女装彼氏〜めちゃくちゃモテる女装男子をモノにするまで〜

26

公園を見渡すと河沼一香がいなくなっていた。木山恵が慌てている理由が分かった。
「本当に彼女以外興味ないだね」
分かりづらかった木山恵がなんとなく見えた瞬間だった。
ポツンと一人公園に取り残された悠は、スマートフォンで正樹の位置を確認した。彼は学校から移動してないようで安心すると公園を出て帰宅した。
自宅に入ると、いつもと違う感覚に襲われた。ベッドを見ると正樹に抱かれた事を鮮明に思い出した。股間のモノが少し大きくなり恥ずかしくなった。
悠は鏡の前に立つと履いているスカートたくし上げた。するとレースのついた女性物の下着の先端が湿っていた。悠はそっと自分のモノに触れた。
「ふぅ」
なぜると下着のシミがジワリと広がった。
「ま、ささ……くん」
　悠は正樹に触られたのを思い出し、自分の指を唾液でたっぷり濡らすと下着をずらして後ろの穴に触れた。
「はぁぁ……」
手を動かしているうちに立っているのが辛くなり、その場に座ると大きく足を広げた。完全に勃起したモノが下着からはみ出ている。ソレが触りたくなったが悠は我慢して服の中に手をいれると乳首に触れた。
「はぅ」
立ち上がった乳首は敏感になっていた。触るだけで身体の電気が走った。後ろをいじっている指が一本だけでは足りず増やして腰を動かした。
鏡にはあられもない姿が映っていた。そんな自分を『可愛い』といって抱いてくれた正樹の顔を思い出すとイってしまった。
「はぅ……」
気持ち良かったが、正樹とした時の幸福感を得られなかった。また彼に抱いてほしくてたまらなかった。こんなにも正樹を求める身体に驚いた。
「初めてだったのに……」
シャワーを浴びると、目の前の鏡に映った自分の姿を見た。化粧の落ちた顔に、筋肉質の身体、股間の陰茎を見れば女には見えない。
化粧と服それに髪型で誤魔化している。
髭だって生える……。
悠は自分の顎に微かに生えた毛を触りながらため息をつくとそれを剃った。
正樹といた日は幸せだったが身なりを気遣うのが大変だった。彼が何かに気をとられている隙に髭を剃り化粧を直した。
「恋人になったけど……。一緒には住めないよね」
男だと知った上で付き合っているが、幻滅されたくはなかった。
髪を乾かしてポニーテールにすると、Ｔシャツと短パンに着替えた。もう家からでないからと油断していた。その時……。