「そうだよ。……あれ? フィアさんはスマホ持ってないの?」
答えようとしたところを起動中でスマホをいじることができない明が遮ってきた。
「持っていません。……ところで、その『すまほ』を繋いで何をしてるんですか?」
「ああ、あれはスマホを充電するためにコンセントと繋いでるんだ」
俺の答えにフィアの顔がキラキラと好奇心に染まっていく。
「おおぉぉー! これで『でんき』を溜めるんですね!」
「「……はい?」」
フィアの予想外の質問と反応に明と穂乃果の間の抜けた声がかぶる。
と思ったのも数秒か、ハッと何かに気が付いた穂乃果がこちらに不信の目を向けてきた。
「……ちょっと、フィアさんはご近所さんじゃなかったかしら?」
そのセリフに明も何かを思ったのか、俺ではなくフィアに視線を向けている。
「フィアさんの出身地って、本当はどこなんですか?」
「ちょっ――」
「ブレイブリス王国ですわ!」
なんとか止めようとするも努力空しくフィアに発言を許してしまう。というか急すぎて無理だった。さらに言えば口止めしておけばよかった。黙っていてくれるかどうかはわからないが。
フィアと言えば、自国に誇りを持っているのであろう、胸を張りながら出身国を口走っていた。
答えられてしまったが、何と言って誤魔化せばいいかさっぱり思いつかない。確かヨーロッパあたりの国の出身だと言ったような気がするが、もうどこだったか覚えていないので下手に口を出すと墓穴を掘る可能性もある。
「ブレイブリス……王国?
聞いたことないわね……。そんな国地球上にあったっけ……」
首をひねりながら考える穂乃果だがどうやら聞き覚えはないようだ。
「……なんか聞いたことあるような」
「――えぇっ!?」
だが明の言葉を聞いた穂乃果の叫び声には、なぜか不満気な感情が乗っている。そこは困惑とかじゃないのか。
「そんな国ないでしょ!」
「……なんで怒ってんのさ」
そんな穂乃果に不満気な明だったが、起動が終わったのか充電中のスマホの操作に意識を向けている。
「あはは、……まあいいんでない? どこの国でも」
乾いた笑いを浮かべながら話を終わらせようとする俺だったがどうやら無駄な努力だったようだ。
「あ!」
スマホを操作していた明が急に声を上げる。
そして視線を集めたついでとばかりにスマホの画面をこちらに向けて言い放つ。
「ほら、モンスターズワールドだよ!」
くそっ! お前もユーザーだったか!
「うおおおっ!」
「ひゃあぁぁーー!!」
「おっと」
「――何すんのよ!!」
バチーーン
なんだかよくわからないだろうが順に説明しよう。
最後に自室へと帰還した俺が勢いでフィアを突き飛ばし、
その先にいた明が前のめりに倒れ、
倒れた先にいた穂乃果が押し倒される形になり、
明がクッションになって倒れるまで時間のあったフィアを俺が抱き留め、
押し倒された穂乃果が明を殴ったというわけである。
そう、狭い俺の部屋にいきなり四人も現れればそれは仕方のないことなのだ。
「ちょっと、早くどきなさいよ!」
不可抗力で穂乃果に床ドンをして四つん這いになったままの明を蹴りつける穂乃果。
「ぐえっ、ちょっ、待っ……!」
涙目になりながら起き上がり周囲を見回すが、知っている部屋ではないが、知っている風景に思わず顔がにやけてきているようだ。
「……キモイ」
床に倒れたままで周囲をそれほど見回せない穂乃果が、さっきまで蹴られて涙目になっていた同級生のニヤけ具合に嫌悪感を現している。
だがしかし、起き上がった自分も同じ表情をしていることに気づいている様子はないようだったが。
何にしろ明は報われないキャラのようである。
「ここってどこです?」
「ここはマコトの部屋だよ」
ニヤつきが収まらない明にフィアがドヤ顔で返している。おっと、そういやまだフィアを抱き留めたままだった。
解放してやったのになぜ不満そうに振り返るんですかね?
「えーっと、誠さんの家はどこにあるんでしょう?」
「あー、さいたま市ですよ」
「そうなんですね。よかった……、変に遠いところじゃなくて」
ほうっと安心するように一息つくとポケットからスマホを取り出すが、「あっ」と声をあげてまたポケットに仕舞う。
電池切れてるのかな? 充電用のUSBケーブルなら腐るほどあるから貸してあげよう。
パソコンの横にある引き出しを開けて充電器とケーブルを二つずつ取り出すと、明と穂乃果に渡してやる。
「ほい、充電しとくといい」
「あ、ありがとうございます」
いそいそと机の上にある電源タップと自分のスマホを接続し、電源を入れる二人をじーっと見つめるフィア。
「マコト、あれは『すまほ』でしょうか?」
「そうだよ。……あれ? フィアさんはスマホ持ってないの?」
答えようとしたところを起動中でスマホをいじることができない明が遮ってきた。
「持っていません。……ところで、その『すまほ』を繋いで何をしてるんですか?」
「ああ、あれはスマホを充電するためにコンセントと繋いでるんだ」
俺の答えにフィアの顔がキラキラと好奇心に染まっていく。
「おおぉぉー! これで『でんき』を溜めるんですね!」
「「……はい?」」
フィアの予想外の質問と反応に明と穂乃果の間の抜けた声がかぶる。
と思ったのも数秒か、ハッと何かに気が付いた穂乃果がこちらに不信の目を向けてきた。
「……ちょっと、フィアさんはご近所さんじゃなかったかしら?」
そのセリフに明も何かを思ったのか、俺ではなくフィアに視線を向けている。
「フィアさんの出身地って、本当はどこなんですか?」
「ちょっ――」
「ブレイブリス王国ですわ!」
なんとか止めようとするも努力空しくフィアに発言を許してしまう。というか急すぎて無理だった。さらに言えば口止めしておけばよかった。黙っていてくれるかどうかはわからないが。
フィアと言えば、自国に誇りを持っているのであろう、胸を張りながら出身国を口走っていた。
答えられてしまったが、何と言って誤魔化せばいいかさっぱり思いつかない。確かヨーロッパあたりの国の出身だと言ったような気がするが、もうどこだったか覚えていないので下手に口を出すと墓穴を掘る可能性もある。
「ブレイブリス……王国?
聞いたことないわね……。そんな国地球上にあったっけ……」
首をひねりながら考える穂乃果だがどうやら聞き覚えはないようだ。
「……なんか聞いたことあるような」
「――えぇっ!?」
だが明の言葉を聞いた穂乃果の叫び声には、なぜか不満気な感情が乗っている。そこは困惑とかじゃないのか。
「そんな国ないでしょ!」
「……なんで怒ってんのさ」
そんな穂乃果に不満気な明だったが、起動が終わったのか充電中のスマホの操作に意識を向けている。
「あはは、……まあいいんでない? どこの国でも」
乾いた笑いを浮かべながら話を終わらせようとする俺だったがどうやら無駄な努力だったようだ。
「あ!」
スマホを操作していた明が急に声を上げる。
そして視線を集めたついでとばかりにスマホの画面をこちらに向けて言い放つ。
「ほら、モンスターズワールドだよ!」
くそっ! お前もユーザーだったか!
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