88 / 146
映像魔法陣
しおりを挟む
テーブルにいっぱいの食事が並んでいる。先ほど本題に入ろうとしたら夕食が届いたのである。今回の話は侍女に聞かせるわけにいかないので食事を受け取るとすぐに退室してもらった。ルイと二人の食事はテーブルいっぱいに並べることができるから好きだ。いつもの少しずつ料理が出てくるスタイルもいいが、好きな物を自分のタイミングで食べたいと思う。しかし、今日の料理はいつもより甘いものが多い。全体の四分の一を甘味がしめている。
不思議の思いルイの顔の方を見て確認した。
「僕は魔法陣発動するとお腹が空くのだけど、甘い方が食べる量が少なくてすむんだよ」
そう言って一枚の魔法陣の紙を取り出すと発動した。すると魔法陣の中に映像が浮かんだ。映像魔法陣だ。
映像を見せる意味が分からなかったが、とりあえず映し出された物をみる事にはした。ルイは発動後すぐにクッキーを口にいれた。彼は魔法陣を発動すると食欲が止まらなくなるのは以前検証済みである。
映像に映っているのは牢獄であった。牢獄の中に人影が見えるが後ろを向いて座り込んでいるため顔が見えない。しかし、ハリー・ナイトの裁判の話をしていたのだからその流れからその人物はハリー・ナイトではないかと思った。ルイに確認をとると彼は頷いた。そして一緒に映像をみる。
「これ、なんで映像が揺れているの」
動画であるため動いているのは分かるが、不自然に左右上下に揺れているのだ。まるでカメラ自体が動いているようである。
「衛兵の背中に動画魔法陣を貼ったからだよ」
動画魔法陣とは映像魔法陣と対になるものであり、カメラの役割をしている。
更に、焼き菓子を口に入れながら不自然な映像の動きの説明をした。
確かに私たちは安易に牢獄に行くことができないので様子を確認するならその方法が手っ取り早いと思う。それが分かるが背中に貼ったという事は、衛兵が牢を背にしていることになる。犯罪者に背を向ける意味がわかならない。
常に左右上下に揺れていた画像であるが、当然大きく動き出した。おそらく衛兵が移動したのだ。そしてその動きはしばらくして止まった。衛兵の移動が終了したいのだろう。映像魔法陣にはハリー・ナイトが投獄されている場所とは違う牢を映し出されていた。
「あ、移動しちゃったね」
ルイはまた焼き菓子を口にいれると映像魔法陣をとめて新たな魔法陣の紙を出すと発動した。その魔法陣の中には、さほどと異なる角度からハリー・ナイトが映し出されている。
どうやら、衛兵は何人かで場所を移動しながら警備をしているようである。
じっと映像を見ていると、ハリー・ナイトの動きにひっかかりを感じた。壁を向いて座って、手を床に向けているようだ。そしてそこが時々光る。あの光り方は恐らく魔法陣だ。
ハリー・ナイトは王族ではない。なぜ魔法陣が使えるのだ。
不思議の思いルイの顔の方を見て確認した。
「僕は魔法陣発動するとお腹が空くのだけど、甘い方が食べる量が少なくてすむんだよ」
そう言って一枚の魔法陣の紙を取り出すと発動した。すると魔法陣の中に映像が浮かんだ。映像魔法陣だ。
映像を見せる意味が分からなかったが、とりあえず映し出された物をみる事にはした。ルイは発動後すぐにクッキーを口にいれた。彼は魔法陣を発動すると食欲が止まらなくなるのは以前検証済みである。
映像に映っているのは牢獄であった。牢獄の中に人影が見えるが後ろを向いて座り込んでいるため顔が見えない。しかし、ハリー・ナイトの裁判の話をしていたのだからその流れからその人物はハリー・ナイトではないかと思った。ルイに確認をとると彼は頷いた。そして一緒に映像をみる。
「これ、なんで映像が揺れているの」
動画であるため動いているのは分かるが、不自然に左右上下に揺れているのだ。まるでカメラ自体が動いているようである。
「衛兵の背中に動画魔法陣を貼ったからだよ」
動画魔法陣とは映像魔法陣と対になるものであり、カメラの役割をしている。
更に、焼き菓子を口に入れながら不自然な映像の動きの説明をした。
確かに私たちは安易に牢獄に行くことができないので様子を確認するならその方法が手っ取り早いと思う。それが分かるが背中に貼ったという事は、衛兵が牢を背にしていることになる。犯罪者に背を向ける意味がわかならない。
常に左右上下に揺れていた画像であるが、当然大きく動き出した。おそらく衛兵が移動したのだ。そしてその動きはしばらくして止まった。衛兵の移動が終了したいのだろう。映像魔法陣にはハリー・ナイトが投獄されている場所とは違う牢を映し出されていた。
「あ、移動しちゃったね」
ルイはまた焼き菓子を口にいれると映像魔法陣をとめて新たな魔法陣の紙を出すと発動した。その魔法陣の中には、さほどと異なる角度からハリー・ナイトが映し出されている。
どうやら、衛兵は何人かで場所を移動しながら警備をしているようである。
じっと映像を見ていると、ハリー・ナイトの動きにひっかかりを感じた。壁を向いて座って、手を床に向けているようだ。そしてそこが時々光る。あの光り方は恐らく魔法陣だ。
ハリー・ナイトは王族ではない。なぜ魔法陣が使えるのだ。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
201
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる