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第三章
モンスターズワールド -対価-
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腰を落ち着ける? つまり移住? え? 世界をまたいで?
「あ、いや、移住しろと言っているわけではない。別荘に遊びに来る感覚で構わない。もちろんこちらからの要請であるし住居など必要なものは用意しよう」
俺の戸惑いに慌てるようにして言葉を重ねるレオンハルト王。
いやむしろ願ったりかなったりと言いますか。そこまでしてもらっていいのかと思わなくもない。
このゲーム内に入れるようになってからはまだ、『大自然の風景』を生身で見ることはまだできていないので、今後もちょくちょく訪れる気ではいた。
とは言えさっきフィアから漏れた言葉が気になるな……。
魔境ってなんですかね? 険しくて人が踏み入ることができずモンスターも強力なものがうようよいそうな地域に使われそうな言葉ですよね。
あー、うん、現地の人には厳しいってことなのかな。そういえば俺もゲームの中でしか行ったことないし、生身で行くときついのかも。
そもそもゲーム中だとこの王都からアグリスの森まで三十分とかからず着くよね。リアルでそんな時間で着くとか、王都からそんな危険な森が目視できる距離にあることになるわけで……。
うん、もちろんそんな物は街周辺になかったな。ゲームとリアルは違うということかな。
「別荘……ですか。
いや、というかそこまでしてもらわなくても……」
思ったことが素直に出てしまったが、日本人気質なので仕方がない。
逆に恐縮しきりに縮こまってしまった俺にまたもや慌てるレオンハルト王。
めんどくさくてごめんなさい。
「ああ、もちろん我々にもメリットがある。むしろメリットがあるからこその提案だと思ってくれ」
むう。俺にそこまでの価値があるということか? まぁおみやげに持ってきたLEDライトはとても好評だったようだが……。
「メリットですか」
「そうだ。古来より世界を渡る者がいなかったわけではない。過去の文献にはそういった記述がされているものがあるし、事実七年前にも実在したのだ」
そういえばフィアが言ってたな。以前にも別世界に一度だけ連れて行ってもらったことがあるって……。
レオンハルト王の話をまとめると、そういった別世界からもたらされる知識や道具がこの国の発展に繋がる可能性があるとのことだ。
もちろん協力的でなく、むしろ襲い掛かってきたパターンもあったらしいが、現状はこうして話し合いの場を持てているということからその心配はしていないらしい。
と言っても持ち込んだ知識や道具で、国の経済がダメになるパターンもあるってわかってんのかな。いやさすがに国王だしそれはわかってると思いたい。
「過去に実在した人物というのは? コレと同じものを持ってたんでしょうか」
ふと気になって聞いてみる。俺と同じ魔法書を持っていたらしいが、同じ物なのだろうか。
またもや懐から出すとみせかけてアイテムボックスから魔法書を取り出しテーブルに置く。
「……これか。いや、私もあやつがどのような方法で世界を渡っていたのかは知らぬ。
……フィアはどうだ?」
そういえばフィアは見たことあるはずだったよな。連れて行ってもらったんだし。
今までに何度か何気なく使っていたが、フィアもこの魔法書について言及してきたことはなかった。
「さすがに七年前なので……、本だったのは覚えていますが、細かいところまでは……」
申し訳なさそうに呟くフィア。犬耳でもついていればしゅんと垂れているだろう。非常にかわいい。
「それはしょうがないね」
苦笑と共に魔法書を懐のアイテムボックスに仕舞う。
若干残念そうな表情を見せるレオンハルト王だが、無造作に置いておいてもロクなことにならないのは今までの出来事で学習している。
「七年前にいた人物はレイリア・リッテンハイムと言ってね。宮廷魔術師だったんだが……、いつもの定期交流で世界を渡ったあと、帰ってこなくなってね」
「そうでしたか……」
「彼女も相当な実力者だったが……、世界が変わると通じなくなる力もあるのだろう」
うーん、むしろ各世界で手に入れたスキルがどこの世界でも使えてチートじみてるんですが。
「それよりもだ」
考え込んだように見えた俺に話題を変えたかったのか、レオンハルト王が口調を変える。
「早速で悪いのだが……、このえるいーでぃーらいとというやつを、お主の世界で仕入れて持ち込むことは可能だろうか?」
あー、えーっと、そういうことですか。というか直接的ですね。解析して自分のものとするのかとも思ったけど。
「えーまあ可能ですけど……、私自身の資金にも限界があるので、そんなに大量には無理ですよ」
「ああ、できる限りで構わない。それに娘に聞いたところによれば、そなたの世界でも金は貴重品だとか。できればこちらの金貨で交換をお願いしたい」
おおう、異世界間貿易というやつか。……悪くないな。というかフィアめ、金の話なんていつの間に父親にしてたんだ。
国王と直接対面して何があるのかと警戒していたが、今じゃもうワクワクして仕方がない。
さて、金の換金方法はどうしようかな。
「わかりました。
……ところで、私は今後も直接レオンハルト王と取引をする形でいいのでしょうか?」
「あ、いや、移住しろと言っているわけではない。別荘に遊びに来る感覚で構わない。もちろんこちらからの要請であるし住居など必要なものは用意しよう」
俺の戸惑いに慌てるようにして言葉を重ねるレオンハルト王。
いやむしろ願ったりかなったりと言いますか。そこまでしてもらっていいのかと思わなくもない。
このゲーム内に入れるようになってからはまだ、『大自然の風景』を生身で見ることはまだできていないので、今後もちょくちょく訪れる気ではいた。
とは言えさっきフィアから漏れた言葉が気になるな……。
魔境ってなんですかね? 険しくて人が踏み入ることができずモンスターも強力なものがうようよいそうな地域に使われそうな言葉ですよね。
あー、うん、現地の人には厳しいってことなのかな。そういえば俺もゲームの中でしか行ったことないし、生身で行くときついのかも。
そもそもゲーム中だとこの王都からアグリスの森まで三十分とかからず着くよね。リアルでそんな時間で着くとか、王都からそんな危険な森が目視できる距離にあることになるわけで……。
うん、もちろんそんな物は街周辺になかったな。ゲームとリアルは違うということかな。
「別荘……ですか。
いや、というかそこまでしてもらわなくても……」
思ったことが素直に出てしまったが、日本人気質なので仕方がない。
逆に恐縮しきりに縮こまってしまった俺にまたもや慌てるレオンハルト王。
めんどくさくてごめんなさい。
「ああ、もちろん我々にもメリットがある。むしろメリットがあるからこその提案だと思ってくれ」
むう。俺にそこまでの価値があるということか? まぁおみやげに持ってきたLEDライトはとても好評だったようだが……。
「メリットですか」
「そうだ。古来より世界を渡る者がいなかったわけではない。過去の文献にはそういった記述がされているものがあるし、事実七年前にも実在したのだ」
そういえばフィアが言ってたな。以前にも別世界に一度だけ連れて行ってもらったことがあるって……。
レオンハルト王の話をまとめると、そういった別世界からもたらされる知識や道具がこの国の発展に繋がる可能性があるとのことだ。
もちろん協力的でなく、むしろ襲い掛かってきたパターンもあったらしいが、現状はこうして話し合いの場を持てているということからその心配はしていないらしい。
と言っても持ち込んだ知識や道具で、国の経済がダメになるパターンもあるってわかってんのかな。いやさすがに国王だしそれはわかってると思いたい。
「過去に実在した人物というのは? コレと同じものを持ってたんでしょうか」
ふと気になって聞いてみる。俺と同じ魔法書を持っていたらしいが、同じ物なのだろうか。
またもや懐から出すとみせかけてアイテムボックスから魔法書を取り出しテーブルに置く。
「……これか。いや、私もあやつがどのような方法で世界を渡っていたのかは知らぬ。
……フィアはどうだ?」
そういえばフィアは見たことあるはずだったよな。連れて行ってもらったんだし。
今までに何度か何気なく使っていたが、フィアもこの魔法書について言及してきたことはなかった。
「さすがに七年前なので……、本だったのは覚えていますが、細かいところまでは……」
申し訳なさそうに呟くフィア。犬耳でもついていればしゅんと垂れているだろう。非常にかわいい。
「それはしょうがないね」
苦笑と共に魔法書を懐のアイテムボックスに仕舞う。
若干残念そうな表情を見せるレオンハルト王だが、無造作に置いておいてもロクなことにならないのは今までの出来事で学習している。
「七年前にいた人物はレイリア・リッテンハイムと言ってね。宮廷魔術師だったんだが……、いつもの定期交流で世界を渡ったあと、帰ってこなくなってね」
「そうでしたか……」
「彼女も相当な実力者だったが……、世界が変わると通じなくなる力もあるのだろう」
うーん、むしろ各世界で手に入れたスキルがどこの世界でも使えてチートじみてるんですが。
「それよりもだ」
考え込んだように見えた俺に話題を変えたかったのか、レオンハルト王が口調を変える。
「早速で悪いのだが……、このえるいーでぃーらいとというやつを、お主の世界で仕入れて持ち込むことは可能だろうか?」
あー、えーっと、そういうことですか。というか直接的ですね。解析して自分のものとするのかとも思ったけど。
「えーまあ可能ですけど……、私自身の資金にも限界があるので、そんなに大量には無理ですよ」
「ああ、できる限りで構わない。それに娘に聞いたところによれば、そなたの世界でも金は貴重品だとか。できればこちらの金貨で交換をお願いしたい」
おおう、異世界間貿易というやつか。……悪くないな。というかフィアめ、金の話なんていつの間に父親にしてたんだ。
国王と直接対面して何があるのかと警戒していたが、今じゃもうワクワクして仕方がない。
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