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第三十九話 決闘
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ーー冒険者ギルド訓練所
「ガキィ~覚悟はいいだろうなァ~?」
「ガキじゃない、ラルフだ」
これからブラインとの決闘が始まる。
さて、どうやってぶっ飛ばしてやろうか。
「兄貴ィ~!地獄を見せてやってくだせェ~!」
「おうプライン!こいつの泣きっ面ァ、しっかり目に焼き付けとけよォ~!」
プラインは、さすが兄貴と騒いでいる。
一体何がさすがなのだろうか。
「もう始めていいか?さっきも言ったが、お前如きと遊んでる暇はないんだ」
「ハッ!本当にお前は気に食わねぇ奴だぜェ~……」
ブラインはニヤリと汚い笑みを浮かべる。
そして、そのまま臭い口を大きく開けて叫び出した。
「言われなくても始めてやるよォ~!筋肉戦車!!〈マッスルタンク〉」
するとブラインの身体が、みるみるパンプアップしていく。
自慢の革ジャンが、今にもはち切れそうなほどだ。
「ハァァ~……50%だァ~、AランクがFランクのガキ相手に本気出しちゃぁ世話ねぇからよォ~手加減してやるぜェ~」
ブラインの見事な筋肉からは、蒸気が上がっている。
「へぇ、見事な肉体だね」
ナイジェルを含めた冒険者達も、ブラインの筋肉に感嘆の声をあげている。
「うぇ……きもいですぅ……」
その一方、ルーナを筆頭に現場の女性陣は確実に引いている。
「パワーで勝負ってか?受けてたってやるよ」
「ハッハァー!ガキには酷だったかァ~?最初の一発はお前に譲ってやるよォ~、ほ~ら!どこにでも打ち込んでこい!」
完全に俺の事をなめているな。
ブラインは俺を見下ろしながら、ニヤニヤとポージングを決めている。
「それじゃあ、お言葉に甘えて」
後悔するなよ?
俺は右手に魔力を込める。
「お……おい!なんか揺れてねぇか?」
「本当だ……地震か!?」
俺が右手に魔力を集中させると、空気がビリビリと揺れだした。
そこらの冒険者達とは、実力に差がありすぎるのだろう。
俺の魔力を感じ取ることすら出来ていないようだ。
「どうしたァァ~?早く打ち込んでみろォ~!」
だがブラインは、そんな事も気にしていない様子だ。
得意げに左の頬を俺に差し出している。
こいつにAランクの実力がある様には見えないな。
「いいぞブライン~!あんまりいじめてやんな~!」
「おら坊主~!びびってんのか~?」
観衆からヤジが飛び交う。
どいつもこいつも、程度の低い冒険者ばかりだな……
「お前を殺す気はないが……ぶっ飛ばしたいとは思っているからな、これくらいでいいか」
俺は右手に魔力を込め終わると、ブラインの方へゆっくりと歩き出す。
相変わらずブラインは、打ち込んでこないのか?と煽り続けている。
「オラオラどうしたァ!さっさと打ち込んできやぶぁぉぉぁぁあ!?!?」
俺はブラインの左頬をぶん殴って、耳障りな煽り声を強制的に終了させた。
ブラインは見事な曲線を描いて、訓練所の壁まで吹っ飛んでいく。
「少し強すぎたか」
飛んで行ったブラインの方に目を向けると、頭から壁に突き刺さり下半身だけが飛び出ていた。
「おい……まじかよ」
「仮にもブラインはA級だぜ……?」
冒険者たちはA級冒険者であるブラインが、F級の俺にぶっ飛ばされて唖然としている。
「あ……兄貴ィィィィ!」
すかさずプラインが、ブラインの元へ駆け寄り壁からズボッと引っこ抜く。
「兄貴!しっかりしてください!……ダメだ気絶してる!」
ブラインは完全に気を失っており、白目をむいて泡を吹いていた。
「その様子だと、俺の勝ちって事でいいよな?」
俺はプラインに問いかける。
「うぐぐ……覚えてろよ!」
プラインは小さな身体でブラインを背負い、走り去っていった。
訓練所にいる人間は静まり返っている。
だが数秒後、その静寂は崩れ去った。
「うおおおおおお!!すげえ!なんだあいつ!」
「とんでもねぇ奴が現れたぞ!」
F級冒険者の下剋上が達成された事によって、冒険者たちは大盛り上がりである。
「ラルフさんさすがですぅ~!スカッとしました~!」
「僕もスカッとしたよ」
ルーナとナイジェルが、賞賛の言葉をかけながら近づいてくる。
「ちょっとやりすぎたけどな、あいつも痛い目を見て、ちゃんと反省してほしいもんだ」
捻くれた奴だったからな、リベンジとか言ってこなければいいが。
「さぁ、そろそろ鑑定も終わった頃だと思うよ。受付に戻ろうか」
「あぁ、そうだな」
ブラインを無事にぶっ飛ばして、俺たちは受付へと戻るのだった。
「ガキィ~覚悟はいいだろうなァ~?」
「ガキじゃない、ラルフだ」
これからブラインとの決闘が始まる。
さて、どうやってぶっ飛ばしてやろうか。
「兄貴ィ~!地獄を見せてやってくだせェ~!」
「おうプライン!こいつの泣きっ面ァ、しっかり目に焼き付けとけよォ~!」
プラインは、さすが兄貴と騒いでいる。
一体何がさすがなのだろうか。
「もう始めていいか?さっきも言ったが、お前如きと遊んでる暇はないんだ」
「ハッ!本当にお前は気に食わねぇ奴だぜェ~……」
ブラインはニヤリと汚い笑みを浮かべる。
そして、そのまま臭い口を大きく開けて叫び出した。
「言われなくても始めてやるよォ~!筋肉戦車!!〈マッスルタンク〉」
するとブラインの身体が、みるみるパンプアップしていく。
自慢の革ジャンが、今にもはち切れそうなほどだ。
「ハァァ~……50%だァ~、AランクがFランクのガキ相手に本気出しちゃぁ世話ねぇからよォ~手加減してやるぜェ~」
ブラインの見事な筋肉からは、蒸気が上がっている。
「へぇ、見事な肉体だね」
ナイジェルを含めた冒険者達も、ブラインの筋肉に感嘆の声をあげている。
「うぇ……きもいですぅ……」
その一方、ルーナを筆頭に現場の女性陣は確実に引いている。
「パワーで勝負ってか?受けてたってやるよ」
「ハッハァー!ガキには酷だったかァ~?最初の一発はお前に譲ってやるよォ~、ほ~ら!どこにでも打ち込んでこい!」
完全に俺の事をなめているな。
ブラインは俺を見下ろしながら、ニヤニヤとポージングを決めている。
「それじゃあ、お言葉に甘えて」
後悔するなよ?
俺は右手に魔力を込める。
「お……おい!なんか揺れてねぇか?」
「本当だ……地震か!?」
俺が右手に魔力を集中させると、空気がビリビリと揺れだした。
そこらの冒険者達とは、実力に差がありすぎるのだろう。
俺の魔力を感じ取ることすら出来ていないようだ。
「どうしたァァ~?早く打ち込んでみろォ~!」
だがブラインは、そんな事も気にしていない様子だ。
得意げに左の頬を俺に差し出している。
こいつにAランクの実力がある様には見えないな。
「いいぞブライン~!あんまりいじめてやんな~!」
「おら坊主~!びびってんのか~?」
観衆からヤジが飛び交う。
どいつもこいつも、程度の低い冒険者ばかりだな……
「お前を殺す気はないが……ぶっ飛ばしたいとは思っているからな、これくらいでいいか」
俺は右手に魔力を込め終わると、ブラインの方へゆっくりと歩き出す。
相変わらずブラインは、打ち込んでこないのか?と煽り続けている。
「オラオラどうしたァ!さっさと打ち込んできやぶぁぉぉぁぁあ!?!?」
俺はブラインの左頬をぶん殴って、耳障りな煽り声を強制的に終了させた。
ブラインは見事な曲線を描いて、訓練所の壁まで吹っ飛んでいく。
「少し強すぎたか」
飛んで行ったブラインの方に目を向けると、頭から壁に突き刺さり下半身だけが飛び出ていた。
「おい……まじかよ」
「仮にもブラインはA級だぜ……?」
冒険者たちはA級冒険者であるブラインが、F級の俺にぶっ飛ばされて唖然としている。
「あ……兄貴ィィィィ!」
すかさずプラインが、ブラインの元へ駆け寄り壁からズボッと引っこ抜く。
「兄貴!しっかりしてください!……ダメだ気絶してる!」
ブラインは完全に気を失っており、白目をむいて泡を吹いていた。
「その様子だと、俺の勝ちって事でいいよな?」
俺はプラインに問いかける。
「うぐぐ……覚えてろよ!」
プラインは小さな身体でブラインを背負い、走り去っていった。
訓練所にいる人間は静まり返っている。
だが数秒後、その静寂は崩れ去った。
「うおおおおおお!!すげえ!なんだあいつ!」
「とんでもねぇ奴が現れたぞ!」
F級冒険者の下剋上が達成された事によって、冒険者たちは大盛り上がりである。
「ラルフさんさすがですぅ~!スカッとしました~!」
「僕もスカッとしたよ」
ルーナとナイジェルが、賞賛の言葉をかけながら近づいてくる。
「ちょっとやりすぎたけどな、あいつも痛い目を見て、ちゃんと反省してほしいもんだ」
捻くれた奴だったからな、リベンジとか言ってこなければいいが。
「さぁ、そろそろ鑑定も終わった頃だと思うよ。受付に戻ろうか」
「あぁ、そうだな」
ブラインを無事にぶっ飛ばして、俺たちは受付へと戻るのだった。
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