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第四章
転生者は異世界で何を見る? -接触?-
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さすがに二十年も前だと参考にならないんじゃねーだろうか。
いやまぁ、例え同じ方法で来られたとしても……ってダメだ。セフィルがランクAだから引いたんだったか。
ランクFの俺たちに同じ対処法が使えるわけがない。逆に油断してくれるだろうから、隙を突くことはできるだろうが……。
「なんじゃい。……まさかお主らもあヤツに目を付けられておるのか?」
思わず考え込んでしまった俺にピンと来てしまったのだろうか。セフィルが見事に言い当ててきた。
「あー、うん。……まあそんなところだ」
「そうか……」
「「なんだって!?」」
神妙な表情で両腕を組み目を閉じるセフィルと異なり、男二人はテーブルに身を乗り出して興奮していた。
「それは厄介じゃな」
うーん。なんにしろ力押しで返せばいいか。搦手で来られたとしても、その場を力押しで返せば相手の鼻を明かせられるだろう。
その後の立場が悪くなろうが逃げれば関係ない。
セフィルが言葉とは正反対に口元をニヤリとさせるが、こいつ絶対面白がってるだろ。さっきまで無表情だったくせに。
……まぁ二十年前とは言え、手口がひとつわかっただけでもよしとするか。
「そういうことなら……、特に瑞樹は一人で街をウロウロしないように気を付けろよ」
「あ……、うん」
話を振られるとは思ってなかったのか、隣の男から離れるように俺に近い位置でチビチビと飲んでいた瑞樹が、一拍を置いて反応する。
「えー、マコトー、私はー?」
一方名前の挙がらなかったフィアは、唇を尖らせたまま俺の服の裾を引っ張ってぶー垂れている。
「もちろんフィアも俺から離れるんじゃないぞ」
酔いが回っているせいかすでに多少乱れている髪だったが、気にせずにそのまま頭をわしゃわしゃと撫でてやる。
「えへへ」
それが嬉しかったのか、目を細めて気持ちよさそうに笑うと、椅子ごとこちらにすり寄ってきて腕を絡めてきた。
なんかもう性格が変わってるな。……しかしこれはコレで破壊力抜群だ。腕に感じる柔らかい感触をできるだけ意識しないように努める。
そんな二人の様子にこのままではまずいと思ったのか、男二人がアピールするように肉体を主張するようにポーズを取り。
「なんなら俺たちが!」
「エスコートしてやるぜ!」
声をそろえて自信満々で宣言してきた。
「えー、いらなーい」
「……遠慮しておきます」
そしてそれをあっさりと躊躇いもなく断るフィアと瑞樹。まぁそんなことは男二人に対する態度を見ていればわかるのだが。
「「……なん……だと?」」
「諦めろ。バカどもが」
アピールした姿勢を変えずにそのまま固まる男ども。そんな二人にセフィルからも無慈悲な言葉が掛かるのだった。
それから二日ほど、酒場を巡って情報収集を行った。
住民からは貴族至上主義だとかちらほら聞いた通りだったが、酒場の冒険者たちからの評判もよくなかった。
それはまぁ、端的に冒険者の身分が関係している。
住民が領主と直接的に接触することはないが、冒険者ともなればどうも別のようだ。ギルドを通して領主からの依頼も出ることがあるので、一般住民より接触が多いのだろう。
そしてその冒険者ともなれば平民出身がほとんどだ。たまに貴族出身の物好きもいるらしいが、そういうのは例外だ。
報酬の出し渋りなどはしないらしいが……、やはり見下されて気分がいいものではない。
……それにしても。
「はぁ……。そろそろ仕掛けてこないかな……。これ以上は情報も集まりそうもないし」
そうなのだ。
そろそろ頭打ちになった感があって、やることがなくなってきたのだ。
魔導ギアの運転も慣れてきたし、今日仕掛けてこなかったらこのまま帰ってしまおうかな。
うん、なんかそれでもいい気がしてきた。正直ちょっと飽きてきたし……。
「もしかしてアンタらか? ここの領主のことをちょろちょろと嗅ぎまわってんのは」
三人で昼ご飯をつつきながら、盛大にため息を吐き出したところで声を掛けてきたのは、半ばどうでもよくなりかけてきたときだった。
「ん?」
声のした方を見やると、そこにいたのは中肉中背で目つきの悪い、冒険者風の男が立っていた。
「そうだけど、そういうアンタは誰だ?」
周囲を見回してみるがどうも一人らしく、周りに仲間らしい人物は見られない。
領主のことを敬称を付けずに呼ぶあたり、向こう側の人間のようにも見えないが。
しかしまぁ、念のために鑑定はしとくか。
――――――――――――――――――
名前:ドルセル・ラグラローズ
種族:人族
性別:男
年齢:32
職業:レンジャー Lv32
Lv:40
HP:4343/4343
MP:1934/2032
STR:745
VIT:254
AGI:1322
INT:322
DEX:965
LUK:56
特殊スキル:
【短剣術】【投擲術】【気配察知】
【隠密】【罠察知】【俊敏上昇補正】
【水魔法】
称号:
【外道】
――――――――――――――――――
「オレはドルセルってんだ。Bランクの冒険者をやってる」
自分で聞いておきながらなんだが、相手の自己紹介はスルーしてステータスを確認する。
……なかなかの実力者だな。今まで見てきた中では一番できそうだ。
だけどこいつも【外道】って称号かよ。前に襲ってきたやつみたいに【殺人】がないだけマシだが。
それにしもてBランクの冒険者か……。
「まぁ、要件は簡単だ。ちょっと忠告をしに来たんだ」
「……忠告?」
訝しげに相手を見やるが、ドルセルは気にした風もなく当たり前とでも言うように頷いているだけだ。
「――これ以上コソコソと領主を嗅ぎまわるのは止めておいたほうがいい」
いやまぁ、例え同じ方法で来られたとしても……ってダメだ。セフィルがランクAだから引いたんだったか。
ランクFの俺たちに同じ対処法が使えるわけがない。逆に油断してくれるだろうから、隙を突くことはできるだろうが……。
「なんじゃい。……まさかお主らもあヤツに目を付けられておるのか?」
思わず考え込んでしまった俺にピンと来てしまったのだろうか。セフィルが見事に言い当ててきた。
「あー、うん。……まあそんなところだ」
「そうか……」
「「なんだって!?」」
神妙な表情で両腕を組み目を閉じるセフィルと異なり、男二人はテーブルに身を乗り出して興奮していた。
「それは厄介じゃな」
うーん。なんにしろ力押しで返せばいいか。搦手で来られたとしても、その場を力押しで返せば相手の鼻を明かせられるだろう。
その後の立場が悪くなろうが逃げれば関係ない。
セフィルが言葉とは正反対に口元をニヤリとさせるが、こいつ絶対面白がってるだろ。さっきまで無表情だったくせに。
……まぁ二十年前とは言え、手口がひとつわかっただけでもよしとするか。
「そういうことなら……、特に瑞樹は一人で街をウロウロしないように気を付けろよ」
「あ……、うん」
話を振られるとは思ってなかったのか、隣の男から離れるように俺に近い位置でチビチビと飲んでいた瑞樹が、一拍を置いて反応する。
「えー、マコトー、私はー?」
一方名前の挙がらなかったフィアは、唇を尖らせたまま俺の服の裾を引っ張ってぶー垂れている。
「もちろんフィアも俺から離れるんじゃないぞ」
酔いが回っているせいかすでに多少乱れている髪だったが、気にせずにそのまま頭をわしゃわしゃと撫でてやる。
「えへへ」
それが嬉しかったのか、目を細めて気持ちよさそうに笑うと、椅子ごとこちらにすり寄ってきて腕を絡めてきた。
なんかもう性格が変わってるな。……しかしこれはコレで破壊力抜群だ。腕に感じる柔らかい感触をできるだけ意識しないように努める。
そんな二人の様子にこのままではまずいと思ったのか、男二人がアピールするように肉体を主張するようにポーズを取り。
「なんなら俺たちが!」
「エスコートしてやるぜ!」
声をそろえて自信満々で宣言してきた。
「えー、いらなーい」
「……遠慮しておきます」
そしてそれをあっさりと躊躇いもなく断るフィアと瑞樹。まぁそんなことは男二人に対する態度を見ていればわかるのだが。
「「……なん……だと?」」
「諦めろ。バカどもが」
アピールした姿勢を変えずにそのまま固まる男ども。そんな二人にセフィルからも無慈悲な言葉が掛かるのだった。
それから二日ほど、酒場を巡って情報収集を行った。
住民からは貴族至上主義だとかちらほら聞いた通りだったが、酒場の冒険者たちからの評判もよくなかった。
それはまぁ、端的に冒険者の身分が関係している。
住民が領主と直接的に接触することはないが、冒険者ともなればどうも別のようだ。ギルドを通して領主からの依頼も出ることがあるので、一般住民より接触が多いのだろう。
そしてその冒険者ともなれば平民出身がほとんどだ。たまに貴族出身の物好きもいるらしいが、そういうのは例外だ。
報酬の出し渋りなどはしないらしいが……、やはり見下されて気分がいいものではない。
……それにしても。
「はぁ……。そろそろ仕掛けてこないかな……。これ以上は情報も集まりそうもないし」
そうなのだ。
そろそろ頭打ちになった感があって、やることがなくなってきたのだ。
魔導ギアの運転も慣れてきたし、今日仕掛けてこなかったらこのまま帰ってしまおうかな。
うん、なんかそれでもいい気がしてきた。正直ちょっと飽きてきたし……。
「もしかしてアンタらか? ここの領主のことをちょろちょろと嗅ぎまわってんのは」
三人で昼ご飯をつつきながら、盛大にため息を吐き出したところで声を掛けてきたのは、半ばどうでもよくなりかけてきたときだった。
「ん?」
声のした方を見やると、そこにいたのは中肉中背で目つきの悪い、冒険者風の男が立っていた。
「そうだけど、そういうアンタは誰だ?」
周囲を見回してみるがどうも一人らしく、周りに仲間らしい人物は見られない。
領主のことを敬称を付けずに呼ぶあたり、向こう側の人間のようにも見えないが。
しかしまぁ、念のために鑑定はしとくか。
――――――――――――――――――
名前:ドルセル・ラグラローズ
種族:人族
性別:男
年齢:32
職業:レンジャー Lv32
Lv:40
HP:4343/4343
MP:1934/2032
STR:745
VIT:254
AGI:1322
INT:322
DEX:965
LUK:56
特殊スキル:
【短剣術】【投擲術】【気配察知】
【隠密】【罠察知】【俊敏上昇補正】
【水魔法】
称号:
【外道】
――――――――――――――――――
「オレはドルセルってんだ。Bランクの冒険者をやってる」
自分で聞いておきながらなんだが、相手の自己紹介はスルーしてステータスを確認する。
……なかなかの実力者だな。今まで見てきた中では一番できそうだ。
だけどこいつも【外道】って称号かよ。前に襲ってきたやつみたいに【殺人】がないだけマシだが。
それにしもてBランクの冒険者か……。
「まぁ、要件は簡単だ。ちょっと忠告をしに来たんだ」
「……忠告?」
訝しげに相手を見やるが、ドルセルは気にした風もなく当たり前とでも言うように頷いているだけだ。
「――これ以上コソコソと領主を嗅ぎまわるのは止めておいたほうがいい」
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