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男性
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侍女のサラは私をみるとにこりと微笑んでくれた。彼女の笑顔は初めてみたかもしれない。笑えば可愛い方だと思う。
「騎士なんですか」
「はい」
恐る恐る私が質問すると即答した。さまざまな事実に頭が追い付いてこない。
だだ、今ここにいるのがいつものオドオドしたサラではないことははっきり言える。
ルイの顔を見るとニコリと笑顔で返された。いや、笑っている場合ではない。どんな理由があろうと人に切りかかってはいけない。ましては女性に対して……。
ルイって何かあるとすぐに切りかかるので危ない人ではないかと思った。
「でも……ルイ、女性に切りかかるのは」
以前、私がおじさんの部屋から出て当たり散らす様に剣を振っていたら突然切りかかってきた。あの時は私も抜刀していた。
しかし、今回はいくら騎士と言っても無防備な女性であった。結果的にはその心配は無用であった。男性と同じ試験を受けて騎士になるのだから当たり前である。しかし、ルイに一言いいたかった。やっぱり女性には優しくしてほしい。
「サラは男だよ。サラメンテ・ジョーンズが彼の名前だよ」
驚きのあまり言葉を失った。そしてサラの上から下までじっくりと見た、にこにこと笑い頭を下げるサラはやはり女性にしか見えない。侍女の服もとてもよく似合っている。これが男性というならば世の中の女性は落ち込んでしまう。
「女性しか見えないでしょ」
私があまりにサラを見すぎたため、茶化すようにルイが声を掛けてきた。面白いと思われていると分かっていても大きく頷いた。
だって本当に女性にしか見えない。股間を確認したいくらいだ。
「じゃあね」
ルイはニヤニヤ笑いながら魔法陣の書いた紙を取り出した。あれは無効化魔法陣である。つまりサラには何かしらの魔法が掛かっているということになる。城で魔法陣を使えるのは、私たちとアーサーしかいないのだから掛けたのはアーサーであろう。
ルイはサラの側に行き、魔法陣の紙をサラに張り付けると発動した。
すると、みるみるうちにサラの姿が変化していく。背が今より20センチ以上伸びいく。髪の色は金髪のままであるが後ろで束ねた髪はなくなり、その変わり刈り上げられた髪が現れる。手は以前のサラの倍はありそうなほどしっかり筋肉がついている。肩幅も広くなりどこからどう見ても男なのだが、服は変わっていないのだ。
つまり170センチを超える高身長の筋肉質な男性が女性用の侍女服を着ている。よく芸人がしている似合わない女装だ。
「ルカ、わかった? 全部誰かさんの魔法だよ」
顔だけ振り向いてルイは私に話しかけてきた。ルイの言葉に頷いたがサラから目を離す事ができない。侍女服を着ており滑稽であるが整えられた髪に引き締まった筋肉。年齢は三十代半くらいだ。美形ではないが落ち着いた雰囲気は惹かれるものがある。
「ルカ」
名前を呼ばれ慌ててルイに返事をすると、彼は眉を寄せて「魅入っていたのか」と言われた。素直に好みである事は伝えた。そして、サラの素晴らしい筋肉について語るとサラは丁寧にお辞儀をしてお礼を言った。
そんなサラに「騎士の制服で会いたい」と伝えると承諾してくれた。楽しみで顔がニヤけるのを抑える。
「筋肉」
ボソリとつぶやきながらルイは自分の腕を触っている。あまりにサラの筋肉を褒めたためルイは落ち込んでしまったようだ。
私はルイのそばに行き腕に触れた。
「これからだよ」
そう言うと、ルイはとても嬉しそうに笑い「期待していて」と気合いをいれていた。ルイも男の子だから筋肉は憧れるよね。
その時、自分が男である事を思い出した。ルカは美しい顔をしているから理想のマッチョ美中年が作れる。このことに気付くと心がおどった。
「騎士なんですか」
「はい」
恐る恐る私が質問すると即答した。さまざまな事実に頭が追い付いてこない。
だだ、今ここにいるのがいつものオドオドしたサラではないことははっきり言える。
ルイの顔を見るとニコリと笑顔で返された。いや、笑っている場合ではない。どんな理由があろうと人に切りかかってはいけない。ましては女性に対して……。
ルイって何かあるとすぐに切りかかるので危ない人ではないかと思った。
「でも……ルイ、女性に切りかかるのは」
以前、私がおじさんの部屋から出て当たり散らす様に剣を振っていたら突然切りかかってきた。あの時は私も抜刀していた。
しかし、今回はいくら騎士と言っても無防備な女性であった。結果的にはその心配は無用であった。男性と同じ試験を受けて騎士になるのだから当たり前である。しかし、ルイに一言いいたかった。やっぱり女性には優しくしてほしい。
「サラは男だよ。サラメンテ・ジョーンズが彼の名前だよ」
驚きのあまり言葉を失った。そしてサラの上から下までじっくりと見た、にこにこと笑い頭を下げるサラはやはり女性にしか見えない。侍女の服もとてもよく似合っている。これが男性というならば世の中の女性は落ち込んでしまう。
「女性しか見えないでしょ」
私があまりにサラを見すぎたため、茶化すようにルイが声を掛けてきた。面白いと思われていると分かっていても大きく頷いた。
だって本当に女性にしか見えない。股間を確認したいくらいだ。
「じゃあね」
ルイはニヤニヤ笑いながら魔法陣の書いた紙を取り出した。あれは無効化魔法陣である。つまりサラには何かしらの魔法が掛かっているということになる。城で魔法陣を使えるのは、私たちとアーサーしかいないのだから掛けたのはアーサーであろう。
ルイはサラの側に行き、魔法陣の紙をサラに張り付けると発動した。
すると、みるみるうちにサラの姿が変化していく。背が今より20センチ以上伸びいく。髪の色は金髪のままであるが後ろで束ねた髪はなくなり、その変わり刈り上げられた髪が現れる。手は以前のサラの倍はありそうなほどしっかり筋肉がついている。肩幅も広くなりどこからどう見ても男なのだが、服は変わっていないのだ。
つまり170センチを超える高身長の筋肉質な男性が女性用の侍女服を着ている。よく芸人がしている似合わない女装だ。
「ルカ、わかった? 全部誰かさんの魔法だよ」
顔だけ振り向いてルイは私に話しかけてきた。ルイの言葉に頷いたがサラから目を離す事ができない。侍女服を着ており滑稽であるが整えられた髪に引き締まった筋肉。年齢は三十代半くらいだ。美形ではないが落ち着いた雰囲気は惹かれるものがある。
「ルカ」
名前を呼ばれ慌ててルイに返事をすると、彼は眉を寄せて「魅入っていたのか」と言われた。素直に好みである事は伝えた。そして、サラの素晴らしい筋肉について語るとサラは丁寧にお辞儀をしてお礼を言った。
そんなサラに「騎士の制服で会いたい」と伝えると承諾してくれた。楽しみで顔がニヤけるのを抑える。
「筋肉」
ボソリとつぶやきながらルイは自分の腕を触っている。あまりにサラの筋肉を褒めたためルイは落ち込んでしまったようだ。
私はルイのそばに行き腕に触れた。
「これからだよ」
そう言うと、ルイはとても嬉しそうに笑い「期待していて」と気合いをいれていた。ルイも男の子だから筋肉は憧れるよね。
その時、自分が男である事を思い出した。ルカは美しい顔をしているから理想のマッチョ美中年が作れる。このことに気付くと心がおどった。
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