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ウサギ耳を切りたいルイ

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 話がそれすぎたため、ウサギ耳の解除方法の話題に戻す。

 ルカの話しているとどんどん話題がそれる。それでルカと会話している時間が長くなるのは大歓迎である。しかし、外は真っ黒になっているためそんなに時間的余裕があるわけではない。
 
 解除魔法陣はわからないならば、ウサギ耳の魔法陣について検証しなくてはならない。しかし僕は魔法陣をないがしろにしていたため構造がよくわからないからルカに聞いた。 

 話を聞けばどうやら以前同じ魔法陣を失敗しているようである。

 その時は殺したらしい消えたらしい。ルカが殺したという事に驚いた。人見知りなルカはよく庭で虫や鳥と一緒にいることが多かったため生き物が好きなのだと思った。

 そんなルカが”気持ち悪いの”というからにはとんでものない化け物が魔法陣から出てきたのかも知れない。

  ”気持ち悪いの”というのを想像したら寒気がした。そして自分のウサギ耳もその”気持ち悪いの”なってしまうのではないかと思うと顔が青ざめた。
 
 ルカが喜んで見ていることが今はまだ“気持ち悪いの”ではないのであろう。

 切ってた方がいい。

 覚悟を決めて、ルカの名前を呼ぶと心あらずであった。何度か呼んでやっと気づいてくれたのはいい。
 しかし、気づいたルカの”あ、忘れてた”発言は残念に思った。

 本当に自由である。

 改めウサギ耳の切断を提案すると、ルカは僕の身体を気遣い否定した。
 僕自身を心配してくれるのはとても嬉しかった。ルカの中が僕でいっぱいになるならいくらでも僕の身体が傷ついても構わない。しかし、ルカは僕を過大評価しているようだ。ルカは僕がルカと同じように魔法陣が使用できると思っているようである。違うことを説明するとひどく驚いていた。

 また、家庭教師の入れ知恵か。

 アイツらを思い出し自分の中で黒ものがモヤモヤと出てきた所でルカがニヤニヤしながら自分を見てる事に気づいた。疑問を投げかけると僕の事が”可愛い”というのだ。黒いモヤなんてどこかへ行ってしまった。
 
 嬉しくてそれが表情として出てしまう。
 
 ウサギ耳をつけているおかげかもしれないがそれでもルカに好評かされるのはとても嬉しい。
 
 更に魔法陣について聞かれたがそれについては知らない。だけど、ルカが知りたいなら一緒に調べたいし考えたいという思いが強くなる。
 
 もう一度頭の中で魔法陣について整理する。細かく設定を作ることでその通りの現象を起こすことができるようである。それならば、ウサギ耳の細かい設定を1つ1つ消していけばいいのだ。ウサギだから成分の1つはたんぱく質だ。タンパク質を溶かす性質のはアルカリ性だ。
 
 アルカリ性といえば、たしか土から重曹成分を取ろうとして水に溶かして炭酸ガスを注入したものが倉庫にあったはずである。でもそれだと弱いいもする。あとウサギ耳の成分は…

 僕が考えた物質をルカに伝えるとあっという間にウサギ耳はなくなった。無事解決してほっとする。
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