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不機嫌であることを全身で表現しながらエドワードは返事をした。カトリーナが何をしても面白がり余裕の表現でいる彼が負の感情をあらわするのを初めて見た。原因はおそらく平民にかまけているカトリーナだ。
シドは何を言って震えて立ち上がろうとしない平民にしびれを切らした様で抱き上げると、カトリーナは眉をよせた。しかし穏やかな笑顔でシドがカトリーナに二言三言話すと納得したようであった。
シドニー公爵家の敷地内にある広場は、公爵家専属の騎士団が訓練をしている。アルベルトの師も騎士団の一人であるためカトリーナも良く出入りをしている。しかし、本日はカトリーナだけはなく王太子エドワードが来たことに全員が訓練をやめて跪いた。
遠くの方から初老の男が全力で走ってくると、カトリーナとエドワードの前に跪き頭を下げた。
「団長さん。少し広場を借りたいのですがいいですか?」
「勿論、構いません」
「マルス様が私の指導をしてくれるそうです」
「マルス様……、マルス・エリクソン様でございますか」
団長は頭を下げ表情が見えないが、感動しているようであった。
「差し支えなければ、見せて頂けますでしょうか」
「構いませんよ」
カトリーナが笑顔で許可をすると、訓練をしている団員が全員端によった。
騎士団から少し離れた所にテーブルが用意され、1つにはエドワードが足を組んで座った。そこから数メートル離れて位置にもうひとテーブルあり平民が小さくなって座っていた。身体は震わし不安そうな顔をしている。
広場に到着した時、カトリーナはエドワードに平民を話し相手にどうかと進めた。
「なぜ、私が平民と話をしなくてはならない?」
エドワードが不機嫌そうな顔をすると、カトリーナは首を傾げた。王族に、平民と会話をするように進めれば不機嫌なるのは当たり前だ。しかし、それがカトリーナは理解できないようであった。
公爵令嬢として礼儀作法は学んでいる彼女分からないはずがない。
あの平民がカトリーナにとって特別なのだろう。
「彼女の瞳をご覧になりましたよね」
「あぁ、緑とは珍しいな。だが、それがどうしたと言うのだ」
エドワードはシドに抱えられている平民を睨みつけた。その冷たい瞳に平民は硬直した。それを見てすぐに彼女に駆け寄ろうとしたカトリーナの腕をエドワードはつかみ止めた。
「さっさと、始めろ。時間は有限だ。それともマルスが相手で怖気づいたか」掴んでいる腕を引き、カトリーナと目を合わせえるとエドワードはニヤリと笑った。「まぁ、公爵家のお嬢様なら仕方ないか」
「……」
カトリーナは眉を潜めるとエドワードの手を振り払い、無言で広場にいるマルスの元へ向かった。
「よろしくお願いいたします」
不満そうな顔に歩いていたカトリーナだがマルスの前に聞くと気持ちを切り替え真剣なまなざしを向けた。
「よろしくお願いいたします」
マルスの表情は変わらず口だけが動いた。常に微笑んでいるシドとは異なった印象がある。
お互いに持っているのは訓練に使う木製の剣だ。
カトリーナは真剣でも構わないと言ったがエドワードが許さなかった。
しばらくは様子を見るためかマルスは剣を下げたまま、カトリーナの攻撃をかわしていた。カトリーナはいくら、攻めても当たらない事に次第にイライラとし始めた。感情が高ぶる事によりカトリーナの長所である速度が落ち、剣の動きも雑になった。
マルスは隙をつき、剣の柄でカトリーナの手を叩いた。彼女は剣を落し、それを拾おうとした瞬間マルトの剣が襲ってきた。後方に飛び間一髪でさけられたがカトリーナは剣を失った。
素早さはカトリーナの方が勝っているが、身長、筋力、リーチそして経験。どれも勝てない。
焦りと疲労が感覚を更に鈍らせた。
とうとう、地に膝をつきカトリーナは動けなくなった。それでも負けまいと、見下ろすマルスを睨みつけていた。
「素晴らしい動きだと思いますが……」
マルスがカトリーナの欠点と改善方法を話し始めると、彼女は目を大きくした。さっきまでの悔しそうな表情とは違い、期待に満ちた目をしていた。
シドは何を言って震えて立ち上がろうとしない平民にしびれを切らした様で抱き上げると、カトリーナは眉をよせた。しかし穏やかな笑顔でシドがカトリーナに二言三言話すと納得したようであった。
シドニー公爵家の敷地内にある広場は、公爵家専属の騎士団が訓練をしている。アルベルトの師も騎士団の一人であるためカトリーナも良く出入りをしている。しかし、本日はカトリーナだけはなく王太子エドワードが来たことに全員が訓練をやめて跪いた。
遠くの方から初老の男が全力で走ってくると、カトリーナとエドワードの前に跪き頭を下げた。
「団長さん。少し広場を借りたいのですがいいですか?」
「勿論、構いません」
「マルス様が私の指導をしてくれるそうです」
「マルス様……、マルス・エリクソン様でございますか」
団長は頭を下げ表情が見えないが、感動しているようであった。
「差し支えなければ、見せて頂けますでしょうか」
「構いませんよ」
カトリーナが笑顔で許可をすると、訓練をしている団員が全員端によった。
騎士団から少し離れた所にテーブルが用意され、1つにはエドワードが足を組んで座った。そこから数メートル離れて位置にもうひとテーブルあり平民が小さくなって座っていた。身体は震わし不安そうな顔をしている。
広場に到着した時、カトリーナはエドワードに平民を話し相手にどうかと進めた。
「なぜ、私が平民と話をしなくてはならない?」
エドワードが不機嫌そうな顔をすると、カトリーナは首を傾げた。王族に、平民と会話をするように進めれば不機嫌なるのは当たり前だ。しかし、それがカトリーナは理解できないようであった。
公爵令嬢として礼儀作法は学んでいる彼女分からないはずがない。
あの平民がカトリーナにとって特別なのだろう。
「彼女の瞳をご覧になりましたよね」
「あぁ、緑とは珍しいな。だが、それがどうしたと言うのだ」
エドワードはシドに抱えられている平民を睨みつけた。その冷たい瞳に平民は硬直した。それを見てすぐに彼女に駆け寄ろうとしたカトリーナの腕をエドワードはつかみ止めた。
「さっさと、始めろ。時間は有限だ。それともマルスが相手で怖気づいたか」掴んでいる腕を引き、カトリーナと目を合わせえるとエドワードはニヤリと笑った。「まぁ、公爵家のお嬢様なら仕方ないか」
「……」
カトリーナは眉を潜めるとエドワードの手を振り払い、無言で広場にいるマルスの元へ向かった。
「よろしくお願いいたします」
不満そうな顔に歩いていたカトリーナだがマルスの前に聞くと気持ちを切り替え真剣なまなざしを向けた。
「よろしくお願いいたします」
マルスの表情は変わらず口だけが動いた。常に微笑んでいるシドとは異なった印象がある。
お互いに持っているのは訓練に使う木製の剣だ。
カトリーナは真剣でも構わないと言ったがエドワードが許さなかった。
しばらくは様子を見るためかマルスは剣を下げたまま、カトリーナの攻撃をかわしていた。カトリーナはいくら、攻めても当たらない事に次第にイライラとし始めた。感情が高ぶる事によりカトリーナの長所である速度が落ち、剣の動きも雑になった。
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